ハードクーラーボックスの選び方 保冷力、持ち手の形状やホイール、2次利用、収納方法、水抜き栓
ハードクーラーボックスを選ぶときのポイントは保冷日数、持ち手の形状、そしてホイール付きかどうかです。具体的に解説していきます。
「保冷日数」を参考に保冷力の高いものを ふたの開け閉めも保冷力に影響!
密閉性が高く、断熱材もしっかりしているため、ソフトクーラーなどに比べ、保冷力にすぐれるという特徴があります。断熱材は発砲ウレタンや真空断熱パネルが使われていることが多いです。
真空断熱パネル:断熱材の周囲を真空状態にし、熱を通しません。また、真空断熱パネルを使用する面が多いほど保冷力が増し、その分値段も高くなります。
発砲ウレタン:断熱材の厚みがあるほど保冷力が増します。
素材だけでなく、密閉性やふたを開け閉めする頻度によっても保冷力が変わってきます。キャンプ泊数や使用目的に応じて選びましょう。
家族の人数で容量が変わる
ハードクーラーボックスは、小型の15L~大型の50Lが一般的なサイズになり、家族の人数により、必用なサイズが異なってきます。4人家族なら1泊2日で30L~50Lのサイズ、2泊3日の場合はさらにソフトクーラーボックスがあると、食べ物や飲み物を冷たく保存しておくことができるでしょう。
なお、それぞれのサイズにペットボトルを入れた場合の本数は下記になるので、どのくらい収納できるかの目安にしてみましょう。
15Lの場合:2Lが4本、500mlが15本
30Lの場合:2Lが6本、500mlが24本
50Lの場合:2Lが16本、500mlが34本
また、冷たく保存するなら保冷材も必要になります。ライフアレンジニストの有賀照枝さんが保冷材の選び方とおすすめ商品をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
保冷材の選び方とおすすめ商品をご紹介!
持ち手の形状やホイール付きかどうかもチェック 移動がラクになるのはホイール付き
ホイールが付いているタイプであれば、駐車場からバーベキュー場までなどの持ち運びがラクになります。
持ち手には、両サイドに小さい取っ手があるタイプもあれば、片手で運べる大きな取っ手がついたタイプもあります。少し小さめの容量であれば肩ひもがついているものも便利です。
クーラーボックスは本体が軽くても、飲み物や食材や保冷剤などを入れると重くなります。持ち運びがしやすいかどうかもチェックして選びましょう。
丈夫なものならテーブルや椅子としての利用も! 荷物の節約に!
丈夫でふたがフラットなものを選べば、テーブルや椅子としても使うことができます。キャンプなどでは車に荷物を乗せられる量にも限りがあるので、クーラーボックスがテーブルや椅子代わりになると便利です。
なかにはあらかじめテーブル代わりに使うことを想定して、ふたの部分にコップホルダーが付いたタイプもありますよ。
ふたが開閉しやすいかもチェック
ハードクーラーボックスは釣りでの使用を想定しており、密閉力を高めるために、ふたの構造がしっかりしている商品が多くあります。ただし、キャンプやBBQでも使用するなら、子どもでも開けやすいかにも気を使いましょう。
なお、商品のなかには一定時間が経過すると自動でふたが閉まるタイプがあります。これなら冷気が逃げにくく、クーラーボックス内の冷たさがキープできます。
収納に困らないのはスタックできるタイプ 車内でも倒れにくい!
食材用や飲み物用と分けるために複数のクーラーボックスを所有することもあると思います。その場合はスタッキングできるタイプがおすすめ。スマートに積み重ねができるため収納に困りません。車で運ぶ際も縦に積んでも倒れにくく安心です。
大容量のものほど水抜き栓があるものを 保冷力のキープには溶けた水を捨てる
保冷剤に氷や凍らせたペットボトル飲料などを使う場合、氷がとけてきますが、これをこまめに取り除くことで保冷力のキープにつながります。
その際、水抜き栓がついているとかんたんにな水を捨てることができて便利。ふたを開け閉めするたびに保冷力は下がりますが、開ける必要がありません。水抜き栓は掃除をする際も同様に役立つので、大容量のクーラーボックスを選ぶ際は、水抜き栓があるかどうかをチェックしましょう。
保冷力が高い=鮮魚・生肉の鮮度を長く保つ アウトドアライターがアドバイス
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
冷たい飲み物を冷たいまま飲める! これぞハードクーラーのありがたみですよね。ですが、忘れてはならないのは、強力な保冷力が食品の鮮度を保つ重要な役割を持っていること。とくに傷みやすい、鮮魚、精肉の冷蔵保持は衛生面でとても大事なことです。
健康をも左右するものなので、しっかりとした投資を考えてください。ちなみにスペック上の保冷力は最高条件のものなので、私の場合、経験則から7割程度で考えています。
ハードクーラーボックス【15L以下】おすすめ3選 サブとして活躍!
ちょっとしたものを冷やして置ける、サブとして活躍してくれそうなハードクーラーボックスを3選ご紹介します。
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
クーラーボックスの選択で意外に見落とされがちなのが釣り具メーカー。DAIWA(ダイワ)は元々ユーザーからの厳しい声を基に開発されているので基本性能が高く、実用重視であればぜひ注目していただきたいですね。

DAIWA(ダイワ)『クールライン(S800X)』












出典:Amazon
容量 | 8L |
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サイズ | 23×35×25cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ハンドル、ベルト |
本体重量 | 1.7kg |
水抜き栓 | なし |
STANLEY(スタンレー)『クーラーボックス15.1L』






出典:楽天市場
容量 | 15.1L |
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サイズ | (外寸)幅42×高さ28.5×奥行31cm |
保冷日数 | 2度以上/24時間、10度以下/36時間 ※保冷効力は使用環境などによって変わります。 |
持ち運び | ハンドル付き |
本体重量 | 3,000g |
水抜き栓 | ‐ |
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ) 『シエロ クーラーボックス14(M-8175)』


















出典:Amazon
容量 | 12L |
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サイズ | (約)幅375×奥行270×高さ280mm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ハンドル付き |
本体重量 | (約)1400g |
水抜き栓 | ‐ |
ハードクーラーボックス【30L以下】おすすめ2選 家族4人の1泊2日ならこちら!
家族4人の1泊2日程度のアウトドアなら対応してくれそうな、30L以下のハードクーラーボックスを2選ご紹介します。
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
igloo(イグルー)『マリーンブリーズウルトラ28ROLLER 』は、価格、機能、デザイン性がとてもバランスがとれていています。しかも、バラエティが充実しているので、ビギナーや中級者におすすめです。

igloo(イグルー)『マリーンブリーズウルトラ28ROLLER 』














出典:Amazon
容量 | 約26L |
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サイズ | 45.5x34.5x42.5cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ホイール付き、持ち手付き |
本体重量 | 4kg |
水抜き栓 | なし |
アウトドアライター、キャンプブロガー、星のソムリエ®
YETI(イエティ)『タンドラ 35』はオシャレキャンパーの大定番品。ただし、現在かなり高価で流通されています。
素晴らしいスペックである一方、ある意味オーバースペックでもあるので、実用で考えるか、投資として考えるかは熟考されてみてください。

YETI(イエティ)『タンドラ 35』
![(イエティクーラーズ)YETICOOLERSyeti-002タンドラ/クーラーボックス/35qtTanYT35T[並行輸入品]](/assets/loading-gif-831efa60fcaad8b543579bb1809cf3a0cded0accde7b020d68cf390d70415d6c.gif)
出典:Amazon
容量 | 28.3L |
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サイズ | 53.3×40.6×39.4cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ‐ |
本体重量 | 7.7kg |
水抜き栓 | あり |
ハードクーラーボックス【30L以上】おすすめ6選 家族4人の2泊3日、大人数のアウトドアで!
家族4人の2泊3日、大人数のアウトドアで活躍してくれそうな30L以上のハードクーラーボックスを3選ご紹介します。
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FIELDOOR(フィールドア)『ノーザンクーラーボックス』は知る人ぞ知るブランド。実は私の知人も使っており、一緒にキャンプをしたときにその性能に驚きました。
やや高価ではあるものの、夏場の性能を確保したい方には要チェックです。
FIELDOOR(フィールドア)『ノーザンクーラーボックス』
















出典:Amazon
容量 | 42.5リットル |
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サイズ | (約)68cm×41cm×42cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | 持ち手付き |
本体重量 | (約)12kg |
水抜き栓 | あり |
Coleman(コールマン)『エクストリーム®ホイールクーラー(50QT)』








出典:Amazon
容量 | 約47L |
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サイズ | 約58×46×45(h)cm |
保冷日数 | 5日 |
持ち運び | ホイール付き、ハンドル付き |
本体重量 | 約7kg |
水抜き栓 | あり |
LOGOS(ロゴス)『アクションクーラー』








出典:Amazon
容量 | (約)35L |
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サイズ | (約)幅57.8×奥行31.8×高さ36.6cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ハンドル付き |
本体重量 | (約)3.8kg |
水抜き栓 | あり |
SHINWA(伸和)『ホリデーランドクーラー33H』


















出典:Amazon
容量 | 約33L |
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サイズ | 約幅57.4×奥行31.5×高さ36.9cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ホイール付き、持ち手付き、ベルト付き |
本体重量 | 約4.050g |
水抜き栓 | あり |
Coleman(コールマン)『54QT スチールベルトクーラー』

出典:Amazon
容量 | 約51L |
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サイズ | 約60×42×41(h)cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ハンドル付き |
本体重量 | 約7.5kg |
水抜き栓 | あり |
Coleman(コールマン)『パーティスタッカー33QT』






出典:Amazon
容量 | 31L |
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サイズ | 約56×34×30(h)cm |
保冷日数 | ‐ |
持ち運び | ‐ |
本体重量 | 約2.7kg |
水抜き栓 | ‐ |
「ハードクーラーボックス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ハードクーラーボックスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのハードクーラーボックスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ハードクーラーボックスの保冷力を長持ちさせる3つのコツ 直射日光に当てない、内側の2重構造、開け閉めを最小限に
ハードクーラーボックスに保冷剤をいれていても、時間の経過とともに保冷力は落ちていってしまいます。そこで、保冷力を長持ちさせる4つのコツをご紹介します。
大前提! 直射日光に当てない
当たり前ですが、直射日光に当てていると、外側から熱くなり内側に影響が出てしまいます。また、地面からの放射熱も避けた方がいいので、地面から高い日陰に置くようにしましょう。
内側を二重構造にして保冷力アップ
ハードクーラーボックスは、そもそもの保冷力が高いですが、さらに上げる方法も。作業はかんたんで、ハードクーラーボックスの内側に、一回り小さいサイズのソフトクーラーボックスを入れて二重構造にするなど、工夫次第で保冷力が高くなります。
フタの開け閉めの回数を最小限にするのも効果的
冷蔵庫同様、何度も開け閉めすることで冷気が逃げてしまい、保冷力が落ちてしまうので、開け閉めの回数は最小限にしておきましょう。
なお、飲みものだけ別に入れたサブのクーラーボックスを用意し、メインの方は開け閉めの回数を減らす、という方法もあります。
番外編:飲み物や食べ物を凍らすと、帰宅時には荷物が少なくなる
飲んだり食べたりする予定の飲みものや食べものも、あらかじめ自宅で凍らせておくことで、保冷材として活用することが可能です。また、飲みものや食べものを保冷剤として使うと、帰宅時にはなくなり、荷物が軽くなる、という点もうれしいですね。
【関連商品】その他のクーラーボックス
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
キャンプブロガー、アウトドアライター、一般社団法人日本オートキャンプ協会公認インストラクター・講師、星のソムリエ®(星空案内人®)JAXA宇宙教育リーダー、光学機器メーカーマーケティングディレクター。 アウトドア誌、WEBマガジン、企業広報誌、新聞などへの取材協力・執筆活動、CMコーディネートを行っている傍ら、キャンプ体験・キャンプ料理レシピをまとめた自身のWEBサイト「 Sam-Home Sam-Camp / キャンプの宝物を探そう!」(2001年開設)並びにブログ「SAMのLIFEキャンプブログ Doors , In & Out !」(2004年開設)を運営。 サイトは通算700万人以上に利用され、ブログ投稿数は5000記事を超える。著書には「ベテランキャンプブロガーSAMの、お気に入りキャンプ場教えます」(ベースボールマガジン社)がある。 同時に、星のソムリエ®として全国のキャンプ場や観光施設等にて夜の魅力と星空の楽しみを広めている。