コーヒーサーバーとは? ドリッパーとの違いや必要性をチェック
コーヒーサーバーとは、ハンドドリップでコーヒーを淹れるときに受け皿となる器具のこと。対してドリッパーは、コーヒーの粉にお湯を注いで抽出する際、ペーパーフィルターをセットするための器具のことです。
「コーヒーサーバーはいらない」という人もいます。たしかに、カップの上にそのままドリッパーを置いてコーヒーを淹れることもできますが、1杯分しか作れません。サーバーがあれば、一度にたくさんコーヒーを作れます。
また、目盛りがあるので一定の量で抽出でき、コーヒーの濃度を均一にできるので、おいしいコーヒーが味わえます。
コーヒーサーバーの種類
コーヒーサーバーには、「サーバー単体」「カラフェ」の2種類があります。まずは、2つの種類の特徴をおさえておきましょう。
サーバー単体|ドリッパーをすでに持っている方におすすめ
「サーバー単体」タイプは、その名の通りコーヒーを淹れる受け皿にあたる部分のみのタイプ。このタイプは、ドリッパーと組み合わせて使う必要があるので、ドリッパーをすでに持っている方におすすめです。
ただし、持っているドリッパーと口のサイズが合うかどうか確認は必須なので注意しましょう。
生活スタイルに合わせてさまざまなサイズを検討でき、電子レンジ対応など便利な機能がついた商品から選べるのもメリットです。
「サーバー単体+ドリッパー」で売っているセット商品を狙うのも手
また、サーバー単体タイプの商品のなかには、ドリッパーがセットになっている商品もあります。はじめてコーヒーサーバーを使用する場合は、ドリッパーがセットになっているほうが手っ取り早く使えて便利です。
セットで購入すればドリッパーとコーヒーサーバーのデザインが統一されるので、見た目にもおしゃれな風合いに。
カラフェ|ドリッパーと一体型。おしゃれ感もUP
「カラフェ」とは、ドリッパーとサーバーが一体化しているタイプです。
統一感があるためデザイン性にもすぐれていて、インテリアとしてコーヒーサーバーを取り入れる人も少なくありません。トレンディドラマにもよく登場します。
コンパクトに収納できるので、狭いスペースにコーヒーサーバーを置きたいという方にもおすすめです。一体型なので、もちろんドリッパーのサイズ確認はいりません。結婚祝いや新居祝いなど、ギフトにもぴったりです。
コーヒーサーバーの選び方 ステンレスやガラスなど素材にも注目!
種類をおさえたところで、もっと詳しく選び方をチェックしていきましょう。
使い勝手にあわせて「素材」を選ぶ
コーヒーサーバーを選ぶときには、素材にも注目して選ぶ必要があります。多くはガラス製ですが、なかにはステンレスや陶器なども存在します。
それぞれの長所がありますので、自分の理想のタイプを探していきましょう!
ガラス|リーズナブルでおしゃれ
コーヒーサーバーはガラス素材で作られた商品が主流です。見た目も美しく、デザイン性が高い商品もあるため、お部屋のインテリアにも合わせやすいのが特徴です。
価格帯もリーズナブルなものが多く、コーヒーサーバーを購入したことがない初心者の方にもおすすめです。ただし、一般的なガラス製は断熱性がなく冷めやすいので、温かいコーヒーが飲みたい方は温めなおしができる耐熱ガラスを選びましょう。
トライタン(ポリエステル)|落としても割れにくく軽い
割れないコーヒーサーバーを探している方であれば、「トライタン製」のものがおすすめ!トライタンとはポリエステル樹脂のことを言い、ガラスのように透明なのに樹脂なので落としても割れにくいのが特徴。
ガラスに比べて重さも軽いので持ちやすく、扱いやすいのがこのトライタン製のコーヒーサーバーの魅力です。
ステンレス|おいしい温度を長時間キープ
ステンレス製のコーヒーサーバーは保温性が高いのが特徴です。温めなおす手間が省けるだけでなく、温めなおしによるコーヒーの風味落ちが気になる人にもおすすめです。
形状的には、ポットを連想させるものが多いですが、直接ドリッパーを設置できるものもあります。ガラス製と違って、万が一落としてもひび割れや壊れる心配が少ないので、買い換える回数が少なく済むのもメリットです。
陶器|インテリアとしても映える
あまり主流ではありませんが、陶器で出来たコーヒーサーバーもあります。温めなおしができないのが残念ですが、その代わりおしゃれで保温性が高いという魅力があります。
デザイン性にこだわる人は、陶器製のコーヒーサーバーも選択肢に加えるとお気に入りのデザインが見つかりやすいでしょう。インテリアとしてリビングに置けば、グッと部屋の雰囲気も変わります。
コーヒーを飲む量に合わせて「容量」を選ぶ
どんなコーヒーの飲み方をするか、どんな人数で使うことが多いかによって必要になるコーヒーサーバーの容量や種類は変わってきます。量が足らずに何度も作り足しすることがないよう、こちらも忘れずにチェックしていきましょう。
800〜1,000ml|オフィスや来客用など大人数で飲むことが多いなら
一度にたくさんのコーヒーを淹れる場合、800~1,000ml程度の量が入るものが適切です。容量が大きければ家族と一緒に飲むときや、オフィスでの来客や大人数でシェアする場合にも重宝します。
また少人数やひとりでも、コーヒーをよく飲む方がいる場合は大きい容量がいいでしょう。朝にたっぷり淹れたコーヒーを数杯飲み、残りをタンブラーにうつして職場に持っていく……なんて使い方もできますよ。
400〜600ml|自宅用など少人数なら
ひとり暮らしやパートナーとのふたり暮らしなど、コーヒーをほどほど飲むご家庭には400mlから600mlがピッタリです。
コーヒーを淹れたあと持ち運びが重くなりませんし、メンテナンスも小さい方がかんたんにできます。とにかくコーヒーサーバーを試してみたいという方は、まずは小さめサイズを購入してみるのもいいでしょう。
電子レンジ対応は温めなおすのに便利
長時間コーヒーをおくと冷めるので、温めなおしたいと考えることもあるでしょう。そのような場合には電子レンジ対応のコーヒーサーバーだと便利です。レンジで温められるものはおもにガラス製のものになります。
温めなおすと風味が落ちてしまいますが、淹れなおす時間や手間を省きたい方にはおすすめです。カップに温かいコーヒーを注ぎ足したいときや、一度にたくさん温めなおしたいときにも活躍しますよ。
直火に対応しているものも!
直火対応のものであれば、電子レンジと同様に手軽に温めなおすことができます。もちろんキャンプやバーベキューといったアウトドアにもぴったりです。
ただし、IHやハロゲンは不可、弱火のみ可など製品によって取り扱いが異なりますので、ご使用の前に必ず確認するようにしましょう。
コーヒーサーバーの人気メーカー
コーヒーサーバーといえば、どんなメーカーを思い浮かべますか? 「カリタ」「ハリオ」などの人気メーカーは、商品展開も豊富でおしゃれなデザインもたくさんあります。
迷ったら、人気メーカーの商品からさがしてみてはいかがでしょうか。
カリタ(Kalita)
カリタといえば、「3つ穴コーヒードリッパー」が有名。メイドインジャパンにこだわり、品質や機能性、デザイン性を兼ね備えた商品を数多く生み出しています。
銅やステンレス製の重厚感たっぷりな商品や、波佐見焼の技術を取り込んだ陶磁器の商品など、ついコレクションしたくなるような商品ばかり。コーヒー好きならひとつは持っておきたいブランドです。
ハリオ(HARIO)
ハリオは、日本で唯一自社工場を持つ耐熱ガラスのメーカーです。創業当初はフラスコやビーカーなどの理化学用品をメインに製造していましたが、ガラス加工の技術を生かして、コーヒー関連器具や食器など幅広く扱っています。
フタと取っ手がオリーブウッドで作られたコーヒーサーバーは、ナチュラルな風合いが人気。おうちでのコーヒータイムをおしゃれに演出したいなら、ハリオの商品をチェックしてみてください。
キントー(KINTO)
キントーは、1972年に滋賀県で創業されたキッチンやテーブルウェアのメーカーです。使い心地や佇まいの美しさを第一に、長く使い続けたくなるものづくりを行なっています。
サーバー単体はもちろんのこと、カラフェ一体型の商品もサイズや種類が豊富。丸みのあるかわいいフォルムのものや、台形型のスタイリッシュなタイプなど、おしゃれなデザインが人気です。
ケメックス(CHEMEX)
三角フラスコのようなフォルムが特徴的なケメックス。1941年にある科学者がフラスコをコーヒーメーカーに代用したことがきっかけで、この独特な形が誕生したそうです。発売以降、ロングセラーとして今ファンが多いブランドです。
木製の持ち手がついたカラフェ一体型のコーヒーメーカーは、ケメックスのシンボル的商品。デザインにこだわりたい方におすすめです。
カルディやニトリでも購入可能!
ご紹介した人気メーカーの商品は、カインズなどのホームセンターでも購入することができます。
また、ニトリでもさまざまな素材の商品を取りそろえており、広口タイプのコーヒーサーバーは大きな氷もかんたんに入れることができるため、アイスコーヒーにもぴったりの人気商品です。
コーヒー豆で人気のカルディではオリジナルロゴ入りのコーヒーサーバーも販売しており、こだわりのコーヒー豆とあわせれば、より一層コーヒータイムを楽しむこともできそうですね。
コーヒーサーバーおすすめ9選|サーバー単体 人気のカリタ・ハリオなど!
ここからはおすすめのコーヒーサーバーを厳選してご紹介します! まずはサーバー単体から見ていきましょう。

電子レンジOKの耐熱ガラス製! 大人数にも対応
電子レンジの使用が可能なコーヒーサーバーです。容量多めの700mlですが、冷めてしまっても温めなおしができるので便利。何度もコーヒーを淹れる手間を省きたい方におすすめです。
大きめの取っ手は握りやすく、扱いやすさも追求しています。同メーカーの「V60シリーズ」に合わせてふたが設計されているので、ドリッパーと組みあわせて購入してもいいでしょう。
1200mlの大容量! 便利な目盛りつき
1200mlのコーヒーをドリップできる大容量タイプ。一度にたくさんドリップしておけます。目盛りがついているので、量を確認しながらコーヒーを淹れることができます。
電子レンジでの温めなおしは不可ですが耐熱ガラス製のコーヒーサーバーで、余計な飾りがなくシンプルでおしゃれ。オフィスなどあまりデザイン性にこだわれない場所でも、違和感なくなじんでくれるでしょう。
割れないコーヒーサーバーをお探しならコレ!
口が広いので手洗いもラクにできるうえに、食洗機にも対応。お手入れが面倒な人にもおすすめできるコーヒーサーバーです。素材は哺乳瓶などにも使用されているトライタン樹脂を使用しているので、落としても割れにくく安心して利用できます。
ガラス製のコーヒーサーバーを割った経験がある方や、小さなお子さんがいるなどの理由でガラス製をさけたい方は、このコーヒーサーバーなら同じようなデザイン性で楽しめます。
見た目重視の方にも! 手に馴染んで使いやすい
オリーブウッド素材でできたハンドルは、使えば使うほど自分の手になじむような感覚が味わえて、温かみを感じることのできる商品です。木製の持ち手は珍しく、インテリアとしても注目を集めています。
デザイン性の高い商品なので、お部屋を彩りたい方やコーヒータイムをよりくつろぎたい方におすすめです。木材が含まれているので電子レンジの使用は不可ですが、耐熱ガラスで作られていておしゃれです。
竹製のフタとガラスの組み合わせがおしゃれ
コロンと丸みを帯びた形がかわいいハンドメイドのガラスサーバー。インテリアに映えるだけでなく、ゆっくり注いだときにコーヒー豆の微粉をサーバー側面で取り除ける機能を兼ね備えています。
4カップ用のほか、6カップ用もラインナップ。おしゃれなだけでなく、電子レンジや食洗機にも対応しているのがうれしいポイントです。
やはり王道のハリオ『V60 コーヒーサーバー700』は外せません。シンプルですが目盛りの見やすさ、ハンドルの持ちやすさなどの必須機能を兼ね備えています。電子レンジ対応もうれしいポイントです。
ステンレス製だからコーヒーが冷めにくい
真空断熱二重構造で、長時間温かいままおいしいコーヒーを楽しむことができるコーヒーサーバーです。ぽっちゃりとしたフォルムがかわいく、取っ手もシンプルながらおしゃれな設計になっています。
落としても割れにくい丈夫なステンレス製で、買い替えの心配も少なく済みます。過去にガラス製のコーヒーサーバーを割ってしまった経験のある人でも、安心して使用できますよ。
落としても割れにくい!耐久性高いコーヒーサーバー
純日本製ブランド・珈琲考具(KOGU)のコーヒーサーバーです。ガラスのように透明なプラスチック「トライタン樹脂」を使用しています。軽量で耐久性も高いので、アウトドアでも活躍できます。
サーバーは50mlごとに目盛が付いていて、400ml(カップ約1~3杯分)サイズ。ドリッパーをサーバーにのせコーヒー抽出後、冷めないようにフタが付属されています。食洗機・電子レンジにも対応可能です。

おしゃれな見た目でも耐久性抜群
長崎県の波佐見焼(はさみやき)で作られためずらしい陶器製のコーヒーサーバー。波佐見焼は400年の歴史がある陶磁器で、強化磁器のルーツにもなったほど割れにくい陶器として知られています。注ぎ口が細めなのでコーヒーカップにも注ぎやすく、こぼす心配もありません。
見た目がとてもおしゃれなので機能性を重視する方だけでなく、おしゃれな雰囲気のお部屋とマッチさせたい方にもおすすめです。日本製にこだわりを持っている方も安心して使用できます。

ボダム 『ダブルウォール フレンチプレスコーヒーメーカー』はフレンチプレス式。保温機能が高いステンレスと二重構造で、淹れたコーヒーをしばらく温かい温度で楽しめます。フレンチプレスはドリッパーは必要なくこれひとつでできてしまうので、お手軽でおすすめです。
保温性が高くて、コーヒー以外も淹れられる
ずっしりとしたデザインが特徴のシリーズ。本体は二重構造で保温性にすぐれている商品です。食洗機の使用も可能なため、お手入れもかんたん。面倒くさがりな方でも使い勝手のよさを感じるでしょう。
紅茶を入れるティーポットとしても活用いただけるので、汎用性が高くさまざまな場面でとても役立ちますよ。
コーヒーサーバーおすすめ11選|カラフェ ドリッパーやフィルターセットも!
つづいては、カラフェタイプ・ドリッパーセットの商品をご紹介します。道具をそろえるのが面倒な方はぜひチェックしてみてください!
半世紀以上愛されるロングセラー商品
ケメックスといえば、三角フラスコと漏斗を合体させたようなフォルムが特徴的。中央部分の木枠と革ひもがあたたかみを感じます。ケメックス専用のコーヒーフィルターは別途必要ですが、カラフェ一体型なので収納しやすく便利。
今なおロングセラーである理由には、シンプルで使い続けたいと思えるこだわりが詰まっているから。日常を丁寧に送りたい、そんな方にぜひ使っていただきたい商品です。
「コーヒーサーバー」のおすすめ商品の比較一覧表
コーヒーサーバーおすすめランキング【TOP5】 コーヒー好きコラムニストが選ぶ!
ご紹介した商品のなかから、コラムニストでコーヒーに詳しい岩田リョウコさんおすすめの商品をランキングで発表! 5位から1位の順に発表します。
5位 Love-KANKEI『コーヒーサーバー』
4位 cores(コレス)『クリアガラスサーバー(C514)』
3位 KINTO(キントー)『SCS コーヒージャグセット 2cups(27651)』
2位 ハリオ『V60 保温ステンレスサーバー600』
1位 ハリオ『コーヒーサーバー600 オリーブウッド』
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする コーヒーサーバーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのコーヒーサーバーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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毎日使いやすいサーバーを選ぶのが大事 【最後に】専門家からのアドバイス
コーヒーをハンドドリップで淹れる場合の受け皿となるのがコーヒーサーバー。機能性やデザイン性を兼ね揃えた商品がたくさんあるので、選ぶのに迷ってしまいますが、日々のコーヒーの飲み方を一度思い浮かべて、それに合った機能を持ったサーバーを選ぶといいですね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
コロラド大学大学院で日本語教育学を学び、2009年から外務省専門調査員としてシアトル日本国総領事館勤務。 趣味で立ち上げたコーヒーのトリビアをイラストで紹介する『I Love Coffee』が月間訪問者数60万人のサイトに成長しアメリカで書籍化される。 中国語、韓国語、ロシア語に翻訳出版されている。 日本語著書に『シアトル発ちょっとブラックなコーヒーの教科書』。 宝島社リンネルwebやTABI LABOでコーヒーコラム連載中。