ソフトクーラーボックスのメリット・デメリット ハードとの違いは折りたたみと携帯性
クーラーボックスのタイプを大きく分けると、プラスチックやステンレスなどの強固なボディ構造のハードクーラーボックスと、やわらかい素材で折りたたむことができるソフトクーラーボックスの2種類があります。
ソフトクーラーボックスは小さくコンパクトに畳めるものが多く、軽いので日常的にも使いやすいというメリットがあります。また値段もハードクーラーボックスに比べて安く、コスパの良い商品も多いです。
両方を組み合わせてキャンプなどで使う人も多いのですが、ソフトクーラーボックスだけで行くならすべてまかなえる保冷性能が必要ですし、それなりの容量も求められます。しかし、ハードと比べると保冷性能と容量は見劣りしてしまうのがデメリットです。
メインにするのかサブクーラーボックスとして使うのか、そのあたりを最初に考えると、必要な容量などもわかりやすいでしょう。
ソフトクーラーボックスの選び方 キャンプライターがおすすめする
キャンプライターの中山一弘さんに、ソフトクーラーボックスを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ソフトクーラーボックスをうまく利用して、冷たい飲み物や肉・魚などの食材は、ばっちり冷やしておきましょう!ポイントは下記の3つになります。
【1】利用用途
【2】容量
【3】密閉力
それぞれについてご紹介しますので、購入するときの参考にしてみてください。
【1】利用用途にあわせてタイプを選ぶ 必要な保冷・保温性能があるか見極めよう
ここではおもに日常生活、アウトドア、釣り(フィッシング)の3つの用途に分けて紹介します。
スーパーやコンビニなど普段使いの買い物ならトートバッグ型がおすすめ
近所のお買い物にちょっと使いたいというレベルなら、そこまでの保冷性能は必要ないこともあります。そういう時はトートバッグ型のソフトクーラーバッグがおすすめでしょう。
家に帰るまでの間だけ、アイスクリームがとけなければOKということもあると思うので、自分に必要な最低限の能力をイメージしておくと、最適なソフトクーラーボックスが購入できます。
キャンプやBBQなどアウトドアで使うなら保冷力のあるボックス型がおすすめ
暑い夏のビーチや河原でのバーベキューは楽しいものですが、炎天下で冷たい飲み物をキープするには、クーラーボックスにもかなりの保冷性能が求められます。
こういうときは、数字上の保冷性能だけではなく、実は冷気が最も逃げやすく直射日光の影響などを受けやすい上フタにも断熱材がしっかり入っているかなど、こまかいところにも注目しましょう。
また、食品や飲み物などを取り出す開口部分や容量の多いボックス型を選ぶのがおすすめです。
釣りで利用するなら防水性、耐久性の高いものがおすすめ
釣り用のクーラーボックスは基本ハードタイプを利用するのが一般的ですが、電車やバス、バイクなど車以外で移動する際には持ち運びの良いものを選びたいところですよね。そのためソフトクーラーボックスを利用したいという方もいるでしょう。
そこで、重要なのが防水性と耐久性です。釣りでは釣った魚はもちろん、鮮度を維持するため氷と水を入れて持ち運ぶことも多いでしょう。そのため内部の防水性だけなく、持ち手やベルト部分などの耐久性・丈夫さもチェックするようにしましょう。
とはいえ、釣りには釣り専用のクーラーボックスがおすすめです。
【2】容量は入れるものにあわせて選ぶ 食材のサイズやペットボトルの本数など
カタログ上の数値で容量25Lといっても、ちょっとイメージしにくいことがあります。一般的には、ペットボトルや350ml缶が何本入るかなども記載されていることが多いので、サイズ感がわかりやすいです。
ペットボトルの場合は、500mlで何本と表記されていれば背の低いタイプですし、2Lのペットボトルが6本などとあればそこそこ大型だと判断できます。実際には、ここに氷や保冷剤などが入るので、食材や飲み物が入る容積は減ることも覚えておきましょう。
【3】保冷力は素材だけでなく密閉力にも着目 保冷日数も目安
ソフトクーラーボックスに利用されている素材は内側・外側でさまざまです。アルミ断熱材をはじめ、PVCターポリンやPEスポンジ、ポリエチレン、ポリウレタンなど組み合わせも製品によって違います。
素材による保冷力の違いはあるものの、ソフトクーラーボックスの場合は密閉力が重要でしょう。ハードタイプと違い、ファスナーで開口するものが多いため、そこから冷気が逃げてしまいます。そのため、ファスナー部分が覆われているものや、プルタブが1本ではなく2本になっているほうが、冷気を漏らさずスムーズに開閉できるでしょう。
ほかにも、製品表示に記載されている「保冷日数」にも注目してみてください。これは、約20度の室温環境で中に入れた氷が解けずに残っている日数を指しています。もちろん環境によって変わってきますので、あくまで目安とするとよいでしょう。
ソフトクーラーボックスおすすめ13選 キャンプライターが厳選!
ご紹介したソフトクーラーボックスの選び方のポイントをふまえて、キャンプライターの中山一弘さんと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。

大容量かつハードシェルで崩れやすい食材もお任せ
ハードクーラーボックスの保冷力は魅力だけど大きいし重い、というようなときにこの左右にハードシェルを持つ製品はおすすめです。
崩れやすい食材などを入れるときも、左右が固めの素材でできているので、しっかり自立して内容物に影響しにくくなります。また、同社製の氷点下パックとセットで使用する想定になっていて、トータルで保冷力を上げようというメーカーのコンセプトがよくわかります。
使わないときは左右のシェル部分をファスナーで閉じてしまえば、しっかり小型サイズになるのも特徴です。片付けるときにゴチャゴチャとむずかしい手順がいらないので、誰でも手軽に扱えるのも魅力でしょう。
見た目がおしゃれでかわいいデザイン
約2~3日分の買い物に最適の20Lサイズです。運動会や部活の観戦にも最適。財布や携帯が入れておけるジッパー付フロントポケットがあるのもうれしいポイントです。また、なんといってもそのおしゃれかわいいデザインで、見た目にもこだわりが感じられるコールマンならではのソフトクーラーボックスです。15Lや30Lもラインナップされているので、必要に応じて選ぶとよいでしょう。
カジュアルで使いやすい!
海や行楽、キャンプに最適なカジュアルなトート型バックです。毎日のお弁当入れや普段のショッピングにも便利。4Lのバックは、350ml缶が6本、500mlのペットボトルがヨコで5本入る大きさです。このサイズだと少し不安という方は10Lタイプもあるのでそちらもおすすめです。

強力な保冷力とコンパクトさでバランスのいいモデル
キャンプなどのアウトドア用品といえばコールマンですが、ソフトクーラーボックスでもさまざまなモデルを用意しています。保冷力の高いほうから、アルティメイト・エクストリーム・デイリーというラインアップで、容量違いのモデルが多数ある構成です。そのなかでも、日常でもキャンプやバーベキューのサブ用としても、25Lくらいのタイプは使いやすいのでおすすめです。
私もエクストリームの15Lを愛用しているのですが、肉や魚、青物などの冷やしておきたい食材を入れておくのに、充分な性能で安心して使えます。25Lモデルなら、食材+ 飲み物などを入れるにも使いやすいでしょう。上フタに小窓もあるので、冷気が逃げるのも最小限に抑えられます。

日常使いに最適な保冷バッグ!エコバッグ代わりにも
バーベキューなどには本格的なハードクーラーボックスを持って行くという人でも、日常のお買い物などではそこまで本気なものはいらないこともあるでしょう。そういうときにも最適なのが、この一見普通の買い物カゴのようなスタイルの保冷バッグです。
一般的な買い物カゴにすっぽり入るサイズなので、いつも使うマイバッグとしても活用できます。それでいて保冷性があるので、普段使いだけでなく、たとえばキャンプ場の近くに買い出しに行くときにも便利です。買い出しはこれで済ませて、キャンプ場に戻ったらハードクーラーボックスに詰め替えて使い分ける、というのもアリですね。

独自構造で保冷力を保つサーモスのソフトクーラー
サーモスといえば保冷・保温ボトルで圧倒的な認知度を誇るメーカーですが、その技術を活かしてハード・ソフト両方のタイプのクーラーボックスも提供しています。
そのなかでもこのモデルは、同社製のソフトクーラーボックスとしては一番大きいサイズで、毎日の買い物にも役立つサイズ感となっています。複数の断熱素材を組み合わせた独自の4層構造などに、ノウハウの蓄積を感じさせます。
縦長の構造なので、25Lサイズですが2Lのペットボトルが8本入る収納力も魅力です。収納時にはマチを閉じればコンパクトになるので、車に常備しておくのにも最適でしょう。Amazonなどの通販サイトでも評価が高く人気のようです。

独特の色使いでおしゃれキャンパーにも人気
ソフトクーラーボックスは太陽光を反射するために、表面が銀色などのものも多いのですが、原色でビビッドのかわいい見た目でお馴染みなのがシアトルスポーツの製品です。
アメリカのメーカーだけあって、サイズがクォート(QT)で表記されているのは、コールマンなどと同じです。1QTが1L弱くらいなので、リットル換算では数値よりも少なくなると考えておけばよいでしょう。12QT・23QTt・25QT・40QTで、形状の違うモデル展開ですが、この40QTモデルはメインのクーラーボックスとして使うのにちょうどよいでしょう。空気孔がついた独自の二重アルミ製特殊断熱層が、断熱性を高める仕組みになっています。
サンドカラーがクールでカッコいい!
珍しいサンド(タン)カラーのソフトクーラーボックス。シアトルスポーツのソフトクーラーボックスは12QT、23QT、25QT、40QTの4サイズが展開されていて、こちらの25QTは浅型になっているため、物を取り出しやすいのが特徴です。
本体の素材には19オンスビニールが使用されていて、電磁波で溶着することにより、軽量ながらしっかりとしたつくりになっています。また、空気孔がついたアルミ製特殊断熱層を2重にすることで、熱が入るのを防ぎ、冷気を閉じ込めることで保冷効率をアップ。ドリンクはもちろん、あまり重ねたくない食材などを入れて運ぶのにも便利です。
釣り具メーカーの技術が結集!
釣り具メーカーとして知られるダイワが、長きにわたるハードクーラー開発の技術を注ぎ込んで製作したソフトクーラーボックスが、この『ソフトクーラー』です。底面の断熱材は20mmと厚く、地熱をカット。内部には、取り外し可能なPVC素材のインナーがあり、氷や釣った魚を直接入れても、インナーだけ外して丸洗いできるのでお手入れもかんたん!
最大のポイントは収納性。上フタと底面のファスナーをはずせば、「Z折り」に折りたたむことができ、持ち運びがらくになるうえ、使わないときの収納にも困りません。ほかにも、保冷剤を入れることができるメッシュポケットや、衣服の汚れを防ぐショルダーベルトなど、こだわりの機能が充実。まさに、釣り具メーカーの本気がつまった逸品です。
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「ソフトクーラーボックス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ソフトクーラーボックスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのソフトクーラーボックスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ソフトクーラーボックスに関連する記事のご紹介
保冷剤やスタンドなどで保冷力アップ!
ソフトクーラーボックスの場合は外気の影響を受けやすいため、ちょっとした工夫で断熱性を高めていきましょう。
基本中の基本ですが、真夏の炎天下などではまず直射日光を避けること。これだけで保冷時間が大きく変化します。さらに、地面も意外に熱気を持っているので、クーラースタンドを使ってすき間を作ることも有効です。専用品ではなく、小さい折りたたみチェアなどでも充分です。
また、保冷剤にも気を配るとよいでしょう。各メーカーから、保冷力の高いものが提供されているので、これと買い出しのときに板氷などを追加で補給していけば、2~3日程度のテント泊でも、冷え冷えのクーラーボックス環境が保てるでしょう。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。