PCメモリとは
パソコンのメモリを増やすことでパソコンやソフトでの動作をスムーズにして、作業の効率化が期待できます。メモリの増設をする作業も比較的かんたんなので、パソコン初心者の人でもすぐに取り付けができるはずです。
PCメモリとお手持ちのパソコンの互換性が何より重要になるので、選ぶ際のポイントもしっかりと抑えましょう。
増設するなら空きスロットの確認を
メモリの増設を考えているなら、メモリスロットに空きがあるか事前に確認しましょう。マザーボードごとにセットできるメモリ数は決まっているので、すでに上限いっぱいまでメモリをさしていると増設はできません。
ただ、もし空きスロットがなくても、既存のメモリと交換することはできます。既存のメモリより新しいメモリの容量が大きければスペックアップは可能です。
PCメモリの選び方
PCメモリを選ぶ際、まずは自分のPCに合うか確認する必要があります。チェックすべきポイントをまとめましたので、確認していきましょう。
ポイントは下記。
【1】パソコンに合うメモリ規格を確認
【2】メモリの形状(インターフェース)をチェック
【3】メモリ容量は目的に合わせて選ぼう
【4】マルチチャンネルを利用する
【5】人気のおすすめメモリメーカーもチェック!
【6】保証付きだと安心
【7】見た目にこだわるなら「LED付き」のメモリ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】パソコンに合うメモリ規格を確認
PCメモリには規格があり、各パソコンに対応する規格のものを選ばないと使えません。PCメモリの規格には「メモリ規格」と「モジュール規格」があるので、それぞれくわしくご説明します。
間違えると使えない「メモリ規格」
メモリ規格は、「DDR4」「DDR3」「DDR2」「DDR」の4種類があり、数値は世代を表しています。規格間の互換性はないので、今のパソコンでDDR3を使っている場合、DDR4への交換や増設はできません。メモリを購入する前に、必ず自分のPCがどの規格に対応しているか確認しましょう。
現在使用されているのは、ほぼDDR4とDDR3の2種類です。古いタイプのDDR2、DDRと合うパソコンはほとんどないと考えてください。
転送速度が決まる「チップ規格」「モジュール規格」
チップ規格とモジュール規格は対になっており、共に動作周波数と転送速度が決まる規格です。チップ規格は「DDR4-1600」、モジュール規格は「PC4-12800」というような形で表されます。ハイフン後の4桁、もしくは5桁の数字が大きいほど性能が高いと覚えておきましょう。
また、これらの規格は下位互換性はありますが上位互換性はありません。たとえば「DDR4-2400に対応したPC」には、より性能のいい「DDR4-2666規格のメモリ」は使えますが、性能の低い「DDR4-1600規格のメモリ」は使えないので注意しましょう。
【2】メモリの形状(インターフェース)をチェック
デスクトップPCとノートPCでは、使用するメモリの形状(インターフェース)が異なります。デスクトップPCでは「DIMM」、ノートPCや一体型の省スペースデスクトップPCでは「S.O.DIMM」と呼ばれるインターフェースが主流です。
注意点として、デスクトップPCでも「S.O.DIMM」が使用されることがあります。必ず自分のPCがどちらのインターフェースが合うのか確認しておきましょう。
【3】メモリ容量は目的に合わせて選ぼう
パソコンでおこなう作業によって、必要なメモリ容量は変わってきます。自分がどのような目的でパソコンを使うのか、あらかじめ確認してからメモリ容量を検討しましょう。
ネットサーフィンやビジネスに使うなら4GBで十分
ネットサーフィンや、Word、Excelといったビジネスソフトを使う程度であれば、4GBほどの容量で問題ありません。最近のパソコンのメモリ容量は4GB以上が多いので、4GBメモリは増設用か修理の交換用になるでしょう。
動画編集には8GB以上用意しよう
動画編集をおこなう場合、メモリ容量は最低でも8GBはほしいところ。ほかにも、画像編集やPCゲーム、負荷の大きいソフトを使う方は、8GB~16GBほどのメモリ容量があれば動作が重く感じることは少ないでしょう。
オンラインゲームをするなら16GB以上がおすすめ
オンラインゲームは、パソコンにもっとも処理能力が求められるもののひとつです。動画処理、音声処理、さらにインターネット関係処理の3つを一度にしなくてはならないので、16GB以上のメモリ容量をおすすめします。
また、高画質動画の編集やマルチタスクをおこないたい方などにもおすすめです。パソコンのヘビーユーザーなら、メモリ容量が多くて損をすることは少ないでしょう。
【4】マルチチャンネルを利用する
「マルチチャンネル」を利用すれば、同じ規格と容量のメモリ2枚1組をセットすることで、データ処理のスピードをアップしてくれます。ただし、自分のパソコンがメモリ1枚で動作するシングルチャンネルの場合は利用できません。ほかに、メモリ2枚1組で動作するデュアルチャンネルや、3枚1組で動作するトリプルチャンネル、4枚1組で動作するクアッドチャンネルなどがあります。
ちなみに、選択するメモリが8GB×1枚と4GB×2枚では、容量は同じ8GBでも、4GB×2枚は8GB×1枚とくらべて2倍のデータ転送が可能です。
【5】人気のおすすめメモリメーカーもチェック!
PCメモリはさまざまなメーカーから販売されており、いざ購入する時にどれがいいのか悩んでしまうことも。ここでは、主要メーカーについてご紹介します。
Kingston(キングストン)……メモリ製品の世界最大のメーカーです。SDカードやSSDなど幅広く商品を展開しており、安心・信頼できるメーカーです。CORSAIR(コルセア)は、PCゲーム向きの製品をメインに世界中のプロゲーマーから愛されるメーカーになります。
Crucial(クルーシャル)……Mac専用の製品もあり、デスクトップ対応からポータブルSSDと手広く製造しているメーカーです。
【6】保証付きだと安心
PCメモリは繊細なパーツからできているので、壊れてしまうことがあります。そんなときに備えて、保証付きの商品を購入しておきましょう。
たいていは、3年~5年間の保証付きが多いですが、なかには永年保証付きのタイプもあるのでチェックしてくださいね。
【7】見た目にこだわるなら「LED付き」のメモリ
LED付きのメモリなどは、PCの見た目に気を使いたい方やゲーミングメモリなどにおすすめです。
色の種類や発光パターンなどを制御できる製品もあり、側面がガラス張りのケースやオープンフレームケースを採用している方は、光って映えるPCになってかっこいいですよね。
PCメモリおすすめ13選
PCメモリのおすすめ商品をご紹介します。ノート用からデスクトップ用まで、幅広くご紹介するので、自分のPCに合うメモリを探してみてくださいね。

永久保証がうれしい
パソコンメモリの共通規格、DDR4シリーズの最新モデルの製品です。メモリを3,466MHzまでオーバークロックさせることができるので、かなりのスピードアップを果たすことができます。
また、最新の薄型ヒートスプレッダーを採用している設計なので、高熱による処理落ちも少なく、発生する熱量もかなり軽減されているので安定した動作が見込めます。また、メーカーによる永久保証もうれしいポイントです。

ゲーミングPC向け製品
処理速度が求められるゲーミングPC向けのメモリとしてうってつけの製品です。オーバークロックを前提としている構造となっていて、8層基板ならではの放熱構造は、素早く熱を逃がすため動作の安定性もしっかり確保しています。
DDR4シリーズならではの高性能はもちろん、文XMP2.0に対応しています。そのため、ワンタッチでオーバークロックが可能なのもユーザーにとってありがたいポイントです。

Mac対応の高性能メモリ
Macにも対応している、DDR4モデルの最新規格の製品です。2,666Mhzの速度と安定性を兼ね備えていて、どんな作業でも安定しておこなうことが可能になっています。iMacなどノートPC互換のデスクトップPCでも使用できるのはありがたいポイントです。
最近のメモリと同じく、メーカーによる永久保証があるのもうれしいところ。マザーボートとの相性に不具合があっても、同種品と交換することで対応可能です。
DDR4規格の最新メモリ
インテルの最新プラットフォームに対応した製品。そのため、従来品よりも高速のデータ転送が可能になっています。高速で動作するにもかかわらず、動作電圧は1.2Vに減少しているので、発熱量も軽減されていて動作の安定も確保されています。
毎秒21.3GBのデータ通信量も確保されており、DDR4モデルならではの速い動作速度を発揮することもできます。ゲーミングPCや動画編集用PCに、ぜひ用いたい製品です。
トップクラスの安定性能
世界最大規模のメモリ製造メーカーであるMicron社のブランドでもあるCrucialのメモリには、とくに品質の高いチップが使用されていると言われています。事実、動作不良が少なく、メモリのなかでは最も安定したメモリのひとつです。
安定性と性能で選ぶのであれば、間違いない製品と言えます。
PATRIOT(パトリオット)『ViperEliteシリーズ(PVE416G266C6KGY)』
国内製の誇る技術力と高品質メモリー
JEDEC規格に準拠していて、業界内でも信頼性が評価されている製品です。高速でも安定した動作が可能で、かつ低消費電力を実現した高品質なメモリは、国内製ならではの性能と言えます。
メーカーが独自に6年保証制度を用意しているので、マザーボードとの相性が悪くても製品を交換して対応することが可能です。ビジネス、ゲームなどいろいろな用途に用いても処理落ちが少ない性能をもっていながら、価格が安価なのもうれしいポイントです。
ノートPC向けの高性能メモリ
ノートパソコンに対応している、DDR3タイプの製品です。1985年の創業以来メモリ専門のメーカーとして活動しているアメリカのシリコンバレー社の製品だけあって、信頼性はしっかりと確保されています。そのためユーザーの評価も高くなっており、Macにも対応しているのでMacユーザーからの評価はかなり高いです。
高性能メモリでありながら、動作が永久保証されているのはうれしいところです。それだけメーカーが品質に自信をもっていると考えていることがわかります。
ゲーミングPC向け定番メモリ
ゲーミング用PC向けに設計された製品。オーバークロックを前提として設計されており、純アルミニウムで作られたヒートシンクを採用することで、耐久性もしっかりと確保されています。
インテルXMP2.0をサポートしているので、最新のインテルチップとも互換性が確保されています。また、現在主流のマザーボードなどとの相性も抜群なので、どんなゲームでもプレイに支障をきたすことはないでしょう。
TEAM(チーム)『ELITE PLUS U-DIMM DDR4(TPRD48G2666HC19DC01-A)』
「PCメモリ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする PCメモリの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのPCメモリの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
PCメモリの取り付け方法
それでは、実際にPCメモリの取り付け方法(挿し方)をご紹介します。難しい作業はないので、はじめての人でもかんたんにおこなえる作業です。
(1)メモリスロットのレバーを開いて、メモリをセットします。
(2)サイズを確認して、適合するか確認。
(3)メモリを垂直に押し込んでください。
(4)カチッと音がするまで完全に押し込むとロックされるので完了です。
また、メモリは静電気に弱いパーツなので、素手で触らずに可能なら手袋を着用してから扱いましょう。
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メモリを増設すれば処理効率アップ
PCメモリは、机にたとえるとわかりやすいものです。机が広ければ作業効率が上がるように、PCメモリが増設できれば、そのぶん処理効率もアップします。
オンラインゲーム・動画編集・CAD図面作成など、パソコンでおこなう作業ではかなりのパワーを必要とする場合もあります。もし、パソコンを使っているとき処理落ちが発生する場合は、メモリ増設を検討してみてくださいね。
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家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。