液晶パネルの種類・タイプ
液晶モニターのパネルにはおもに、TNパネル、VAパネル、IPS(※)パネルの3種類があります。一つひとつ解説していきます。
▼TNパネル|ゲーム向きの液晶パネル
比較的低価格なモデルに多く採用されているTNパネルは、消費電力が少なく、応答速度が速いことが特徴。動きの激しい映像にもしっかり追従します。
ゲーム用としてコスパのよい4Kモニターがほしいという人には最適でしょう。ただし視野角が狭く、見る角度が変わると明るさや色が変化して見えるため、複数の人で一緒に見る場合や、写真や動画の編集が目的の場合にはあまり向いていないといえるでしょう。
▼VAパネル|映像鑑賞向きの液晶パネル
コントラスト比が高く、黒色が引き締まっていてメリハリのあるくっきりとした映像を映し出せることがVAパネルの特徴です。
一方、視野角があまり広くないことがデメリットとしてあげられますが、最近ではその点もかなり改善されてきています。正面で見られる位置に設置できるなら、画像、映像の美しさを楽しめるパネルです。
▼IPSパネル|編集作業向きの液晶パネル
視野角が広く、斜め方向から見ても色や明るさが変化しないのがIPSパネルの特徴。
写真の編集などには最適なパネルです。以前は応答速度の遅さが弱点でしたが、最近はゲームでも問題なく使える応答速度の速いモデルもあります。黒など暗部の表現はVAパネルに一歩譲りますが、全体に発色はよく、複数の人で視聴するのにも向いています。
※IPSという名称はジャパンディスプレイ社とLG Display社の商標です。これによりほかのメーカーは同方式のモニターであっても、この名称を使用できないため、ADS、AH-IPS、PLSなどと表示する場合があります。
4Kモニターの選び方
それでは、4Kモニターを選ぶときのポイントを解説いたします。ポイントは下記の5つ。
【1】画面サイズごとの特徴
【2】入力端子の種類
【3】ゲーム用なら応答速度
【4】スピーカーの有無
【5】有名メーカー
上記のポイントを押えることで、あなたに合った商品をみつけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】画面サイズごとの特徴をチェック
4Kモニターをどこに設置してなにに使うかによって適切な大きさは変わってきます。ここでは4Kモニターの主流の大きさである4種類の使い道と注意点を解説します。使用目的に応じた大きさのものを選んでください。
●24インチ|高解像度の写真・画像の編集作業に便利
4K表示ができる24インチモニターは、小型サイズのモニターに高精細な画面描写ができるというメリットがあり、机のうえの限られた作業スペースを有効に活用できるというメリットがあります。高解像度で画面を描写する必要がある写真の編集作業などには利便性が高いでしょう。
半面、テキストデータを表示させると文字が小さくなりすぎてしまい、視認性が落ちてしまうという可能性があります。4Kモニターを買う際にサイズで悩んだ場合、モニターをどのような用途で使うかを考えて画面サイズを選んでください。
●27インチ|机上で動画やゲームを楽しむのにぴったり
27インチの4Kモニターは画素の密度が高く、高精細な画面表示ができるため、机の上に置いて動画やゲームを楽しむパーソナルモニターとしての用途にぴったりでしょう。
ただし、24インチと同様に、画素の密度が高すぎて文字の視認性が高くない点には注意が必要です。人によっては書類仕事などの用途には文字を拡大表示させる必要に迫られることもあり、せっかくの4Kモニターの利点を活かしきれない場合があります。
●32インチ|画素密度のバランスがよく、作業スペースが広い
32インチの4Kモニターは画素密度のバランスがよく、コンピューターの作業スペースを広く取りたい方にとっては使い勝手のいいサイズだといえるでしょう。
その半面、至近距離に置くとややサイズが大きすぎて画面全体が一度に視野に入らなくなってしまうため、机の上に置いて動画やゲームを楽しむモニターとしてはやや不向きといえるかもしれません。
●50インチ|リビングルームに置いて家族でモニターを囲める
50インチの4Kモニターは、リビングルームに置いて家族でモニターを囲むなど、テレビと同様の使い方をされることが多いでしょう。
その際、重要になってくるのが周辺機器との接続性です。ゲーム機やBlu-rayレコーダー、パソコンなど多くの機器と接続して活用するために、どんな種類の接続端子がいくつ備わっているかを確認しておくことが重要です。
(★)できれば4Kモニターは24インチ以上のものを選ぼう
アイティーヘルプ株式会社 代表取締役
従来のフルHD(2K)の4倍の画素数を持っているモニターなので、同じ実寸法で解像度が上がれば、必然的に表示される文字も小さくなります。
例えば、ノートPCの15.6型程度の大きさで4K表示可能なものですと、スケーリング100%で表示した場合、標準の文字サイズでは読むのが辛いほどに小さくなりあまり現実的ではありません。そうしたことからも、4Kモニターを選ぶ際には、最低で24型以上の大きさのものを選びたいものです。
ちなみに、27型4K液晶の場合、ノートPCで一般的なサイズである13.3型フルHD液晶を上下左右に4枚並べたのと同様の大きさとなりますので、このあたりが現実的な大きさでしょう。
【2】入力端子の種類をチェック
接続したい機器に合った端子が備えられているかどうかも確認しておきましょう。4Kモニターでは、おもにHDMIとDisplayPortの2タイプの入力端子が使われていますので、接続する機器と同じものを備えたモニターを選びましょう。
これらの規格にはバージョンがあり、最新のバージョンではどちらも4K以上の解像度に対応していますが、古いバージョンでは対応しておらず、性能をじゅうぶんに発揮できないことがあります。4K映像をなめらかに表示するためには、HDMIならバージョン2.0以上、DisplayPortならバージョン1.3以上のものを選びましょう。
また、接続したい機器が複数ある場合は、入力端子の数も確認しましょう。最初はPCだけを使うつもりでも、あとからゲーム機やブルーレイレコーダーなどを接続したくなることもありますから、端子の数に余裕があるものを選ぶとよいでしょう。
(★)バージョンの確認を忘れずに!
アイティーヘルプ株式会社 代表取締役
4KモニターとPCを接続する場合は、HDMIやDisplay PortやUSB-Cを利用しますが、特に注意したいのは、HDMIのバージョン問題です。
最新のHDMIのバージョンは2.1ですが、その他にも2.0b、2.0a、2.0、1.4a、1.4、1.3a、1.3などがあり、1.3~1.4aの場合、4Kの60Hz表示には非対応です。2.0以降はほぼ問題ないのですが、HDMIを利用する際は事前に確認しておきましょう。
Display Portを利用する場合も、バージョンの違いはありますが、バージョン1.2以降であれば4Kの60Hz表示可能です。出力側であるPCの端子も同時に確認しておきましょう。
【3】ゲーム用なら応答速度をチェック
画面上の色が黒から白へと表示が切り替わるスピードを示すのが応答速度です。この値が小さいほど応答速度が速く、残像の少ないなめらかな映像になるため、ゲーム用に使うなら応答速度が速いことを重視して選びましょう。
一般的なモニターでは、5ms、10msといった応答速度のものが主流ですが、とくに動きが激しく素早い判断が求められるFPSなどをするなら、応答速度が1msほどのゲーミングモニターと呼ばれるタイプがおすすめです。
なお、応答速度に「GTG」という値が記載されている製品もあります。GTGは黒から白ではなく、中間色から別の中間色に切り替える速度を示すもので、実際の映像では中間色どうしの切り替えのほうが多いため、より実用的な応答速度の目安になります。
さらに、GTGの応答速度がさらに高速になる「オーバードライブ回路」を搭載する製品もあります。ゲーム用に使うなら、こういったモデルを選ぶとよいでしょう。
【4】スピーカーの有無をチェック
スピーカーを内蔵するタイプなら、別途スピーカーを用意する必要がありません。HDMIやDisplayPortなら、映像と音声をケーブル1本で接続できます。
また、スピーカー内蔵モデルのほとんどはヘッドホン端子を備えているので、ゲームや映画などをヘッドホンで楽しみたいときにも便利です。ただしモニター内蔵のスピーカーはサイズが小さいため、あまり高音質とはいえません。音質にこだわる人や、音楽を楽しみたい人は、高音質のスピーカーを別途用意することをおすすめします。
【5】有名メーカーをチェック
現在、おもに4Kモニターを製造しているメーカーとしては、台湾系メーカーであるAcerやASUS、BenQなどが有名であり、多くのモニターを販売しています。
そのほか、アメリカのDELLやオランダのPHILIPS、韓国のLG、日本系のメーカーとしては、EIZOやI・O DATAなども4Kモニターの製造元として有名です。
エキスパートのアドバイス
アイティーヘルプ株式会社 代表取締役
作業スペース縮小のためにも4Kモニターがおすすめ
最近は、デュアルモニターやトリプルモニターなど、2台や3台のモニターをご利用になっている方もいると思いますが、その利用目的には「作業領域の拡大」が大きいでしょう。しかし、デュアルモニターなどでは、どうしても接地面積が大きくなってしまいます。それを4Kモニターに置き換えることで、1台で4台分の作業領域を確保することが可能となり、接地面積を減らすと共に視線移動も少なくて済むことになります。
4Kモニターも以前に比べ安価に利用できるようになりましたので、複数のモニターをご利用の方も、この機会に4Kモニターのご利用をご検討になってみてはいかがでしょうか?
4Kモニターおすすめモデル
それでは、おすすめの4Kモニターをご紹介いたします。
▼おすすめ3選|ゲーム向きのTNパネル
▼おすすめ2選|映像鑑賞向きのVAパネル
▼おすすめ5選|編集作業向きのIPSパネル
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ商品の比較一覧表
▼おすすめ3選|ゲーム向きのTNパネル
上記でご紹介した選び方をふまえて、おすすめの4Kモニターを紹介します。まずは、ゲーミングなどに向いているTNパネルの4Kモニターです。ぜひ参考にしてください。

BenQ(ベンキュー)『EL2870U』














出典:Amazon
ASUS(エイスース)『VP28UQG』














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マウスコンピューター『iiyama ProLite B2875UHSU』
















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▼おすすめ2選|映像鑑賞向きのVAパネル
続いては、映画鑑賞や動画鑑賞に向いているVAパネルのおすすめ商品です。ぜひ参考にしてください。
iiyama(イーヤマ)『ProLite XB3288UHSU』






































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2つの入力信号を同時に表示する機能を搭載
光沢のないノングレアのVAパネルを採用する4Kモニターです。明暗表現の幅を広げるHDR10に対応しており、HDR対応コンテンツや4Kブルーレイなどの対応メディアなら、白飛びや黒つぶれを抑えた、自然で諧調豊かな映像を楽しめます。
2つの入力信号を、画面を2つに分割して同時に表示したり、主画面と画面内の小画面に表示したりといった機能を搭載するので、PCとブルーレイレコーダーの画面を同時に見るなど、多彩な使い方に対応します。
リフレッシュレートをPCと同期させるFreeSyncに対応、さらに応答速度を調整できる5段階のオーバードライブ回路も搭載して最速で3msの応答速度を実現。幅広いゲームをストレスなく楽しめます。
JAPANNEXT『JN-V5500UHDR』
![JN-V5500UHDR[4K55インチ液晶ディスプレイUHDPCモニター]](https://m.media-amazon.com/images/I/41LU1LEMEjL._SL500_.jpg)
![JN-V5500UHDR[4K55インチ液晶ディスプレイUHDPCモニター]](https://m.media-amazon.com/images/I/512XY07U-WL._SL500_.jpg)
![JN-V5500UHDR[4K55インチ液晶ディスプレイUHDPCモニター]](https://m.media-amazon.com/images/I/51jG2842AIL._SL500_.jpg)
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▼おすすめ5選|編集作業向きのIPSパネル
最後は、写真編集やイラスト編集などの作業に向いているIPSパネルです。こちらもぜひ参考にしてください。

LGエレクトロニクス『24UD58-B』














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IODATA(アイ・オー・データ)『EX-LD4K431DB』


















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会議や店舗のBGV向け大画面4Kモニター
大画面43型のIODATAのADSパネル搭載機です。
このくらいの大きさのディスプレイですと、すでに1人用のPCディスプレイとして、数十センチ先の距離に置いて利用するとなると大きく画面を見上げなければならず、PCディスプレイとしては不向きです。ですので、自宅のリビングでの利用や数人での会議での利用などディスプレイとの距離を数メートル置いての利用に適しています。
距離をおいた場合でも、リモコンが付属しますので、入力切替や音量調整などは手元で調整可能です。この大きさを活かして、店舗での広告表示やBGV(background video)の再生などの利用にも活用可能です。
Acer(エイサー)『ET322QKwmiipx』






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DMM.make『DKS-4K43DG3』












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EIZO(エイゾー)『EV2785』










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フレーム幅1mmのフレームレス・フラットデザイン
モニターのフレームの幅がわずか1mmというフレームレス・フラットデザインのおかげで、サイズのわりに圧迫感がなくデスクでも使いやすいモデルです。入力はUSB Type-C、DisplayPort、HDMI×2の4系統。USB Type-Cなら対応ノートPCに接続すると、映像と音声、USB信号、PCへの給電をケーブル1本で行なえます。給電能力は60Wあるので、ハイエンドのノートPCも余裕で使うことができます。PCでさまざまな作業を行なう人には、文書作成や写真編集など、使用するアプリケーションに応じて自動的に最適なモードに切り替わる「オートカラーモード」も便利です。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 4Kモニターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの4Kモニターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ
4Kモニターを選ぶ際には、画面サイズと用途の相性、入力端子の数なども含め総合的にじっくり吟味しましょう。
価格をおさえたコストパフォーマンスの高いモデルも続々登場していますが、購入してから「ワンランク上のものを購入すればよかったな」と後悔しないように、この記事を参考にして最適な選択をしてくださいね。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
2008年設立の中小企業専門のITコンサルタントです。 「ITで損する企業様を無くす」ことを目標に、企業様にノウハウが残るコンサルティングを行っており、本年で設立10年目を迎えました。 ハード、ソフト、ネットワーク、携帯電話、ウェブサイト構築・運営支援等々、ITに関わる様々なご要望にワンストップで対応させていただきます。