ステッドラー万年筆の選び方 ドイツ生まれの歴史ある万年筆
まずはステッドラー万年筆の選び方をチェックしていきましょう。数寄monoライター・杉浦直樹さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのステッドラー万年筆を選ぶために参考にしてみてくださいね。ポイントは下記。
【1】シーンに合わせて選ぶ
【2】ギフトアイテムとして選ぶ
【3】装飾性の高さで選ぶ
【4】アクセサリー感覚の万年筆を選ぶ
【5】マルスヘッドの刻印の違いで選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】シーンに合わせて選ぶ
万年筆は書き心地を楽しむだけでなく、観賞価値が高いものがたくさんあります。デザインや価格のバランスをみながら、ビジネスシーンなど使うシーンに合ったステッドラー万年筆を選びましょう。
クリエイティブなアイデアを練るときにはレシーナ
レシーナは豊富なボディカラーとカジュアルなデザインが特徴的なシリーズ。ツヤ感のある品質の高い樹脂製の軸と、真ちゅう製のメタル部分が、鮮やかなコントラストを放ちます。
アイデアを書きとめているうちに、レシーナがインスピレーションを運んできてくれるかも。さまざまなバックグラウンドの人たちが集まる、打ち合わせの席などで使ってみましょう。
ビジネスシーンに洗練されたデザインのメタルム
的確な指示を出せる、あるいは受けた指示を的確に実行する高いパフォーマンスをアピールしたいならメタルム。2015年にアメリカ・シカゴでグッドデザイン賞を受賞した、お墨つきのすぐれたデザインです。
アルミニウムのボディがシャープな印象を、ベルベットのようなボディ表面のメタルムラインが柔軟な印象を与えます。ビジネスシーンでメタルムを使って存在感を放ちましょう。
日記や子育ての記録にはリグヌム
南ドイツ産の木材を軸に使用したリグヌム。あたたかみを感じさせるナチュラルな素材を使っているため、ふたつとして同じ木目の軸が存在しません。使っているうちに経年変化も楽しめるので、日記、子育ての記録などを書くシーンにぴったり。
ワインテイスティングの記録や新しいレシピなど、自分が夢中になっていることをリグヌムで記録しましょう。
【2】ギフトアイテムとして選ぶ
ドイツのモノづくりのよさがつまったステッドラー万年筆は、人生の節目をお祝いするギフトとしてふさわしいアイテムです。ここでは、年齢や人となりに合わせたギフトの選び方をご紹介します。
新社会人や昇進のお祝いにコリウム・シンプレックス
コリウム・シンプレックスは、品質の高い牛革を軸に使用した気品のあるデザインが特徴。職人が1本ずつ牛革を巻きつけて仕上げられており、ベージュ・ブラウン・アンスラサイトの3色から選べます。
シンプルなデザインのなかに上質さを感じられる1本なので、新社会人になる家族へのお祝いにふさわしい万年筆です。昇進や資格試験の合格祝いにもいいでしょう。
中学や高校の入学祝いにはTRX
TRXはステッドラープレミアムではありませんが、2019年に発売された三角軸のアルミ製万年筆でモダンなデザインが特徴です。人間工学に基づいたこだわりのデザインのため、握りやすく書き味がとてもすぐれています。
ベルベッドのような手触りと、ブルー、グリーン、ブラウン、ブラックのシックなカラーが魅力的。書く楽しみを教えるために、中学や高校の入学祝いとしてふさわしい1本です。
【3】装飾性の高さで選ぶ
ステッドラー万年筆には、より個性を表現できる装飾性の高いコレクションがあります。J.S. ステッドラーコレクションと呼ばれ、とても高価なシリーズです。自分だけのとっておきの1本を見つける参考にしてください。
都市ごとの特色を表現したコリウム・ウルベス
世界23都市を、それぞれ選びぬかれた牛革にプリントしたハンドクラフト感ただようコリウム・ウルベス。天然のシボを生かした牛革をキャンバスに見立て、高い技術が要求されるプリントを職人の手でほどこしました。
かつて住んだ都市や、これから住んでみたい都市を選ぶ楽しみがあります。プリントされた革を使用した筆記具は珍しく、万年筆のコレクターに検討してほしい1本です。
偉大な功績を残した人物をほどこした稀少な万年筆
ステッドラー創業者のヨハン・セバスチャンを名づけたコレクションには、偉人をデザインした万年筆もあります。ドイツを代表する画家・音楽家やイタリア人作曲家、芸術や文化を振興した太陽王ルイ14世をデザインしたものです。
クリップ部にはマンモス牙とエボニーウッドを使用。生産量が限られおり流通量が少ないので、芸術を愛する人にふさわしい万年筆です。
【4】アクセサリー感覚の万年筆を選ぶ
J.S. ステッドラーコレクションのなかでもとくに生産数が少ない万年筆をご紹介します。宝飾性やデザイン性が高く、アクセサリー感覚で使用できるステッドラー万年筆をみていきましょう。
国際的なアーティストによるペン・オブ・ザ・シーズン
世界で活躍するアーティストが、ステッドラーの樹脂粘土「FIMO(フィモ)」を使って四季を表現したシリーズ。ハンドメイドで、ミルフィオリ技法を駆使して作られた軸は、ふたつとして同じものが存在しません。
ステッドラー万年筆のなかでも、斬新なデザインを楽しめるのがペン・オブ・ザ・シーズンの特徴です。各シーズン90本のみ製作されています。
【5】マルスヘッドの刻印の違いで選ぶ
ステッドラーのシンボルは、ローマ神話に登場する軍神「マルス」の頭部をかたどった「マルスヘッド」。2013年にはじまったステッドラープレミアムの筆記具には、このマルスヘッドが刻印されています。
実用性の高い「イニティウム コレクション」では、キャップのマルスヘッドの刻印は空押しで凹んでいるのが特徴です。創業者の名前を冠したラグジュアリーライン「J.S. ステッドラー コレクション」のキャップの刻印は、浮き出し加工されています。
歴史ある筆記具メーカーとしての矜持 数寄monoライターがアドバイス
ステッドラーというと、創業者の祖先が鉛筆の発明者であることから、製図やデザイン用の「鉛筆」というイメージが強いメーカーです。
しかし、180年以上にも及ぶ総合筆記具メーカーとしての威信をかけ発表された高級筆記具シリーズ「ステッドラープレミアム」の万年筆は、その名に恥じない高いクオリティを誇ります。豊富なラインナップから好みの1本を選んでみてください。
ステッドラー万年筆のおすすめ12選 数寄monoライター・杉浦直樹さんと編集部が選んだ
ここでは、ステッドラー万年筆のおすすめ商品を紹介します。ステッドラープレミアムの万年筆のほか、若い世代も気軽に使える万年筆や手作りキットを厳選。手書きのぬくもりを大切にしたい人は、万年筆選びの参考にしてください。
メタリックでシャープなデザインはビジネスシーンにピッタリですが、それだけではややおもしろみに欠けます。
その点『メタルム』は、手彫りで施されたバレル(軸)表面の“メタルム ライン”がベルベットのような感触を生み、シャープなデザインと絶妙なコントラストを醸し出します。
インバウンドのお客様のお土産には『コリウムウルベス東京』がおすすめ。自分へのご褒美は『プリンセプス』を選び、さらに上を目指しましょう。

ベルベットのような質感を生む手彫りヘアライン加工
アルミ軸を加工し異なる質感を生み出すことで、持つ人をスタイリッシュに見せるメタルム。光沢のあるペン先とマットな質感のグリップ、ベルベットのような軸の組み合わせがとても洗練された印象を与えます。
すっきりとシンプルなデザインで、男性でも女性でも使いやすいのが特徴です。パートナーとおそろいで持つのもいいかもしれません。

ビジネスの第一線で活躍する男性に贈りたい万年筆
ラテン語でリーダーを意味するプリンセプスは、ビジネスの現場で活躍する男性への贈り物としてふさわしい万年筆です。天然のブラックウォルナットの軸を囲むメタルの装飾が、まるで鎧のよう。
熟練のクラフトマンの技がそこかしこにみられ、優美ささえ感じる気品あふれるデザイン。落ち着きのある大人の男性への昇進祝いや退職祝いにぴったりです。
木目が美しくナチュラルな素材を愛する人にぴったり
リグヌムの特徴は、南ドイツ産のプラムウッドを使った木軸。指先を通じてあたたかみが伝わり、使うほど色に深みがでてきます。やや赤みがかった木軸は変化するため、どんどん愛着を感じることになるでしょう。
ステッドラーは現存する最古の鉛筆製造メーカーとしても知られ、木材を加工するノウハウを蓄積しています。ぜひ木軸のステッドラー万年筆を試してみましょう。

東京の特色を牛革に鮮やかにプリントした万年筆
東京に特別な想いのある大切な友人や家族、あるいは自分自身へのギフトにふさわしいコリウム ウルベス。厳しい目で選び抜かれた牛革に、水彩画のようなタッチで描かれた東京のワンシーンがプリントされ、とても個性的です。
ていねいな手作業で仕上げられたステッドラー万年筆は、クラフト感がただよい、ひとめで特別な万年筆だとわかる存在感を放ちます。
牛革がていねいに巻かれ、握るとぬくもりを感じる軸
ベージュのやさしいカラーと、保温性がありあたたかみのある牛革を軸に使ったコリウム シンプレックス。牛革はなめらかな質感なので、握ると指先によくなじみます。マットに仕上げられたメタル部分と牛革がうまく調和し、とても気品のあるデザイン。
このステッドラー万年筆はおだやかな印象を与え、大人の女性へのギフトとしてふさわしい1本です。
クラシック音楽界の巨匠ワーグナーへのオマージュ
リヒャルト・ワーグナーは並外れた情熱をクラシック音楽に注いだ、19世紀のドイツの巨匠。第九を復活させた立役者としても知られる、ワーグナーへの敬意に満ちたステッドラー万年筆です。
軸に巻かれた牛革にワーグナーの肖像画とサインがプリントされ、クリップ部分にはエボニーウッドとマンモスの化石牙を使用。世界で200本だけ生産されたレアな万年筆です。
STAEDTLER(ステッドラー)『TRX 万年筆 』
毎日使いたくなる快適な書き心地を味わえる万年筆
TRXは人間工学にもとづいて設計されたアルミ製の三角軸を使用しているので、長時間使っても疲れにくいのが特徴です。洗練されたシックなカラーが、手元に華やぎを添えてくれます。
PU素材のコンパクトなペンケースつきでどこでも持ち運びやすく、万年筆の保管もしやすいのでとても便利。ベルベットのような質感を持つ軸は魅力にあふれ、ギフトとして喜ばれるアイテムです。
世界で375本のみ生産された風格のあるデザイン
太陽王と呼ばれ、フランス王国の財政、軍隊、産業、行政を改革し経済の発展に貢献したルイ14世。文化面でも華々しい活躍で、ヴェルサイユ宮殿を建設した君主でした。
そのルイ14世の肖像画とサインが印刷された牛革を巻いた軸とゴールドプレートが、豪華で威厳を感じさせる1本。職人が仕上げた18金のペン先は、しなりのあるなめらかな書き味を楽しめます。
ツヤ感のあるレジン軸と豊富なカラバリが魅力
はじめて万年筆を使う人が、気後れせず手で書くことを楽しめるカジュアルなステッドラー万年筆。レシーナは、メタル部分に磨き抜かれた真ちゅうと軸には品質の高いレジンを使っており、ラグジュアリー感を放っています。
鮮やかな発色で持つ人の気持ちを高めてくれる1本。コツコツとアイデアを手書きすることで、インスピレーションを高めたい人にぴったりです。
乳白色のメープルウッドが女性らしさを引き立てる
ナチュラルな素材に囲まれて過ごしている人に検討してほしい、ステッドラー万年筆のリグウム。メープルウッドの木軸は、無漂白のリネンやコットン素材のファッションともうまくマッチする、おだやかな色合いが特徴です。
高価な万年筆は、こだわりの素材でていねいに作られたものだから、長く愛用したいもの。木軸の経年変化を楽しんで、自分だけのオリジナルの1本にしましょう。
アーティスティックな感性にしっくりくる万年筆
アーティストの手によって作られた、ミルフィオリ技法による装飾が目をひくステッドラー万年筆。樹脂粘土「FIMO(フィモ)」を使ったハンドメイドのため、ひとつひとつ表情が違っているのが魅力です。
陶器のような質感とユニークな柄が魅力的な万年筆は、各季節90本のみ生産されたレアなアイテム。自分にとってピンとくるお気に入りの季節を選んでみましょう。
110℃に熱したオーブンで約30分加熱するだけ
ステッドラー万年筆を手作りできるキットも発売されています。ステッドラーの樹脂粘土「FIMO(フィモ)」を使ったオリジナルの万年筆を製作するキットです。
アーティストが製作したペン・オブ・ザ・シーズンに触発されて、オリジナルの万年筆を製作するのもいいでしょう。オーブンがあれば、手作りの万年筆を大切な人へ贈ってみませんか?
「ステッドラー万年筆」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ステッドラー万年筆の売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのステッドラー万年筆の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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ステッドラー万年筆で、あたたかみのある文字を書こう
製図用品や画材を取り扱うドイツの文具メーカー、ステッドラー万年筆はこだわりの素材を軸に使い、文房具としての魅力がたっぷり。
ステッドラープレミアムの歴史は新しいですが、長い歴史に裏づけされた確かな技術で素晴らしい万年筆を生み出しています。あたたかみのある素材を使うなど、ぜひ試してみたいブランドです。
今回は数寄monoライター・杉浦直樹さんに聞いたステッドラー万年筆の選び方や、編集部も一緒に選んだおすすめ13選を紹介しました。自分へのご褒美やギフトを見つける参考にしてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
コピーライター、歌舞伎役者、シトロエンのトップセールス、支配人兼ソムリエとしてフレンチレストラン経営、モノ系雑誌の編集ライターを経て現在好事家フリーライター。 編集時代は文房具やスーツケース、ガジェットなどに関するコンテンツを多数担当。 またブルゴーニュとシャンパーニュの「古酒」専門フレンチレストラン、オーセンティックなカウンターBarを経営していたため、ワインはもちろん、スピリッツ・リキュール・日本酒・焼酎にも造詣が深い。