曲面ディスプレイって?メリットや注意点も解説

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曲面ディスプレイは見やすさを考えた結果、生み出されたPC用ディスプレイになります。弧を描くようにディスプレイ本体が作られており、端から端まで見渡すのがラクになります。
平面ディスプレイで大きくしても周囲の風景も入りやすく、視野にほかのものが入ることでストレスになることがありました。しかし、曲面ディスプレイは映り込みが少なく、疲れにくいこともメリットです。
作り方としては画面を曲げて作る方法と、曲げたガラスに液晶面を圧着して完成させる方法があります。
●曲面ディスプレイのメリット
曲面ディスプレイのポイントとしてあるのが曲面であることです。曲面であることから平面ディスプレイとは違い、どの場所を見ても目とディスプレイの距離が一緒であるため、複数に画像や動画、資料を展開しても見やすいです。
あとは面積の広さです。通常の平面ディスプレイより大きくなっていることと全体をよく見渡せる曲面によって映像の迫力が違ってきます。
●曲面ディスプレイでの注意点
曲面ディスプレイを使う場合に工夫しなければならないこととしてサイズへの対応があるでしょう。大きくなりがちな曲面ディスプレイは設置スペースも大きくしなければなりません。
曲面にすることで平面ディスプレイと違って、奥方向のスペースを確保しなければなりません。じゅうぶんに設置できるかを調べてから購入することをおすすめします。
PC用曲面ディスプレイの選び方
IT・テックライターの石井英男さんへの取材をもとに、PC用曲面ディスプレイを選ぶときのポイントを6つにまとめました。設置場所が限られている人は、大きさはまずチェックしておきたいポイントでしょう。
【1】入力端子は多いほど便利
IT・テックライター
入力端子の数と種類も重要です。入力端子の数や種類が多ければ、PC以外に家庭用ゲーム機やHDDレコーダーなどの機器を同時に接続して、切り替えて表示できますので、より便利に使えます。
入力端子の種類としてはHDMIやDVI、DisplayPortなどがあります。入力端子の数は最低2つ、できれば3つ以上搭載しているものがおすすめです。
【2】置き場所などからサイズを選択
IT・テックライター
曲面ディスプレイは、ゲーマーにはとくに人気の製品です。複数の曲面ディスプレイを横に並べることで、レースゲームやフライトシュミレーター、FPS(First Person shooter)などでより広い範囲を一度に見ることができるので、没入感があがり、プレイもしやすくなります。
曲面ディスプレイを選ぶには、設置場所を確認し、それにあわせたサイズの製品を選びましょう。とくに2台や3台を並べて使う場合は、横幅だけでなく奥行きもチェックしておくとよいでしょう。
【3】接続するPCの性能にあった解像度を選ぼう
IT・テックライター
曲面ディスプレイは、画面が一般のディスプレイよりも横長になっているものが一般的です。解像度は、30インチ未満の製品では2,560×1,080ドット、30インチ以上の製品では3,440×1,440ドットが主流です。ただし、解像度が高くなると、それだけ描画に負担がかかります。
3,440×1,440ドットで最新の3Dゲームを快適にプレイするには、ハイエンドCPUとGPUが必要になりますので、PCのスペックにあった解像度を選ぶようにしましょう。
【4】光沢をチェック
一般的にグレアタイプとノングレアタイプといった光沢が違う曲面ディスプレイが用意されています。発色があざやかなタイプがグレアタイプになります。色自体がくっきり見えるように設定されていて、映像や画像を見るときにはおすすめです。
ノングレアタイプは発色自体は強くなく、全体のバランスを調節して見やすくしているタイプです。資料作成などで長時間にわたって画面を見ても疲れにくいのが特徴といえます。
【5】リフレッシュレートや応答速度をチェック

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IT・テックライター
リフレッシュレートとは、画面の書き換え間隔のことです。リフレッシュレートが高ければ、素早い動きも滑らかに表示されます。通常のディスプレイは60Hzが主流ですが、ゲーム用途では120Hzや144Hzといったリフレッシュレートが高い製品がおすすめです。
応答速度も重要になります。こちらもゲーム用としては、できるだけ高速なものを選びましょう。
PC用曲面ディスプレイおすすめ20選
上記で紹介したPC用曲面ディスプレイの選び方のポイントをふまえて、IT・テックライターの石井英男さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。

MSI(エムエスアイ)『Optix MAG271CQR』












出典:Amazon
本体サイズ | 幅612.0×奥行266.5×高さ560.0mm |
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パネルサイズ | 27インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 2560×1440 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 1ms(MPRT) |
入出力端子 | DP、HDMI×2、イヤホンジャック |
144Hz対応でゲームに最適!
2,560×1,440ドット表示対応の27インチ曲面ディスプレイです。応答速度1msの高速VA LEDパネルを採用していますので、ゲームに最適です。背面にはフルカラーLEDが搭載されていて、MSI Mystic Light機能により、さまざまな色で発光させることができます。
また、独自ユーティリティの「MSI Gaming OSD」を使えば、キーボードやマウスを使ってディスプレイの設定を変えられます。
入力端子もHDMI×2とDisplayPort×1の合計3つが用意されていますので、最大3台の機器を接続することができます。狭額縁設計なので、複数台並べて使いたいという人にもおすすめします。

LG Electronics(エルジーエレクトロニクス)『29WK600-W』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅698×奥行209×高さ411mm |
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パネルサイズ | 29インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 2560×1080 |
リフレッシュレート | 56-75Hz |
応答速度 | 5ms |
入出力端子 | DP、HDMI×2、DisplayPort、ヘッドホン(ステレオミニジャック) |
動画をワイド画面で楽しみたい人に
2,560×1,080ドット表示対応の29インチ曲面ディスプレイです。HDR10対応で、明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗く表現できますので、HDR10対応のブルーレイなどを見るのに適しています。応答速度は5msで、視野角の広いIPS液晶パネルを採用。
独自ユーティリティの「OnScreen Control」により、Windows上からディスプレイの設定を変更することができます。入力端子はHDMI×2とDisplayPort×1の合計3つが用意されているので複数機材と接続可能。実売価格も手ごろなので、コストパフォーマンス重視の人におすすめします。

ASUS(エイスース)『Designo Curve MX34VQ』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅810.6×奥行239.7×高さ456.8mm |
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パネルサイズ | 34インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 3440×1440 |
リフレッシュレート | デジタル:30~151 KHz(H)、48~100Hz(V) |
応答速度 | 4ms |
入出力端子 | HDMI×3、DisplayPort、3.5mmステレオミニジャック |
Qi対応でスマホを充電できる大型ディスプレイ
3,440×1,440ドット表示対応の34インチ曲面ディスプレイです。スタンドにワイヤレス充電機能「Qi」が搭載されていることが特徴で、Qi対応スマートフォンなどをスタンドにのせるだけで充電ができます。応答速度は4msと高速で、アクションゲームにも対応可能。入力端子も豊富で、HDMI×3とDisplayPort×1の合計4端子が用意されています。
Harman Kardonと共同開発したステレオスピーカーを搭載していますので、大迫力のサウンドを楽しめることも魅力です。設置にはかなりのスペースが必要になりますが、大画面高解像度環境で仕事やゲームをしたいという人におすすめです。

MSI(エムエスアイ)『Optix MAG341CQ』
































出典:Amazon
本体サイズ | 幅818.4×奥行197.8×高さ452mm |
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パネルサイズ | 34インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 3440×1440 |
リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | 8ms(GTG) |
入出力端子 | DP、HDMI2.0、DVI |

LG Electronics(エルジーエレクトロニクス)『ウルトラワイド ゲーミングモニター 34UC79G-B』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅831×奥行280×高さ450~570mm(スタンド使用時) |
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パネルサイズ | 34インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 2560×1080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 5ms |
入出力端子 | DP、HDMI×2、ヘッドホン、オーディオラインアウト |
LG Electronics『35WN75C-B』
















出典:Amazon
本体サイズ | 25.1×83.2×46.3cm |
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パネルサイズ | 35インチ |
アスペクト比 | - |
最大解像度 | 3440×1440 |
リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | - |
入出力端子 | HDMI×2 |
ASUS『ROG STRIX XG35VQ』
















出典:Amazon
本体サイズ | 83.47×31.73×46.83cm |
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パネルサイズ | 35インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 3440×1440 |
リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | - |
入出力端子 | DisplayPort、HDMI |
Dell『S2721HGF』
















出典:Amazon
本体サイズ | 49.32 x 60.84 x 19.04 cm |
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パネルサイズ | 27インチ |
アスペクト比 | - |
最大解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 1ms |
入出力端子 | HDMI |
PHILIPS『499P9H1/11』














出典:Amazon
本体サイズ | - |
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パネルサイズ | 49インチ |
アスペクト比 | - |
最大解像度 | 5120×1440 |
リフレッシュレート | - |
応答速度 | - |
入出力端子 | HDMI |
HKC『C240W』














出典:Amazon
本体サイズ | - |
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パネルサイズ | 23.6インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | - |
応答速度 | 6ms |
入出力端子 | HDMI |
BenQ(ベンキュー)『ゲーミングモニター EX3200R』












出典:Amazon
本体サイズ | 幅727.37×奥行86.84×高さ427.35mm |
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パネルサイズ | 31.5インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 21ms(GtoG 4ms) |
入出力端子 | HDMI、DisplayPort、MiniDisplayPort、イヤホンジャック |
Dell(デル)『Curved Monitor P3418HW』










出典:Amazon
本体サイズ | 幅813.9×奥行226.4×高さ417.6~532.6mm(スタンド含む) |
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パネルサイズ | 34インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 2560×1080 |
リフレッシュレート | 60Hz |
応答速度 | 8ms(通常)、5ms(高速) |
入出力端子 | HDMI、1DP、mDP、USB3.0ポート、オーディオライン |
AOC(エー・オー・シー)『ゲーミング モニター C27G1/11』


















出典:Amazon
本体サイズ | 幅612×奥行245×高さ405mm |
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パネルサイズ | 27インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 1ms |
入出力端子 | VGA、HDMI×2、DisplayPort |
I-O DATA(アイ・オー・データ)『ギガクリスタ LCD-GC271XCVB』








出典:Amazon
本体サイズ | 幅619×奥行249×高さ415〜525mm |
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パネルサイズ | 27インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1,920×1,080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 6ms |
入出力端子 | HDMI×2、DisplayPort、ヘッドホン端子、音声出力端子 |
ASUS(エイスース)『ROG SWIFT PG348Q』












出典:Amazon
本体サイズ | 幅829×奥行297×高さ558mm |
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パネルサイズ | 34インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 3440×1440 |
リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | 5ms |
入出力端子 | HDMI、DisplayPort、USB3.0入力、USB3.0出力×4、ステレオミニジャック |
PRINCETON(プリンストン)『ウルトラプラス PTFGFA-24C』












出典:Amazon
本体サイズ | 幅536.66×奥行185.06×高さ406.94mm |
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パネルサイズ | 23.6インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 21〜6ms |
入出力端子 | DisplayPort、HDMI、DVI-D(24ピン) |
Acer(エイサー)『Predator Z35 Z35bmiphz』








出典:Amazon
本体サイズ | 幅844.4×奥行299.9×高さ554.5〜684.5mm |
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パネルサイズ | 35インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 2560×1080 |
リフレッシュレート | 200Hz |
応答速度 | 4ms |
入出力端子 | HDMI、DisplayPort |
LG Electronics(エルジー エレクトロニクス)『38WK95C-W』














出典:Amazon
本体サイズ | 幅897×奥行235×高さ496〜596mm |
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パネルサイズ | 37.5インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 3840×1600 |
リフレッシュレート | 75Hz |
応答速度 | 5ms |
入出力端子 | HDMI×2、Display、USB Type-C、ヘッドホン(ステレオミニジャック) |
AOC(エー・オー・シー)『ゲーミング モニター C24G1/11』


















出典:Amazon
本体サイズ | 幅536.9×奥行244.86×高さ382.8mm |
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パネルサイズ | 23.6インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1920×1080 |
リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 1ms |
入出力端子 | D-Sub15ピン、HDMI1.4×2、DisplayPort 1.2 |
Atlantis(アトランティス)『ジャパンネクスト JN-VC34100UWQHD』

出典:Yahoo!ショッピング
本体サイズ | 幅815mm×奥行250mm×高さ437mm |
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パネルサイズ | 34インチ |
アスペクト比 | 21:9 |
最大解像度 | 3440×1440 |
リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | 5ms |
入出力端子 | DisplayPort、HDMI、DVI、オーディオ出力 |
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする PC用曲面ディスプレイの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのPC用曲面ディスプレイの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【最後に】エキスパートのアドバイス
IT・テックライター
ゲーマーでなくても曲面ディスプレイはおすすめ
液晶ディスプレイ市場のなかで、曲面ディスプレイの占める割合は年々増加しています。曲面ディスプレイというと、ゲーム向けという印象をお持ちの方も多いでしょう。しかし、液晶ディスプレイは、大画面になればなるほど、画面の端のほうを見る場合、目との距離が離れてしまいます。
曲面ディスプレイの場合は、目との距離があまり変わらないため優位性が大きくなります。
複数台のディスプレイを横に並べて使う場合も、曲面ディスプレイはおすすめ。17インチクラスの液晶ディスプレイを使っていて、画面の狭さが気になるという人は、大型の曲面ディスプレイを導入することをおすすめします。
まとめ
PC&IT分野に精通するIT・テックライターの石井英男さんへの取材をもとに、曲面ディスプレイの選び方とおすすめの商品を紹介してきました。
ゲームであればリフレッシュレートや応答速度を、映画鑑賞であればアスペクト比や解像度を参考に目的にあった曲面ディスプレイを選ぶとよいことがわかりました。
圧倒的な臨場感と高い機能性で、あなたを没頭したい世界へと導いてくれる曲面ディスプレイ。仕事、ゲーム、映像など自分の目的にあった1台を選んで、自分だけの時間を満喫してください。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/02/06 一部本文の修正と商品情報の修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 名原広雄)
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。 ライター歴25年。PC/ITに関するテクノロジーの解説や製品レビューを得意とする。 最近は、STEM教育や3DプリンターやCNCを初めとするデジタルファブリケーションに興味を持ち、積極的に取材や記事執筆を行っている。 また、子どもへのプログラミング教育にも関心があり、CoderDojo守谷のメンターを務めている。