親子鍋の選び方 素材や加工、柄の形状などをチェック!

親子鍋で作ると、より本格的でおいしい親子丼を楽しめます。
トータルフードアドバイザーの内藤まりこさんへの取材をもとに、親子鍋を選ぶときのポイントを紹介します。使いやすい親子鍋を選ぶには、どこを重視すればいいのかぜひ参考にしてみてください。
目的や調理環境にあわせて素材を選ぼう
親子鍋にはアルミ製、ステンレス製、銅製とさまざまな素材があります。使われている素材によって親子丼の仕上がりやお手入れのしやすさなどが変わるので、それぞれの素材の特性をおさえておきましょう。
「アルミ製」は熱伝導率と価格のバランスがよい
アルミは熱伝導率が高く、鍋の素材に最適です。しかし、性質上、酸性やアルカリ性の性質を持つ食材の調理には向いていません。そのため、使用後にはすぐに盛りつけるか、洗浄することが大切です。
アルミはキズつきやすいので、やわらかいスポンジを使用し、中性洗剤でやさしく洗いましょう。洗浄後は水気をふき取ることで、水道水に含まれる成分による腐食を防ぐことが可能です。商品によってはフッ素樹脂加工が施されていますが、こびりついてしまったときは、水に浸けてふやかしてから洗うと落ちやすくなります。
「ステンレス製」はサビにくく便利
ステンレス鍋は、保温効果とサビにくい素材ですが、熱伝導率の低さをカバーするため、多層構造が特徴です。
また、水気には弱く、濡れたまま放置しているとサビが発生してしまう可能性があります。食材がこびりついたときは、水に浸けておけば取れやすくなりますが、やはりあまりにも長時間放置しているとサビが発生してしまいます。
そのため、こびりついた汚れを落とすときは水を入れた状態で一度火にかけましょう。少し沸騰させれば汚れが取れやすくなります。その後、洗剤を汚れに直接かけて少し放置し、酢を含ませた布でやさしくこすって汚れを落としてください。
「銅製」は熱伝導率が高い!
銅製は熱伝導率が高くまんべんなく熱がゆきわたり、高い保温効果もあります。均一に焼き色をつけたい卵焼きやホットケーキづくりにもおすすめ。
しかし、銅鍋は非常にデリケート。調理後はすぐに食材を盛りつけるか、容器に移しましょう。洗うときは、中性洗剤をつけたスポンジで洗って乾かしましょう。金たわしやナイロンたわしではキズをつけてしまいます。クレンザーの使用も外側のみとし、内面には使用しないようにしてください。
銅鍋はお手入れ次第で長く愛用できます。風合いなど経年変化も楽しめるため、一生ものの親子鍋が欲しいなら、銅製をお選びください。使い続けていると「緑青」といってサビが発生しますが、サンドペーパーでこすればカンタンに落ちます。手間をかけて自分だけの道具として育てたい人に向いているでしょう。
施されている加工をチェック
トータルフードアドバイザー
近年、流通している鍋は、フライパン以外にも多くの鍋に焦げつきにくい加工が施されています。とくに多いのはフッ素樹脂加工。親子鍋の場合、そのひとつのスミフロン加工といったものも見かけます。
こびりつきにくい親子鍋が欲しいなら、フッ素樹脂加工やスミフロン加工の商品を選びましょう。一般的にこのような表面加工が施されている鍋は、空焼きに弱い特性があります。しかし、スミフロン加工なら耐熱性があるため、フッ素樹脂加工の鍋より長く愛用できます。
また、アルマイト加工が施された親子鍋もありますが、こちらはこびりつき防止よりも耐久性を高めるための加工です。購入する前に親子鍋に施された加工をチェックしてみましょう。
柄の形状にも注目しよう!
親子鍋の柄には、2種類のタイプがあります。それぞれメリットやデメリットが異なるので、柄の形状もおさえておきましょう。
▼立柄タイプ
鍋に対して柄が垂直に付いているものを、「立柄タイプ」といいます。複数の親子鍋を使うときに、近くに置いても柄が重なることがないのが特徴。慣れていないと丼に移しにくいのがデメリットです。収納もしにくく、ある程度スペースが必要です。
▼横柄タイプ
鍋に対して柄が30度ほど上に付いているのが「横柄タイプ」と呼ばれるものです。フライパンと形状が似ているので、はじめて親子鍋を使う方でも扱いやすいのが魅力。ただ、複数同時に使う場合は、近くに置くと柄が重なってしまうので注意が必要です
鍋より1回り小さい蓋を選ぶのがおすすめ
卵をふんわり仕上げたり、具材に早く火を通したりするためにも、蓋(フタ)が必要です。親子鍋に使う蓋は、鍋の直径よりも1回り小さいものがおすすめ。蓋が大きすぎてしまうと、しっかり蒸すことができない場合があるためです。
蓋がセットになっている商品なら、サイズを気にせず新たなものを買わなくて済むので、セット商品を選ぶとよいでしょう。
IHでも使える? 対応熱源も確認する
IH調理器に対応しているので、どのご家庭でも活躍できる!
自宅の熱源に対応するものかどうかは、必ず確認しましょう。商品によっては、ガス火でしか使えないものや、IH対応のものもあります。せっかく買ったのに対応していないということがないように、購入前にしっかりチェックしてくださいね。
持ち手はキッチンでの使いやすさを重視
持ち手が横についているタイプなら、小ぶりのフライパンとして活用できます!
トータルフードアドバイザー
親子鍋というと、持ち手のインパクトが強いですよね。縦型の持ち手が一般的ですが、鍋の横についているタイプもあります。家庭用の3口コンロの場合、奥のバーナーに親子鍋を置いても縦型なら持ち手が邪魔になりません。
横型は形状が一般的なフライパンとあまり変わらないため、小さめのフライパンとして親子丼以外の用途にも幅広く使えるメリットがあります。親子鍋を選ぶときは実際にキッチンで使う様子をイメージして、使いやすさを重視して選んでみてはいかがでしょうか。
親子鍋おすすめ6選【アルミ製】 軽量で使いやすい
ここまで紹介した親子鍋の選び方のポイントをふまえて、トータルフードアドバイザーの内藤まりこさんと編集部が厳選した、おすすめの商品を「アルミ製」「ステンレス製」「銅製」と素材別に紹介します! 調理環境や使い方にあった親子鍋を選んでみてくださいね!

遠藤商事『TKG 共柄厚板 IHアルミテフロン 親子鍋 横柄(16.5cm)』










出典:Amazon
サイズ | 内径165×深さ22mm |
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重量 | 380g |
容量 | - |
材質 | 本体:アルミ(フッ素樹脂加工)、持ち手:ステンレス(シリコンコーティング加工) |
IH調理器具対応 | 〇 |
蓋の有無 | なし(別売り) |
柄タイプ | 横 |

パール金属『風味亭 ふっ素加工 IH対応 アルミ 親子鍋』

出典:Amazon
サイズ | 約幅165×奥行185×深さ200mm |
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重量 | 約290g |
容量 | - |
材質 | 本体:アルミニウム合金(内面:フッ素樹脂塗膜加工)、はり底:ステンレス鋼、持ち手:天然木 |
IH調理器具対応 | 〇 |
蓋の有無 | なし |
柄タイプ | 縦 |

北陸アルミニウム『味ごころ 親子鍋(16.5cm)』












出典:Amazon
サイズ | 幅216×奥行169×深さ185mm |
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重量 | 140g |
容量 | 0.3L |
材質 | 本体:アルミニウム(硫酸アルマイト加工)、持ち手:天然木 |
IH調理器具対応 | × |
蓋の有無 | なし(別売り) |
柄タイプ | 縦 |

遠藤商事『SAスミフロン親子鍋 大』

出典:Amazon
サイズ | 外形165×深さ27mm |
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重量 | 180g |
容量 | - |
材質 | 本体:アルミニウム(内面:スミフロン加工)、持ち手:天然木 |
IH調理器具対応 | - |
蓋の有無 | なし(別売り) |
柄タイプ | 縦 |
谷口金属『和の職人 親子鍋 シルバー(17cm)』












出典:Amazon
サイズ | 約 幅315×奥行165×高さ120mm |
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重量 | 約440g |
容量 | |
材質 | 表面加工:アルマイト、本体:アルミニウム合金、はり底:ステンレス鋼(クロム12%) |
IH調理器具対応 | ○ |
蓋の有無 | なし |
柄タイプ | - |
谷口金属『メルフィル 親子鍋 シルバー 17cm』














出典:Amazon
サイズ | 幅168×奥行190×深さ23.5mm |
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重量 | 約270g |
容量 | 350ml |
材質 | 本体:アルミニウム合金、持ち手:天然木、フック:アルミニウム、はり底:ステンレス鋼 |
IH調理器具対応 | 〇 |
蓋の有無 | なし(別売り) |
柄タイプ | 縦 |
親子鍋おすすめ4選【ステンレス製】 お手入れがらくでサビにくい

宮崎製作所『オブジェ 親子鍋』














出典:Amazon
サイズ | 直径180×深さ25mm |
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重量 | 430g |
容量 | - |
材質 | 本体:18-8ステンレス・アルミ芯(特殊有磁性ステンレス鋼全面アルミ芯三層鋼) |
IH調理器具対応 | 〇 |
蓋の有無 | なし |
柄タイプ | 縦 |
ヨシカワ『ステンレス親子鍋(鍋蓋付)』










出典:Amazon
サイズ | 幅190×奥行164×高さ198mm |
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重量 | 250g |
容量 | 450ml |
材質 | 本体:ステンレス(1.0mm)、金具:18-8ステンレス、持ち手:天然木 |
IH調理器具対応 | 〇 |
蓋の有無 | あり |
柄タイプ | 縦 |
ヒロショウ『PARTRE(パルトール)オールステンレス製 親子鍋 (16cm )』






出典:Amazon
サイズ | 220×165×148mm |
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重量 | 約200g |
容量 | - |
材質 | ステンレス鋼 |
IH調理器具対応 | ◯ |
蓋の有無 | なし |
柄タイプ | 縦 |
パール金属『アルティス 蓋付 親子鍋 (16cm)』












出典:Amazon
サイズ | (約)幅170×全長210×高さ190mm |
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重量 | (約)430g |
容量 | - |
材質 | 本体・ふた:18-8ステンレス鋼、はり底:アルミニウム合金・18-0ステンレス鋼、取っ手・ふたつまみ:フェノール樹脂 |
IH調理器具対応 | ○ |
蓋の有無 | あり |
柄タイプ | 縦 |
親子鍋おすすめ3選【銅製】 熱伝導率が抜群に高い!

中村銅器製作所『親子鍋 板厚1.5mm』












出典:Amazon
サイズ | 内径150×深さ25mm |
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重量 | 300g |
容量 | - |
材質 | 本体:銅、持ち手:木 |
IH調理器具対応 | × |
蓋の有無 | なし(別売り) |
柄タイプ | 縦 |
手間をかけたぶん愛着が増す魅力
中村銅器製作所の『親子鍋 板厚1.5mm』の特徴は、なんといっても品質の高さにあります。熟練した職人がひとつひとつ手づくりで作りあげた逸品です。そのため、価格は高めに設定されていますが、そのぶん重宝できる親子鍋になることでしょう。
銅製鍋の特徴は、やはり熱伝導率の高さにあります。そのため、プロの料理人も多く使用しています。購入後、初めて使うときは鍋についている皮膜をはがすために煮沸しましょう。そのまま火にかけると焦げついてしまいます。
使いこなすには火加減など慣れが必要です。しかし、使い込めば経年での風合いも楽しめるため、手放せない親子鍋になりそうですね。
新光金属『どんぶり鍋縦型16cm』






出典:Amazon
サイズ | 直径165×深さ30mm |
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重量 | - |
容量 | 500ml |
材質 | 本体:純銅、持ち手:天然木、蓋:18-8ステンレス |
IH調理器具対応 | - |
蓋の有無 | あり |
柄タイプ | 縦 |
丸新銅器『親子鍋 銅 (17cm)』










出典:Amazon
サイズ | 内寸 :φ165mm 深さ:27mm |
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重量 | 300g |
容量 | - |
材質 | 銅 |
IH調理器具対応 | × |
蓋の有無 | なし |
柄タイプ | 横 |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 親子鍋の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での親子鍋の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
親子鍋選びはポイントを押さえて! トータルフードアドバイザーより
トータルフードアドバイザー
ほかの活用方法も視野にいれて選んでみましょう
一言で親子鍋といっても、素材やサイズ、持ち手の向きなどさまざまな種類があります。ご家庭で丼用の鍋としての頻度は高くはないようですが、それ以外にどのように活用するかというポイントをふまえて、選択幅を絞ってもいいのではないでしょうか。
とくに毎日お弁当を手づくりされているなら、小ぶりのフライパンや鍋としても使える親子鍋は、意外と便利で活用できるお助け鍋になってくれることでしょう。
素材や形状から自分にぴったりの親子鍋を選ぼう!
親子鍋という名称から、親子丼づくりにしか使えないのではないかと考える人もいらっしゃるでしょう。しかし、サイズや形状を活用すれば小ぶりのフライパンとしても利用できます。「親子鍋を使ってみたい!」という人に向けて、今回はトータルフードアドバイザーの内藤まりこさんへの取材をもとに親子鍋の選び方とおすすめ商品を紹介しました。素材やお手入れ方法などを参考にして自分にぴったりの親子鍋を選んでみてくださいね!
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(制作協力:YUKURA、掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
2020/12/5 コンテンツ追加のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 秋元清香)
埼玉県出身。4人の子育て中のワーキングママ。 学生のころから美味しいものに目覚め、管理栄養士と料理講師の二足のわらじで、栄養相談・メニュー開発、講演会活動、フードコーディネートまで様々なジャンルで活動中。 趣味は家庭菜園と子どもが喜ぶ満足度の高い公園探し。