デスクトップパソコンとは?
デスクトップパソコンとは、一般的には大きなケースを使い、一式を固定された場所で使う据え置き型のパソコンで、あとからパーツを追加・交換ができるため、「拡張性」という点が魅力の製品です。
ディスプレイは好みのものを付ければよく、最近では24インチや30インチ以上のものと組み合わせることもあります。ノートPCやタブレットPCと違い、サイズに制約がないので、取り付けるパーツも高性能なものを採用することができます。そのため、ハイパフォーマンスを求める人に好まれる傾向があります。
ただし、近年はディスプレイ一体型デスクトップパソコンや、スティック型パソコンなど、いくつかの種類も出てきています。それぞれの特長を覚えて製品選びに役立ててください。
デスクトップパソコンの選び方
デスクトップパソコンにはいくつかの種類があり、「必要なものは何なのか?」「どの機種を選べばいいのか?」と悩んでしまうものです。そこでこの記事では、どのような点に注意して選べばよいか解説していきます。高額になる場合もあるパソコン選び、せっかく買うなら間違った選び方で後悔しないように、チェックしてくださいね。
ポイントは下記。
【1】使用する用途を確認
【2】形状を確認
【3】スペックを確認
【4】重視するのはサイズか性能か
【5】ネットワーク接続の確認
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使用する用途を確認
ビジネス用か家庭用か、またWebサイトの閲覧やYouTubeなどの動画視聴だけをしたいのか、大画面で高グラフィックなゲームをしたいのかでは、選ぶデスクトップパソコンは変わります。こちらでは、用途別に適したデスクトップパソコンの選び方を紹介しています。
ネットや動画視聴、オフィスソフトウェアの操作などの一般用途
固定環境で使うことを前提とするならば、デスクトップパソコンは同じ価格帯のノートパソコンよりも高性能な製品を買うことができるケースが多いです。そのため、一般用途向けのスペックのものも人気です。
本体も小さくて良いので省スペースパソコンや後程紹介するディスプレイ一体型パソコンやスティック型パソコンもここに含まれます。
ゲームを楽しむ(ゲーミングパソコン)
最近ではデスクトップパソコンといえばゲーミングパソコンがすぐに出てくるほどメジャーになっています。
最新ゲームはビジュアル性能が圧倒的に高い代わりに、ソフトウェアが要求するスペックも高くなっています。その要件を満たし、さらに快適に動作させるには、最新デバイスで構成されたパソコンが有利です。常にスペックの進化に敏感なジャンルでもあります。
動画編集や画像編集を楽しむ(クリエイターパソコン)
ゲーミングパソコンと同じく、動画編集や3DCG制作、アニメ、イラストといったクリエイターが使うためのスペックを追求したクリエイターパソコンも人気のひとつです。
使うソフトウェアによってCPU重視か、GPU重視かが決まってきますが、一般的にはゲーミングパソコンと同様にハイスペックになります。やりたいことがスムーズに実現でき、創作活動に打ち込めるので、クリエイターには必須のパソコンです。
【2】形状を確認
一般的にデスクトップパソコンというと、PCケースに入った大きな筐体のものを指します。しかし、そのほかにもいくつかの種類があります。それぞれのメリットとデメリットを紹介しているので、選ぶときの参考にしてください。
タワー型パソコン
箱型のケースに必要なパーツを収めているのがこのジャンルで、拡張性にすぐれているタイプ。自分でカスタマイズすることもできるため、好み次第でハイスペックなPCを作ることもできます。フルタワー型・ミニタワー型などがあり、デスクの広さなどで選ぶことができます。
基本的には、本体のみのモニター別売りタイプで、モニター含めスペックを拡張していくモデルとなります。
ディスプレイ一体型パソコン
24インチ、27インチワイドなどの大型液晶パネルに、パソコンとしての機能をそのまま搭載させた製品です。
ディスプレイサイズ以上の設置物がないので人気なほか、タッチパネル搭載製品が多いので、より直感的な操作が楽しめるのも特長です。
スティック型パソコン
小型でどこへでも持ち歩けるのが特長です。本体を直接ディスプレイや大画面テレビのHDMI端子に差し込んで使います。
サイズからも分かるように、スペックはそれなりなのであまり複雑な作業や重い作業は得意ではありませんが、利便性の高さで人気です。
省スペース型パソコン
スリムな形状をしているタイプで、置き場所に困らないサイズのデスクトップPC。拡張性はあまりありませんが、おしゃれなものが多く、コスパにすぐれた商品です。
デスクの上にも下にも起きやすく、インテリア性があるため、デザイン性重視で選びたい方におすすめです。
【3】スペックを確認
デスクトップパソコンを選ぶうえで、最も重要な用途といえるのがスペック。
デスクトップパソコン選びの際には、できれば拡張性が高いものを中心に選定するようにしましょう。デスクトップパソコンは、各メーカー専用のパーツ構成になっている場合がほとんどで、拡張性が乏しい傾向にあります。
対して、ある程度の拡張性をもった製品も生き残ってはいます。拡張性を備えたモデルを選択すれば、購入後の用途変更や性能向上がしやすくなるため、ユーザーのメリットが非常に大きくなります。
ここでは、最低限知っておきたいスペックについてご紹介します。
CPUとは?
インテル、AMDといったメーカーが出している演算処理専用のパーツです。基本的に周波数やコア数、スレッド数が多いほど高性能です。
しかし、数値が多いほど価格も高くなります。高負荷の作業をおこなう場合は高性能な製品、メールやWebの閲覧、動画視聴なら数値の低い製品など、用途に合わせてモデルを選びましょう。
メモリとは?
パソコンを動かすうえで、一時的に情報を預かりデータの受け渡しを速くするパーツです。
Windows10なら最低でも8GB、できれば16GB、動画編集や3DCGなどがメインなら32GB以上、といったように、やることに対してそれなりの容量があると快適になります。
ストレージとは?
データを保存しておくパーツのことで、一般的に容量が大きく安価な「HDD」と、容量は少ないが圧倒的に速い「SSD」があります。
データをどれくらい本体に保存したいかで選ぶとよいでしょう。最近では、OSとアプリケーション用にSSD、データ専用にHDDと、2種類を載せるのも当たり前になりつつあります。
グラフィックカードとは?
ゲームや3DCGには必須のパーツで、実にさまざまな種類があります。
ディスプレイ一体型やスティック型は選べないですが、他のデスクトップパソコンでは追加や交換ができるので、予算に応じて選ぶのもコツです。 なるべく高性能なものを選ぶと長く使えます。
【4】サイズかマシン性能か、重視する方を確認
利用環境で充分な設置スペースが確保できない場合は、スリムタイプやコンパクトサイズのものを選ぶことになります。しかし、放熱対策などを考えた場合、本来はタワー型のように筐体(きょうたい)容積が大きいものほど有利です。
筐体サイズが大きいということは筐体内部の空気容積も大きく、冷却に必要な空気量も多くなります。筐体サイズが小さければ電源容量の制限や放熱などの問題が出やすくなるため、拡張性に限界があったり、故障や製品寿命が短くなるリスクも高まります。設置場所と性能、リスクのどちらを優先するかは非常に重要なポイントです。
【5】ネットワーク接続の確認
インターネットへの接続には、有線LANとWi-Fi(無線LAN)があります。有線LANはルーターからLANケーブルを使用して接続します。データの転送速度が速いため、動画再生やオンラインゲームのプレイにおすすめです。
一方で、Wi-Fi通信はケーブルを使わず、ルーターの電波を受信して接続するため、離れた部屋にパソコンを設置しても通信が可能です。モデルによっては、Wi-Fi機能を搭載していないことがあるため、Wi-Fi機能を使いたい人は購入前に確認しましょう。
デスクトップパソコンおすすめ7選
おすすめのデスクトップパソコンをご紹介します。会社や家庭でパソコンを使いたい方はぜひ参考にしてください。
Windows10のスティックパソコン
普段使いのパソコンとしてのご利用はもちろん、リビングのテレビでネットにつないで動画を楽しんだり、調べ物をしたり、プロジェクターやサイネージに直接接続して使用することもできます。また135*45*12(mm)の超小型なので簡単に持ち運びができ、場所をとりません。
Windows10 Pro 64bit搭載、Wi-Fi、Bluetooth完備なのでネットに接続してすぐにお使いいただけます。
小さなボディで4K出力・手のひらサイズの軽量PC
重さわずか127g、手軽に持ち運ぶことができ、自宅でもオフィスでも使いやすい優れもの。
メモリ6GB、ストレージ128GBのパワフルさも魅力。静音性の高い冷却ファンとアクティブ放熱ファンで快適に作業を進めることができます。
スタンダードモデルのデスクトップミニPC
デスクトップPCならではの拡張性を活かしたTP01シリーズ。CPUには『インテル® Core™ i5-10400』を採用。最先端のテクノロジーで快適に過ごせます。
前面が美しいシルバーの仕上げになっており、オフィスでも自宅でもスタイリッシュな雰囲気を演出してくれるデスクトップパソコンです。
すぐに使える・初心者にやさしいミニPC
省スペースでスッキリしたワークスペースに最適な手のひらサイズのミニPC。VESA対応のモニター背面に簡単に設置することもできます。動画視聴、文書作成、事務処理、ネットサーフィンが快適に行え、メディアサーバーからキオスクまで、さまざまなビジネスシーンで活用できます。 Windows10proがインストールされており、届いたら設置するだけで使用可能です。
4K動画配信サービスに対応したスリム型PC
無線LANは、IEEE802.11acの高速通信に対応しています。また、映像出力は4Kでの出力が可能、1TBの大容量HDDを搭載しており、4Kでの高画質な動画配信サービスをストレスなく利用できます。
横幅はわずか10センチと省スペース型であり、パソコンデスク上でもテレビまわりでも邪魔にならずすっきりと設置可能。生活のなかに自然に溶け込む、動画視聴に適したデスクトップタイプのパソコンです。
様々な使い方に対応した高パフォーマンスミニPC
Windows 10 Proがプリインストールされており、AMD Ryzen 7 3750Hプロセッサが搭載されています。ゲームや画像編集、ブラウジングや動画視聴、プログラミング、オフィスソフトの利用など多岐にわたり使用可能です。
HDMI 2.0、DisplayPort、USB-C Portの出力端子を搭載し、4K画面を同時に3台のディスプレイへ独立出力できます。
大手メーカーが販売するハイコスパゲーミングPC
ASUS社が販売するコストパフォーマンスにすぐれたゲーミングPCです。『Intel Core i5-9400』CPUや『NVIDIA GeForce GTX 1050』グラフィックスカードなどゲーミングPCに必要な足まわりはしっかりと整えたうえで比較的価格が抑えられており、求めやすくなっているところが特徴。
大手メーカーらしくサポート体制もしっかりしており、万が一のパソコントラブルの際にも安心です。
「デスクトップパソコン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする デスクトップパソコンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのデスクトップパソコンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
デスクトップパソコンに関するQ&A
パソコンの処分方法は?

パソコンの処分方法については次の6通りの方法があります。
(1)無料回収サービスで廃棄する。
(2)買取業者に売却する。
(3)パソコンメーカーによる回収。
(4)家電量販店やパソコン販売店による回収。
(5)自治体の回収ボックスを活用する。
(6)フリマやオークションに出品する。
寿命・買い替えの目安は?

デスクトップパソコンおよびノートパソコンの寿命は、一般的に5年前後と言われています。買い替えの主な目安は次の通りです。
・動作が遅くエラーやフリーズ、ブルースクリーンがたびたび起こる。
・パソコン本体が熱を持つ。
・ディスプレイの映りが悪い。
・キーボードがうまく反応しない。
・外部デバイスを認識しない。
デスクトップパソコンを買う時の注意点
決まった場所でパソコンを使うなら断然デスクトップパソコンがおすすめです。ネットワークも直接LANケーブルに接続できますから、速さも安定度もワンランク上になります。
ただし、ハイエンドのゲーミングパソコンなどは、ディスプレイを含めるとかなりの大きさがあります。スペックだけでなく、本体とディスプレイ、キーボードやマウスも一度は実物を見ておくとサイズ感が分かると思います。
また、本体価格だけでなく、ディスプレイやプリンターといった一緒に買うべき周辺機器のお値段も調べておきましょう。周辺機器が高額になるケースもあるので、予算には余裕を持たせておくのもコツです。
中古のパソコンに買い替えるときは特に注意
中古でデスクトップパソコンを購入する際は、基本的に本体・ディスプレイ・キーボード・マウスなどが別売りになっています。一体型であれば、購入後すぐに使用できますが、タワー型や省スペース型などの場合は、別途、周辺アイテムを購入する必要があるので注意しましょう。
また、まれにCDやDVDなどを読み込む光学ドライブが搭載されていないモデルも中古市場に出回っていることがあります。ストリーミングなどの普及で、光学ドライブ自体が必要ないケースもありますが、搭載されていないと大変不便なので、こちらも確認しておきましょう。
中古デスクトップパソコンは、安価で購入できるとはいえ、やはり価格は高めです。また、あくまで中古ですので、気づかない不備がある可能性もゼロではありません。新品ではないというデメリットも考え、慎重に選びましょう。
格安PCでも大丈夫? 安さの理由で判断しよう!
デザインや大きさにこだわらないから安い
金属削り出しのパーツを使ったり、アルミなどの材料を使ったりすると、見た目に高級感があり、放熱性にもすぐれたパソコンが作れます。
しかし、そうしたパーツや材料は高価であるため、パソコンの値段を押し上げて予算を越えてしまうことになります。また、コンパクトなパソコンを組もうとすると、マザーボードや電源などの性能を保ちながらコンパクトなものを採用しなければならず、場合によっては専用設計のものが必要になることもあるでしょう。
すぐれたデザインやコンパクトさにこだわらなければ、こうしたコストを押し上げる要因を取り除くことができます。デザインや大きさの面で割り切れるなら、低価格のパソコンで購入金額をおさえることもできます。
初期搭載ソフトが少ないから安い
パソコンの原価のなかには、マザーボードやCPUなどのハードウェアだけでなく、ソフトウェアも含まれます。パソコンを動かすための基本ソフトであるOS(多くの場合はMicrosoft社のWindows)を削除することは難しいですが、ビジネスソフトであるMicrosoftOfficeを搭載しなければ、それだけでも大きく原価を引き下げられます。
そのほか、DVD/Blu-ray再生ソフトやDVDへの書き込みソフトなど「あれば便利だけれどなくてもパソコンとして動かすことはできる」というソフトは多数あります。
こうしたソフトを非搭載として、必要ならユーザーがあとで自分で追加するという体裁にすることで価格を下げているパソコンもあります。
PCパーツが古いから安い
とくにグラフィックカードで顕著ですが、パソコンパーツは年ごとに新しく高性能なモデルが発売されます。新製品がでたことで型落ちとなったパーツは価格が下がりがちであるため、こうした1世代、あるいはそれ以上古い世代のパーツを使えば安くパソコンを組むことができます。
最新型と比べるといくらか性能は落ちますが、古い世代のパーツを利用している高コストパフォーマンスのパソコンもあります。
ITサポートエンジニアからのアドバイス
どんな環境で何をしたいのかを考え後悔のない選択を
求めるものが漠然としていると、購入した製品と用途との間にギャップが生じることが多く、不満だけが残る結果になりかねません。ですから、自分はデスクトップパソコンで何をしたいのか、そのためにはどんなインターフェースや周辺機器が必要なのかなどを考え、デスクトップパソコンのメリットを充分に生かせる選択をしてください。
価格やブランド名、大きさなど、ひとつの要素だけで選んでしまうのは問題の多い選び方です。購入先もブランドメーカーに限定しないで、BTO(Build To Order、受注生産のこと)やショップブランドにも広げることで、用途や環境にぴったりあったパソコン選びができます。
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メンテナンスをしながら長く使おう
デスクトップパソコンのメリットはその拡張性の高さにあります。内部の機能拡張用のスロットにパーツを組み込めば、当初は備えていなかった機能をもたせることができますし、メモリを追加したりCPUを載せ替えたりして、パソコンの基本機能を強化することができるモデルもあります。
必要な機能が増えたときや、購入後時間が経ってやや性能面に不満がでてきたときも、パーツを交換しながら長く使い回せることがデスクトップパソコンの長所ですから、ぜひメンテナンスをしながら長く使っていってください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。