ソフトクーラーボックスの選び方 アウトドア&旅ライターに聞いた
アウトドア&旅ライターの大森弘恵さんに、ソフトクーラーボックスを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。
【1】底や側面の強度
【2】ファスナーの構造
【3】保冷剤ポケットや断熱材
それぞれについてご紹介しますので、購入するときの参考にしてみてください。
【1】底や側面のしっかり感が重要
ソフトタイプのクーラーボックスは、ハードクーラーとは違い、デザインの種類が豊富です。トートバッグ型、ボックス型、リュック型などがあり、買い物など日常的に使いやすいものも多くあります。
トートバッグ型はペットボトルなど縦長の食品を入れやすく、ボックス型は厚みのあるものを収納しやすい形状です。
ただし、ソフトクーラーは食品の形に比較的フレキシブルに対応する一方、しなやかで重くなると安定性が損なわれる場合もあります。底や側面が、ある程度しっかりしているものを選びましょう。
【2】ファスナーの構造で保冷力に差
ソフトクーラーの開閉部には、ファスナーが使われています。パタンと開閉できるハードクーラーとは異なり時間がかかる分、冷気が逃げやすいことが難点です。長いファスナーは、プルタブが1本ではなく2本になっているほうが、もたもたせずスムーズに開閉できます。
ベルクロ(マジックテープ)を併用しているタイプは、調理時など開閉が多いときに重宝しますよ。また、ファスナー部分がむき出しになっているよりも、少し生地でカバーしているほうが冷気が逃げにくいでしょう。
【3】ふたの保冷剤ポケットや断熱材に注目
保冷剤や氷から出る冷気は、上部から下部へと向かいます。ふたに保冷剤を入れるポケットや、保冷剤を固定するベルトがあるソフトクーラーなら、底に敷いた保冷剤とともにサンドイッチ状にすることができ効果が高まります。
また、ふたは日差しが当たりやすい場所です。ふたがペラペラのソフトクーラーがありますが、これでは日差しの影響を受けやすくなってしまいます。ふたにもたっぷり断熱材が入っている商品のほうが安心です。
ソフトクーラーボックスを選ぶポイント ここもチェック!
ソフトクーラーボックスを選ぶときに、ほかに知っておくといいポイントを紹介します。
折りたたみができるかどうか
コンパクトに折りたためるソフトクーラーボックスは、レジャー帰りに荷物のかさを減らすことができ、場所も取らないため便利です。キャンプのときには、ハードタイプのサブとして食材など現地で使いきるものを入れるといいでしょう。帰りには折りたたむだけにしておくと、荷物を積み込むときずいぶんラクになります。
また、クーラーボックスを折りたためないままだと、自宅での置き場所に困ることも。自宅の広さや状況によっては、コンパクトにできるソフトタイプのクーラーバックを視野に入れましょう。
街中で使う場合はデザインとサイズも確認
街中で買い物をするとき、ソフトタイプのクーラーボックスは保冷バッグとしても利用できます。街中で持ち歩く場合は、やはりデザイン性も気になるのではないでしょうか。かわいいデザインのソフトクーラーボックスもありますので、候補のひとつとして検討してみてください。
また、買い物で利用することが多くなりそうであれば、サイズもふだんの買い物量から想定して決めるという選び方もあります。まとめ買いをするのか、こまめに買い物に行くのかなど、いつもどれぐらいの荷物になるか思い出してみましょう。
軽くて持ち運びがしやすいかどうか
子連れで日帰りレジャーなどに行くときは、女性でも肩にかけて持ち運びしやすいかどうかもチェックポイントのひとつです。肩掛け部分、本体そのものの重量なども確認しておきましょう。
ハードタイプほど重くはなくても、クーラーボックス自体に重みがあると、中にドリンクなどを入れたとき、持ち上げられない場合もあります。また、クーラーボックス自体が軽くなると、そのぶん保冷力は弱くなりますので、保冷機能をどこまで求めるのか検討しましょう。
最近はリュックタイプのソフトクーラーボックスも人気が出てきています。日常の買い物やちょっとしたピクニックに、保冷バッグを背負えると両手が空き、便利です。
1万円以下のソフトクーラーボックスおすすめ9選 アウトドア&旅ライターが厳選
ここまで紹介したソフトクーラーボックスの選び方のポイントをふまえて、アウトドア&旅ライターの大森弘恵さんと編集部が選んだ1万円以下のおすすめの商品を紹介します。

保冷力自慢ソフトクーラーの元祖!
ソフトクーラーを初めて開発したメーカーがシアトルスポーツです。高周波溶着でビニールを溶着するRF溶着という技術により、縫い目からの水漏れや断熱性を確保。アルミ製特殊断熱層と相まってハードクーラーに負けない保冷性を確保しています。
小さく見えますが、容量は21Lでカップルや3人家族の食品保管向き。ショルダーストラップは取り外し可能です。
スタンダードなカラーに加え、近年は別注モデルが投入されているのも興味深い点です。

ふたの使いやすさはピカイチ
ふた全体を開閉するファスナーのほかに、ふた部分にもベルクロで開閉できる小さな窓がついているソフトクーラーボックス。買い物をしたときは、ふた全体を開けてザクザク食品を収納できます。
キャンプでは必要な食品は、小さな窓から素早く取り出せるので、冷気が逃げにくい点も注目ポイント。底がしっかりしているので安定感もあります。
ライナーが取り外しができる点も衛生的です。
※楽天のリンクは35Lの商品です。

組み立て簡単な実力派クーラー
ファスナーでクーラーの側面となるシェルを広げ、底板をセットするだけで準備完了。シェルプロテクト構造のおかげで瓶入り飲料を入れても安心できるソフトクーラーボックスです。
ふた部分には、ハードタイプの保冷剤を固定するベルトが付属。同社の『氷点下パック-16℃』を底とふた部分に入れてサンドイッチ状態にすれば、アイスクリームを最大11時間保存できるほどの保冷力を誇る商品です。

テーブルがわりにしてもよし
ソフトクーラーボックスには珍しく、上部にカップホルダーを搭載しているタイプ。底を見ると小さいがしっかり脚がついており、非常に安定感が高く、安心してテーブルがわりにできます。
ハンドルはデイジーチェーンで、カラビナで小物やカップを吊しておくこともできます。また、ペットボトルやビールの保冷用クージーが2つついていて、飲み物を取り出した後のことも配慮されている点がおもしろいですよ。
折りたためるバスケット式ソフトクーラーボックス
お買い物に便利なバスケット式のソフトクーラーボックス。取っ手がしっかりしていて買い物かごのような感覚で使えます。長時間の買い物では疲れるかもしれませんが、徒歩で行ける近場のスーパーへの買い物で大活躍しそうです。
また、お花見や海水浴など車で出かけるレジャーでも、気軽に持ち運びできるので、サブとしても使えます。不要なときは、折りたたんでコンパクトに収納できますので、家の中でも場所をほとんど取りません。
サイズ展開が豊富!デイリーユースに
アウトドア用品メーカー・コールマンのソフトクーラーシリーズ。サイズ展開が豊富で、自分にぴったりのサイズが見つけやすいのが魅力です。デザインも華やかで、買い物に持っていくのにピッタリです。
ショルダーには肩パッドがついていて、重いものを入れて持ち歩いても、肩が痛くなりにくい工夫がされています。保冷剤を入れるポケットはなく、じかに保冷剤を入れますが、日常使いではじゅうぶんな保冷力です。
自転車などにも装着できる2wayトートバッグ
大阪のアウトドアメーカー・ロゴスが自転車やベビーカーに装着できるように作ったソフトクーラーボックス。ロゴスは、日常でも使えるアウトドア製品を多く手掛けていますが、このソフトクーラーボックスも、日常使いを重視した製品です。
取っ手を変えるとトート型にもなり、持ち歩けるようになります。デザインも洗練されていてデイリーユースメインで使いたい製品です。
保冷力の高さが魅力! アウトドアでも大活躍
アメリカでクーラーボックスを作っている老舗メーカー・イグルーのソフトクーラーバック。断熱材がしっかり入っていて保冷力が高いのですが、折りたたみができないので車に積み込んで使うのに適した商品です。
サイドのネットや上部のヒモなど、アウトドア利用も考えた作りになっているので、日常使いだけではなくキャンプでも大活躍してくれます。車に積んで、いつでも気軽に使えるようにしておきたいソフトクーラーボックスです。
両手があく便利なリュック型ソフトクーラーボックス
「クーラーボックス」というにはかなりユニークな形ですが、この商品も重くなりがちなクーラーボックスを背負うことで、持ち運び自体もラクになる保冷バッグです。中に水を入れてもこぼれないしっかりとした作りも魅力。
メインの収納のほか、外側には、フロントファスナーポケットがふたつ、側面のメッシュポケットがふたつ(両側面ひとつずつ)、上ふた部分のポケットがひとつと多くのポケットがあるので食器類を仕分けして入れるなど用途で分けた使い方もできます。
背中は通気性のよい素材で、アウトドアやレジャーのときだけでなく、保育園のお迎え前後の買い物にも便利です。
「1万円以下のソフトクーラーボックス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの人気ランキング クーラーボックスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのクーラーボックスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ソフトクーラーボックスは自立できる厚みを目安に アウトドア&旅ライターのアドバイス
自立できる厚みが目安
ソフトクーラーボックスは、100円で購入できる薄いものから、厚手で自立できるものまでいろいろあります。1泊のキャンプなら側面+ふた+底に厚めの断熱材を用いたものを選びましょう。
売店で氷を補充することもできますが、断熱材が薄いソフトクーラーボックスでは氷を何度も追加する必要があり非効率です。
1万円以下のソフトクーラーボックスに関連する記事のご紹介
保冷力に注意して選ぼう!
アウトドア&旅ライターの大森弘恵さんへの取材をもとにソフトクーラーボックスの選び方とおすすめ商品を紹介しましたがいかがでしたか。
大森さんのアドバイスのように、保冷力や商品の作りに注意して、自分にぴったりのソフトクーラーボックスを選んでくださいね。
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オートキャンプ雑誌、アウトドア雑誌の編集部を経て、フリーランスに。 現在はアウトドア(おもにキャンプとウインターアクティビティ、野外料理)、旅をテーマに雑誌やWEBマガジンで活動。 趣味は30年ほど前からはじめた国内外でのオフロード・ツーリング&キャンプ。最近、ハンモック泊の心地よさに感激。