赤ワインと白ワインは醸造方法が違った!
まず、赤ワインと白ワインは、使用される原料のブドウに違いがあります。赤ワインには黒っぽい色の「黒ブドウ」を、白ワインには黄緑の皮が付いた「白ブドウ」を使用しているのが特徴です。
また、白ワインの場合はブドウの皮を取り除いてから発酵&熟成させるため、皮に含まれるタンニンがでません。赤ワインは皮と種も使って発酵&熟成するため、皮からタンニン色素がでてワインの色が赤くなるのです。
また最近ブームのオレンジワインは、白ブドウを使って赤ワインと同じ醸造方法でつくられるため少しオレンジ色に濁ったワインができあがります。
赤ワインの選び方
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート・石関華子さんに、赤ワインを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ポイントは以下。
【1】ボディタイプから選ぶ
【2】ブドウ品種から選ぶ
【3】産地ごとの味を比べる
【4】生産者にも注目!
【5】ワインの当たり年やヴィンテージで選ぶ
【6】料理との相性で選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】ボディタイプから選ぶ
赤ワインの味わいは一般的にフルボディ、ミディアムボディ、ライトボディの3つに分類されています。
濃厚で渋みも強い「フルボディ」
フルボディはもっとも香りが豊かで、渋みも強く、濃厚でしっかりとしたタイプの赤ワイン。渋みがしっかりと感じられる赤ワインが好みの方は、フルボディのワインを選ぶといいでしょう。
渋みと酸味のバランスがいい「ミディアムボディ」
また、フルボディとライトボディの中間的な味わいのものは、ミディアムボディに分類されます。渋みや酸味、香りなどのすべてのバランスが良く飲みやすいワインです。
軽やかで飲みやすい「ライトボディ」
それとは対照的に、渋みが少なく、軽やかで飲みやすい赤ワインがライトボディです。渋いのが苦手な方やワイン初心者の方には、ライトボディのワインがおすすめです。料理やおつまみに合わせて変えると味わいをさらに活かすことができます。
【2】ブドウ品種から選ぶ
ブドウ品種は赤ワインの味わいを大きく左右する要素のひとつです。品種ごとの特徴を見ていきましょう。
酸味と渋みを感じる「カベルネ・ソーヴィニヨン」
「黒ブドウの王」とも呼ばれる赤ワイン用ブドウ品種、カベルネ・ソーヴィニヨン。フランスのボルドー地方をはじめ、アメリカやチリ、オーストラリアなど、世界各地で栽培されている品種です。一般的にカベルネ・ソーヴィニヨンのワインは、カシスのような香りと凝縮した果実味、しっかりとした酸味と渋みを特徴としています
芳醇な香りを感じる「ピノ・ノワール」
赤ワイン用ブドウ品種のなかでも人気の高いピノ・ノワール。フランスのブルゴーニュ地方をはじめ、南北アメリカやニュージーランドなど、世界各地で栽培されている品種です。一般的にピノ・ノワールのワインにはイチゴやチェリー、バラのような香りがあり、熟成が進むとトリュフやなめし皮、紅茶のような複雑な香りもあらわれます。また、比較的渋みの穏やかなワインになるのも特徴です。
果実のアロマ感を味わうなら「メルロー」
フランスのボルドー地方、とくにポムロール地区やサンテミリオン地区を含むドルドーニュ川右岸の一帯は、シルクのようなタッチの、なめらかで豊満な極上のメルローワインを生み出します。また、イタリアのメルローのワインは果実のアロマが豊かになる傾向があり、アメリカ産のものは果実の凝縮感が強くてふくよかな味わいが多く、国産のものはやはり和食と相性がよいのが特徴です。
スパイシーさも感じる「シラー」
フランスのローヌ地方のシラーのワインには、スパイシーな風味が前面にあらわれた、芳醇で芯のしっかりとした味わいのものが多いです。オーストラリアのシラーズのワインは、ローヌのものに比べるとスパイシーな風味は控えめ。果実味が豊かで、濃密な力強い味わいになる傾向があります。このように産地ごとに異なるワインの味わいの特徴から選ぶというのもおすすめです。
甘口が好みなら「コンコード」
コンコードのワインは甘口が主流ではあるものの、なかには辛口の味わいのものもあります。甘口のものはグレープジュースのような味わいで飲みやすいものが多く、ワイン初心者の方や、赤ワインが苦手な方にもおすすめです。一方の辛口は、程よい酸味とコク、そしてすっきりとした後味が特徴です。辛口のものは食事との相性もよく、さまざまな料理と合わせやすいという特徴もあります。
果実感を味わえる「マスカット・ベーリーA」
赤ワイン用の品種として多く栽培されているのが、「マスカット・ベーリーA」です。マスカット・ベーリーAは、日本では甲州に次ぐ2番目に多くワイン造りに使われている品種です。タンニンが軽いため渋みが少なく、きりっとした酸味と果実感が楽しめます。イチゴやキャンディのような甘い香りと、フルーティーで渋みの少ない味わいが特徴と言えるでしょう。
【3】産地ごとの味を比べる
たとえ同じブドウ品種のワインでも、産地が変わればワインの個性も変わってきます。なぜなら、産地ごとに気候や天候、土壌など、その土地の個性(ワイン専門用語では「テロワール」といいます)が異なるからです。また、産地によって栽培に適するブドウ品種が異なることも、産地ごとのワインの味わいを特徴づける要因のひとつとなります。
格付けシャトーの名門「フランス産」
ワインの中でもフランスワインは高品質なもので溢れています。代表的なボルドー・シャンパーニュ・ブルゴーニュ・プロヴァンスの4つの地域で作られるフランスワインがあります。赤ワインでよく知られているのがボルドー産。ボルドー産の赤ワインは濃厚で重厚感のある味わいが特徴です。ブルゴーニュ地方では世界有数のブランドを確立していることから「ワインの王様」と呼ばれています。世界でとくに高価なワインを生み出すのが単一畑。単一畑とは良質なワインを造る畑のことで、代表的なものに「ロマネ・コンティ」があります。
高級銘柄も続々誕生している「イタリア産」
現在のイタリアのワイン法においてもっとも格上のランクは「D.O.P.」になりますが、現状では旧法における格付けの最上ランクである「D.O.C.G.」を表示しているワインも多くあります。イタリア北西部に位置するピエモンテ州。ネッビオーロというブドウ品種から造られる「バローロ」は、「イタリアワインの王」とも呼ばれる高級赤ワインです。イタリア中西部に位置し、フィレンツェを州都とするトスカーナ州。日本でも知名度の高い、イタリアを代表する赤ワイン「キャンティ」の産地です。
3つの地区で味わいが異なる「チリ産」
チリのワインの産地は、その細長い国土を縦方向に区切り、「コスタ」と「エントレ・コルディリェラス」、「アンデス」の3つの地区に分けられます。
「コスタ」は西側の太平洋に面した地区。フンボルト海流の影響による冷涼な気候で、ミネラル感とシャープな酸味をもつワインが生み出されています。「エントレ・コルディリェラス」は海岸山脈とアンデス山脈にはさまれた中央部地区です。いくつもの河川が流れる入り組んだ地形で、チリを代表する赤ワインの産地です。「アンデス」は東側の山脈の麓の地区。ここでは昼夜の寒暖差が大きいため、凝縮感のある高品質なワインが生み出されています。
同じカベルネでも違う味わいを楽しめる「オーストラリア産」
オーストラリア大陸の面積はヨーロッパ全体の面積の約70%を占めるほど広く、各産地の気候は多様性に富み、土壌の特性も異なります。そのため、それぞれの気候や土壌に合ったブドウ品種からワイン造りが行なわれています。有名な産地としては、バロッサ・ヴァレーの「シラーズ」、クナワラやマーガレット・リヴァーの「カベルネ・ソーヴィニヨン」などがあげられます。
濃厚なマルベックを味わえる「アルゼンチン産」
アルゼンチンのワインには、産地ごとにさまざまな特徴があります。もっとも生産量の多い地域は、アルゼンチン中央部のメンドーサ州。とくにマルベックというブドウ品種から、濃厚な赤ワインが多く生産されています。
その次に生産量の多いサン・ファン州は、とりわけ日照に恵まれた地域。シラーやマルベック、シャルドネなどの品種から、多様なワインが生産されています。
ボルドースタイルのワインを楽しめる「南アフリカ産」
南アフリカでは、上質なボルドー・スタイルのワインなどが作られています。フルーティーで果実感をしっかり味わえるものや、酸味がありながらも甘みを楽しめるものなどがそろっています。アルコール度数は13.5~14.5%と、ちょうどフランス産ワインとアメリカ産ワインの中間のものが多いです。
コスパ重視なら「カリフォルニア産」
アメリカワインの特徴は、広く一般的に受け入れられる飲みやすさにあります。アメリカの広大な土地の中でも、アメリカワインの名産地と知られるカリフォルニア地方は、温暖で雨が少ない気候が特徴的で、ブドウが完熟しやすく、クセや個性のない、ブドウ本来の味を感じられるワインを作ることができます。
全国各地の味比べもおすすめな「日本産」
日本は縦に長く広がる国。日本ワインと聞くと山梨県や長野県を思い浮かべる方も少なくないでしょう。でも今や、日本ワインは北から南まで幅広い地域でつくられています。さわやかで冷涼な酸味やキリッとした果実味がお好きな方は、北海道や東北など北のエリアや標高の高いところでつくられたワインを。また、パイナップルのようなトロピカルフルーツを思わせるボリューム感のあるワインを飲みたいときは、九州など南のエリアのワインをおすすめします。
【4】生産者にも注目!
ワインの個性に影響を与えるのは、産地やブドウ品種だけではありません。ワインをつくるのは人。やはりワインの個性を最終的に決定づけるのは生産者なのではないかと思います。
ワインの種類が多く選ぶことに慣れていない方は、まずは大手生産者や有名な生産者から選ぶといいでしょう。このような生産者のワインには、万人受けしやすい味わいのものが多い傾向にあるからです。
慣れてきたら、生産者のヒストリーやこだわりなどにも注目してみてください。そうすれば、ワイン選びもこれまで以上に楽しくなるでしょう。どうしてこの名前にしたのか、安くて美味しいワインを作れるのかなど考えながら飲むのも楽しみのひとつです。
【5】ワインの当たり年やヴィンテージで選ぶ
ワインは、生産年度によって、良し悪しが異なるので、間違いのないヴィンテージワインを選びたいなら、ヴィンテージとなっている年度のワインを選ぶとよいでしょう。どこの国でもワイナリーごとにヴィンテージ年は異なりますので、全体的には2017年、2015年、2012年、2009年などがヴィンテージ年といわれています。
【6】料理との相性で選ぶ
フルボディワインは、肉料理やスパイスをきかせたもの、デミグラスソースを使ったもの、ボロネーゼなど旨みと濃厚さがある料理との相性がよいと言われています。一方で、ライトボディのワインには、軽くあっさりとした料理があいます。
赤ワイン【フルボディ】おすすめ11選
ここからは、フルボディでおすすめの赤ワインをご紹介します。
凝縮されたフルーティな味わいが魅力
コスパ抜群のワインとして、大人気漫画『神の雫』に登場したそうです。濃厚なフルーティさが魅力のワイン。その秘密は「カサーレ・ヴェッキオ」の栽培方法にあります。通常の葡萄は1本の樹に8房くらいできるのに対して、「カサーレ・ヴェッキオ」は2房しかつけないんだとか。そこに凝縮された葡萄のうまみがダイレクトに伝わり、「赤ワインを飲んだ」という満足感を得られるワインです。
1年熟成させたやわらかいタンニンのフルボディ
サンパトリシオデルシャニャールに多数あるブドウ園のなかから、すぐれた区画の原料を厳選して醸造したマルベックの赤ワインです。
フランスとアメリカのオーク樽を使用して、1年間熟成させたワインは、美しい色合いと力強いアロマ、しっかりとしたボディが魅力。オーク樽で時間を掛けて熟成させることにより、タンニンがやわらかくなって飲みやすいでしょう。

強さと優雅さを兼ね備えたブルゴーニュの赤ワイン
特別な日に開けたい、贈り物にもピッタリな赤ワインがこちら。
産地はフランスのブルゴーニュ地方のなかでも、とくにすぐれたワインを数多く生み出す『ジュヴレ・シャンベルタン』。この村のワインは、かつてナポレオンに愛されていたことでも知られています。生産者はドメーヌ、ブシャール・ペール・エ・フィス。1731年創立という歴史ある生産者です。
ブドウ品種はピノ・ノワールで、ダークチェリーやバラのような魅惑的な香りに、凛とした強さと優雅さを兼ね備えた味わい、なめらかな口当たりが特徴的。鴨のコンフィや鶏肉の赤ワイン煮込みなどとよく合います。5000円以下で購入できるのも嬉しいポイントでしょう。

イタリアワインの王、バローロの一押しの1本
イタリアの赤ワインを味わいたい方におすすめの1本が、こちらの『バローロ・セッラルンガ・ダルバ』です。
産地はイタリア北西部ピエモンテ州のバローロ地区。きわめてすぐれたワインを生み出す産地であることから、バローロは「イタリアワインの王」とも呼ばれています。生産者はフォンタナフレッダ。イタリア初代国王の息子が設立した、バローロの地位の向上に大きく貢献したワイナリーです。
ブドウ品種はネッビオーロ。豊かな果実の香りに、スパイスや樹木のような複雑な香りが調和。濃厚な果実味と酸やタンニン(渋み)の均整が見事にとれた1本です。赤身肉やジビエ、ラグーソースなどとよく合います。

デイリー向きのアルゼンチンの濃厚な赤
しっかりとした飲みごたえのあるデイリー向きの赤ワインをお探しの方におすすめしたいのがこちら。アルゼンチンの名門ワイナリー、トラピチェ社が手掛ける、『トラピチェ ブロッケル マルベック』です。
産地のメンドーサ州は、気候や土壌など、ブドウ栽培にとって理想的な環境がそろう場所です。ブドウ品種はマルベック。もともとはフランス南西部の品種で、いまやアルゼンチンの赤ワインの代名詞的な品種になっています。
カシスやプラムのような香りにスモーキーなアロマが調和。果実の凝縮した濃厚な味わいが、長い余韻となって続きます。ステーキやローストビーフなどの牛肉を使った料理と相性抜群です。
高品質で満足感の高い赤ワイン
「エコ・バランス」という名前の通り、「有機栽培葡萄と、有機栽培移行中の葡萄だけから造られたワイン」だそうです。大自然に広がる葡萄畑の中で、健康に育った葡萄だけを使って造られていますので高品質で安全。フレッシュでジューシーな口当たりと、甘いタンニンが特徴。しっかりした味わいが舌に長く残るワインです。
和洋中に合わせられる万能な濃厚ワイン
「ダークホース ビッグ レッドブレンド」は、世界中のワイン産地からとくに濃厚なワインを生産する国の葡萄品種7種類をブレンドしています。創造性あふれる個性的なワイン。「甘さを感じさせる濃縮した果実味、油脂分を包み込む豊かなコク、ほのかなスパイスのアクセントが特長的」なんだそう。和洋中に合わせられる万能な濃厚ワイン。合わせる食事によってまたちがった味わいを楽しむことができます。
※Amazonは1本、楽天市場・Yahoo!ショッピングは12本の価格です。
不動の「王のワイン」
「王のワイン、ワインの王として愛される、格付け第二級シャトー」だそうです。1855年当時は一級シャトーに次いで取引価格が高かったんだとか。現在も第二級格付けのひとつとして君臨する、エレガントで高品質なワインです。果実の香りに花やスパイスのニュアンスが漂い、口に含むと力強さを感じられるでしょう。
シャトー・オ・ブリオン醸造チームが作ったワイン
クラレンドル・ルージュは、「ボルドー・メドック格付第1級、シャトー・オ・ブリオンの醸造チームが手掛けるワイン」だそうです。ボルドー全域から質の良い葡萄を厳選して作られ、重厚さと気品が感じられる贅沢な1本。カシスやラズベリー、ブラックチェリーなどの果実の香りに加えて、ナッツやコーヒーの香ばしいニュアンスを感じられます。渋みが少なく、果実感をしっかりと味わえるワインです。
家族で作った温かみのあるワイン
ヌビオラは「13世紀のある書物に“最高のワインを造るための黒ぶどうの一種『ヌビオーラ』…”という記述があったことから命名」されたそうです。現オーナーのジョルジョ・ペリッセロ氏の祖父の代には、葡萄の栽培だけを行っていましたが、少しずつ家族でワイン造りに着手し、現在は全ての葡萄を自社で醸造しています。4000円台で購入でき、見事にまとまったやや辛口のペリッセロは特に男性に人気です。香りはフルーティかつフローラル。熟した葡萄独特の丸い甘みを楽しめる1本です。
シャトー・ペトリュスと張り合ったワイン
現オーナーのフィリップ・カリーユ氏が造り出したシャトー・プピーユは、かつてブラインド・コンテストにおいて、かの有名な「シャトー・ペトリュス」と最後まで張り合ったという輝かしい功績があります。葡萄は有機栽培によって育てられ、葡萄のできによって樽の木の原産地を変えるなど、こだわり抜いて作られています。「濃く、絹のように滑らかなワイン」という評価を受けるのも納得です。
※Amazonは6本、楽天市場・Yahoo!ショッピングは1本の価格です。
赤ワイン【ミディアムボディ】おすすめ8選
次は、ミディアムボディのおすすめ赤ワインを、ピックアップしました。
美しいルビーレッドのワイン
的確なタイミングで収穫された、カベルネ・ソーヴィニョンで醸造した赤ワインです。深みのあるルビーレッドの色合いが美しく、目でも楽しめるでしょう。
プラムやラズベリー、甘いスパイスを思わせるような、心地のいい香りで、チョコレートやバニラのヒントも感じられます。バランスがよく、エレガントで長い余韻が続くでしょう。
赤身肉と合わせたいメルローワイン
メルローをメインに、ほかの品種もブレンドして作られた、やわらかい味わいの赤ワインです。チェリーやラズベリーといった赤い果実の濃厚なアロマに、カカオやモカなどのヒントも加わっています。
なめらかな口あたりで味のバランスもよく、繊細なタンニンも持ち合わせているのが特徴。赤身肉ややわらかいチーズと相性がいいでしょう。
※Amazonは6本、楽天市場・Yahoo!ショッピングは12本の価格です。
バランスのいいピュアワイン
自然豊かなアルゼンチンのパタゴニアで作られた、ピュアな味わいのブレンド赤ワインです。濃厚かつ、明るいレッドカラーが印象的。
スパイス香の混ざった赤い果実のアロマがあります。また、フルーティな味わいと豊かな酸味に、シルキーなタンニンも加わっており、ひと口飲むと、バランスのとれたおいしさが広がるでしょう。

スペイン随一の銘醸地、リオハの赤ワイン
スペイン随一の銘醸地(めいじょうち)、リオハ地区のワインを飲みたい方におすすめなのがこちら。スペインのワイン業界のリーダー的存在、トーレスが手掛ける『アルトス・イベリコス・クリアンサ』です。
ブドウ品種はテンプラニーリョ。スペインの赤ワインを代表するブドウ品種です。ブルーベリーのコンポートやプラムのような香りに、樽熟成に由来するしっかりとした樽香(たるこう)を感じることができます。凝縮した果実味と滑らかなタンニン(渋み)が一体となり、豊かなコクと長い余韻を楽しめる1本。これが2000円台で購入できるのは驚きです。
甘口ではないものの、甘い果実味と酸味のバランスが心地良いワインと言えるでしょう。
イベリコ豚の生ハムやパエリアなどのスペイン料理と相性がいいのはもちろんのこと、鶏の唐揚げやとんかつなどのこってりとした食事にもよく合います。
※Amazon・Yahoo!ショッピングは1本、楽天市場は6本の価格です。

コスパにすぐれたチリの果実味豊かなカルメネール
コストパフォーマンスにすぐれたチリのおすすめのワインが、こちらの「悪魔の蔵」という意味をもつ『カッシェロ・デル・ディアブロ』です。生産者はコンチャ・イ・トロ。チリワインの品質の向上に貢献した、チリプレミアムワインの先駆け的な存在です。
ブドウ品種はカルメネール。フランスのボルドー地方原産の品種ではありますが、現在はチリが主要な産地となっています。ダークチェリーやプラムの香りに、チョコレートやスパイス、トーストの香りが特徴的。果実味豊かで丸みのある味わいで、赤ワインの渋みが苦手な方におすすめです。イオンなどのスーパーやカルディなんかでも手に入れることができるので、ぜひ見てみてください。
相性のいい料理は、デミグラスソースのハンバーグや熟成チーズなど。
※Amazon・楽天市場は12本、Yahoo!ショッピングは1本の価格です。

オーストラリアの人気ワイナリーが手掛ける1本
手ごろな価格でデイリーワインにもぴったりなオーストラリア赤ワインをお探しの方におすすめ。
国内でトップクラスのシェアを誇るジェイコブス・クリークが手掛ける『ジェイコブス・クリーク シラーズ・カベルネ』です。産地は南オーストラリア州のバロッサ・ヴァレー。国内屈指の良質なワインの産地のひとつです。
ブドウ品種はオーストラリアを代表する品種であるシラーズと、カベルネ・ソーヴィニヨンをブレンド。ブラムのような果実の香りとスパイスの香りが調和し、豊かな果実味と共に心地よいタンニン(渋み)が感じられるワイン。
中口なので、甘口派、辛口派どちらでも美味しく飲め、ワイン通からの口コミも良いおすすめのワインです。
羊肉を使った料理や、黒コショウを効かせた料理などとよく合います。
テーブルワインを楽しみたい方に
イエローテイルは産地に生息するカンガルーの俗称。「豊かな味わいと香りを最大化させるため、果実が熟した状態になるのを待ってから収穫」しているそうです。イオンでも購入できるおすすめのワインで、ほかにもトップバリュ系列やセブンイレブンなどのコンビニで300円くらいで購入することができ、いつでも手に取ることができます。
「ブラックベリー、チョコレート、バニラのアロマと折重なり、ほのかなミントの香り」が特徴。口に含むと果実の酸味とともに、スパイシーかつフルーティな香りが。お肉料理との相性もピッタリなので、テーブルワインを楽しみたい方におすすめです。
フルーツのエネルギッシュな香りに驚き!
大人気漫画『神の雫』に登場したことをきっかけにヒットしたワインのひとつ。ドイツのワイン誌でも高評価を受けた驚異のワインなんだとか。グラスにそそぐとプラムやカシス、ブラックチェリーなど、完熟した黒系果実のアロマが香り、飲み心地はクリーミーですが、新鮮でエネルギッシュな香りが口いっぱいに広がります。飲み終えたあともハーブやスパイスの香りが長く残り、余韻を楽しむことができるワインです。
赤ワイン【ライトボディ】おすすめ3選
次に、ライトボディの赤ワインをチェックしましょう。

渋みが苦手な方にもおすすめの日本の赤ワイン
おいしい国産のワインをお探しの方や、ライトボディのワインをお探しの方におすすめなのが、サントリーの『マスカット・ベーリーA 』です。
ジャパンプレミアム は「世界を感動させる日本ワインを!」をコンセプトに生み出されたワインシリーズのこと。このワインも、日本独自のブドウ品種であるマスカット・ベーリーAからつくられています。
いちごやキャンディのような甘い香りに、心地よい果実感のあるチャーミングな味わいが特徴的。渋みはそれほど強くないため、渋みが苦手な方にもおすすめです。軽い口当たりなので、重いワインが好きという方にはやや物足りないかもしれません。すき焼きやしゃぶしゃぶ、肉じゃがなど、お肉を使った和食とよく合います。
フルーティでスパイシーなピノ・ワール
ロダイで生まれのロバート・モンダヴィは、ウッドブリッジの品質向上と革新に情熱を注ぎ、「みずみずしい果実の個性と自然なバランスが調和した柔らかくて親しみやすいワイン」を作り上げたそうです。ストロベリーやチェリーのアロマに、わずかにスパイスやトーストの香りを感じられるピノ・ノワール。丸みがあって芳醇でなめらかな口当たりが特徴です。
イタリアでは定番のワイン
タヴェルネッロはイタリア語で「小さな居酒屋」を意味します。「イタリアでもっとも愛されているブランド」なんだそう。フレッシュな赤い果実の香りを楽しむことができ、柔らかで口当たりの良い優しい味わいが特徴。肉料理をはじめいろいろな料理に合わせることができ、和食との相性も良いそうです。毎日の食事と共に楽しめるワインです。
「赤ワイン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 赤ワインの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの赤ワインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
赤ワインを美味しく飲むための温度は?
赤ワインのおいしさをそのまま味わうには、適切な温度で飲むことが大切です。一般的に、赤ワインは常温で飲むイメージもありますが、実際は、フルボディなら15~18度、ミディアムボディは15度、ライトボディなら10~13度が、目安。
赤ワインのボディによって、温度を調整するだけで風味や味が大きく変化するでしょう。
ワインエキスパートからのアドバイス
ここでは、代表的な赤ワインの産地で比較的有名な生産者が手掛ける、その国や地域を代表するブドウ品種からつくられたワインを中心に紹介しました。
どれも産地やブドウ品種の個性や特徴をつかみやすいワインばかりなので、ぜひこのなかからさまざまな赤ワインを試してみてください。そうすれば、お気に入りの産地やブドウ品種、生産者なども見つけられると同時に、ワインの知識も身についてきます。ワインの世界が広がれば、よりいっそうワインが楽しくなるでしょう。当たり年なんかも分かってくると人生をかけて楽しむことができます。
ワインを楽しむためのアイテムもチェック 【関連記事】
赤ワインを楽しんで食卓を豊かに楽しもう
黒ブドウの実を丸ごと使って醸造した、美しい色合いの赤ワイン。使われるブドウ品種や産地によって、バリエーション豊富な味わいのワインが生み出されています。
また、飲むときの温度によっても味わいが変化するため、ボディの種類によって適した温度に調整してから楽しみましょう。今回ご紹介した選び方のポイントと、おすすめ商品も参考にしながら、ぜひあなたも、おいしい赤ワインを楽しんで食卓をより豊かにしていきましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
埼玉県出身、高知県在住。一児の母。慶應義塾大学文学部仏文科卒。三越日本橋本店の洋酒担当を経てワインやビール、ウィスキーなどの洋酒全般の知識を培い、2016年、J.S.Aワインエキスパートの資格を取得。 現在はOffice Le Lionの代表として、高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。