全自動コーヒーメーカーのメリット・デメリット
ミル付きで豆を挽くところから抽出まですべておまかせできる全自動コーヒーメーカー。コーヒーを淹れる直前に豆を挽くので、豆の鮮度を保って美味しいコーヒーを楽しめます。
温度や挽き方、入れ方を工夫して自分好みのコーヒーを楽しめるものなら、コーヒーの楽しみ方も広がります。カフェや専門店でこだわりの豆を買ってきて豆に合った抽出をすれば、それぞれのコーヒーの香りや味わいの違いを自宅でじっくりと楽しめます。
一方で、「豆を軽量したり掃除したりするのが面倒」「音がうるさい」といったデメリットも挙げられます。自動計量や自動洗浄機能を搭載したモデルを選んだり、口コミを参考に音が静かな商品を選ぶと安心です。
全自動コーヒーメーカーの選び方
全自動コーヒーメーカーの選び方のポイントは下記のとおりです。
【1】ドリップ式かエスプレッソマシンか
【2】ミルの方式
【3】容量
【4】フィルター
【5】お手入れのしやすさ
【6】付加機能
これらのポイントをおさえることで、自分に合った製品を選ぶことができます。一つずつ解説していきます。
【1】ドリップ式かエスプレッソマシンか、違いを理解する
全自動コーヒーメーカーは、ドリップ式コーヒーメーカーとエスプレッソマシンに分類されます。違いは下記をご確認ください。
●ドリップ式
挽いたコーヒー豆のうえから熱湯を注いで抽出するタイプ。苦みや甘み、フルーティさなど豆本来の味わいを感じやすいです。
●エスプレッソマシン
高温かつ高圧の蒸気で一気に抽出するタイプ。エスプレッソコーヒーやミルクを加えたカフェラテ、カプチーノが楽しめます。全自動のエスプレッソマシンでドリップ式のようなコーヒーが淹れられる製品もあります。
【2】ミルの方式で選ぶ
全自動コーヒーメーカーには豆を挽くミルが内蔵されていますが、価格帯によって方式が異なります。挽き方が調節できる製品なら、豆の種類や好みなどによって使い分けることが可能です。ここでは3種類の方式をご紹介します。
プロペラ式:安価なモデルに採用
安価なモデルに採用されることが多いタイプで、刃が回転することで豆を砕く仕組みです。掃除がしやすい一方、挽いた粉の大きさにムラが出やすく、摩擦熱が生じやすいので風味が損なわれてしまいます。
臼式:均一のサイズに挽ける
フラットカッターとも呼ばれ、コーヒー粉のサイズが均一になるので、雑味が出にくいです。また、摩擦熱が生じにくく、風味が劣化しにくく豆本来の味わいを堪能できます。
粗挽きから細挽きまでセッティングできるので、好みの味に近づけることが可能。
コニカル式(コーン式):本格派コーヒーを求めるなら
コニカル式は円錐状の刃が特徴で、コーン式とも呼ばれます。回転する刃と、位置が固定された刃で豆をすり潰すので、均一の大きさに挽くことができます。コーヒー豆本来の風味や味わいを堪能したいツウにおすすめのタイプです。
【3】1杯125ml〜300mlを目安に、容量を確認
ドヤ家電ライター
一度に淹れられるコーヒーの量は製品によって異なります。1杯の容量は125ml〜300mlが目安です。マグカップだとその2杯分(250ml〜300ml)が必要になるので、4杯のコーヒーメーカーでもマグカップ2杯分となります。
家族世帯など、より多くの方がコーヒーを飲む環境であれば、4杯以上淹れられる機種がいいでしょう。
【4】味の好みでフィルターのタイプを選ぶ
ドヤ家電ライター
コーヒーを漉すフィルターには、使い捨ての「ペーパーフィルター」と、金属製の「メッシュフィルター」の2種類があります。
ペーパーフィルターは雑味がなくクリアな味で、誰にでも好まれるコーヒーが淹れられます。
メッシュフィルターは洗って繰り返し使えるので経済的。味は、コーヒーの油分が多くなり、コクが強くなります。ペーパーフィルターとメッシュフルターの両方に対応しているモデルもあります。
【5】お手入れのしやすさを確認
全自動コーヒーメーカーは、ミルケースや水タンクなどのお手入れが欠かせません。ミルやタンクが外れて丸洗いできるか、お手入れしやすいかどうかもチェックしてください。
コーヒーメーカーのなかには、使い終わったあとのお手入れをサポートしてくれるメンテナンスモードやオートクリーニング機能が搭載されているものもあります。
お手入れ機能がついているタイプであれば、お手入れに迷うことなくいつでもきれいな状態をたもつことができるでしょう。
【6】付加機能で選ぶ
製品によっても付加機能が豊富に搭載されているものもあります。基本的な機能以外にも、必要な機能が何かを考えた上で購入したほうがベター。
「スチーマー」「ミルクプロセッサー」でメニューが広がる
高性能な全自動コーヒーメーカーであれば、スチーマーやミルクフロッサーを搭載している商品もあります。この機能を使えば、カプチーノやカフェラテなどを作ることもできるため、自宅でカフェ気分を楽しめます。
プログラムタイマー設定があるものだと、セットした時間に淹れてくれるので忙しい朝にもほっと一息つけますよ。カフェインが気になる場合のデカフェモードがあるものもありますので、機能もチェックしてみましょう。
「コーヒーサーバーの素材」の特徴を確認
できあがったコーヒーを入れるサーバーは、ガラス製のものと魔法瓶構造で保温できるステンレスサーバーの2種類があります。
●ガラスサーバー
残量が見やすい。ニオイが付きにくく、お手入れが簡単。
●ステンレスサーバー
コーヒーメーカーのヒーターを使わなくても長時間保温できる。熱を加えないので味が劣化しにくい。
忙しい朝に嬉しい「タイマー機能」
忙しい朝でも、前日にコーヒーの出来上がり時間をセットしておくことで、出来立てのコーヒーを手間なく飲むことができます。なお、静音性に優れていれば、稼働音で起きてしまうことも少ないはずですよ。
人気のメーカー・ブランドをチェックしてみよう
ここからは、買ってよかったと評価の高いコーヒーメーカーのメーカー・ブランドを紹介していきます。メーカーごとに特徴が違うので、選び方の参考にしてみてください。
siroca(シロカ):デザイン性が高く、インテリアとしても重宝!
シロカの全自動コーヒーメーカーは販売台数累計50万台を突破するほどの人気がある製品です。スッキリとしたフォルムのデザインが特徴で、シンプルな構造なのでキッチン周りのインテリアにも合わせやすいのも魅力です。機能性が高く、本格的なコーヒーを楽しみたい方におすすめです。
DeLonghi(デロンギ):デザイン性に優れるイタリア発のメーカー
イタリアの家電メーカーとして有名なデロンギは、業務用仕様のコーヒーメーカーを数多く手がけているため多くのカフェでも目にすることがあります。イタリアのメーカーということもあり、エスプレッソ式の全自動コーヒーメーカーが特に有名です。
機能性以外にも、デザインもおしゃれなのでキッチンのインテリアとして購入する方も多いメーカーです。気軽にエスプレッソやカプチーノなども楽しめるのでコーヒー好きの方はぜひ検討してみてください。
Panasonic(パナソニック):独自の便利機能に注目!
自宅で引き立てのコーヒーを美味しく楽しめると話題のパナソニックの全自動コーヒーメーカーには「ミル着脱式のドリップタイプ」と「ミル一体型の全自動タイプ」の製品ラインナップがあります。
機能面も充実していて、「沸騰浄水」や「活性炭フィルター」など他のメーカーにはない機能が搭載されている製品が豊富なのもパナソニックの特徴です。
IRIS OHYAMA(アイリスオーヤマ):高コスパで扱いやすい操作性!
アイリスオーヤマの全自動コーヒーメーカーは、他のメーカーと比べて低価格なのが最大の特徴と言えるでしょう。コスパがよく美味しいコーヒーが手軽に飲めることもあり人気を高めています。
全自動コーヒーメーカーは、電動ミルとコーヒーメーカーの機能を組み合わせるために、どうしてもサイズが大きくなりがちですが、アイリスオーヤマの商品はサイズもコンパクト。ミルで挽く粉の粒度を2段階から調節できるので風味の異なるコーヒーが楽しめますよ。
TWINBIRD(ツインバード):レジェンドが監修する製品に視線が集まる!
調理家電から美容家電まで幅広く手掛けているツインバードの全自動コーヒーメーカーは特にコーヒーミルの性能が高く、味わいと香りの引き出し方が上手で美味しいコーヒーを楽しむことができます。
コーヒー界のレジェンドとして知られる「カフェバッハ」店主の田口護氏が監修したコーヒーメーカーをラインナップしており、ドリップなどすべての工程で、その流儀が反映された製品として高評価を集めています。
おすすめ全自動コーヒーメーカー
ここからは全自動コーヒーメーカーを価格帯別にご紹介していきます。1万円以下で購入できるモデルも豊富なので、予算と相談して選んでみてください。
こちらからすぐチェック!
▼おすすめ商品|1万円以内
▼おすすめ商品|1~3万円
▼おすすめ商品|3~10万円
▼おすすめ商品|10万円以上
※価格は2022年11月時点
▼おすすめ7選|1万円以内
まず、試しに全自動コーヒーメーカーを使ってみたいという方におすすめの製品をご紹介します。1万円以下という価格ながら、ボタンを押すだけで出来上がるので、忙しい朝にも役立つはずです。
粉、中挽き、粗挽きの3種類が選べる
ボタン一つで挽き立てコーヒーが飲めるメーカーです。豆挽きからドリップまでボタンひとつで全自動でおこなえるコーヒーマシンで、コーヒーの種類や挽き方に合わせて粉、中挽き、粗挽きの3種類のモードから選択できます。
また、メッシュフィルターなので紙のフィルターを使う必要がなく、そのままコーヒー豆や粉を入れることができます。
一人用のコーヒーが気軽に楽しめる
一人用のカップ2杯分のコーヒーをかんたんに抽出することができる、タンブラーつきのコーヒーメーカーです。
コーヒー豆と水を入れてスイッチを入れるだけで本格的なドリップコーヒーができあがります。お店で飲むような本格的なコーヒーをひとりでも気軽に楽しみたい人に最適です。
ミル付き! 1杯30円でプロの味
コンパクトでスタイリッシュな見た目ながら、なかにはミルが内蔵されていてパワフルな一台。杯数に応じた中細挽きができます。
蒸らし機能がついているので、自動でプロの味が再現されます。
洗う部分は丸ごと取り外して水洗いすればOK。付属のガラスサーバーで30分自動保温できるので、しばらく熱々のコーヒーを楽しめます。
手軽に1杯~2杯のコーヒーが飲める
コンパクトサイズのコーヒーメーカーです。ワンタッチボタンのシンプルな構造で、コーヒー豆でもコーヒー粉でもボタンひとつで切り替えられます。
また、置く場所を選ばないスリムサイズなので、蛇口のすぐそばで使えて給水もお手入れもかんたんです。
専用タンブラーつきでいつでも熱いコーヒーが飲める
タイマーつきの全自動コーヒーメーカーです。紙フィルターも不要で、コーヒー豆からドリップまで全自動で操作することができます。
また、専用のステンレスタンブラーつきなので、できあがったあとも温度を下げることなく長時間熱いコーヒーを楽しむことができます。
杯数によって蒸らし時間も制御可能
挽きむらの少ない臼式のミルを採用したコーヒーメーカーで、雑味のない豆の風味の引き立つコーヒーが飲めます。シーンや人数に合わせて淹れるコーヒーの量を選択でき、杯数に合わせて蒸らし時間も調整できます。
また、蒸らしなしのあっさりモードも搭載しているため、好みに合わせて楽しめるでしょう。
▼おすすめ9選|1~3万円
豆の挽き方や濃度を選べたり、タイマー機能などが備わってきたりするのがこの価格帯。ちょっとこだわりたいけれど、大枚をはたくのは気が引ける……という方はチェックしてみてください!
B5サイズのコンパクト設計
レコルトのフィーカは全自動でありながら置く場所を選ばないB5サイズのコンパクトなコーヒーメーカーです。コーヒー豆でもコーヒー粉でもボタンひとつで1杯から4杯のコーヒーを楽しめます。
また、ガラスポットやフィルターホルダーなど本体以外は丸洗いできるため、いつでも清潔な状態で使用できます。

10杯分を1度で抽出できる
クイジナートの全自動コーヒーメーカーは、1回で10杯分のコーヒーを淹れることができます。注水口も大きめなので、水を注ぎやすくなっています。
また、予約機能つきなので眠る前にセットしておけば、朝はコーヒーの香りとともに目を覚まして目覚めの1杯を飲むこともできます。


▼おすすめ3選|3~10万円
コーヒーの芳醇な香りや、雑味のない味わいを求める方におすすめしたいモデルが揃っています。コーヒー豆本来の味わいを堪能したい方はぜひ!

▼おすすめ2選|10万円以上
コーヒー豆の挽き方や、抽出方法、操作性、利便性など、すべての項目において最高峰のモデルをラインナップ。こだわりのコーヒー豆を使う方にはぜひともおすすめ!

スペシャルティコーヒー対応のエスプレッソマシン
比較的コンパクトなサイズで、豆の計量も含めて全自動のエスプレッソマシンです。レギュラーコーヒーからカフェラテ、カプチーノなど6種類のメニューを搭載。
ドリップコーヒーの後味とエスプレッソのうまみが合わさった「カフェ・ジャポネーゼ」に加えて、サードウェーブに代表される中煎りからやや浅煎りのスペシャルティコーヒー豆をおいしく飲むための「スペシャルティ」機能も搭載されました。
ミルは摩擦熱が発生しにくいコーン式(円錐型)を採用しています。価格は10万円台と安くはありませんが、デザイン性も高いこともあり、コーヒー好きならば手に入れたくなるマシンではないでしょうか。
「全自動コーヒーメーカー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 全自動コーヒーメーカーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの全自動コーヒーメーカーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
その他のコーヒーメーカーや関連アイテムをチェック
手軽に美味しいコーヒーを飲もう!
ドヤ家電ライター
コーヒーは嗜好品であり、同時に日用品でもあります。「手軽にコーヒーを飲みたい、しかもおいしいコーヒーを飲みたい」という方にまずおすすめするのが、全自動コーヒーメーカーです。
コーヒー豆を淹れる直前に挽くため鮮度が高く、香りや味にも影響するからです。全自動コーヒーメーカーがあれば、コーヒーショップなどから、焙煎したさまざまな種類、ブレンドの豆を買ってきて楽しむことができます。
人によっては、さらに上の味を求めるかもしれませんが、そのような方はミルを別途購入するか(全自動コーヒーメーカーでも粉から淹れられます)、上位のマシンを購入するか、もしくは手作業で淹れるハンドドリップの世界に足を踏み入れることになるでしょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
ライター、コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。 現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。著書に「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)など。