冷蔵庫の電気代の目安
冷蔵庫は、今やなくてはならない家電ですが、電源を毎日付け続けているため、「電気代は一体いくらになるのだろう」と気になっている人も多いと思います。
冷蔵庫の電気代を算出するには、実は簡単な計算式があります。本項では、そんな電気代の計算式、実際に算出した電気代について紹介していきます。
▼電気代の計算方法
そもそも、冷蔵庫に限らず、ほとんどの家電製品の電気代は下記の計算式で算出することができます。
『電力量(kWh)』×『各電力会社の料金単価』
家電機種の電力量、電力会社の料金単価、それぞれが各家庭で異なるため、一概に電気代を断定できないものの、目安として上記の計算方式で算出が可能です。
(※)「kWh(キロワットアワー)」とは
「kWh」とは、電力の使用量を表す単位。これにも計算式が必要となり、下記になります。
『1時間あたりの消費電力(kW)』×『使用時間(h)』
例えば、1時間あたり1kW(1,000W)の消費電力の家電を30分間使用すると、計算式は下記になります。
『1kW』×『0.5h(30分)』=0.5kWh
上記の電力量に、各電力会社の料金単価を掛け合わせれば、電気料金が算出できることになります。
各メーカーのほとんどの冷蔵庫で「kWh」を出している
上記で計算式の解説をしましたが、基本的に各メーカーの公式HPでは、冷蔵庫の製品情報欄においては年間にかかる電力量があらかじめ記載されています。
例えば、パナソニックの600L冷蔵庫(NR-F609WPX)では、年間消費電力量は「252kWh/年」と表記されています。基本的には、この数値に、各電力会社の料金をかければ、年間あたりのおおよその金額は算出できます。
▼算出した電気代の一例(目安)
それでは、上記の計算式をもとに、実際に電気料金を算出してみましょう。
参考にした機種は、パナソニックの冷蔵庫『NR-B17HW」『NR-C343C』『NR-E459PX』『NR-F609WPX』の4機種。
電気料金は、東京電力『関東エリア/スタンダードSプラン』の「121kWh〜300kWh:26.49円」「301kWh〜:30.60円」で算出すると下記の表になります。
機種 | 容量 | 年間消費電力量(50/60Hz) | 電気代の目安 |
パナソニック |
168L |
308kWh/年 |
▼1日あたり:約26円 |
パナソニック |
335L |
330kWh/年 |
▼1日あたり:約28円 |
パナソニック |
450L |
263kWh/年 |
▼1日あたり:約19円 |
パナソニック |
600L |
252kWh/年 |
▼1日あたり:約21円 |
※製品参考:パナソニック冷蔵庫『NR-B17HW』『NR-C343C』『NR-E459PX』『NR-F609WPX』(公式HPはこちら)
※料金参考:東京電力『関東エリア/スタンダードSプラン(2023年4月1日以降適応の料金)』
●121kWh〜300kWh:26.49円 ●301kWh〜:30.60円
(公式HPはこちら)
※2023年3月1日の公式HP掲載情報をもとに作成しております。
もちろん、上記の電気代は一例に過ぎず、冷蔵庫の機種や電力会社、さらには契約しているプランによって大きく変わってきます。
ご自宅の冷蔵庫の電気代が気になる人は、ぜひ計算式を当てはめ、算出してみてください。
豆知識:冷蔵庫のサイズが大きくなるにつれ、消費電力が下がる傾向にある
一例とはいえ、料金を見て「サイズが大きくなるにつれて安くなっている」ことに気づいた人もいると思います。
冷蔵庫のサイズは大きくなるほどに価格も上がりますが、実は、「省エネ機能」といった便利な機能も増えていく傾向にあります。そのため、結果としてランニングコストを抑えやすくなるといった側面もあります。
▼過去機種と最新機種の消費電力比較
近年の冷蔵庫は、省エネ性能の向上により、昔の機種と比べても格段に消費電力を抑えた機種が数多く販売されています。
現在、使用されている冷蔵庫が、「10年前・15年前・20年前に購入したもの」といった人も多いと思います。そのため、実際にパナソニックの冷蔵庫を例に、消費電力量を比べてみると、下記のようになりましたので、ご確認ください。
機種 | 発売日 | 容量 | 年間消費電力量(50Hz・60Hz) |
パナソニック |
2009年 |
603L |
350kWh/年 |
パナソニック |
2016年 |
601L |
313Kwh/年 |
パナソニック |
2023年 |
600L |
252kWh/年 |
※製品参考:パナソニック冷蔵庫『NR-F601XV』『NR-F602WPV』『NR-F609WPX』
※2023年3月1日の公式HP掲載情報をもとに作成しております。
※時代によって電力単価が違うため、本項はあくまで年間消費電力量の比較をしています。
容量の違い・過去の機種の搭載機能など、完全に同じ条件での比較はできませんが、それでも冷蔵庫が新機種になることで、年間の消費電力量が減っていることがわかります。
現在の冷蔵庫の機種では、エコ機能などが搭載されているモデルも多いため、買い替えを検討している方は、ランニングコストの軽減にも繋がるかもしれません。
冷蔵庫の電気代を節約するポイント
毎日電源をつけている冷蔵庫。実は、ちょっとしたことをするだけで、消費電力量を抑え、節約に繋げることも可能です。ポイントは下記の4点。
▼Point.1:冷蔵庫の周囲にスペースを空けておく
▼Point.2:温度の高い食材や飲みものを入れない
▼Point.3:ドアの開け閉め回数&時間を減らす
▼Point.4:食材をパンパンに仕舞わない
本項では、冷蔵庫の電気代を節約するポイントについて解説していきます。
▼Point.1:冷蔵庫の周囲にスペースを空けておく
冷蔵庫の冷却の仕組みは、とても簡単に説明すると、冷蔵庫内外に張り巡らされたパイプの中で、液体・気体の状態変化を繰り返すことで、気化熱(液体が気体になるときに熱を吸収すること)を発生させると言ったもの。
つまり、冷蔵庫内の熱を吸収し、外に排熱しています。
このとき、排熱するスペースが十分に確保できないと、より電力を消費してしまいます。冷蔵庫の周囲にはできるだけ物を置かず、最低でも左右の側面で1cm以上、上部は5cm以上空けるようにしましょう。
▼Point.2:温度の高い食材や飲みものを入れない
Point1でご紹介した、冷蔵庫の冷却の仕組みと繋がりますが、冷蔵庫内の温度が高いとその分、電力を消費してしまいます。
温かい食事や飲み物などを冷蔵庫に入れると、温度も上がってしまうため、できるだけ常温・低温になってから仕舞うようにしましょう。
▼Point.3:ドアの開け閉め回数&時間を減らす
冷蔵庫のドアを何度も開け閉めしたり、空けっぱなしにしたりすると、庫内の冷気が逃げてしまいます。そうなると、庫内を冷却するために、さらに電力を消費してしまいます。
そのため、冷気を逃さないためにも、ドアの開け閉めの回数を減らす、ドアを開けておく時間を短くするといった工夫を意識しましょう。
ちなみに、冷蔵庫カーテンなどの節約グッズもあるので、使用を検討してみてもいいかもしれません。
▼Point.4:食材をパンパンに入れない
冷蔵庫に食材をパンパンに入れてしまうと、冷えた空気の循環がされにくくなり、庫内の温度を均一に保ちにくくなります。そうすると、さらに庫内を冷やそうと電力を余分に消費してしまいます。
食材と食材の間にスペースができ、空気の通り道ができており、さらに奥の壁が見えている状態が理想です。
冷蔵庫に食材を入れる際は、できるだけパンパンになってしまうのは避けましょう。
省エネ性能が高い冷蔵庫おすすめ8選
ここからは、省エネ性能が高い冷蔵庫のおすすめ商品をご紹介いたします。
▼100~200L(一人暮らし向け)
▼200~400L(ふたり暮らし向け)
▼400~500L(3~4人向け)
▼500L以上(5人以上向け)
買い替えをご検討の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
▼100~200L(一人暮らし向け)
幅47.4cmのスリムさでコンパクトキッチンに
一人暮らしの方に最適なシンプルタイプの冷蔵庫。本体幅がスリムなので、コンパクトなキッチンにも置きやすいサイズ感。耐熱天板を採用しており、30kgまでのオーブンレンジの設置も可能です。
冷蔵庫全体の容量は148Lながら冷蔵室は54Lあり、1人暮らしには十分なサイズ感。見やすく、取り出しやすい冷凍室となっています。
コンパクトでシンプルな冷蔵庫
昔ながらの上部に冷凍庫のあるシンプルな冷蔵庫です。サイズもとてもコンパクトなので場所を取ることもない上に、天板は耐熱になっているのでオーブンレンジなどを置くことができます。
1人暮らしなどで、キッチンのスペースが限られているという方にも使いやすい冷蔵庫です。冷蔵庫内には野菜ケースも備えられているため、中を整理しやすいという点もポイント。省エネ基準達成率も100%を達成しています。
▼200~400L(ふたり暮らし向け)
使いやすいコンパクト冷蔵庫
便利な機能を凝縮して、コンパクトサイズにまとめた冷蔵庫です。高さも抑えられているので、最上段の棚にも楽に手が届くように設計されています。
冷凍室は3段のケースになっており、食品を整理しやすいという点もポイント。密閉性の高いうるおいラップ野菜室では、食品の乾燥を防いでくれるので、いつまでもみずみずしい状態をキープできます。
食材を長持ちさせられる氷温室を装備
コンパクトなサイズながら、肉類やチーズなどの保存に最適なチルドルームを搭載。冷蔵室の下段棚は高さを2段階で帰ることができ、保存したい食材で調整できます。
また、野菜室にも小物保存ができるスライドケースを装備していて、。食材を小分けして声涙保存できます。その色合いも魅力の一つになっていて、インテリアに馴染みやすい色合いで、ヘアライン調の鉄板を採用。キッチンに高級感をプラスしてくれます。
▼400~500L(3~4人向け)
使いやすい多機能スリム冷蔵庫
スペースの限られたキッチンなどにも置くことができるスリムタイプの冷蔵庫です。AIを搭載しており、それぞれの家庭の生活スタイルなどを学んで適切な運転をするなどの機能を備えています。
取り出してすぐに調理できる「瞬冷凍AI」は、調理の時短にとても便利。さらに、生のまま肉や魚などの鮮度を保つ「氷点下ストッカーDA.I」も搭載。スリムで多機能な冷蔵庫を探している方におすすめです。
奥行きスリムで台所にすっぽり収まる
奥行きが約70cmとスリムなので、スペースが限られたキッチンに設置しても圧迫感のないタイプです。
冷蔵室全体が低めの温度と高めの湿度になる「まるごとチルド機能」も搭載しており、あらゆる素材の鮮度をしっかりと保てるという点もポイント。
さらに、急冷凍や鮮度を守る「新鮮スリープ野菜室」など、便利機能もたっぷりと備え、機能的で使いやすい冷蔵庫となっています。
▼500L以上(5人以上向け)
AIによる自動制御が可能
こちらの冷蔵庫はAIが搭載されているのが特徴。ボタンを押すだけで、それぞれの家庭の生活パターンを学び、冷却を自動制御することができます。また、設定を保存することもでき、より効率的に食品を冷やしたり、保存することが可能です。
さらに、冷凍なのにそのまま包丁で切ることが可能な「切れちゃう瞬冷凍AI」、生のまま長持ちしてくれる「氷点下ストッカー」なども搭載。さまざまな機能を搭載した冷蔵庫を探している方におすすめです。
業務用レベルの急速冷凍が可能
オーソドックスな家庭用冷蔵庫スタイルながら、業務用レベルの急速冷凍が可能なのでさまざまな食材の鮮度をしっかりと保ち、おいしさをキープすることができます。冷凍のみでなく、わずか3分程度で粗熱をとることができる「はやうま冷却」機能なども搭載。忙しい朝のお弁当作りなどでも活躍してくれます。
さらに、使い方や位置情報などから自動的に最適な省エネ運転を実現するAIエコナビを搭載。強力な冷蔵能力大容量でありながら、消費電力を抑えることができるという点もポイントです。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る 冷蔵庫の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの冷蔵庫の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
まとめ
本記事では、冷蔵庫の電気代や計算式、節約のポイント、そして、省エネ性能が高い冷蔵庫のおすすめ商品をご紹介いたしましたが、いかがでしたか?
冷蔵庫の電気代は、機種の消費電力や電力会社の料金によってバラバラなため、一概には言えませんが、年間で7,000円〜1万円ほど、1ヶ月で600〜800ほどが目安になります。
冷蔵庫は毎日使用するものだからこそ、ちょっとした工夫で大幅に電気代を節約することができます。また、15年前・20年前の機種と比べると、省エネ性能もかなり高くなっているため、古い機種を使用している方は買い替えを検討してみてもいいかもしれません。
まずは、自分の冷蔵庫がどれくらいの消費電力なのか、本記事の計算式などを利用して、ぜひ確認してみてくださいね。
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「家電・オーディオ」「パソコン・スマホ」「カメラ・ビデオカメラ」カテゴリーを担当する30代編集者。炊飯器を調べたのがきっかけで、家電やガジェット周りに興味が広がる。日々、ネット・雑誌から新商品をチェックするため、欲しい家電が増えすぎてしまう。現在はドラム式洗濯機購入のため貯金中。