ウルトラワイドモニターとは?
一般的な外付けモニターは画面の縦横比が4:3や16:9ですが、21:9や32:9と圧倒的に横幅が広いのがウルトラワイドモニターです。
画面上に複数のウインドウを表示して操作ができるので、作業効率があがったり、迫力のある映像でゲームプレイや映画・動画鑑賞ができ、没入感を得ることができます。また、動画編集時には、タイムラインが広く表示できるため、画面の見やすさを重視したい方におすすめなモニターです。
注意が必要なのは、通常のモニターよりも横幅が必要になるため、設置場所の確保をしておきましょう。
ウルトラワイドモニターの選び方
没入感が高まる横幅で、仕事やゲームにおすすめの「ウルトラワイドモニター」。あらゆるメーカーから販売されていますが、どのような点に注意して選べばよいのでしょうか。この記事では、ウルトラワイドモニターの選び方をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。ポイントは下記6点。
【1】設置場所に合わせた大きさを選択
【2】モニターの形状で選ぶ
【3】リフレッシュレートと応答速度に注目
【4】モニターの解像度で選ぶ
【5】目に優しい機能をチェック
【6】グラフィックボードの性能をチェック
それぞれ解説していくのでチェックしてみましょう。
【1】設置場所に合わせた大きさ(インチ)を選択
日々のワークフローに使用するのか、またはゲームに使用するのか、使用用途によって選ぶべきウルトラワイドモニターも変わってきます。高解釈度の違いや、横幅の大きさなど特長もさまざまですので、自身の作業スペースを正確に把握して選びましょう。
スペースに限りがあるなら横幅60㎝程度の25インチ
置けるスペースに限りがある場合、ウルトラワイドモニターとして販売されている中でも最小となる、横幅が60㎝程度になる25インチが選択肢になりますが、「21:9」とワイドよりも広くなるので、横幅が大きくなる点は注意が必要です。
このサイズでも置くスペースの確保が難しい場合の解決方法としては、モニター専用の台を設置するか、モニターアームを利用して設置場所を確保してみましょう。モニターアームを取り付ける場合、ウルトラワイドモニターがVESA規格に対応しているか、背面にネジ穴があるか確認しましょう。
スペースに余裕があるなら横幅90㎝程度の35インチ前後
スペースに余裕があるなら、横幅90㎝程度でウルトラワイドモニターの魅力を最大限に感じることができる、35インチ前後を設置してみてはいかがでしょうか。
横幅が広いほど、たくさんのファイルを1度に並べて表示することができ、作業効率を上げることが可能になります。また、ゲームをする際には、小さいモニターでは発見できなかった敵を倒せたりなど、とくにFPSゲームでは相手よりも有利に進行できそうです。
【2】モニターの形状で選ぶ
使用しているパソコンの画面が小さく感じるなら、ウルトラワイドモニターを導入することで作業を効率的におこなうことができるでしょう。
アプリや書類を並べて作業することと、ゲームをすることではスペックの違うウルトラワイドモニターの使用が必要です。
形状は「平面タイプ」と「湾曲タイプ」の2つがあり、それぞれ向いている利用用途が異なります。特徴を把握し、自分に合ったモニター形状を選びましょう。
オフィスワークや画像・動画編集、ネットサーフィンで使うなら「平面モニター」
オフィスワークでWordやExcelなどをよく使ったり、画像や動画の編集、ネットサーフィンをするなら、どの角度から見ても見え方が同じ平面モニターがおすすめです。
とくに、デザイン系の仕事をしている人で、Photoshop(フォトショップ)で画像の編集を行う場合、湾曲していると作業がしにくかったりするので、平面モニターにしましょう。
映画鑑賞やゲームをするなら曲面の「湾曲モニター」
湾曲タイプは、何と言っても自分中心にモニターが湾曲することで、没入感を得ることができる点が魅力で、映画鑑賞やゲームで使う人向けと言えるでしょう。また、画面までの距離が一定に保たれ、視野角に関係なく、すべてが見やすくなるのもポイント。
ただし注意点として、基本的に自分一人で使うことを前提にされたモニターになるため、他の人との映画鑑賞やゲームをプレイにはあまり向いていません。
【3】リフレッシュレートと応答速度に注目
ウルトラワイドモニターを使う場合、どのような機能があると便利か、ご紹介します。
ネットサーフィン・オフィスワークなら60Hz・5msで問題なし
仕事でパソコンの画面とは別にウルトラワイドモニターを利用する場合、リフレッシュレートが60Hz、応答速度が5msあれば、ネットサーフィンやメール、文章作成などの作業は十分快適に行うことができるでしょう。
なお、仕事以外に映画や動画鑑賞も行うのであれば、60HZ以下・5ms以上のウルトラワイドモニターでなければ、快適な環境で楽しむことができます。
FPSゲームなら最低60Hz以上、応答速度は4ms以下
FPSゲームを行う場合、リフレッシュレートは最低60Hz以上、応答速度は4ms以下を目安に選びましょう。さらに高性能なものならば、リフレッシュレートが144Hz以上、応答速度が1msを選べば、これらの性能の高さが勝敗に影響を与えると言われるFPSゲームでも、有利に進めることができるかもしれません。
ただし、その分コストがかかるので、予算と相談しながら、自分にはどのくらいのスペックが必要なのかを検討してみましょう。
また、画質にこだわるなら4Kや実用性のあるUWQHDなど、さまざまな選択肢があります。
【4】4Kなどモニターの解像度で選ぶ
ウルトラワイドモニターでおさえておきたいのは解像度です。2560×1080や3840×1600、3440×1440のUWQHD解像度など、なかにはフルHDを4つ並べるよりも大きくなる5120×2160の5K2Kの解像度のものなどさまざまです。
画質にこだわりたいなら3840×2160の4K解像度もおすすめ。ただし、パソコンのスペックが低かったり、ゲーム自体がその解像度に対応していないと、性能を十分に発揮できないので注意が必要です。
【5】長時間使うなら目に優しい「フリッカーフリー」機能も
職業によっては、1日の業務時間のほとんどをモニターを見ながら作業する方も多いと思いますが、そんな方には目にやさしい機能が搭載されたウルトラワイドモニターがおすすめです。
目にやさしいと聞いて、真っ先に思い浮かぶのはブルーライトカットだと思いますが、それ以外にも画面の光沢が少ない非光沢タイプ、画面のチラつきを抑えてくれる「フリッカーフリー」機能など、さまざまな目にやさしい機能があります。
なお、パソコン自体にそういった機能が搭載されていなくても、ブルーライトカットをしてくれるメガネを装着するだけでも、目の疲れは全く異なります。
【6】グラフィックボードと同じメーカーならゲームも快適
PCゲームを行うなら、グラフィックボードの性能についても考える必要があります。「AMD FreeSync」や「NVIDIA G-Sunc」対応商品は、GPUを利用して、画面のチラつき・カクカクした動きを抑制してくれます。
「AMD FreeSync」を使えるのはAMD製の「RadeinR7260」以上のGPU、「NVIDIA G-Sunc」はNVIDIA製の「GeForce GTX 650Ti」以上のGPUになるので、手元にあるモニターを事前に確認しましょう。
また、映画やゲームを楽しむときにイヤホンやヘッドホンを使用しない場合なら、スピーカー搭載モデルもおすすめです。スピーカーが搭載されていない商品もありますので、チェックしてくださいね。
プロの家電販売員がアドバイス
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
ウルトラワイドモニター選びは、まず使用用途に着目
まずは使用用途を考えましょう。ウルトラワイドモニターというと一度に表示できる情報が増えるのが魅力です。
しかし、逆にあまりにも膨大なデータを一度に視覚化してしまうとかえって情報が煩雑になり、作業効率が悪くなる場合もあります。実際に試用ができるPCショップなどで環境を確認してみるのもよいでしょう。
もちろん「ウルトラワイド=場所を取るもの」です。現在のデスクに置き、問題がない広さがあるかどうかも採寸しておくと安心です。
ウルトラワイドモニターのおすすめメーカー
どの商品を買うか迷ったら、人気メーカーから選ぶのもひとつの手です。
LGエレクトロニクス
韓国の総合家電メーカーである「LGエレクトロニクス」は、テレビだけでなく生活家電を幅広く扱っています。とくにテレビやモニターが人気なメーカーで、高品質ながら安価なところが魅力です。薄型のディスプレイで、スタイリッシュでシンプルなデザインなので、インテリアにこだわりのある方にもおすすめですよ。
さまざまな種類のテレビが販売されているので、ライフスタイルに合わせたテレビを選べるのもポイントです。
ASUS(エイスース)
パソコン関連製品を販売しているメーカーで、ゲーマー特化の製品もラインナップが豊富です。平面タイプも湾曲タイプもあるので、自分のニーズに合わせて商品を選べるのがおすすめポイントです。
画質を最適化できたり、複数の画面をキレイに配置できたり、独自の機能が充実しているので、こだわりに応えてくれますよ。
MSI(エムエスアイ)
台湾で1986年に設立されたメーカーで、パソコンの部品などでトップクラスの生産量を誇っています。高スペックなゲーミングデバイスに定評があるので、ゲーム用に購入したい方にもおすすめです。高リフレッシュシート製品が充実していて、快適に画面を見ることができますよ。
また、価格を抑えた商品もあり、コスパの良さを求める方にもぴったりのメーカーです。
Dell(デル)
アメリカのテキサス州を拠点としているメーカーで、パソコン分野で世界レベルのシェアを誇っています。また、注文を受けてから完成品を作る方法の先駆者としても有名なのです。
大画面モニターが充実しているので、作業やライフスタイルに合わせて、モニターを自由に選択することができます。丁寧に作り上げられたモニターを使いたい方におすすめですよ。
ウルトラワイドモニター【平面タイプ】おすすめ9選
どの角度から見ても画面が見やすい、平面タイプのウルトラワイドモニターをご紹介します。長時間使っていると目に違和感が出てしまう人は、ブルーライトを軽減してくれる機能を搭載したモデルだと、安心して使うことができます。
滑らかな描写で美しい映像を可能に
3840×2160解釈度の、DisplayHDR400対応27型IPS 4Kモニターです。発色が鮮やかで美しいIPSパネルを採用。自然な色合いを再現し、4Kの映像美を一層引きたたせます。フレーム幅1.3mmと表示しない領域と合わせても、7.9mm以下の薄型ベゼルデザインでフレームを最小限に抑え、高い没入感を実現させた3辺ボーダーレス画面が特徴です。
暗いシーンの視認性を高める「ブラックスタビライザー」などの機能も搭載しており、ゲームや映像鑑賞に適しています。
PS4に最適なウルトラワイドモニター
PS4に最適なゲーミング専用のウルトラワイドモニターです。動きの速いシーンの残像感が気にならず、鮮明な映像が特徴。臨場感たっぷりに、ゲームの世界を楽しめます。ゲームの暗いシーンでもより鮮明に映し出す、ナイトクリアビジョンを採用。暗闇の中の敵も逃しません。
マットな画面は光の反射がないので、ゲームに集中できますよ。フリッカーレス設計なので、長時間画面を見ていても目に負担がかかりにくいのが特徴です。スピード感あふれるゲームにおすすめの液晶ディスプレイです。
鮮やかな色域と高速応答を実現
28インチ(16:9)のワイド映像が満喫できる4K液晶モニターです。IPSパネル搭載で、視野角が広くなめらかな映像が楽しめるのがポイント。高速で動くシーンでも、カクツキが気にならず、クリアな表現を再現できますよ。
フリッカーレス機能搭載で、身体に優しい設計です。DisplayHDR 400対応やAMD FreeSync Premiumに対応。よりリアルで没入感を得られるのが特徴。ゲームを楽しむ人やクリエイター向けのモニターです。
ハイスペックなのにお手頃なコスパにすぐれた一台
3840×2160解釈度のLEDバックライトつき液晶モニター。InfinityEdgeとDell HDRを備えた27インチ4Kモニターで、マルチタスク用に設計された画面が魅力です。
10億7000万色という驚異的な表示色数を実現。ハイコントラストな陰影のレンジを組み合わせることで、作業対象を細部まで鮮明に表示し、効率性と使いやすさの両面が備わった、コスパ重視の方におすすめの一台です。
便利機能満載! 幅広い用途で使用しやすい
5W+5Wのステレオスピーカーが搭載されていたり、HDMI端子を3つ搭載するなど、入力端子が豊富だったりと機能が満載。再現性が高く、視野角による色変化の少ないIPSパネルを搭載しているため、斜めから見ても美しい色彩をキープすることができます。
色彩が豊かなので、4Kテレビ放送や家庭用ゲームなど使用用途は多彩。画像編集や動画編集をする方にも適しています。
超薄型IPSパネル搭載のウルトラワイドモニター
わずか7mmの薄さを実現した、超スリムデザインのウルトラワイドモニターです。フレームレスデザインなので、マルチディスプレイで使用するときにも画面のつなぎ目が気にならないのが特徴です。
色彩の鮮やかさに定評のあるIPSパネルを採用。最大表示色は1677万色と、ゲームの世界を細部までしっかりと表現できます。ブルーライトとフリッカーを軽減する機能を搭載。仕事やゲームで長時間使用しても、身体への負担を最小限にとどめられるのが嬉しいですね。
複数の作業を同時に!が可能な1台
34インチのウルトラワイド(2560×1080)モニターです。映像の高画質化を実現するHDR技術が特徴。HDR10対応のモニターなら、HDR対応のブルーレイディスクやVODコンテンツ、PCゲーム、コンソールゲームなどの表示が可能です。目の負担を軽減するフリッカーセーフやブルーライト低減機能を搭載。
かなり大きめのモニターですが、シンプルでマットな質感の美しいデザインなので圧迫感はないです。
ゲームに適した機能が満載のモニター
大画面モニターで、リフレッシュレート144Hzを実現しており、ゲームや作業を快適に進めることができます。目の負担を軽減するために、フリッカーセーフやブルーライト低減機能が搭載されているので、長時間の作業でも快適です。また、グラボとの連携で、ティアリングやスタッタリングを抑えることができます。
映像信号をよりリアルタイムに表示させるモードや、暗いシーンなどでも明るく表示してくれるモードがあり、ゲームや作業の内容によってモードを切り替えることができるのも魅力です。
ウルトラワイドモニター【湾曲タイプ】おすすめ8選
続いて、没入感に優れ、映画鑑賞やゲームに最適な湾曲タイプのウルトラワイドモニターをご紹介します。遅延を抑える、高精細、高速レスポンスなどの機能を搭載しているモデルもあります。
Dell(デル)『Alienware 曲面ゲーミング モニター(AW3420DW)』
ゲームに熱中できるハイスペックモニター
3440×1440W、QHD解像度のディスプレイを使用し、490万ピクセルの鮮明でクリアなグラフィックを表示することが可能。正面からはもちろん、斜めの角度から眺める場合も、横電界スイッチングテクノロジーによりはっきりと表示してくれます。
また、120Hzのリフレッシュレートに対応していて、なめらかな動きはもちろん、GtGの応答速度も2ms、瞬時の判断を要求される格闘ゲームやFPSでの使用にもってこいです。ゲーム使用を目的とするならば、ほぼ『AW3420DW』一択レベルと言っても過言ではありません。
さらに、RADEONのFreeSyncに対応している製品は数多いですが、こちらの製品はグラフィックボードの権威NVIDIAのGeForceに対応したG-Syncに対応した数少ないモデル。GeForceのグラフィックボードを使用している方は、より高精細な映像を楽しむことができます。
LGエレクトロニクス『曲面型ウルトラワイドモニター(34WL75C-B)』
美しいデザインと発色が鮮やかで自然な色彩表現
3440×1440ウルトラワイド画面で、湾曲型のウルトラワイドモニター。リフレッシュレートは60Hzですが、遅延を最小限に抑えるモード、明るい部分をより明るく、暗い部分をより深い黒に向上させるモードがついています。
色の識別が困難だった繊細な映像の暗い部分と明るい部分を明確に描写することで、FPSやMOBAなど、動きの激しいゲームにもしっかり対応できます。
フレームバッファを通さずに映像を画面出力することで、遅延を最小限に抑えるDynamic Action Syncモードが搭載されています。フレームレスと高いデザイン性も魅力のひとつ。
また、この価格帯には珍しく画面のチルト機能がついているため、自分の適切な角度に調節を行えるのも大きな魅力です。
MSI『OPTIX(MAG342CQRV)』
MSI『OPTIX(MAG342CQR)』
「ウルトラワイドモニター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ウルトラワイドモニターの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのウルトラワイドモニターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】ウルトラワイドモニター以外のディスプレイモニターも参考に
使い方や必要な機能を見極めよう!
ウルトラワイドモニターにするメリットをうまく使用することで、情報量が多くても心地よく作業をすることが可能になります。デザイン、大きさ、応答性能度、画像補正技術など、自身に必要なさまざまな機能を把握し、用途に適したウルトラワイドモニターを選んでみてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。