熱中症対策グッズで、身体を守ろう! 子供や高齢者だけでなく、すべての人に大事な対策!
熱中症の基本的な対策として、水を飲むことがすすめられますが、それだけではよい対策とはいえません。
暑いときには汗をよくかきます。汗によって失われるのは水分だけでなく、塩分も失われるので、塩分補給もおこたらないようにしましょう。そのほかにも、体温が過剰に上がらないような対策も必要です。適切な熱中症対策グッズを駆使して、熱中症から身体を守ることが大切です。
熱中症対策グッズの選び方 口に入れる水分や塩分、頭や首を冷やす商品など!
飲料や食べ物、冷感グッズなどさまざまなタイプがあります。ここからは、熱中症対策グッズの選びのポイントを解説していきます!ポイントは下記5点。
【1】水分補給のポイント
【2】塩分補給のポイント
【3】外出時の冷感グッズのポイント
【4】マスクのポイント
【5】シーン別のポイント
まずは、熱中症対策グッズの選び方をチェックしていきましょう。
【1】水分補給をするなら「経口補水液・スポーツドリンク」で
熱中症対策において、一番重要となるのがこまめな水分補給です。水やお茶を飲むのも一つの方法ですが、塩分やブドウ糖、ナトリウム、カリウムなどの電解質が含んである経口補水液やスポーツドリンクだと効果的に水分補給をすることができます。
熱中症対策ができるドリンクは、飲料100mlあたり40~80mgのナトリウム濃度があるものを選びましょう。
軽度~中等度の脱水状態のときは「経口補水液」を
経口補水液には多くのナトリウムが含まれていて、体内で水分を素早く吸収できるため、水やお茶、スポーツドリンクよりも、経口補水液の方が熱中症対策に適しています。
ただし、水やお茶、スポーツドリンクのように、仕事中や日常生活の合間にがぶ飲みするのではなく、軽度~中等度の脱水状態の際に飲む方がよいとされています。熱中症の症状が出る兆候があった場合には、はやめに経口補水液で水分補給しましょう。
糖分の補給も可能な「スポーツドリンク」
スポーツドリンクは、スポーツ時や部活動の水分補給でよく飲むと思います。汗をかいた後は水やお茶を飲むよりも、汗で失ったナトリウムやカリウムなどの電解質を含んでいるスポーツドリンクの方が適しています。のどの渇きを感じる前に、こまめな摂取を心がけましょう。
なお、糖分を多く含んでいるため、ダイエット中の場合は取りすぎに気をつけてください。
【2】塩分補給するなら「塩飴やタブレット」で
塩分補給は、汗をかいて塩分が失われている分を補うためにおこないます。そのため、汗をかく活動のときに手軽に補給できるものが望ましいでしょう。
飴やタブレットなどは、かんたんに口に入れられるので、熱中対策としての塩分補給にぴったり。塩分が多く含まれていながら、おいしく食べられるアイテムがたくさんあり、いろんなフレーバーから選べるようになっています。
【3】スポーツや現場作業には「冷感グッズ」がおすすめ
ほかに大切な熱中症対策は、身体を冷却することです。どんなふうに冷却すればいいでしょうか。
首を効果的に冷やすなら「ネッククーラー・瞬間冷却パック」を
身体を冷やすには、体内を駆け巡っている血液を冷やすのが先決です。効率よく血液を冷やすためには、静脈の血管が身体の表面の近くを通っている部分にポイントを絞って、冷やすとよいでしょう。
首筋やわきの下や足のつけ根の部分には、割と体表の近くに血管が通っています。それらのカ所を狙って冷却できるグッズをそろえておくと安心です。
「冷感スプレー」でスーツ姿も涼しく
首筋などを直接冷やせないという状況のときでも、冷却成分が含まれているスプレーを使うことで、少しでもひんやりと感じられるようにできます。
これらのスプレーには、メントールが配合されていたり、香りがついていたり、さまざまな方法で涼を感じられる工夫が施されているので、ほかに対策ができないという場合に使ってみるとよいでしょう。
子供とのアウトドアには「ポータブル扇風機」が便利
身体を冷却するには、ちょっとでも風を感じるようにすることも大切です。扇風機やエアコンがない場所でも、ポータブル扇風機があるなら、少しでも涼を感じられ、体感温度を下げてくれます。
コンパクトなので、移動中でも問題なく使えるタイプもあり、自分の状況に合わせたタイプのポータブル扇風機が選べます。
【4】夏場は冷感マスクやスポーツマスクを!
コロナウイルス感染症対策のために、人の多い街中に出かける際は、夏場でもマスクを着用する機会が増えました。しかし、マスクによって呼吸がしづらくなり、熱中症のリスクが高まることが懸念されます。
夏場にマスクを着用する場合は、冷感素材のものや、呼吸しやすい形状のものを選ぶようにしましょう。スポーツマスクなどもおすすめです。
【5】シーン別に対策する
スポーツ時や屋外・屋内にいる場合に必要な熱中症対策は異なるので、それぞれ解説していきます。
スポーツ時には、冷感インナーや帽子を着用する
サッカーやランニングなどのスポーツ時には、冷たさを感じるインナーシャツ、直射日光を防ぐ帽子などを使いましょう。
特にインナーシャツの場合、着ると涼しくなる、汗の不快感を感じないなど、パフォーマンスに影響するものがあるので、取り入れてみましょう。
現場作業には、アイスベストや空調服がおすすめ
庭の手入れや畑仕事をするなら、頭や首をおおう帽子やアームカバーなどを着用しましょう。外出の際は、直射日光を防ぐ日傘を忘れずに。
また、屋外の工事現場などでは、吸湿性・速乾性にすぐれたコンプレッションシャツやタイツがあると重宝します。このほか、背中や脇部分のポケットに保冷剤を入れて、身体の熱を冷ますアイスベストや、小型ファンが搭載された空調服は、急激な体温の上昇を防いでくれます。
就寝時は、冷感素材のまくら・シーツ
水分補給やエアコン・扇風機で室温を適温にする以外の室内での対策は、直射日光による室温上昇を抑えてくれる遮熱カーテン、就寝時のまくらやシーツを冷感素材タイプにすることもおすすめです。
遮熱カーテンを選ぶ際は、部屋の明るさをある程度確保したいなら薄手、とにかく日差しを遮るなら厚手を選びましょう。素材によっては、UVカットの効果がある遮熱カーテンもあるので、購入時のチェックを忘れずに。
また、就寝時に枕やシーツを冷感素材タイプにすれば、不快感で真夜中に目を覚まして寝不足を防ぎ、朝までぐっすり寝ることができるでしょう。
熱中症対策グッズのおすすめアイテム
ここからは、カテゴリー別におすすめの熱中症対策グッズをご紹介します。
▼おすすめ5選【飲み物】
▼おすすめ3選【塩飴・タブレット】
▼おすすめ4選【小型扇風機】
▼おすすめ7選【冷却タオル・スプレー】
▼おすすめ7選【インナー・帽子】
▼おすすめ3選【寝具・カーテン】
各商品がすぐに見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ商品の比較一覧表
▼おすすめ5選【飲み物】 経口補水液・スポーツドリンクで水分補給!
まずは、経口補水液やスポーツドリンクなど飲料系の熱中症対策グッズをご紹介していきます!

▼おすすめ3選【塩飴・タブレット】 お出かけ前やスポーツ後の塩分補給に
手軽に塩分補給できる、塩飴やタブレットをご紹介します。
▼おすすめ4選【小型扇風機】 扇風機の風で対策!
身体を冷やすことも大切な熱中症対策の一部。つづいては、携帯に便利な小型扇風機をご紹介します。

▼おすすめ7選【冷却タオル・スプレー】 頭や首を効果的に冷やそう!
つづいては、身体を直接冷やせる冷却タオルや、冷却スプレーをご紹介します。
▼おすすめ7選【インナー・帽子】 冷却ベスト、インナー、日傘も!
スポーツ、屋外、屋内での作業時に役立つ、インナーや帽子、冷却ベストをご紹介します。


▼おすすめ3選【寝具・カーテン】 冷却ベスト、インナー、日傘も!
寝苦しい真夏の夜でも、接触冷感素材の寝具で快適に過ごせます。また、部屋に入ってくる紫外線が気になる場合は、遮光カーテンで対策しましょう。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 熱中症対策グッズの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでの熱中症対策グッズの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
熱中症対策に効果的な食べ物 意識して食べてみよう
熱中症にならないためにも、朝食の重要性については先ほどお伝えしましたが、何がいいのか具体的にご紹介します。
豚肉 疲労回復に期待できるビタミンB1が豊富
特に男性の場合、お肉を食べると元気が出る方が多いかもしれませんが、夏に食べるなら豚肉がおすすめです。豚肉には、疲労回復が期待できるビタミンB1が豊富。
なお、豚肉のなかでも脂が少ない、ひれ肉やモモ肉といった赤身部分にビタミンB1が多く含まれていて、ダイエットをしていても安心して食べることができます。
梅干し クエン酸の酸味が食欲を増進させる
梅干しは疲労回復にも効果的なクエン酸が豊富で、酸味が食欲増進に繋がります。ただし、塩分が高いので、朝食時だけ1個食べる、減塩のものを選んだりしましょう。
納豆、オクラ、モロヘイヤ 疲れた体が喜ぶカリウムやマグネシウムが豊富
納豆は原料となる大豆にビタミンB1が含まれ、汗をかくと失われるカリウム、マグネシウム、ミネラルなどを補うことができます。また、腸内環境の改善にも効果があり、体調管理に繋がります。
オクラは夏が旬の野菜で、食物繊維やビタミンCが豊富で紫外線から身体を守ってくれます。
同じく夏が旬のモロヘイヤには、カリウム、鉄、ミネラルなどが野菜のなかでもトップクラスに含まれているので、納豆やオクラと一緒に食べると、夏バテで疲れた体が喜ぶので、積極的に取り入れたい食材といえるでしょう。
バナナ 塩を振れば塩分補給もできる
バナナにはカリウムやカルシウム、マグネシムが多く含まれています。そのまま食べてもいいのですが、塩を振ったバナナが熱中症対策にはおすすめです。
作り方はとてもかんたんで、冷蔵庫で冷やしたバナナに塩を振って食べるだけ。これで、バナナの甘みが引き立ち、塩分も同時に吸収できるので、試してみてはいかがでしょうか。
よりおいしく食べるなら、ヨーグルトに入れる、凍らせてアイスにする、パンにはさんでチョコレートをトッピングするなど、ひと手間くわえると、毎日でも飽きずに食べることができると思います。
経口補水液は手作りできる! 可能な限り正確に!
コンビニやスーパー、ドラッグストアなどにいかなくても、経口補水液は手作りできます。そのレシピをご紹介します。
【経口補水液の材料】
・砂糖(20~40g)
・塩3g
・水1L
・レモン(適量)
上記の材料を混ぜ合わせれば、あっという間に完成!ただし、砂糖や塩の分量を間違えると、脱水の改善が出来ない場合がありますので、可能な限り正確にはかって作りましょう。また、作ったらその日のうちに飲み切るようにしてくださいね。
熱中症に関するQ&A 症状や応急処置、予防のポイントなど
熱中症の症状とは?

熱中症の症状は以下の3つのレベルに分けられます。
Ⅰ度:現場での応急処置が可能
立ちくらみ・大量の発汗・筋肉の硬直や筋肉痛
現場で日陰に移動して休む、水分補給を行い、外出の途中であっても無理せず帰宅するなどして、自宅で安静にするのが安心です。
Ⅱ度:救急車などで病院への搬送が必要
頭痛・吐き気・嘔吐・気分の不快・倦怠感や虚脱感
Ⅱ度になると、救急車で病院の搬送が必要になってきます。無理をせず、付近の人などに救急車を呼んでもらいましょう。
Ⅲ度:入院・集中的な治療が必要
意識障害・けいれん・手足の運動障害・高体温(身体に触ると熱く、熱射病、重度の日射病)
Ⅲ度の熱射病は、熱中症のなかで最も危険な症状と言われ、早めの応急処置が必要になります。
熱中症の自覚症状はある?

脱水状態を自分尿の色でチェックしましょう。しっかりと水分が取れていれば、例外はありますが無色に近い尿の色ですが、脱水状態が進んでいると尿の色がだんだん黄色が濃くなり、危険水域に達すると茶色くなります。
熱中症になりやすい環境とは?

湿度が高い日は気温が低くても、熱中症リスクが挙がることを覚えておきましょう。屋内にいてもエアコンが弱かったり、湿度が高いと熱中症にかかりやすくなります。屋内にいるから安全、ではないので、注意が必要です。
熱中症の応急処置方法は?

熱中症になり、具合が悪い人を見かけたら、まずは涼しい場所に移動させ、首やわきの下、太ももなどに冷たい水をかけたり、扇いだりして、体温を下げることに注力しましょう。
なお、水分を取るなら水やお茶ではなく、スポーツドリンクや可能なら経口補水液を飲ませましょう。ただし、症状によっては呑み込めず軌道に入ってしまう可能性があるので、慎重に。
熱中症にかかりやすい人ってどんな人?

赤ちゃんは大人と異なり、自分で水分補給をしたり、涼しい場所に移動することができません。また、幼児は背が低く、太陽の直射日光と地面からの熱で熱中症になってしまう可能性が高まります。
なので、汗をかきすぎていないか、いつもと違いボーっとしていないかを保護者(ママやパパ)がよく観察することが重要になります。
上手に熱中症の対策をして暑い夏をのりきる 医療ライターからアドバイス
医療ライター
ヒトの身体は水分が6割を占めます。暑い夏には気をつけているつもりでも、知らず知らずのうちに脱水になり熱中症を引き起こしてしまう可能性があります。
熱中症は命を危険にさらすこともありますが、正しい知識を身につけ、生活をすれば防ぐことができます。しっかりと対策をとり猛暑を乗り切りましょう。
そのほかの熱中症対策グッズもチェック! 【関連記事】
まずはこまめな水分補給の徹底を 部活中の子供や高齢者には気を配って!
ここまで熱中症対策のためのアイテムをいろいろと紹介してきましたが、どれかひとつを選ぶのではなく、いくつかのアイテムを併用することで、熱中症になる確率をより低くすることができます。持ち運びができる小物もあるため、併用することがしやすいです。
ご自身の状況にマッチするアイテムがあれば、いろいろ挑戦してみて、暑い時期を快適に過ごしながら、すぐれた熱中症対策をしていきましょう。いろいろアイテムを試すなかで、最適なアイテムが見つかるといいですね。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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現役内科医師。 医学部卒業後、臨床で診療にあたるほか、産業医として企業の健康経営にも携わっている。プライベートでは未就学児を含め3児の母。 病気のひとを診るなかで、病気になる前のひとがさらにたくさんいることを目の当たりにし、予防医学、未病の大切さを伝えるべく、医療系の記事執筆、監修等も多数手がけている。また、趣味で漢方の勉強やビジョントレーニングもマニアックに学んでいる。