冷蔵庫の選び方
ここからは、冷蔵庫選びのポイントについて解説していきます。気になるみんなの相場や容量、扉の開きの選び方は? 冷蔵庫選びに迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。ポイントは下記のとおり。
【1】家族の人数に合う容量
【2】設置スペースと搬入スペース
【3】ドアの開き方
【4】野菜室や冷凍室の配置
【5】鮮度をキープする機能
【6】省エネ性能
【7】使い勝手の良さ
【8】お手入れのしやすさ
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】家族の人数に合わせて容量を選ぶ

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家族の人数と冷蔵庫の容量の目安は「70L×家族の人数+常備品分100L+予備70L」。
とはいえ、人数が少なかったり、自炊をしなかったりすれば、この計算式より小さくてよい場合もあります。
ひとり暮らしの場合、「70L×家族の人数+常備品分100L+予備70L」で計算すると、冷蔵庫の容量は240L必要となってしまいますが、実際にはそこまで必要ないケースが多いです。
冷蔵庫の容量と家族の人数や用途の関係について、以下でもう少し詳しく解説します。
▼容量550L以上|5人以上の大家族におすすめ
容量500L以上の冷蔵庫は、5人以上の大家族や二世帯の家庭のおすすめのクラスです。いわゆる「大型冷蔵庫」といわれるサイズですね。
コロナ渦でおうち時間が増え、まとめ買いすることも多くなってきます。冷蔵庫だけでなく、冷凍庫の使いやすさもよくチェックして選ぶといいですよ。
また、大型の冷蔵庫では省エネ性能も気にして選びたいところです。設置場所や搬入経路を確認しておくことも忘れずに。
▼容量400~500L|3~4人家族におすすめ
容量400L~500Lは、3人家族や4人家族におすすめのクラス。特に400Lはファミリー層に人気の高いサイズです。
食べ盛りの子どもがいたり、お弁当のおかずを作り置きしたりするという場合は、500L程度の大きめサイズの方が安心。冷凍室や野菜室も容量が大きいと安心ですよ。
▼容量200~400L|ふたり人暮らし(新婚・同棲カップル)におすすめ
容量200~400Lの冷蔵庫は、ふたり暮らしにおすすめです。料理をよくする場合は、容量350L以上を条件に冷蔵庫を選ぶといいでしょう。
ふたり暮らしでもライフスタイルによっては400L以上の冷蔵庫を買ったほうがいいこともあります。たとえば、「週末に食材を買いだめする」「常備菜をまとめ作りする」「ホームパーティーをよく開く」といった方は400L容量以上をチェックしてみて。
▼容量150~200L|自炊をする一人暮らしにおすすめ
ひとり暮らしで自炊する人は、容量150L以上を条件に冷蔵庫を選ぶといいでしょう。
自炊はあまりしないという場合は、冷凍室を優先的にチェック。冷凍室の容量が40L以上あり、2段式など収納機能も充実していると、レンジで温めるだけで食べられる冷凍食品をある程度入れることができます。
▼容量150L以下|一人暮らしやベッドサイドに置くセカンド冷蔵庫に
容量が150L以下のミニ冷蔵庫は、寝室などに置く2台目の冷蔵庫としておすすめです。ひとり暮らしの人でも、「小さいな」と感じる可能性が高いクラスですが、家でほとんど食事をしないような外食派であればいいでしょう。
容量75~85L程度の冷蔵庫は、高さ85cmほどで、上に電子レンジなどを置きやすいサイズです。容量50L以下の冷蔵庫は、1ドアで500mlのペットボトルが7~8本入るサイズをイメージしてください。
【2】設置スペースや搬入経路をチェック
大型家電ですので、冷蔵庫の設置スペース、そして搬入経路のために充分な広さがあるかを確認してください。
・設置スペース→各機種の商品ページに必要な広さが書かれています
・搬入経路→本体の大きさ+10cmの広さが必要です
使っている冷蔵庫から買い替える場合は、同じ大きさの冷蔵庫であれば搬入も可能と考えて問題ありません。
最近では技術の進化により、従来と同じ本体寸法でも庫内容量を大きくとれる冷蔵庫もあります。もうちょっと容量があったらなぁ、という方はあきらめずに探してみてもいいかもしれません。
【3】片開き、観音開き、両開きなどドアの開き方で選ぶ

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それぞれの開き方は、図のようになります。毎日何度も開閉しますので、間違えないようにしましょう。
冷蔵庫のドアの開く方向は、設置する場所によって変わってきます。壁ぎわに設置する場合は、壁側に扉が開くように選ぶと使いやすいです。観音開きの冷蔵庫はドアの幅が狭いため、扉の開閉スペースとなる冷蔵庫前の通路が狭くても置きやすいです。
▼右開き・左開き|どちらに壁があるかで使いやすさが変わる
シンプルな1枚ドアが左右どちらかに開くのが片開き冷蔵庫。冷蔵庫を壁のそばに置くなら、冷蔵庫の左側に壁があるなら右開き、右側に壁があるなら左開きの冷蔵庫を選びましょう。
シンプルな構造で、一度の開閉で庫内を見渡しやすいのがメリットです。
デメリットとして、大きい冷蔵庫ではドアが大きくなるため、冷蔵庫前にドアの開閉スペースが広く必要になります。
▼観音開きタイプ(フレンチドア)|扉の開閉スペースを取らない
左右2枚にドアが分かれていて、左右それぞれに開くのが観音開きタイプの冷蔵庫。このタイプのドアを、フレンチドアというケースもあります。
冷蔵庫を左右どちら側からも使いやすく、また、扉の開閉スペースをそれほどとらないのがメリットです。
※このタイプのドアを「両開き」ということもありますが、混乱を避けるため、この記事では区別しています。
▼両開きタイプ|左右どちらにも開閉が可能
1枚のドアが、左右どちらにも開くのが両開きタイプのドア。転勤などで引っ越しが多く、住む場所によって左右どちらに壁があってもストレスなく開閉が可能です。現在は、シャープから両開き対応の「どっちもドア」が発売されています。
キッチン内の動線を解決しやすく、設置場所に制限が少ない点が最大のメリットです。
【4】野菜室・冷凍室の配置で選ぶ
野菜をいれる「野菜室」、冷凍食品などをいれる「冷凍室」、生鮮食品やチーズなどの発酵食品など水分を多く含んだ食材をいれる「チルド室」などのスペースがあります。
それぞれが冷蔵庫のどの高さに設置されているかはメーカーにより違います。一番下の下段よりは、その上の中段の方が取り出しやすくなりますので、3つのスペースのうち、どれを多く使うかを考えて、中段に最適なものが配置されている冷蔵庫を選びましょう。
温度調節機能を使って、各スペースの位置を変更できる機種などだと、状況が変わったときも対応できるので便利です。
【5】食品の鮮度をキープする機能にも着目
毎日の家事やお仕事が忙しい方の場合、毎日スーパーマーケットで食材を買うというわけにもいかないと思います。また、セール価格の食材を見つけたらまとめ買いもしたいもの。となると、冷蔵庫に生鮮食品を買いためておくことになります。
そこで冷凍せずに鮮度をキープする日立の「特選氷温ルーム」や三菱の「氷点下ストッカー」など、鮮度を保ちつつ冷蔵できる機能が搭載されているかどうかに注目しましょう。
【6】省エネ性能の高さで選ぶ
冷蔵庫は大型家電なので、電気代はどうしても気になるところ。各メーカーの努力によって省エネ性能は年々上がってきていますので、買い替えた場合はほぼ確実に以前の冷蔵庫よりも電気代は抑えられるでしょう。
冷蔵庫は、メーカーが省エネ基準達成率や年間消費電力量などを製品ごとに表示する、「省エネラベリング制度」の対象となっています。商品がどれほどの省エネ機能を持っているかは、この省エネラベルでかんたんに確認できます。各メーカーで省エネ機能はちがうので、このラベルをひとつの指標にするとよいでしょう。
【7】こまかい使い勝手のよさで選ぶ
冷蔵庫は毎日使用するものなので、使いやすい機能・デザインかのチェックも重要。容量が大きくなると奥にしまってある食材が取り出しにくくなることもありますが、それを解決できるレイアウトやデザインや機能が備わっていると、使用時にたいへんな思いをすることがなくなります。
ほかにも、庫内ライトの明るさやスライドドアが引き出せる幅、ドアポケットの使いやすさなど、こまかい工夫にも注目を。冷蔵庫をどのように使うかをイメージして、自分が便利だと思える商品を選びましょう。
最近では、スマホと連携して使える商品も増えています。レシピ検索ができたり、AIが温度設定を制御してくれたりと、忙しい家庭にはぴったりの便利機能ですね。
【8】お手入れのしやすさも重要
冷蔵庫は生鮮食品を保存することが多いため、汚れてしまうこともしばしば。常に清潔にしておきたいものなので、お手入れのしやすさも重要なポイントです。
たとえば棚板、ドアポケットをはじめ、製氷用の水タンクなどのパーツが取り外して洗うことが可能か、実物を見てチェックしておきましょう。
野菜室などは大きいので、外すとなるとかなり手間がかかります。取り外さなくてもかんたんにお手入れできるデザインだと便利です。メーカーによってはあらかじめクリーントレイが備えつけられている商品もあるので、トレイつきの商品を選ぶのもひとつの手です。
冷蔵庫のおすすめ商品を容量別にご紹介!
ここからは、容量別に冷蔵庫のおすすめを紹介! 白物家電選びのプロ、コヤマタカヒロさんと編集部がイチオシ冷蔵庫をピックアップしました。
安く買える型落ち品や機能が満載の新発売の商品もあります! ぜひ最後までチェックしてくださいね!
▼おすすめ11選|500L以上(5人以上の大家族)
まずは、500L以上の大容量冷蔵庫からご紹介します!

トップユニット方式なので野菜室がたっぷり
パナソニックの冷蔵庫は、コンプレッサーを上部に配置したトップユニット方式を採用しています。
このため、野菜室や冷凍室の奥まで広々と収納できるのがポイント。さらに、引き出しは奥まで目いっぱい引き出せるワンダフルオープンを採用しているので、食材を取り出しやすく便利です。
また、-3度で保存する凍結パーシャル室は食材を長時間保存できるため、予定通りに食材を消費できなくても安心です。

650mm幅ながら500L以上を実現
マンションなどでも設置しやすい650mm幅で500L以上の内容量を実現したモデル。
ー3~0℃で凍らせずに食材保存する「氷点下ストッカーD」や-7℃で表面だけを優しく凍らせる「切れちゃう瞬冷凍A.I,」など、冷凍と冷蔵の間のさまざまな温度帯で食材を保存できるのが便利です。
また、使い勝手のいい中段に配置したのが野菜室。LEDの光で野菜のおいしさ、ビタミンCなどがアップする「朝どれ野菜室」機能にも注目です。
大容量の冷凍室を搭載
170Lの大容量冷凍室を採用。作り置きおかずや冷凍食品、アイスをたっぷり保存をしたいという方におすすめです。
さらに、同社の空気清浄機やエアコンなどにも採用されているプラズマクラスターを搭載。冷蔵庫内の冷気をキレイにするのに加えて、付着菌を除去するという効果もあります。
「新鮮冷凍」や「おいそぎ冷凍」といった豊富な冷凍モードが用意されており、忙しい家族の手助けになるでしょう。
▼おすすめ15選|400~500L(3~4人家族)
続いて、3人家族、4人家族向けに最適な、容量400~500Lの中型~大型冷蔵庫を紹介します。

左右どっちからも開くどっちもドア
シャープ独自のどっちもドアを採用した5ドア冷蔵庫。冷蔵庫のドアが左右どっちからも開くため、その都度使い勝手の良い方から開けるのが便利。
賃貸暮らしなどで、冷蔵庫の設置位置が変わる場合などにも有効です。
肉類などをすばやく一気に冷凍する、おいそぎ冷凍機能なども搭載しており、食材を美味しく保存できます。星の砂用プラズマクラスターで除菌できる機能もうれしいところ。
大きめの容量の割に、コスパのよい商品です。
奥行きスリムで置きやすい
奥行きが約65cmとスリムなので、スペースの限られた台所などに設置しても圧迫感を与えることのないタイプです。冷蔵室全体がチルドになる「まるごとチルド機能」も搭載しており、あらゆる素材の鮮度をしっかりと保てるという点もポイント。
乾燥に弱いサラダなどもラップなしで保存できます。さらに、急速に冷凍が可能な「クイック冷凍」といった便利機能もたっぷりと備わっており、機能的で使いやすい冷蔵庫となっています。
シンプルかつ高性能
ベーシックでシンプルなモデルですが、両手がふさがっていてもドアを開けられるタッチオープンドアといった便利機能を搭載した高性能冷蔵庫です。
乾燥を防止してくれる、気密性の高いうるおい野菜室を備えているという点もポイントです。
また、短時間で冷凍できる「一気冷凍」なども搭載しており、ベーシックモデルながら最新機能を搭載。野菜室の位置は使いやすい真ん中に配置されています。スリムで使いやすく、同時に最新機能を搭載した冷蔵庫を探している、という方におすすめのモデルです。
▼おすすめ8選|200~400L(新婚・ふたり暮らし)
続いて、同棲中のカップルや新婚さんなど、ふたり暮らしの方におすすめの200~400L容量冷蔵庫のおすすめを紹介します・

氷点下ストッカーとワイドチルド室が便利
容量の小さい300Lクラスながら、冷蔵室の中に約-3℃~0℃で保存する氷点下ストッカー、約0℃で保存するワイドチルド室で、傷みやすい肉や魚といった食材をより長期間、美味しく保存することができる機能を搭載した3ドア冷蔵庫。
真ん中野菜室レイアウトも使いやすく、ローデザインでたっぷりと食材を収納できます。
高さが低めで使いやすい
同クラスの一般的な冷蔵庫と比較すると高さがやや低めになっているので、最上段まで楽に手が届くタイプの冷蔵庫です。また、ドアが左右両方に開くため、置き場所を選ばず設置できるという点もポイント。
内部のLED照明も明るめになっていて、庫内がとても明るくしっかりと食材の管理・整理ができます。脱臭・抗菌機能も搭載されており、衛生的なのも魅力です。シンプルなモデルですが、節電モードなどもしっかり搭載された賢い冷蔵庫です。
使いやすいコンパクト冷蔵庫
便利な機能を凝縮して、コンパクトサイズにまとめた冷蔵庫です。高さも抑えられているので、最上段の棚にも楽に手が届くように設計されています。
冷凍室は3段のケースになっており、食品を整理しやすいという点もポイント。密閉性の高いうるおいラップ野菜室では、食品の乾燥を防いでくれるので、いつまでもみずみずしい状態をキープできます。
食材を長持ちさせられる氷温室を装備
コンパクトなサイズながら、肉類やチーズなどの保存に最適なチルドルームを搭載。冷蔵室の下段棚は高さを2段階で帰ることができ、保存したい食材で調整できます。
また、野菜室にも小物保存ができるスライドケースを装備していて、。食材を小分けして声涙保存できます。その色合いも魅力の一つになっていて、インテリアに馴染みやすい色合いで、ヘアライン調の鉄板を採用。キッチンに高級感をプラスしてくれます。
▼おすすめ1選|150~200L(自炊派の一人暮らし)
続いて、一人暮らしで自炊をする方におすすめしたい、150~200L容量の冷蔵庫を厳選しました。
▼おすすめ6選|150L以下(一人暮らし or ベッドサイド用)
続いて、あまり自炊しないという一人暮らしの方向けに、容量150以下の冷蔵庫を厳選しました。コンパクトサイズなので、寝室や子供部屋用など2台目の冷蔵庫を検討している方もチェックしてみてください。

▼おすすめ9選|ポータブル冷蔵庫
キャンプやBBQなどアウトドアシーンにぴったりなポータブル冷蔵庫を紹介します。




「冷蔵庫」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 冷蔵庫の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの冷蔵庫の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【番外編】冷凍庫のおすすめ3選
番外編2として、冷凍庫のおすすめも紹介します! 「買い込んでしまった冷凍食品が冷蔵庫に入らない。でも冷蔵庫を買い直すほどではないし……。」なんてときに活躍するのが、この冷凍庫。また、冷凍庫が大きい冷蔵庫は、設置サイズが大きすぎるなど、冷凍庫のみを増やしたい方はぜひ参考にしてください。
冷蔵庫のおすすめメーカー【人気ランキングTOP5】
冷蔵庫はパナソニックや日立など日本製の各大手メーカーから販売されており、常に新技術を競い合っています。今回は家電量販店に並ぶ主要おすすめメーカーのなかから、507人の読者にアンケートのもと人気メーカランキングを発表! 購入前に、各メーカー・ブランドごとの特徴や、違いをおさえておきましょう。口コミも掲載するのでチェックしてみてください。
※「お使いの冷蔵庫は、どのメーカー製ですか?」「そのメーカーの良いと思う点を教えてください」に対する回答をまとめたランキングです。
1位:Panasonic(パナソニック)|大きな野菜室と冷凍室
パナソニックの冷蔵庫の特徴は、野菜室と冷凍室を大きく配置するための「トップユニット」方式。
「トップユニット」とは、冷蔵庫を冷やすためのコンプレッサーを上部に配置する方式。下部にコンプレッサーを配置する方式に比べ、野菜室と冷凍室を大きくとることができるのです。また、ドアを100%全開にすることができるので、食材の確認や整理がしやすいのもうれしいところ。
また、冷凍とチルドの中間ぐらいで便利な「微凍結パーシャル」や、温かいご飯も急速冷凍できてしまう冷凍室も魅力のひとつ。さすがパナソニック、よくできています!
ほかには「エコナビ」という、使う人のライフスタイルを学習して省エネ運転を行なう機能も。冷凍室や野菜室をよく使う方にとくにおすすめです。
【口コミ評判】
・清潔感のあるデザイン
・庫内は少し狭いが、冷凍室、チルド室、野菜室が広い
・「微凍結パーシャル」で、ほどよい冷凍で鮮度を保つ
・「新鮮凍結ルーム」による、急速凍結
・冷凍室、野菜室が100%全開できる「ワンダフルオープン」なので、かがまないでも奥まで見渡せる
2位:HITACHI(日立)|「真空チルド」で食材長持ち
日立の冷蔵庫の特徴と言えば、食材を長持ちさせる「真空チルド」。チルド室の空気を抜いて保存を行なうことにより、酸化を防いで食材の傷みを抑える働きをしています。
また、炭酸ガスによって野菜がしなびるのを防ぐ「スリープ野菜室」も日立の技術。全体的に食材を長持ちさせることが得意なメーカーです。
また、家族構成や使用状況にあわせて引き出しを冷凍、冷蔵、野菜のいずれかに設定できる「ぴったりセレクト」も便利です。使う人を選ばない、非常にバランスのとれた冷蔵庫でしょう。
【口コミ評判】
・「真空チルド」で、乳製品や加工肉などが、ラップなしでもニオイ移りしないで保存できる
・「新鮮スリープ野菜室」で野菜の鮮度長持ち
・冷凍室が真ん中で使いやすい、3段収納が便利だし大容量
・冷凍室アルミトレイの「デリシャス冷凍」で、生肉の保存などに便利
・庫内が広々。特に最上段スペースは高さがあるのでたいていのモノが保存できる
3位:SHARP(シャープ)|メガフリーザー・どっちもドア
シャープといえばプラズマクラスター。冷蔵庫にもちろん使われていますが、ほかに冷蔵庫ならではの特徴としては「メガフリーザー」があります。
中段右側にほぼ正方形の野菜室を配置。野菜室が少し小さくなる分、冷蔵庫の下に、「メガフリーザー」=とても大きな冷凍室を配置できるのです。野菜よりも冷凍を重視するという方にとくにおすすめ。
また、1枚のドアが右にも左にも開く両開きの「どっちもドア」もシャープの冷蔵庫ならでは。両開きがいいならシャープ、という選び方もひとつの手です。
【口コミ評判】
・「プラズマクラスターうるおいチルド」で除菌や菌の増殖を防ぐ
・真ん中にある2段の野菜室が、出し入れがしやすく、分類して保存できるので便利
・高さのあるチルド室で乳製品などがたくさん保存できる
・「メガフリーザー」に冷凍食品がたっぷりはいるし、3段収納なので分類保存できて良い
・製氷室で大きくて透明な氷ができる
・「電動アシストドア」で軽くドアが開く
・ドア内側のスパイス置き場が、斜めで取り出しやすい
4位:TOSHIBA(東芝)|野菜の鮮度をキープ
東芝の冷蔵庫の名前は「VEGETA(ベジータ)」。野菜室に非常に強いこだわりがあります。
野菜のみずみずしさを長時間キープしてくれる「摘みたて野菜室」はその代表的技術。ほかのメーカーと違って、野菜室を中段に配置している点にも、野菜へのこだわりがあらわれています。野菜の保存が多い方には、かがまなくても野菜が取り出せるので便利でしょう。
このほか、両手がふさがっている場合などに活躍する「タッチオープン」機能も便利。使う人目線での機能も多く含まれています。
【口コミ評判】
・野菜室が真ん中にあるので取り出すのが楽
・簡単にドアが開く「タッチオープン」で、手がふさがっていてもドア開閉できる
・「摘みたて野菜室」で野菜の鮮度が長持ちする
・「切替冷凍室」の一気冷凍で、食材が温かい状態でも冷凍できる
・チルド室が2段のため食材をわけて保存でき、生の美味しさを守る「氷結晶チルドモード」がある
・庫内、冷凍室のレイアウトが変更できてよい
・製氷皿が抗菌で、1時間で氷ができる
5位:MITSUBISHI(三菱電機)|「切れちゃう瞬冷凍」
三菱の冷蔵庫は大容量でも本体がスリムでスタイリッシュ!狭いスペースでも設置しやすいのが特徴。これは、断熱材の性能が高く、冷蔵庫の壁を薄くできるからです。
機能面では、-7℃という包丁が通る温度で食材を凍らせる「切れちゃう瞬冷凍」を搭載。スーパーで買った食材をラップで包み直さなくても冷凍できます。カチコチに凍ったお肉を、焦って電子レンジで解凍しようとして失敗、なんてことがなくなります。
このほか、生のまま食材を保存できる「氷点下ストッカーD」も搭載。食材を最大限美味しく活用できる冷蔵庫として好評のようです。
【口コミ評判】
・「切れちゃう瞬冷凍」など、解凍なしでお肉が切れる機能がある
・3色LEDでビタミンCや糖量がアップする「朝どれ野菜室」が使いやすい
・高さが変えられるドアポケットがある
・チルド室「氷点下ストッカーD」で、肉、魚を生のままで長く保存できる
・冷凍食品がたくさんはいる。「らく楽アシスト」で開閉もラク
・傷がつきにくく、お掃除が簡単なガラスシェルフ
《Q&A》どのくらい電気代を節約できる?
家庭にあるさまざまな家電の中でも、常時稼働している冷蔵庫は電力消費の割合が大きいです。
それだけに、各社どんどん進化して冷蔵庫の省エネ効果をアップさせています。
最新機種はどの位、節電・省エネなのか
機種にもよりますが、10年前のものと比較して最新機種は2/3~1/3の電気で稼働できるように進化しています。
また、メインストリームである400L以上のクラスの製品ほど技術が進化しており、より省エネ効果を期待できるようになっています。
実際にどの程度の電気代を節約できるのか
こちらもご家庭の電気使用量にもよりますが、10年以上使用した冷蔵庫を最新機種に買い換えることで1カ月に3,000~4,000円程度の電気代節約につながると予想できます。
今回のアンケートでは、平均使用年数は約12年という結果になりました。新機種を12年使用すれば、36,000円ほど節約できることになります。
少し高い最新機種を買うか迷ったときは、こんなコストカットができることも念頭におくといいでしょう。
《Q&A》冷蔵庫の平均寿命や壊れるサインとは?
どんなに立派な冷蔵庫にも製品寿命はあります。とはいえ、その年数はケースバイケースではっきり何年とは断定しにくいものです。普段の使い方や引っ越しなどでの長距離運搬の負荷の有無などさまざまな出来事がつみ重なって変わってきます。
▼冷蔵庫の使用年数の平均は12.2年
内閣府が冷蔵庫の使用年数について行った統計調査があります。その資料によると、冷蔵庫の使用年数は12.2年でした。そして、買い替え理由としてもっとも多かったものが「故障」。
10年を超えるころから、調子の悪いところが少しずつ出始めることが多いようです。どの冷蔵庫でも同じではありませんが、10年を越え不調を感じることが増えてきたら、買い替えに備えて冷蔵庫貯金をしておいた方がよいかもしれませんね。
▼冷蔵庫が壊れるサインは「水漏れ」「異音」「冷えない」
冷蔵庫が壊れる前の具体的な現象にはどのようなものがあるのでしょうか。
(1)水漏れしている
冷凍庫内あるいは冷蔵庫の下部に水が溜まっていたら、故障が疑われます。
製氷用の給水ボトルの差し込みが甘かったり、冷蔵庫の扉がきちんと閉まっていなかったり、といった不注意も考えられますが、きちんとチェックしても水が漏れるなら、それはもう明らかな不調です。
パッキンの痛みで冷気が漏れている、給水タンクの割れなどが疑われます。軽度なら修理も可能ですが、そこは専門家の判断。メーカーの修理窓口に問い合わせてみましょう。
(2)気になる音がする
静かな時間帯に耳をすますと、冷蔵庫がかすかにブーンというような低い音を出していることがわかります。問題のない冷蔵庫は、このようにほとんど目立たず、たまに氷ができる音が聴こえる、一度に詰め込みすぎたときだけ、動作音が若干大きくなる程度です。
ところが、不調の冷蔵庫はいつまでも大きめの動作音が鳴り止まない、何かと共振しているような音がするといった症状が現れます。足が傾いて壁やタンスに接してしまっていないか、冷えが悪くてモーターがいつまでも全力で動いていないかをチェックしてみましょう。
それでも原因がわからない、異音が続くときはメーカーの修理窓口へ連絡をしてみましょう。
(3)冷えが弱くなっている
ちょっと判断が難しいのがこのケース。
マーガリンが溶けているなど、明らかに冷えていない状態ならメーカー修理窓口へ即問い合わせですが、冷えが悪い気がするという程度だと、気のせいかもと断定できないこともあります。
家族の意見を聞いて客観的に判断してみたり、冷蔵庫の設定を見直してみたりしてみましょう。最近は急冷機能付きなど多機能な冷蔵庫が多くありますが、何かの弾みでそのようなスイッチがオフになっていただけという可能性もあります。
設定を見直しても、やはり冷えに不安が残るようなら、プロに判断してもらいましょう。メーカーの修理窓口へ問い合わせてください。
▼冷凍室が壊れるサインは「霜」「溶ける」
故障として、冷蔵室よりもわかりやすいのが冷凍室の故障。どのような現象が故障のサインなのか、チェックポイントはどこなのかを紹介します。
(1)外側や庫内に霜や氷がついている
冷凍庫が霜だらけ。これは明らかにおかしい状態です。
霜は空気中の水分が固まってシャーベット状になり付着したものです。庫内が霜だらけになる、ということは湿った空気がどんどん供給されているということです。
冷凍庫のパッキン部に隙間ができていて、外気が入り込みやすくなっていないかをチェックしましょう。他にドアの歪みや庫内の壁のひび割れも可能性としては考えられます。
開け閉めが頻繁すぎた、扉が閉まりにくくなってきていた、という程度なら使い方で改善できますが、症状がひどい、あるいは原因がハッキリとしない場合はメーカーの修理窓口に問い合わせましょう。
(2)アイスや氷が溶けかけている
冷凍庫の冷えが悪くなると、中のものが溶けやすくなります。
原因としては、ものを詰め込みすぎている、扉の開け閉めが多すぎて冷える間がない、庫内の温度設定を誤って高くしていた、などのうっかりや設定ミスが考えられます。
これらをチェックしても原因がわからないときは、メーカーの修理窓口に問い合わせましょう。
▼改善しないときは修理窓口に相談を!
冷蔵庫、冷凍庫の不調時に考えられる原因や取ることができる対策を紹介してきました。とはいえ、実際にうっかりミスや開け閉めの不注意が続くというケースはまれ、でしょう。
不調時の対応が遅れると、痛んだ食材を食べてしまったり、賞味期限より前に食品を腐らしてしまったりといったトラブルにもつながります。
こんなことで相談して大丈夫かしら、なんて気にせずに困ったことは早めにメーカーの修理窓口で相談してみましょう。プロの知識と判断は何よりも頼りになります。
《Q&A》冷蔵庫をリサイクルするには?
メーカーの修理窓口に相談もしてみたけど、残念ながら修理の難しい故障だった。そうなると買い替えしか残された方法はありません。新しい冷蔵庫は購入した電気店が配送、設置してくれますが、古い冷蔵庫はどうすればいいのでしょうか。
冷蔵庫の処分にはリサイクル料金と収集・運搬料金がかかる
冷蔵庫の処理は、「特定家庭用機器再商品化法」(通称・家電リサイクル法)という法律にしたがって手続きが定められています。知り合いに譲渡する、といったケースは別ですが、廃棄する場合には所定の手続きに則って手続きを進めなくてはなりません。
冷蔵庫の廃棄には、リサイクル料金と収集・運搬料金がかかります。リサイクル料金は廃棄品を受け取ったメーカーが、使える部品や資材の選定や分解を行うための費用。収集・運搬料金は、冷蔵庫を設置場所から運び出し、メーカーへ送るための費用です。
リサイクル料金はメーカー、製品ごとに決まっています。収集・運搬料金は委託する業者によって異なります。
(1)住んでいる自治体に引き取ってもらえるかを確認
まずは居住している地方自治体に問い合わせてみるのがよいでしょう。自治体で引き取りを手配してくれる場合もありますし、自治体自身が手配できなくても、代行業者を紹介してもらえることもあります。東京23区の場合は「家電リサイクル受付センタ―」を紹介されます。
自治体によって対応内容が異なることも多いので、前住んでいた地域ではこうだったからと思い込まずに、今住んでいる自治体に気軽に問い合わせてみましょう。
(2)新しい冷蔵庫を購入した店に引き取ってもらう
電気店で新しい冷蔵庫を購入するときに、旧機種を引き取ってもらえることがあります。故障している場合でも、下取りの名目で若干新品の値引きに充当してくれるケースもあるので、遠慮せずに聞いてみましょう。
とはいえ、引き取りはサービスのひとつ。無理強いをすることなく、さりげなく質問してみましょう。なかには、店頭にポスターで引き取りサービスの掲示のある店舗もあるので、そういう電気屋さんを探すのも手です。
(3)リサイクル業者に引き取りを依頼する
「家電買い取ります」とうたっているリサイクル業者に相談してみるのもあり、です。あまり高額にはならないかもしれませんが、買い取ってくれる可能性もあります。
ただ、こちらから持ち込みが必要な場合もあり、その辺りもリサイクル業者次第。家電引き取りは全て有料扱いとなるリサイクル業者もあるので、数店交渉して比較する必要もあります。
【注意】悪質な回収業者から高額請求されるトラブルも
廃品回収やリサイクル業者のなかには、回収に多額の料金を請求してくるところもあります。よく知らないまま、最初にそのような業者に問い合わせてしまうと、そういうものかと言われるままの金額を払ってしまう可能性もあります。
相場が全くわからないケースでは、かならず複数の業者から相見積もりを取るようにしましょう。
《Q&A》野菜室に入れてはいけない野菜って?
野菜室とは、保存するための冷蔵庫の部屋です。5~7°という冷蔵庫より少し高めの温度に設定されています。ほうれん草や小松菜、キャベツやレタスなどの葉野菜などは野菜室での保存に適しています。
一方で、土の中で育ったようなさつまいもやじゃがいも、里芋のほか、なすやきゅうり、かぼちゃなども野菜室での保存には適していません。
なお、野菜室が凍結してしまうという場合は、温度設定が低すぎるか、故障などでほかの部屋の冷気が流れこんでしまっているなどの理由が考えられます。
また、野菜のつめすぎなども原因になります。野菜の量を減らし、野菜の位置を変えることで解消される場合もありますよ。
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まとめ
冷蔵庫選びのポイントとおすすめ商品をご紹介しました。
冷蔵庫は長く付き合う大型家電なので、購入前に自分や家族の生活スタイルや要望、置き場所などをよく検討しましょう。また、冷蔵庫本体はもちろん、冷凍室や野菜室にも特徴的な機能がついたものが多いので、なにが必要かを見極めることも大切です。
年間の消費電力もチェックのうえ、ご家庭に合った冷蔵庫を選んで毎日の生活でご活用ください。購入後すぐに考える必要はありませんが、故障や廃棄時の手順を調べておくといざというときに安心です。
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1973年生まれ。大学在学中にライターデビュー。現在はデジタル&家電ライターとしてパソコンからデジタルガジェット、AV機器、白物家電全般を専門分野として執筆活動を展開。得意分野は調理家電。寄稿先はモノ雑誌を中心で、ファッション誌、ニュースサイト、そしてメーカーのwebサイト、オウンドメディアなど多岐にわたる。AllAboutガイドも勤める。執筆以外に企業へのアドバイスやコンサルティングなども行う。