仕事用デスクトップPCの選び方 ITライターが教える
ITライターの海老原 昭さんに、仕事用デスクトップPCを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。
(1)性能で選ぶ
Mouse Computer『MousePro-S201B-MHD』より
ITライター
ビジネス向きのPCは、例えばゲーム用PCのように強力なGPUを積む必要はありませんし、CPUもそこまで強力なものである必要はありません。最低限、メールや書類作成ができる性能があればじゅうぶんという考え方もあります。
ただし、Windows 10が動作するギリギリの性能では、アプリの起動やファイルの開閉程度ですら結構な時間がかかってしまうため、仕事の効率を下げてしまいす。多少余裕のある性能にしましょう。操作が快適なPCの条件としては、CPUはCeleron系でも構わないですが、メモリは4GBではなく、8GB以上(できれば16GB)搭載すると、大きなファイルを開いたり、複数のアプリを起動していても処理に余裕が出ます。
(2)設置時のサイズやセッティングしやすさで選ぶ
Dell『Optiplex 7070 ウルトラ プレミアムモデル』より
ITライター
デスクトップPCは一般にサイズが大きく、タワー型などはデスクトップといいつつも、足元に置いて使う人も多いほどです。大きいおかげで冷却がしやすかったり、ドライブ類をたくさん増設できるといったメリットもありますが、仕事用のPCではそこまで拡張する必要がないケースも多々あります。
机の上に置いても邪魔にならない程度のコンパクトなサイズのPCは、仕事用のPCとして注目すべき存在です。コンパクトなものにはスリムケースや小さなミニPCも含まれます。ただし、この場合は拡張性がほぼ完全に排除されてしまうので注意が必要です。また、配置換えなどで移動することもありますから、設置が容易なディスプレイ一体型のPCも選択肢に入ります。
(3)サポート体制で選ぶ
HP『All-in-One 22(22-c0131jp)』より
ITライター
スペックに現れない部分なので判別が難しいのですが、ビジネスで使用するPCは万が一の故障時に、迅速で確実なサポート体制があるかどうかも重要なチェックポイントです。
一般に、国内に修理拠点がある国内メーカーはサポート体制に定評がありますが、海外メーカーでも修理拠点を日本に置くなどして迅速な対応を実現しているところもあるので、実際にどれくらいの期間で修理を受けられるのかなどを確認しておくといいでしょう。また、保証期間の長さや延長保証などの制度面もよく確認してみましょう。
仕事用デスクトップPCおすすめ5選 ITライター厳選
ここまで紹介してきた仕事用デスクトップPCの選び方のポイントをふまえて、海老原 昭さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

Mouse Computer『MousePro-S201B-MHD』

出典:マウスコンピュータ
本体サイズ | 99×340×290mm |
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重量 | 約4.2kg |
ハードディスク | SSD(M.2 SATA):128GB+HDD:1TB |
メモリ | 8GB DDR4 |
CPU | Core i3-9100(3.60GHz、4C/4T) |
補償内容/期間 | 1年間無償保証・24時間×365日電話サポート※オプション追加で最大5年間延長・その他カスタマイズ可能 |
デスクの上でも邪魔にならないスリムデスクトップ
マウスコンピュータのビジネス・法人向けブランド「MousePro」のスリムデスクトップシリーズ「S」シリーズのうち、CPUにCore i3を搭載したのが「S201B」です。
SシリーズはCeleronからCore i7まで選択可能ですが、今回オススメの「S201B-MHD」では標準モデルに5000円足すだけでメモリが4GB→8GBに、ストレージは256GBのSSD→128GBのSSD&1TBのHDDにそれぞれアップグレードされ、コストパフォーマンスの高さが光ります。
本体は幅99mm、奥行き340mmとフットプリント(占有面積)が小さなスリムケースで、机の上でも邪魔になりません。有料にはなりますが、保証期間が最長5年まで延長でき、技術者が訪問して修理するオンサイト修理を選べる点も、仕事で使うPCとしては安心感があります。

ASUS『D641MD(D641MD-PRO8100)』








出典:Amazon
本体サイズ | 145×277.6×342.4mm |
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重量 | 約6.0kg |
ハードディスク | HDD:1TB |
メモリ | 8GB DDR4-2400 |
CPU | Core i3-8100(3.60GHz、4C/4T) |
補償内容/期間 | 購入日より36カ月間の日本国内保証 |
シンプルでコスパの高いコンパクトPC
ノートPCやスマートフォンで有名なASUSから販売されているミニタワーより一回り小さなコンパクトPCです。本体サイズは幅145mm、奥行き277.6mmで、デスクの上に置いても邪魔になりにくいサイズ。CPUにはCore i3を、メモリは8GB、ストレージは1TBのHDDという、非常にシンプルながら処理能力もしっかりした構成です。
主にビジネス向けということでOSにはWindows 10 Proを搭載しており、これだけの装備ながら比較的安価でコストパフォーマンスが光ります。付属ソフトなどは特にありませんが、逆に言えば無駄なソフトもなく、シンプルに素のWindowsがインストールされているため、管理も容易です。保証期間は標準で一年半(36カ月)と長めに設定されている点も安心。安価に環境を揃えたいならおすすめできる1台です。

Lenovo『ThinkCentre M630e Tiny(10YM001PJP)』

出典:Lenovo
本体サイズ | 約34.5×182×179mm |
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重量 | 約1.32kg(最大構成時) |
ハードディスク | SSD(PCIe NVMe/M.2):256GB |
メモリ | 8GB PC4-21300 DDR4 SDRAM SODIMM |
CPU | Core i3-8145U(2.10 GHz、2C/4T) |
補償内容/期間 | 1年保証・引き取り修理 |
超スリムなコンパクトPC
Lenovoのビジネス向けブランド「ThinkCentre」シリーズから販売されている、スリムケースよりもさらに小さなコンパクトPCが「MシリーズTiny」です。幅はわずか34.5mm、奥行きと高さはほぼ180mm四方と、ハンドタオルよりもさらにコンパクトで、専用のブラケットを使ってディスプレイの背面や机の下などに取り付けることもできます。
ここまでコンパクトだと、必要に応じて持ち運ぶことも視野に入るでしょう。おすすめモデルの10YM001PJPはCore i3プロセッサと8GBのメモリを搭載し、ストレージは256GBのSSDを搭載。拡張性はありませんが事務作業などに使うなら十分なスペックを持ち、Windows 10 Proエディションがインストールされています。パフォーマンス面でも妥協していないバランスのいいモデルで、幅広いユーザーにおすすめできます。

HP『All-in-One 22(22-c0131jp)』

出典:日本HP
本体サイズ | 490×205×390mm |
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重量 | 約5.10kg |
ハードディスク | HDD(SATA、7,200rpm):2TB |
メモリ | 8GB DDR4-2400 |
CPU | Core i3-9100T(3.10 GHz、4C/4T) |
補償内容/期間 | 1年間保証(引き取り修理サービス、パーツ保証、電話サポート) |
省スペースなエントリー向け一体型PC
HPのエントリー向けPC「HP」シリーズの一体型PCです。21.5インチのフルHD液晶ディスプレイは視野角が広いIPS液晶の非光沢(ノングレア)パネルを採用していることもあって大変見やすく目に優しい仕様です。
タッチ操作にも対応しており、横から作業指示を出す場合などに直接画面タッチで操作できるので効率がよくなります。オススメの第9世代Core i CPU搭載モデルは、エントリーモデルながらCore i3プロセッサと8GBのメモリを搭載しており、実用的な速度で作業できます。ストレージはHDDですが容量は2TBと十分。付属のマウスとキーボードはともにワイヤレス(Bluetooth接続)で設置の手間も省けます。
買ってきて電源ケーブルを繋げるだけという手軽さと、実用十分なスペック、高いコストパフォーマンスと隙のない製品で多くのユーザーにおすすめできます。

Dell『Optiplex 7070 ウルトラ プレミアムモデル』

出典:Dell
本体サイズ | 96.1×27.7×256.2mm |
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重量 | 0.525kg(最小重量) |
ハードディスク | SSD(M.2 PCIe NVMe Class 35):256GB |
メモリ | 16GB DDR4 2666MHz 非-ECC |
CPU | Core i5-8365U(1.60 GHz、4C/8T) |
補償内容/期間 | 3年間ProSupport & 翌営業日対応オンサイトサービス |
ディスプレイに隠れる超省スペースPC
DELLのビジネス向けブランド「Optiplex」シリーズの最新モデルとなる、省スペースPCです。非常に特徴的な形状で、ディスプレイの裏側にある「VESAマウント」に取り付けるか、専用のスタンドに内蔵される形で運用します。ディスプレイや壁に取り付けておけるのでデスクの上でPCが締める面積はゼロになり、広く作業用スペースを確保できます。
一体型PCの感覚で使えますが、ディスプレイは必要や予算に応じてアップグレードできますし、逆にディスプレイはそのままでPC側を交換することも容易です。オススメモデルの「プレミアムモデル(SSD搭載)」は、Core i5と8GBのメモリ、256GBのSSDを搭載しており、スペック的には十分です。Windowsは標準でHomeエディションなので、Pro版にアップグレードするといいでしょう。最新コンセプトのPCでスマートに仕事をしてみたい、という人におすすめです。
「仕事用デスクトップPC」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする デスクトップ 仕事用の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのデスクトップ 仕事用の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【最後に】ITライターからアドバイス
ITライター
Windows 10には家庭用の「Windows 10 Home」に加えて、セキュリティやネットワーク機能が強化された「Windows 10 Pro」があり、さらに法人向けにはWindows 10 Pro for Workstations、Windows 10 Enterpriseといったエディションも販売されています。
普通にソフトを使う上では大きな差はありませんが、会社にPCを持ち込んで使うような場合、Proエディションにはネットワーク上のPCを管理する際に使う「ドメインに参加」という機能があるため、ネットワーク管理者からOSのエディションが指定されている場合があります。
会社で使わないとしても、Proエディションには遠隔アクセスを可能にする「リモートデスクトップ」や、ストレージを暗号化する「BitLocker」といったビジネス向けに便利な機能があるので、Proを選択できる余地があるほうがいいでしょう。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/08/05 商品情報の更新を行いました。(協力:マグスター 掲載:マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
大学在学中よりパソコン総合誌、Windowsプログラミング誌、Mac専門誌の記者/編集者として活動し、その後輸入自動車やカーナビ等のマニュアル翻訳/制作などを経て、フリーランスとして現在に至る。 キャリアは25年目に突入。専門はアップル製品だが、WindowsもAndoridも周辺機器もソフトも等しく愛する何でも屋。