クーラーボックスの選び方 アウトドアや釣り、キャンプ、BBQに!
それではクーラーボックスの選び方についてみてみましょう。アウトドアライターのSAMさんにはクーラーボックスを選ぶときのポイントを8点教えていただきました。メーカー別で選ぶポイントもわかります。
【1】目的やシーン
【2】断熱材による保冷力の違い
【3】保冷できる時間
【4】容量
【5】運びやすさ
【6】性能プラスアルファ
【7】シチュエーション
【8】ブランドヒストリーや開発実績
それぞれについてご紹介しますので、購入するときの参考にしてみてください。
【1】目的やシーンに合わせてタイプを選ぼう
アウトドアや夏場に飲み物を冷やすためなどクーラーボックスは使うための目的やシーンによって、使うべきタイプが変わってきます。アウトドアであれば電気が通っていない場所で長時間滞在などの条件もあります。
ふだん使いで考えると軽くて収納しやすい製品は役立つでしょう。自分の使用するシチュエーションを考えてみてみましょう。
長い時間アウトドアを楽しむならハードタイプ
一般的なクーラーボックスとして見覚えのあるものはハードタイプでしょう。頑丈なブラスチック材の外見で、密封性がよく食べ物や飲み物を長い時間保存できます。キャンプにもっていけば1日くらいは冷凍保存できるでしょう。
別の使い方としては、釣りで釣った魚などを保存するときなどにも役立ちます。休憩のときには椅子としても使えるのでさまざまな用途があります。
日帰りのアウトドアレジャーはソフトタイプ
ソフトタイプのクーラーボックスは日帰りのアウトドアなどで役立つでしょう。短時間の移動では軽くて持ち運びしやすいのがメリットです。小さく折りたたんでしまえるタイプはボックスのなかが空になったときでもすばやく片づけられるため、邪魔になりません。
日常においても買い物で買った鮮魚やお肉などをいれて冷凍保存することができるのでシーンを選ばず、かんたんに使うことができるでしょう。
【2】断熱材による保冷力の違いを確認する
クーラーボックスの保冷する力は断熱材の能力や材質によって変わってきます。長時間保冷したい場合には発泡ウレタンを採用した製品を購入するとよいでしょう。1泊程度であればじゅうぶんに保冷できます。
ほかには真空断熱パネルを使った製品もあります。発泡ウレタンよりも断熱性がよい製品でよくアウトドアする人などは購入してみてください。
【3】泊まる場合には保冷できる時間を知っておく
キャンプなどで泊りでアウトドアに行く際には、クーラーボックスの保冷できる時間を確認しておきましょう。保冷日数という室温20℃でクーラーボックスを置いた際になかの氷が解けるまでの時間を示しています。
訪れる場所の気温などにもよりますが保冷日数が長いクーラーボックスをもっていくと食品などを長時間保冷できるのでよいでしょう。
【4】容量で選ぶ
クーラーボックスにはさまざまな容量タイプが準備されています。アウトドアなどで使う場合には食材や飲み物などたくさんのものが入るので大容量のタイプを選びましょう。日帰りの場合はリュックなどに入るくらいのタイプでもよいでしょう。
買い物などで使う場合にはソフトタイプで15Lほどのサイズを選びましょう。マイバックの代わりに使うことができるでしょう。
【5】運びやすいところも選ぶポイント
大容量のものになると手でもって運ぶのはたいへんです。そんなときにキャスターがついていて、ハンドルが装備されたクーラーボックスは持ち運びしやすいでしょう。子どもでもらくに動かせます。
軽量のタイプであれば肩掛けがついている製品を選ぶのもおすすめです。ハイキングなどのときにお弁当などをいれて散策しながら持ち運べるでしょう。
【6】性能プラスアルファで選択する
クーラーボックスは読んで字のごとく、野外における保冷庫です。本来実用性に徹するアイテムではあるのですが、キャンプサイトをそれぞれのアイテムで全体コーディネートをしていくようになった今では、実用性とともに見栄えも重要な選択基準となってきています。
なにしろ場所を取るアイテムなのでどうしたって目立つ存在。周囲との差別化をできるだけしたいと考えるのも有意義なことです。
【7】使う季節やシチュエーションをよく考えてから
食材というセンシティブなものを扱うとなれば実用性能は譲れません。このとき単に性能面を比べるのではなく、使用するシチュエーションを考慮することがポイント。どんなに高性能でも厳冬期(げんとうき)にそれが必要か問題ですし、逆に今や猛暑の多い夏場で性能が充分ではないものを使ったら後悔してしまいます。
また、どうしてもスペースを取るアイテムなので、車載の条件をクリアできないものを選んでしまっても無駄な選択になってしまいます。事前にサイズなどをこまかく調べておきましょう。
【8】ブランドヒストリーや開発実績に注目
クーラーボックスは第一義に実用性を問われるアイテムなので、カタチとなって定評を得るまでにはメーカーにとってもそれなりの時間を要します。つまりブランドとして熟成を重ねられたクーラーボックスはそうそう乱立してはいなく、ある程度のターゲットに絞ることができます。
たとえばコールマンには、スチールベルトクーラーという何世代も重ねた長いブランドヒストリーが。イエティに関しても、まず他ブランドではみられない野生のクマを対象としたフィールドテストを実施したクーラボックスを展開しています。
スペックとともに製品の開発背景に注目してみると、心惹かれる製品が見つかるでしょう。
クーラーボックスのおすすめ15選 コールマンやイエティなど、最強人気メーカーは?
ここまで紹介したメーカー別クーラーボックスの選び方のポイントをふまえて、キャンプライターのSAMさんに選んでもらったおすすめ商品をご紹介します。

キャンパーに愛され続ける名品の記念モデル
「スチールベルトクーラー=スチベル」の愛称を持ち、おそらくキャンプではもっとも長く多くの方に親しまれてきたクーラーボックスといってもよいかもしれません。ここに紹介する60th アニバーサリーモデルはオールドモデルのイメージを現代版にアレンジした特別バージョン。レトロなターコイズカラーや昔風の栓抜きなど、クラシック感は他に類をみません。
長年愛されてきた理由は当然見た目だけではなく、しっかりとした機能が備わっているからこそだといえるでしょう。1泊のキャンプでは少し大きさを持て余しますが、2泊程度のキャンプのときは充分すぎる食材や飲料が入り、なおかつすぐれた保冷力を発揮してくれます。買って損はないクーラーボックスの代表格です。

最強のプレミアムクーラーボックス
保冷力、頑丈さにおいては最強クラスを誇る「YETI」。タンドラ 35はとくに人気を誇るモデルです。5cmにも及ぶ分厚い内壁と分厚いインスレーション(断熱材)、密閉性の高い各種システムはきわめて高い保冷力を発揮。また、IGBC(アメリカ省庁間グリズリーベア委員会)によるベアレジスタンス容器(クマが蓋を開けることを防止した容器のこと)としての基準に適合した屈強さが魅力です。
通常のキャンプでは十分すぎるスペックであっても、「YETI」ブランドを使っているというのもひとつの満足感の証し。それゆえブランド重視のオシャレキャンパーの間では大定番品となっています。ただし価格は一般的なクーラボックスよりも高めなので注意しましょう。

「氷点下パック」の性能を引き出すソフトクーラー
画期的な保冷剤として「氷点下パック」を世に送り込んだLOGOS。今やキャンパーの「一家に一台」的な存在となっています。その氷点下パックのよさを余すところなく発揮するのが「ハイパー氷点下クーラー」シリーズです。
収納や使い勝手に便利なソフトクーラーはただひとつ保冷力において難点がありますが、このモデルでは氷点下パックをはじめとする保冷剤の専用スペースを設け、保冷効率を高めていく工夫が随所にされています。
筆者もよく使用しており、晩秋や春先での1日程度のキャンプに不便を感じたことはありません。サブクーラーとしておすすめです。

日本製品の高い信頼性と、意外な「余地」が
私自身実はキャンプでの最初のクーラーボックスはDAIWAのものでした。なにしろ厳しい日本の釣り人たちに育てられているので実用的に満足にいくだろうと思ったからです。その目論見(もくろみ)は見事に当たり、長い間活躍してくれ今でもいい選択だったと思っています。
プロバイザーHD SU 2700は通常のウレタンのほか真空パネルが一部に採用されていて、驚異の80時間の氷保存率を誇ります(※DAIWA独自の算出)。
また、表面が白く滑らかなので、数々のステッカーをベタベタ張るなどオリジナル感を演出したりカスタマイズしやすいのも魅力的です。

実用性・見た目も兼ね備えて尚且つリーズナブル
イグルーは黄色いウォータージャグが有名で、オシャレキャンパーでも御用達の見た目を兼ね備えたブランドです。クーラーボックスでは多色が使われるものが多く、高性能なマックスコールドシリーズでもツートーンのカラーが採用されていてなかなかな存在感があります。
約47Lの容量は大きすぎることなくファミリーやグループの食材・飲料を入れるのに充分ですし、その名前どおり保冷力は他社に比べてもトップクラスです。
うれしいのはこのサイズと性能、デザインなのに比較的求めやすい価格であること。ビギナーにも中級者にもおススメしたいモデルです。
無骨なデザインがアウトドアにぴったり
ゴツゴツとした無骨なデザインが、アウトドアのハードな雰囲気にぴったりのおしゃれなクーラーボックスです。冷暗所におけば、保冷期間はなんと3~4日も保てます。
カラーはブラック、ホワイト、タン / サンドベージュの3色展開。サイズも15QT、25QT、35QT、45QTと使用する日数や人数、入れる量によって選べます。機能性だけではなく、デザイン性を求めるハイセンスなキャンパーにおすすめのクーラーボックスです。
耐久性と保冷性に優れたクーラーボックス
スタンレーの耐久性と保冷性に優れたクーラーボックスです。蓋にパッキンがついているので、冷気を逃さず、長時間冷たさをキープできます。3度以下を24時間、また10度以下なら27時間保てます。
蓋がフラットになっていて丈夫なので、上に荷物を置いたり椅子の代わりとして使ったりできて便利です。またロープが付属でついているので、蓋の上にボトルをくくりつけることもできます。カラーはグリーンとネイビー、ホワイトがあります。
キャスター付きで移動が楽々
キャスターが付いているので、重たい飲み物をたくさん入れていても持ち歩きや移動が楽々です。移動するときは、クーラーボックスを大きく傾けたりせずに動かせるので、釣りのときの釣果を入れる保冷容器としても最適です。レバー方式で左右どちらからも蓋を開けられます。
手を離せば自動で蓋が閉まるので、冷気を逃さずいつまでも保冷効果を保てます。ワンタッチの水栓が付いているので、いつでも水抜きを簡単にできるのも便利な特徴です。
たっぷり収納できるクーラーボックス
大容量のクーラーボックスです。330ml缶なら最大で30本まで入れられます。防水ファスナーでしっかり閉まるので保冷性にも優れていて、外気温が30度の環境でも、最長48時間保冷効果を維持できます。ソフトな生地ですが、クッション性が高いので耐穿刺性、耐摩擦性、耐衝撃性も優れています。
ショルダーストラップには柔らかいパッドが付いているので、持ち運ぶときにも肩に負担がかかりません。水洗いができるので、汚れてもいつも清潔に使用できます。
ソロキャンプや少人数に最適
コンパクトなサイズのクーラーボックスです。350ml缶は9本、また500mlのペットボトルなら立てた状態で6本まで収納できます。取手を持って持ち運んだり、ベルトをつけて肩から下げて持ち運んだりできます。
ソロキャンプ、または2人〜3人ほどの少人数の飲み物を冷やしておくのにちょうどいいサイズです。またコンパクトカーのトランクにもすっきり収まります。家族で日帰りの旅行などにもちょうどいいサイズです。
耐衝撃性のあるクーラーボックス
ロゴスの『リミテッドクーラー』は、モスグリーンのカラーとメイプルリーフがアウトドアシーンに馴染むデザインです。頑丈でしっかりとした作りで、耐衝撃性が抜群です。クーラーボックスを一周させてショルダーストラップが付けられるため、持ち運ぶときも安定性があります。
使いやすいドレンプラグが付属しているので、クーラー内にたまった水もスムーズに排出できます。
大容量のクーラーボックス
容量が51Lとかなり大型のクーラーボックス。家族での1~2泊のキャンプなどにももってこいな大きさで、保冷力も十分。コスパも◎です。
大きさの割にはプラスチック製なので軽く、持ち運びも便利です。水を入れて運ぶ際には漏れる恐れもありますので注意が必要です。
可愛らしいデザインで保冷力抜群!
コールマンの『エクストリームクーラー』は、小さめのコロンとしたフォルムに鮮やかなライトブルーのデザインが可愛らしく、保冷力も屋外で使用しても氷が3日間残るという優れものです。
少人数の飲み物の保冷やソロキャンプなどにオススメなサイズ感です。フタがカップホルダーになっているのもうれしいポイントです。
特大タイヤと取手で持ち運びラクラク
イグルーの『マックスコールド クーラーボックス』は、特大タイヤと伸縮自在な取っ手付きで重量が重くなっても持ち運びがラクラクなのが嬉しいポイント。大きめロゴのポップなデザインもオシャレです。
土台が安定しているため上に座る事もでき、簡易的な椅子としても使用できます。
日帰りのアウトドアなどにピッタリ
ロゴスから出ている一番小さい容量のクーラーボックス。ソロ~2人までのキャンプやビーチ、ピクニックなどにオススメで、350mlの缶をピッタリ入れると45本分が入る程度の大きさです。
こちらも取り外しが可能な肩掛けのベルト付きで両手がフリーになるので持ち運びに便利。白とグレーの2色のカラー展開で、どんなシーンにも馴染みます。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする クーラーボックスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのクーラーボックスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
クーラーボックスを使ううえでのアドバイス アウトドアライターからのアドバイス
クーラーボックスはいつでも手の届く場所に
家の冷蔵庫が家族全員のものであるように、クーラーボックスはファミリーのキャンプであればパブリックアイテム。一方ソロキャンプや仲間内のキャンプなどではパーソナルアイテムです。スタイルは違ってもどちらにも共通しているのはいつも使用者の手の届く場所にあると便利だということ。
そこが家の動かせない冷蔵庫ともっとも異なる点で、クーラーボックスのスペースをどこに持ってくるかをうまく設計できるのが、実はベテランとビギナーの分かれ道だったりします。購入の際にはそんなイメージを想像しておくのも大切なポイントです。
クーラーボックスのそのほかのおすすめはこちら 釣り用やおしゃれで小型のタイプなど!
目的に合わせて最適なものを選んで
クーラーボックスの選び方やおすすめメーカー、商品をご紹介しました。
アウトドアや夏場に飲み物を冷やすためなどクーラーボックスは、使うための目的やシーンによって選ぶのがポイント。ぜひ使い勝手のいいクーラーボックスを見つけてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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