4Kモニターとは
4Kモニターとは、解像度「3840×2160」に対応したモニターのこと。画素数が高いため綺麗な映像を楽しむことができるのが魅力です。
多くラインナップされているフルHDモニターの解像度は1920×1080。4Kは2倍の画素数のため同じモニターサイズでも、より綿密で美しい映像を楽しむことができます。
4Kモニターの選び方
それでは、4Kモニターを選ぶときのポイントを解説いたします。ポイントは下記。
【1】画面サイズごとの特徴
【2】モニターの種類
【3】入力端子の種類
【4】ゲーム用なら応答速度
【5】スピーカーの有無
【6】有名メーカー
上記のポイントを押えることで、あなたに合った商品をみつけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】画面サイズごとの特徴をチェック
4Kモニターをどこに設置してなにに使うかによって適切な大きさは変わってきます。
ここでは4Kモニターの主流の大きさである4種類の使い道とを簡単に解説。使用目的に応じた大きさのものを選んでください。
24インチ・・・高解像度の写真・画像の編集作業に便利
27インチ・・・机上で動画やゲームを楽しむのにぴったり
32インチ・・・画素密度のバランスがよく、作業スペースが広い
50インチ・・・リビングルームに置いて家族でモニターを囲める
(★)できれば4Kモニターは24インチ以上のものを選ぼう
従来のフルHD(2K)の4倍の画素数を持っているモニターなので、同じ実寸法で解像度が上がれば、必然的に表示される文字も小さくなります。
例えば、ノートPCの15.6型程度の大きさで4K表示可能なものですと、スケーリング100%で表示した場合、標準の文字サイズでは読むのが辛いほどに小さくなりあまり現実的ではありません。そうしたことからも、4Kモニターを選ぶ際には、最低で24型以上の大きさのものを選びたいものです。
ちなみに、27型4K液晶の場合、ノートPCで一般的なサイズである13.3型フルHD液晶を上下左右に4枚並べたのと同様の大きさとなりますので、このあたりが現実的な大きさでしょう。
【2】液晶パネルの種類で選ぶ
液晶モニターのパネルにはおもに、TNパネル、VAパネル、IPS(※)パネルの3種類があります。一つひとつ解説していきます。
▼TNパネル|ゲーム向きの液晶パネル
比較的低価格なモデルに多く採用されているTNパネルは、消費電力が少なく、応答速度が速いことが特徴。動きの激しい映像にもしっかり追従します。
ゲーム用としてコスパのよい4Kモニターがほしいという人には最適でしょう。ただし視野角が狭く、見る角度が変わると明るさや色が変化して見えるため、複数の人で一緒に見る場合や、写真や動画の編集が目的の場合にはあまり向いていないといえるでしょう。
▼VAパネル|映像鑑賞向きの液晶パネル
コントラスト比が高く、黒色が引き締まっていてメリハリのあるくっきりとした映像を映し出せることがVAパネルの特徴です。
一方、視野角があまり広くないことがデメリットとしてあげられますが、最近ではその点もかなり改善されてきています。正面で見られる位置に設置できるなら、画像、映像の美しさを楽しめるパネルです。
▼IPSパネル|編集作業向きの液晶パネル
視野角が広く、斜め方向から見ても色や明るさが変化しないのがIPSパネルの特徴。
写真の編集などには最適なパネルです。以前は応答速度の遅さが弱点でしたが、最近はゲームでも問題なく使える応答速度の速いモデルもあります。黒など暗部の表現はVAパネルに一歩譲りますが、全体に発色はよく、複数の人で視聴するのにも向いています。
※IPSという名称はジャパンディスプレイ社とLG Display社の商標です。これによりほかのメーカーは同方式のモニターであっても、この名称を使用できないため、ADS、AH-IPS、PLSなどと表示する場合があります。
【3】入力端子の種類をチェック
接続したい機器に合った端子が備えられているかどうかも確認しておきましょう。4Kモニターでは、おもにHDMIとDisplayPortの2タイプの入力端子が使われていますので、接続する機器と同じものを備えたモニターを選びましょう。
これらの規格にはバージョンがあり、最新のバージョンではどちらも4K以上の解像度に対応していますが、古いバージョンでは対応しておらず、性能をじゅうぶんに発揮できないことがあります。4K映像をなめらかに表示するためには、HDMIならバージョン2.0以上、DisplayPortならバージョン1.3以上のものを選びましょう。
また、接続したい機器が複数ある場合は、入力端子の数も確認しましょう。最初はPCだけを使うつもりでも、あとからゲーム機やブルーレイレコーダーなどを接続したくなることもありますから、端子の数に余裕があるものを選ぶとよいでしょう。
(★)バージョンの確認を忘れずに!
4KモニターとPCを接続する場合は、HDMIやDisplay PortやUSB-Cを利用しますが、特に注意したいのは、HDMIのバージョン問題です。
最新のHDMIのバージョンは2.1ですが、その他にも2.0b、2.0a、2.0、1.4a、1.4、1.3a、1.3などがあり、1.3~1.4aの場合、4Kの60Hz表示には非対応です。2.0以降はほぼ問題ないのですが、HDMIを利用する際は事前に確認しておきましょう。
Display Portを利用する場合も、バージョンの違いはありますが、バージョン1.2以降であれば4Kの60Hz表示可能です。出力側であるPCの端子も同時に確認しておきましょう。
【4】ゲーム用なら応答速度をチェック
画面上の色が黒から白へと表示が切り替わるスピードを示すのが応答速度です。この値が小さいほど応答速度が速く、残像の少ないなめらかな映像になるため、ゲーム用に使うなら応答速度が速いことを重視して選びましょう。
一般的なモニターでは、5ms、10msといった応答速度のものが主流ですが、とくに動きが激しく素早い判断が求められるFPSなどをするなら、応答速度が1msほどのゲーミングモニターと呼ばれるタイプがおすすめです。
(★)GTGってなに?
応答速度に「GTG」という値が記載されている製品もあります。GTGは黒から白ではなく、中間色から別の中間色に切り替える速度を示すもので、実際の映像では中間色どうしの切り替えのほうが多いため、より実用的な応答速度の目安になります。
さらに、GTGの応答速度がさらに高速になる「オーバードライブ回路」を搭載する製品もあります。ゲーム用に使うなら、こういったモデルを選ぶとよいでしょう。
【5】スピーカーの有無をチェック
スピーカーを内蔵するタイプなら、別途スピーカーを用意する必要がありません。HDMIやDisplayPortなら、映像と音声をケーブル1本で接続できます。
また、スピーカー内蔵モデルのほとんどはヘッドホン端子を備えているので、ゲームや映画などをヘッドホンで楽しみたいときにも便利です。ただしモニター内蔵のスピーカーはサイズが小さいため、あまり高音質とはいえません。音質にこだわる人や、音楽を楽しみたい人は、高音質のスピーカーを別途用意することをおすすめします。
【6】有名メーカーをチェック
現在、おもに4Kモニターを製造しているメーカーとしては、台湾系メーカーであるAcerやASUS、BenQなどが有名であり、多くのモニターを販売しています。
そのほか、アメリカのDELLやオランダのPHILIPS、韓国のLG、日本系のメーカーとしては、EIZOやI・O DATAなども4Kモニターの製造元として有名です。
エキスパートのアドバイス
作業スペース縮小のためにも4Kモニターがおすすめ
最近は、デュアルモニターやトリプルモニターなど、2台や3台のモニターをご利用になっている方もいると思いますが、その利用目的には「作業領域の拡大」が大きいでしょう。しかし、デュアルモニターなどでは、どうしても接地面積が大きくなってしまいます。それを4Kモニターに置き換えることで、1台で4台分の作業領域を確保することが可能となり、接地面積を減らすと共に視線移動も少なくて済むことになります。
4Kモニターも以前に比べ安価に利用できるようになりましたので、複数のモニターをご利用の方も、この機会に4Kモニターのご利用をご検討になってみてはいかがでしょうか?
4Kモニターおすすめ4選|ゲーム向きのTNパネル
上記でご紹介した選び方をふまえて、おすすめの4Kモニターを紹介します。まずは、ゲーミングなどに向いているTNパネルの4Kモニターです。ぜひ参考にしてください。
ゲーミングに最適なハイスペックモデル
フルHDの4倍となる4KUHD(3,840×2,160)高解像度パネルに対応のモデル。細かな映像でも高精細に映し出されます。MSI(エムエスアイ)独自のRAPID IPSパネルを採用しており、高画質と高速応答を実現しました。
90°回転させて縦表示ができる調整可能なスタンドを搭載しているので別途スタンドを購入する必要もありません。最新規格のUSB type-C端子、HDMI2.1を装備し、高速駆動もポイントです。

ゲーマー必見の機能満載の4Kモニター
27.9型のTNパネルを搭載し、高画質と細部へのこだわりが詰まったゲーミングモニターです。
ゲーミングモニターを積極的に展開しているBenQのモデルとしてはかなりの高級機になります。それだけに、AMD FreeSyncやHDR10対応などゲーミングモニターに求められているほぼすべての機能を網羅しています。
まさにゲームを楽しみたいという方にこそ体験していただきたいモデルとなっています。
GTG応答速度1msの28型ゲーミングモニター
TNパネルを採用したゲーミングモニター。応答速度はGTGで1msと高速、さらにAMD製グラフィックボードのフレームレートとリフレッシュレートを同期させるFreeSyncにも対応なので、FPSなどの激しく動くゲームも快適に楽しめます。そのほかにも、画面上にゲーム用の照準などを表示するGamePlus機能、シャープネスや彩度を最適化するVividPixelテクノロジーなど、ゲームをより楽しむための機能が満載です。
応答速度1msを誇るゲーミングモニター
マウスコンピューターの液晶モニター部門であるiiyamaから販売されているゲーミングモニターです。応答速度の速いTNパネルを採用しつつ、さらに5段階で調整が可能なオーバードライブ回路を搭載。最速1msまで応答速度を速められ、FPSなど一瞬の遅延が勝負を分けるゲームのプレイ時に威力を発揮します。
スタンド部分は最大で130mmの高さ調整と17度の角度調整が可能なため、高さや角度を調節して最適なゲーム環境を構築できます。
4Kモニターおすすめ4選|映像鑑賞向きのVAパネル
続いては、映画鑑賞や動画鑑賞に向いているVAパネルのおすすめ商品です。ぜひ参考にしてください。
高コストパフォーマンスの大画面4Kモニター
「大画面の4Kモニターがほしいけれど、高価でなかなか手が出ない」そのように考えている方にチェックしていただきたい55インチの4Kモニターです。低価格で高品位のモニターを販売することで有名なJAPANNEXT社から販売されています。低価格ながら、60Hzのリフレッシュレートで動きの速い映像も滑らかに表現するなど機能面でもすぐれています。

限界値の大画面と世界基準の鮮明な映像体験を!
31.5型のVAパネル搭載機です。HDR(High Dynamic Range)の業界標準規格である「DisplayHDR 400」よりもさらに明るい「DisplayHDR 600」に対応しているところが特徴です。
31.5型という大きさは一人で利用するPCのディスプレイの大きさはとしては、ほぼ限界の大きさで、これ以上大きくなると目の前のディスプレイを見上げなければ全体が見渡せなくなります。また、この大きさですと、4Kをスケーリングなしで利用しても充分な文字の大きさやアイコンの大きさが確保可能です。
ディスプレイの表示領域を限界まで使い切りたい方におすすめです。
リアルで美しい映像のDisplayHDR 100
最大輝度1000nitのDisplayHDR 1000に対応する4Kモニターです。深くニュアンスのある黒を表現でき、微細な明暗の描写も得意なので、非常にリアルな映像を映し出すことができます。リフレッシュレートをPCのグラフィックボードのフレームレートに同期させるAdapteive-Sync対応なので、動きの速いゲームでも映像の遅延が気になることはないでしょう。
入力された映像信号を解析して、映像に合わせて画面下部のLEDを光らせるAmbiglow機能が、ゲームの気分を盛り上げてくれます。急速充電機能つきのUSB3.0ポートも2つ搭載されています。
2つの入力信号を同時に表示する機能を搭載
光沢のないノングレアのVAパネルを採用する4Kモニターです。明暗表現の幅を広げるHDR10に対応しており、HDR対応コンテンツや4Kブルーレイなどの対応メディアなら、白飛びや黒つぶれを抑えた、自然で諧調豊かな映像を楽しめます。
2つの入力信号を、画面を2つに分割して同時に表示したり、主画面と画面内の小画面に表示したりといった機能を搭載するので、PCとブルーレイレコーダーの画面を同時に見るなど、多彩な使い方に対応します。
リフレッシュレートをPCと同期させるFreeSyncに対応、さらに応答速度を調整できる5段階のオーバードライブ回路も搭載して最速で3msの応答速度を実現。幅広いゲームをストレスなく楽しめます。
4Kモニターおすすめ7選|編集作業向きのIPSパネル
最後は、写真編集やイラスト編集などの作業に向いているIPSパネルです。こちらもぜひ参考にしてください。

はじめて4Kモニターを使う方におすすめの一品
4Kモニターのエントリーモデルです。23.8インチのIPSパネルを搭載し、最新の著作権保護規格HDCP2.2にも対応しています。
IPSパネルですが、表示遅延を抑えるDASモードや、AMD FreeSyncにも対応しているため、ゲームでの利用も可能です。比較的リーズナブルに購入可能なところも魅力でしょう。
ただ、やはり23.8インチでの4K表示は、100%スケーリングで利用するにはかなり文字が小さくなりますので、アプリケーションごとに文字サイズを調整する対応は必要かもしれません。

値段と機能性のバランスがいいコスパの優等生
国内メーカーであるIODATA製の27型ADSパネル搭載機です。ADSパネルはIPSパネルと同様に視野角に優れ、色ずれの少ない映像と高いコストパフォーマンスが特徴のパネルです。
4K/60Hzの出力に準拠したDisplayPortとHDMIをはじめとしたバラエティに富んだ入力端子と、HDR10信号入力にも対応しています。
比較的お値打ち価格で購入可能な27型4Kモニター商品群において、コスパと実用面においてすぐれたものとなっています。

会議や店舗のBGV向け大画面4Kモニター
大画面43型のIODATAのADSパネル搭載機です。
このくらいの大きさのディスプレイですと、すでに1人用のPCディスプレイとして、数十センチ先の距離に置いて利用するとなると大きく画面を見上げなければならず、PCディスプレイとしては不向きです。ですので、自宅のリビングでの利用や数人での会議での利用などディスプレイとの距離を数メートル置いての利用に適しています。
距離をおいた場合でも、リモコンが付属しますので、入力切替や音量調整などは手元で調整可能です。この大きさを活かして、店舗での広告表示やBGV(background video)の再生などの利用にも活用可能です。
深みのある映像を表示できるHDR10対応モデル
VAパネルを採用し、深みのある美しい映像を表示できる31.5インチのモニターです。Ultra HD Blu-ray(4Kブルーレイ)でも採用されているHDR10に対応しており、明暗差をよりきめ細かく表現できるため、臨場感あるリアルな映像を楽しめます。応答速度(GTG)は4msですが、リフレッシュレートをAMD製グラフィックボードのフレームレートと同期させるFreeSyncにも対応しているので、激しい動きのゲームも快適に楽しめるでしょう。
多彩な入力端子を持つ大画面モデルでコスパも良好
多彩な使い方ができる大画面の4Kモニター。コストパフォーマンスも良好です。入力端子が充実しているのが特徴で、HDMIが3つあるので、PCとゲーム機、ブルーレイレコーダーなど、状況に応じて多彩な機器を接続することができます。
さらに静止画や動画に対応するUSB端子が2つあるので、デジタルサイネージとして使う場合にも便利です。43インチ、55インチ、65インチの3タイプがラインナップされています。
フレーム幅1mmのフレームレス・フラットデザイン
モニターのフレームの幅がわずか1mmというフレームレス・フラットデザインのおかげで、サイズのわりに圧迫感がなくデスクでも使いやすいモデルです。
入力はUSB Type-C、DisplayPort、HDMI×2の4系統。USB Type-Cなら対応ノートPCに接続すると、映像と音声、USB信号、PCへの給電をケーブル1本で行なえます。給電能力は60Wあるので、ハイエンドのノートPCも余裕で使うことができます。
低価格ながらIPSパネル60Hz表示可能なモデル
視野角が広く発色も鮮やかなIPSパネルを採用し、4Kで60Hzのリフレッシュレートに対応するコスパのよいモデル。
出荷前にsRGBカバー率99%の色補正が行われており、異なるメディアでも同じような自然な色表示が可能になっています。
スタンドは、高さや前後の角度のほか、縦横の回転角度、左右の角度など多彩な調整機構を備えており、見やすい位置に設置することができます。USB3.0ハブも搭載されています。
「4Kモニター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 4Kモニターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での4Kモニターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ
設置する場所に応じて、モニターのサイズを選ぶのも重要です。置きたい場所に収まるサイズかどうか、幅や奥行き、スタンドの形状などを確認しておくのはもちろんですが、そのほかに視聴距離も考える必要があります。
4Kモニターは、画面の高さの1.5倍程度の距離が適切な視聴距離とされています。デスクに置いて使うなら、50~60cmの距離が見やすく、目も疲れにくい距離ですから、24インチ~32インチ程度のサイズが適当です。
一方、映画を見たりゲーム用に使ったりする場合は、PCでの作業に比べて少し離れて視聴することになるので、部屋の広さも考慮して選びましょう。目安としては、4畳半から6畳なら40インチ、8畳以上なら50インチ程度が視聴しやすいサイズになります。
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