一人暮らし向けには何合炊きがおすすめ?
一人暮らし用に炊飯器を購入する場合は、3合炊きを基準に考えると良いでしょう。
基本的にお米一合当たりは、お茶碗に大盛り(200g)で2杯分です。毎日お米を炊く場合は、1日1回1合炊くとして、3合炊きの炊飯器で1合を炊くとお米に熱や圧力が掛かりやすく、美味しいごはんが炊きやすいです。
逆に、一度にたくさんのお米を炊き、冷凍保存する場合、3合一度に炊くなど、用途に合わせて使うこともできます。また、恋人や家族が自宅に遊びに来て料理をふるまう場合もあるので、3合炊きとした方が便利です。
一人暮らし向け炊飯器の選び方
それでは、一人暮らし向け炊飯器の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】サイズ
【2】炊飯方式
【3】内釜の素材
【4】内釜の厚さや構造
【5】その他の便利機能
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】サイズを確認
一人暮らし用の物件の場合、炊飯器用の棚がなかったり、キッチンが小さいことがほとんどです。そのため、収納性があるか、キッチンに置いておいても調理の邪魔にならないかといったサイズは必ず確認しましょう。
もちろん、サイズが小さくなればなるほど、炊飯量は少なくなりますので、食べる量、自炊の回数、キッチンの幅なども考え、バランスを見て選んでください。
【2】炊飯方式を確認
炊飯器には、「マイコン方式」「IH方式」「圧力IH方式」の3つのタイプに分かれます。それぞれの特徴をくわしくご紹介します。
▼マイコン方式

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内釜の底のヒーターを加熱することで、お米を炊き上げる方式。最低限の機能が付いたシンプル構造なため、価格も安価なものが多く、またお手入れも簡単です。しかし、熱を発するのが底のヒーターのみのため、釜全体の熱は弱く、炊きムラが起きることもあります。
【 メリット 】
・とにかく価格が安い
・手入れもラク
・コンパクトなタイプが多い
・最低限の機能のみのため分かりやすい
【 デメリット 】
・熱が弱い
・炊きムラが起きやすい
・付属機能がほぼない
「とにかく安いものが欲しい」「特にお米の味にこだわらない」という方にピッタリです。
▼IH方式

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電磁力を用いて内釜を加熱することで、炊き上げる方式。内釜全体が同程度に加熱されるので、熱がお米全体に行き渡り、ムラのない、ふっくらとした炊き上がりになります。しかし、全体を電気の力で熱するため、消費電力が高いのと、本体価格も高価になりやすいのが難点です。
【 メリット 】
・ご飯がふっくら炊き上がる
・お米の一粒一粒がしゃっきりする
・炊きムラがしにくい
【 デメリット 】
・価格が比較的高い
・消費電力が大きい
「1人暮らしでも美味しいお米が食べたい」「ごはんの炊き上がりも含め、料理にこだわりがある」という方にピッタリです。
▼圧力IH方式

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IHの炊飯方式に「蒸気の圧力」を加えて炊き上げる方式。内釜全体を熱してふっくら炊き上げるだけでなく、圧力の力で食感のモチモチ感を出したりやお米の甘みを引き出すことが可能です。また、圧力機能があるため、ごはんだけでなく、そのほかの調理ができる機種も多いです。しかし、IH方式よりも高機能なため、価格もさらに高価になります。
【 メリット 】
・ご飯がふっくら炊き上がる
・お米の一粒一粒がしゃっきりする
・炊きムラがしにくい
・食感がモチモチする
・お米の甘みが出る
・その他の調理ができる機種もある
【 デメリット 】
・価格が高い
・サイズが大きい(1人暮らし用の炊飯器で比較した場合)
「お米のおいしさにこだわりたい」「今まで安い炊飯器を使っていたが、美味しく炊けるものに買い替えたい」「ごはんだけでなく、いろんな調理がしたい」という方にピッタリです。
【3】内釜の素材を確認
内釜の素材にはそれぞれ特徴があり、各社が素材からこだわり炊飯器を製造・販売しています。素材の特徴もつかんで、炊飯器選びに活用してくださいね!
▼鉄釜
鉄の素材でできた内釜は、発熱性が高いのが特徴。そのため、熱を加えると、早く・全体に熱が行き渡り、内釜内部の温度のバラつきがなくなり、ツヤのあるお米の炊き上がりになります。
▼炭釜
炭の素材でできた内釜は、炭自体が熱を発するのが特徴。そのため、ヒーターで熱を加えた後は内釜からも直接熱を発せられるため、より効果的な加熱が可能です。また、遠赤外線も放射し、熱する特徴もあるため、お米の芯まで熱を加え、ふっくらとした炊き上がりにしてくれます。
▼土鍋釜
土の素材できた内釜(土鍋)は、熱をため込む性質が特徴です。内釜がヒーターの熱を逃がさずお米に伝えることができます。また、土鍋釜を熱した際に「土鍋泡」が発生し、その泡がお米をかき混ぜ、一粒一粒に熱を加えていくため、ムラなく、ふっくらと炊き上げてくれます。ムラなく炊き上げたい方は、炊飯土鍋がおすすめです。
【4】内釜の厚さや構造を確認
炊飯器を選ぶときは内釜の厚さや構造もチェックしておきましょう。構造は3つにわかれており、内釜の厚さが2.3mm以上のモノが「厚釜」と呼ばれています。釜を厚くすることで熱が全体に伝わりやすくムラなく炊きあがります。
複数の素材を重ねた「多層釜」は、お米の芯まで熱が伝わりやすいのが特徴。内釜に真空層を設けた「真空釜」は、熱を効率よく内部に伝え炊きあがり後も冷めにくいのがポイントです。
【5】その他の便利機能を確認
炊飯器にはさまざまな便利機能が付随したモデルも多く出そろっています。どんな機能が欲しいのかイメージして選んでみてください。
(a)炊き分け機能
白米だけでなく、玄米や無洗米、炊き込みご飯、おかゆなど、作るごはんのメニューに合わせて細かく設定できる機能です。細かな設定ができ、自動で炊き上げることができれば失敗なく、様々なごはんを楽しむことができます。
(b)エコ炊き機能
少量の電力でお米を炊き上げる機能です。通常の炊き方よりは味は落ちますが、許容範囲です。節約ができるため、光熱費を押さえたいときは活用したい機能です。
(c)米の銘柄炊き機能
コシヒカリやあきたこまち、つや姫、ゆめぴりかなど、お米の銘柄に合わせて炊き方を自動で変えてくれる機能です。各メーカーが考える、「そのお米の最善の炊き方」を設定することで、美味しいお米をさらにグレードアップすることができます。
(d)蒸気カット機能
住居環境によっては炊飯器の置き場所が限られることもあるでしょう。そういった場合に便利なのが蒸気カット機能のついた炊飯器です。炊飯時に発生する蒸気は、家具や壁にあたって劣化させたりカビをはえさせてしまったりすることがあります。
コンセント付近も蒸気によるショートの危険があり避けたいところ。どうしても置き場所を選べないのであれば、蒸気カット機能のついた炊飯器を検討してみてください。
(e)料理やパンが作れる「調理モード」
機種によっては、お米だけでなく、パンやケーキのスポンジ、煮物などのおかずも調理できる機能があります。「自炊をたくさんする」「いろいろな料理を作ってみたい」という方は、調理機能の有無もチェックしたいポイントです。
(f)スマホ連携機能
スマートフォンと連携している家電が多くなっています。炊飯器にもスマホ連携機能を持った商品が登場。炊き方のメニューをスマホから選べたり、炊きあがりを外出先から確認できたりします。
炊飯器から離れていてもスマホで炊飯をスタートすることも可能。アプリに好みの炊き方を覚えさせられるものもあり、さまざまな便利な使い方ができます。
エキスパートのアドバイス
モノレビュアー・家電コンシェルジュ
アンペアの契約もしっかり確認しよう
お手ごろな価格帯の商品から、おいしさを追求した商品まで、一人暮らし向けの炊飯器は種類が豊富です。さまざまな商品がある分、消費電力も商品によって違いがあります。少ないアンペア数で契約している家は、消費電力に注意しましょう。
大火力を売りにしている商品では、消費電力がドライヤー並みなこともあります。一人暮らし用のアンペア数だと電子レンジや電気ケトルと同時に稼働させるとブレーカーが落ちることも。購入前に最大アンペアについてはぜひチェックしておいてください。
人気メーカー・ブランドの特徴
一人暮らし向け炊飯器を取り扱っているメーカーをいくつかチェックしておきましょう。
タイガー魔法瓶(TIGER)
タイガー魔法瓶の炊飯器は、マイコン、IH、圧力IHだけでなく土鍋IHまで取り揃えています。土鍋釜は、かまどで炊いたようなおこげつきごはんも楽しめます。リーズナブルな商品から10万円近い商品まで幅広い商品がそろっているのも魅力。
デザインにこだわった商品も多いので、インテリアにこだわりのある人にも選んでもらいやすいラインナップとなっています。
パナソニック(Panasonic)
パナソニックは白物家電などを多く取り扱う電機メーカーです。炊飯器には58銘柄を炊き分ける機能など、多彩な機能がついた炊飯器があります。一人暮らしから大家族まで、多くの人に選んでもらえる3合から1升炊きまでの幅広いラインナップの炊飯器を取り揃えているのも特徴。
おどり炊き機能など、ごはんをおいしく炊き上げる機能のついたモデルもあります。毎日おいしいごはんを食べたい人なら一度チェックしてみてください。
象印マホービン(ZOJIRUSHI)
各種調理機器を取り扱う象印マホービンは、マイコン、IH、圧力IHなどの炊飯器を取り揃えています。羽釜を採用したものや炊きわけできるものなど、機能面などにこだわりがある炊飯器を多く扱っているところが魅力。
炊飯時の圧力をコントロールしたり、ごはんの種類によって炊き方を調整したりする商品もあります。長く愛されている商品が多いのも象印マホービンの特徴です。
ニトリ
家電や家具がリーズナブルな価格で買えると人気のニトリ。カラーバリエーションなども豊富で品質の良さも魅力の1つ。時期によっては炊飯器だけでなく他の家電や家具を合わせた新生活セットなども販売しているので合わせてチェックしてみるのもおすすめです。
おすすめ商品の比較一覧表
一人暮らし向けの炊飯器おすすめ17選
ここからは、おすすめ商品を紹介します。美味しくお米を炊けるものや、多機能なもの、コンパクトなものなど、様々な商品を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 一人暮らし用炊飯器の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでの一人暮らし用炊飯器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】炊飯器のおすすめ商品はこちら
おしゃれでコスパのいい炊飯器を見つけよう!
本記事では、美味しくご飯が炊ける一人暮らし向けの炊飯器についてご紹介いたしました。炊飯量はもちろんのこと、炊飯方式や内釜、炊飯メニューや調理機能をチェックなど、様々な機能を確認するのが大切です。
ライフスタイルに合わせながら、自分がどこを一番重視するのかを考え、納得できる炊飯器を購入してくださいね!
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
カルチャー誌や家電誌、モノ系雑誌にてライター・リサーチャーとして活躍。 大ヒットとなった家電のプロモーションや、ガジェット探しなど、仕事内容は多岐にわたる。 一般的な家電から、ちょっとマニアックなものまで「イイモノはとにかく買って試す!」がモットー。 現在子育て中で、キッズガジェットや知育玩具、花火などレジャーグッズは子どもと一緒に愉しんでレビューしています。