ピノノワール種のワインの選び方 ワインエキスパートに聞きました
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート・石関華子さんに、ピノ・ノワールのワインを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。
はじめての方も、いつも飲んでいるものとは違うワインを選んでみたいという方もぜひ参考にしてみてください。
産地によって異なる香りと味わい
赤ワイン用ブドウ品種のなかでも人気の高いピノ・ノワール。
フランスのブルゴーニュ地方をはじめ、南北アメリカやニュージーランドなど、世界各地で栽培されている品種です。
一般的にピノ・ノワールのワインにはイチゴやチェリー、バラのような香りがあり、熟成が進むとトリュフやなめし皮、紅茶のような複雑な香りもあらわれます。
また、比較的渋みの穏やかなワインになるのも特徴です。ですが、その香りや味わいの質は産地ごとに異なるので、産地ごとの特徴をとらえながら選ぶといいでしょう。
用途や予算に応じて価格から選ぶ
ピノ・ノワールのワインには超高級ワインとして有名な『ロマネ・コンティ』から1,000円前後で買えるものまで、実に幅広い価格帯のものが存在します。
贈りものにしたり、特別な日に飲むのであれば、少々お値段は張りますが、やはり伝統と格式のあるブルゴーニュ産のものがおすすめです。
一方、デイリーワインにするのであれば、比較的手ごろな価格のニューワールド(ヨーロッパなどのワイン伝統国に対し、アメリカやチリ、オーストラリアなどのワイン新興国)のものでもじゅうぶんに楽しめます。
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
価格とおいしさは比例するわけではありませんので、価格はあくまでひとつの目安と考えるようにしましょう。
生産者から選ぶ
多くのワイン愛好家から注目を集める、ニュージーランドのピノ・ノワールのワインです。
たとえ同じ産地のピノ・ノワールのワインであったとしても、生産者が違えば、そのワインの個性もがらりと変化します。
生産者ごとにこだわりやコンセプトがあるため、もし時間に余裕があれば、なるべく生産者のことも調べてみるようにしましょう。
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
ここで紹介しているおすすめ商品には、それぞれの生産者の特徴や取り組みなども記載しているのでぜひ参考にしてください。
受賞歴から選ぶ
産地や生産者で選ぶのは、調べることがたくさんあって大変ですよね。悩んでしまう方には、ワインの受賞歴から選ぶのもおすすめです。
ロンドンの「デキャンター・ワールド・ワイン・アワード」や、日本最大級の国際ワインコンペティション「サクラアワード」など、有名な賞を受賞したことのあるワインなら安心ですね。
多くの人に認められているおいしいワインを飲みたい方は、受賞歴もチェックしましょう。
ピノノワール種のワインに合う料理とは
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
一般的にピノ・ノワールのワインは鶏肉や鴨肉などを使った料理とよく合います。
ただし、先述のとおり、それぞれ個性があるため、相性のいい料理というのも変わってきます。
そのため、「せっかくなら最高においしい組み合わせを楽しみたい」という方は、ぜひ相性のいい料理もチェックしながら選んでください。
また、格式高い料理や高級食材を用いた料理には同じく格式高いものや高価なもの、ふだんの家庭料理には手ごろな価格なものというように、双方の格を合わせるというのもワインと料理を合わせるときのポイントになります。
ピノノワール種のワインのおすすめ5選 ワインエキスパートが厳選
うえで紹介したピノ・ノワールのワインの選び方のポイントをふまえて、日本ソムリエ協会ワインエキスパートの石関華子さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。
特別な日に飲みたいものから、日常的に飲めるコスパのいいワインまで、さまざまな角度からワインを紹介します。

ブシャール・ペール・エ・フィス『ジュヴレ・シャンベルタン 2015』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | フランス(ブルゴーニュ) |
「王のワイン」と呼ぶにふさわしい品格
贈りものや特別な日にピッタリな、ピノ・ノワールのワインがこちら。産地はフランスのブルゴーニュ地方のなかでもとくにすぐれた畑を多く有するコート・ド・ニュイ地区のジュヴレ・シャンベルタン。この地のワインはナポレオンに愛されていたことでも知られ、「ブルゴーニュの王」や「王のワイン」とも呼ばれ、高い名声を保っています。
1731年に創立された歴史あるつくり手、ブシャール・ペール・エ・フィスが手掛けるこのワインは、ダークチェリーやバラを想わせる香りに、力強さと優雅さをあわせ持った凝縮感のある味わいで、まさに「王のワイン」と呼ぶのにふさわしい1本です。相性のいい料理は、鴨のコンフィや仔羊のローストです。

エルヴェ・ケルラン『ピノ・ノワール』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | フランス(ブルゴーニュ) |
本場ブルゴーニュの味わいを気軽に楽しめる
本場フランス、ブルゴーニュのワインを気軽に楽しみたい方におすすめの1本がこちら。「手ごろな高級品」をつくることをコンセプトにしているエルヴェ・ケルランが手掛けるピノ・ノワールのワインです。 ブルゴーニュ地方で栽培されたピノ・ノワールが使用されています。
色調は鮮やかなルビーレッド。チェリーやイチゴジャム、バラなどの香りのなかに、ほのかに野性的な香りが加わり、ほどよく複雑な印象を醸し出しています。リーズナブルな価格で本格的な味わいが楽しめます。
スパイスの効いたローストチキンや、鶏肉の赤ワイン煮込みなどの料理と相性良好です。

ボデガ・エル・エステコ『ミッシェル・トリノ コレクション ピノ・ノワール』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | アルゼンチン(カルチャキ・ヴァレー) |

デルタ・ヴィンヤード『マールボロ ピノ・ノワール 2016』

出典:楽天市場
内容量 | 750ml |
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生産地 | ニュージーランド(南島/マールボロ) |
ニュージーランドの注目のつくり手の1本
ニュージーランド産のおすすめのピノ・ノワールのワインがこちら。数多くのワイン愛好家から注目を集めるマールボロ地方の新進気鋭の生産者デルタ・ヴィンヤードが手掛ける、『マールボロ ピノ・ノワール 2016』です。
ブラックベリーやカシス、スミレなどを想わせる香りに、果実味の凝縮した力強い味わいが特徴です。フランスのブルゴーニュなど、ほかの国や地域で生産されたピノ・ノワールのワインとは違った個性を楽しめるので、ふだんから愛飲されている方にはとくにおすすめしたい1本です。相性のいい料理は、ローストビーフやハッシュドビーフです。

はこだてわいん『北海道100 ピノ・ノワール 2017』

出典:楽天市場
内容量 | 720ml |
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生産地 | 日本/北海道 |
和食と相性抜群な北海道のピノ・ノワールのワイン
日本産のピノ・ノワールのワインのおすすめが、こちらの『北海道100 ピノ・ノワール 2017』です。北海道に拠点を置く、はこだてワインは、日本人の味覚に合うワインづくりを目指している生産者です。このワインに使用されているブドウは、すべて北海道産のピノ・ノワール。日本の気候風土で育まれたピノ・ノワールの個性を存分に楽しめるので、日本ワインのファンにもおすすめです。
さわやかなベリー系の香りと豊かな果実味、さわやかな余韻が特徴的で、素材の味を活かした繊細な味付けの日本料理とよく合います。しゃぶしゃぶや、いくらの醤油漬けなどと相性抜群です。
「ピノノワール種のワイン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ピノノワール種のワインの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのピノノワール種のワインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
「2,000円以下のおいしい赤ワイン」のおすすめはこちら!
保管状態にも気をつけましょう ワインエキスパートからのアドバイス
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
ワインはとてもデリケートなお酒です。保管状態が悪いと、せっかくの香りや味わいを損なってしまいます。
なかでもピノ・ノワールのワインはとくにデリケート。せっかく高級なものを買っても、香りや味が劣化してしまったら台なしなので、暖かくなる時期はとくに気をつけるようにしてください。
理想的な保管場所はワインセラーですが、ご自宅にない方は、なるべく涼しくて日の当たらない場所に保管するようにしましょう。
また、コルクの乾燥を防ぐため、寝かせた状態で置いておくのがベストです。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/12/04 本文修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 西原みなみ)
埼玉県出身、高知県在住。一児の母。慶應義塾大学文学部仏文科卒。三越日本橋本店の洋酒担当を経てワインやビール、ウィスキーなどの洋酒全般の知識を培い、2016年、J.S.Aワインエキスパートの資格を取得。 現在はOffice Le Lionの代表として、高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。