ワインセラーとは?
ワインセラーとは、ワインを保管するワイン専用の収納庫です。ワインは、温度や光、振動などが影響するデリケートな飲み物。
ワインセラーは、温度・湿度を一定にたもってワインの風味や味の劣化を防ぎます。
大きな食器棚のようなワインセラーからコンパクトな商品まで、ラインナップは豊富です。
ワインは、適切に保管しないと味が変化してしまいます。とくに、日本の夏は気温が高いためワインが大好きな方にとっては、ワインセラーは必需品です。
ワインセラーとワインクーラーは違う?
ワインセラーとワインクーラーはワインを保管するという点では同じ用途のアイテムですが、機能面や保管年数は異なります。ワインセラーは温度や湿度も管理できる一方で、ワインクーラーは冷却する機能だけを装備したものです。
細かな温度調節や湿度調整をしたい人にはワインセラーがおすすめです。長期保存をしたい人はワインクーラーを選んでおくと安心です。
ワインセラーの選び方
ソムリエでもある、杉浦 直樹さん監修のもと、ワインセラーを選ぶときのポイントを紹介します。ポイントは下記。
【1】収納するワインの本数で選ぶ
【2】冷却方式から選ぶ
【3】電気代を節約できる省エネ性もチェック
【4】上段と下段で温度管理できると便利
初めてワインセラーを選ぶ人はぜひチェックしてみてください。
【1】収納するワインの本数で選ぶ
ワインセラーのサイズは、基本的に収納本数を考慮して決めましょう。事前にワインを何本保管しておきたいかを想定して、プラスαで保管できるサイズを決めるのがよいでしょう。
日常的に好みのワインをデイリーワインとして楽しむなら10本ほど収納できるコンパクトタイプ。ケースで購入する方やお気に入りのワインを何本も保管する方には、12本以上に対応したワインセラーが適しています。
ただし、日本酒の一升瓶やマグナムボトルも一緒に保管する場合は、サイズはさらに大きくする必要があるので注意しましょう。大型のものだと、設置するための広大なスペースを確保する必要があることも忘れずに。
【2】冷却方式から選ぶ
ワインセラーはおもに3つの動力で冷却されています。それぞれの特徴を踏まえて選びましょう。
▼コンプレッサー式
コンプレッサー方式とは、おもにガラス式ショーケースや冷蔵庫などに利用され、冷媒を使って気化熱で冷却します。モーターで冷媒を作動させるため、モーターの振動音がしますが、消費電力が少なく冷却能力が高いのが魅力です。
効率よくワインを冷やすことができ、加温、加湿機能が搭載されているものもあります。また最近では、低振動の静音設計モデルなども販売されています。
▼ペルチェ式
ペルチェ式は半導体のペルチェ素子の性質を利用した冷却方式です。冷却効率はあまりよくないので大型のワインセラーには不向きなため、小型のワインセラー入門におすすめです。
ペルチェ式は運転中の振動は少ないのですが、多くの電力を使います。ただ、電気代はかかりますが、リーズナブルな価格帯のワインセラーが多いのが特徴です。
▼熱吸収式(アンモニア方式)
熱吸収式(アンモニア方式)は、アンモニアが冷媒です。アンモニアの特性である気化する際の気化熱を利用して冷却します。冷却能力はコンプレッサー式より緩やかで振動が少なく、音が静かなのが特徴です。
ペルチェ式より価格帯は高めで冷却効率もあまりよくないため、静音性や冷却能力に重点を置きたい方に向いています。本格的なワインセラーを導入したい人におすすめの一台と言えるでしょう。
【3】電気代を節約できる省エネ性もチェック
ワインセラーは庫内の湿度と温度を365日、一定にたもつため絶え間なく通電しておくのが基本です。収納本数や冷却方式によっても電気代は異なりますが、消費電力も考慮して選びましょう。消費電力の数値が低いほどランニングコストは下がるため、ワインセラーに記載されている消費電力を確かめるのも大事です。
また、ワインセラーに瓶を詰めすぎないことや頻繁にドアを開け閉めしないこと。温度の高すぎる場所や低すぎる場所に設置しないことなどでも、電気代は抑えられます。
【4】上段と下段で温度管理できると便利
2つの温度管理が可能なワインセラーは、上の段と下の段で、各々別の温度設定ができます。そのため、
ひとつのワインセラーでさまざまなワインが収納でき、とても便利です。白・ロゼ・赤ワインなどワインの種類に合わせて飲みごろの温度調整ができますし、長期保管したいワインなども一緒に管理できます。
また、日本酒も一緒に保管可能なモデルも販売されているので、好みや用途に合わせたワインセラーが選びやすくなっています。
24本以上収納がおすすめ!猛暑対策はしっかりと エキスパートからのアドバイス
まず収容本数に余裕のあるものを選びましょう。ワインセラーはワインを冷やすだけではなく「貯蔵」しておくものです。そのためお気に入りのワインを購入して寝かせておくとあっという間にいっぱいに。最低でも24本、できれば36本以上のものがおすすめです。置き場所に困る場合はスリムタイプをセレクト。また最近は全国的に猛暑が続いているため、冷却能力の高いコンプレッサー式を選ぶのがベターです。
ワインセラーの人気メーカーと特徴
ワインセラーのメーカーは国内外に数多くあります。ここでは、特に人気のあるメーカーを紹介します。
▼さくら製作所
さくら製作所は、庫内を0~3℃にして日本酒を保管可能にした温度制御の特許技術を持つ国内のワインセラーメーカーです。温度制御技術の研究開発に力をいれていて、日本の住環境に沿ったアイテムを次々に発売しています。
日本の住宅事情に合うコンパクトながらも大容量のワインセラーや振動と音を抑えるなど、さまざまなワインセラーを製作しているメーカーです。
▼フォルスタージャパン
フォルスタージャパンは、スイスのヘルマン・フォルスター社の技術を受け継ぎ国内で、製品を製造販売しています。日本の電気規格に合致したワインセラーを販売していて、ワイン愛好家にもよく知られているワインセラーの専門メーカーです。
とくに、ワインの長期保存や熟成に適した地下貯蔵庫やカーブのような環境を再現できるロングフレッシュシリーズがよく知られています。また、業務用の大容量タイプも豊富です。
▼デバイスタイル
デバイスタイルは、ワインセラーだけでなくコーヒーメーカーなども手掛けている、本社を新宿に置くメーカーです。スタイリッシュで、部屋のインテリアにもなるデザイン性の高さが魅力のワインセラーは、機能性と実用性を兼ね備えています。
ひとり暮らしでも使えるコンパクトなサイズから、何ケースのワインでも保存できる大容量のワインセラーまで揃えているのが特徴です。
ワインセラーおすすめ13選 大きさ別に紹介!
▼小型タイプ|8本~12本
スタイリッシュなデザインと白いボディカラーが魅力
プラスキューのBWC-008P(W)はコンパクトで、清潔感のある白色が特徴の製品。コンパクトですが、数多くのワインを長期保管しないのであれば、コンパクトなサイズのセラーで十分間に合います。また、木製棚を採用しているので、ワイヤー製の棚でボトルのラベルを傷つけるようなこともありません。
安価ですが、日本製のペルチェ素子を採用しているので、たまに見られる海外製の粗悪品のように数年で劣化するようなことはないでしょう。
初心者にピッタリのサイズ感でおすすめ
シャンパーニュのような約86mm径の太いボトルをはじめ、ドイツワインなどの背が高い約330mmのボトルなど、幅広いのサイズのボトルを収納できるワインセラーです。強力なコンプレッサーが搭載され、素早い冷却が実現したほか、冬場には一定の温度をキープし続けられる加温ヒーターも付いており、温度管理はバッチリです
ベッドサイドにも置けるコンパクトサイズ
振動の少ないペルチェ式なので、音が静かです。寝室に置いても安眠を邪魔することはありません。また、庫内のライトは熱くなりにくいLEDライトを採用しており、ライトのスイッチは扉の外側についています。そのため、扉を開閉しなくても庫内のワインのラベルが確認できるので、温度変化を防げます。
タッチパネルは、一目で温度がわかるデジタル表示。操作がかんたんで誤作動防止のロック機能付きです。
振動の少ないペルチェ式を採用した省エネ設計!
黒いLEDの液晶パネルを採用したコントロールパネルは見やすくおしゃれです。青い庫内灯がより美しく高級感を漂わせ、扉を閉めたままでも庫内のワインボトルが確認しやすくなっています。取り外し可能な棚を使用しているので、縦置きも横置きもでき、収納するワインボトルのサイズと形状を問わず保管可能です。棚をワイングラスシェルフに変えることもでき便利。
また、コンプレッサー式と違いペルチェ式のためモーターがなく振動が少ないので、音が静かです。
▼中型タイプ|15本~22本

幅が280mmとスリムなため、置き場所を選ばないワインセラーです。収容本数は18本と控えめですが、上下2温度管理が可能と機能はバッチリ。また価格が比較的リーズナブルなのも嬉しいポイントです。
スリムなデザインながら上部に加温機能が搭載!
キッチンや居間、どこに設置しても違和感なくスッキリスマートに納まる、幅28cmのスリムなデザインがおしゃれです。ガラスの扉はペアガラスを採用しているので、断熱が期待でき、独立したツインルームは冷却と加温を各々自動で制御できます(加温機能は庫内上部のみ)。
外の気温と設定温度に合わせて、庫内温度を一定に保ちながら上部に6本、下部に12本のワインを保管できます。
ワイナリーのような保管庫を目指したワインセラー
WINNERのワインセラーのインテリア性にこだわったシンプルなデザインには、洗練された美しさがありワンランク上の高級感を味わえます。光沢感があり、凹凸が少ないトップガラスも、部屋の雰囲気を変えてくれそうです。
また、上の段には白ワイン、下段には赤ワインと言うようにワインの種類に合わせた温度調節ができるのがうれしいポイント。いつでも飲み頃のワインを楽しむことができます。
近年プロの採用も増えてきたさくら製作所。収納能力も十分で、猛暑でもしっかり冷える安心のコンプレッサー式。上下で2温度管理できるため、デイリーワインと熟成させるワインを別々に収納することができます。
インテリア性と温度管理が両立したすぐれもの!
ワインだけではなく、日本酒を楽しむ人を増やしたいというメーカー側の強い想いから生まれたワインセラーです。ツヤ感のある、黒ガラスを使っているので、ワンランク上の質感を漂わせています。全シリーズのなかでも断熱性の高い扉は、省エネにも貢献しつつ静穏化にも寄与する高機能ドアを使用しています。
設定できる温度は0~22℃なので、ワインと日本酒が保管可能な逸品です。
▼大型タイプ|30本~60本
『CD-30W』のリニューアルバージョン!
DeviceStyleの人気コンプレッサー式ワインセラー『CD-30W』がリニューアルして登場。これまでの静音性抜群のコンプレッサーによる冷却機能は引き続き強力な性能を維持し、ガラスドアにはLow-Eガラスを採用しており、断熱性にも優れています。温度管理を安定してできる本商品は非常にコンパクトで置き場にも困りません。

上下室を分ける独自の2温度設定が可能!
ZERO CLASSシリーズのスリムでスタイリッシュなボディのSmart SB38には、独自の庫内設計の成果で、ワインのフルボトルが38本入ります。太めのスパークリングワインのボトルは直径が90mmほどありますが、スムーズに収納ができる設計です。下の段にも横置きにすれば、一般的なブルゴーニュやボルドーのボトルが収納できます。
また、上の室と下の室、それぞれ別に温度管理ができるため、使い勝手のよいモデルです。

『加湿循環方式』など、プロにも愛用者が多いロングフレッシュシリーズの機能はそのままに、一般ユーザー向けにコンパクトかつ収納能力を充実させたワインセラーです。2温度設定可能で、赤&白保管もOK。
美しさと機能性を備えたこだわりのワインセラー
好評なロングフレッシュシリーズからから受け継いだ機能美をさらに追究したグランセラーシリーズのアイテムです。ロングフレッシュシリーズの加湿循環方式と、新しいニーズを反映した新たなデザインと設計は日本の住環境にピッタリ。
また、コンパクトなのに十分な収納力が備わっています。ウッドブラウンの外観とよく合うスライド式ワイヤーラックは、木のナチュラルな質感と手触りが愉しめるのも高ポイントです。
IRIS OHYAMA(アイリスオーヤマ)『ワインセラー ブラック(PWC-781P-B / 32本』
ミラーガラスが美しいワインセラー
ワインセラーの役割は、ワインを良好な状態にキープすること。保管の難しいワインを自宅でも気軽に楽しむために、1台は持っていたいアイテムです。アイリスのPWC-781P-Bはコンパクトな設計ながら32本収納でき一升瓶も縦に収まります。
また、タッチパネルもミラーガラスも日常のなかでワンランク上の贅沢を楽しむのにピッタリ。高級感を演出してくれるおすすめのアイテムです。
▼業務用タイプ|100本以上
寒い冬でも平気な温度管理! 加温ヒータを搭載
完全独立上下コンパートメントの製品なので、1℃きざみでの庫内温度を設定ができます。また、ワイングラスを収納できるグラスシェルフが、上部コンパートメントに装備されていて、お気に入りのワイングラスが収納可能です。
ワインバーのような雰囲気を楽しみながら、インテリアとしても見せる収納ができるのが、高ポイント。また、外気温の変化に合わせて自動で冷却と加温を制御できるのも魅力です。
天然のカーブやワイナリー環境に近いワインセラー
ドメティックのサイレントカーブは、伝統的な熱吸収式(アンモニア方式)を採用しています。熱吸収式は、ファンやコンプレッサーなどの駆動部品を使わないため、振動がなくとても静かに作動します。そのため、ワインの熟成にとって天敵ともいえる振動に悩まされることなく、お気に入りのワインを自分で美味しく熟成させることが可能です。
ドメティックが長い歴史のなかで磨き上げてきた独自の熱吸収式(アンモニア方式)により、天然のワインカーブやワイナリーの環境の再現に成功したワインセラーです。
▼おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ワインセラーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのワインセラーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ワインセラーの電気代はどのくらい?
前提として電気代は、ワインセラーの容量や冷却方式によって異なります。ワインセラーの電気代の算出は、年間消費電力と電気代単価の掛け算で求められます。
消費電力や使用頻度でも変わりますが、1日10円~50円前後と、それほど電気代はかかりません。また、収納本数や設置場所でも消費電力は抑えることができるので、電気代が気になる方は工夫して使ってみましょう。
世界の美味しいワインのおすすめを紹介!
多くの選択肢から自身の生活に合うものを選んで
コンパクトサイズのモデルや大容量のワインセラー。リーズナブルなものから高級品まで、多種多様な製品を紹介してきました。
ワインセラーは、ワイン好きなら1台は持ちたいと考えるアイテムですが、どこに重点を置くかによっても選択肢は変わってきます。
また、インテリアとしても使用できるクールなデザインが多いのも特徴なので、さらに選択肢は増えそうです。
選択肢が多いワインセラーですが、自分の好みや自分の生活スタイルに合ったワインセラーを選びましょう。迷ったときはぜひ、記事を参考にしてみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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