マイコン式炊飯器とは
マイコン炊飯器とは、内釜の底のヒーターを加熱することで、お米を炊き上げる方式の炊飯器。
最低限の機能が付いたシンプル構造なため、価格も安価なものが多く、またお手入れも簡単です。しかし、熱を発するのが底のヒーターのみのため、釜全体の熱は弱く、炊きムラが起きることもあります。

■ メリット
・とにかく価格が安い
・手入れもラク
・コンパクトなタイプが多い
・最低限の機能のみのため分かりやすい
■ デメリット
・熱が弱い
・炊きムラが起きやすい
・付属機能がほぼない
価格が安く、機能がシンプルなタイプが多いため、「とにかく安いものが欲しい」「特にお米の味にこだわらない」という方におすすめな商品です。
しかし、近年では釜や構造などを工夫することでマイコン炊飯器でもおいしくご飯が炊けるモデルも増えています。そのため、ぜひモデルごとの機能や炊き上がりをチェックしてみてください。
マイコン炊飯器の選び方
マイコン炊飯器がわかったところで、ここからは基本的な選び方を紹介していきます。ポイントは下記の5つ。
【1】炊飯容量
【2】内釜の特性
【3】機能性
【4】消費電力
【5】お手入れのしやすさ
それぞれ解説していきます。より具体的に欲しい機能を知ることができるので、チェックしてみましょう。
【1】炊飯容量をチェック
マイコン式の場合は炊飯量がある程度決まっており、3合、5.5合、10合のものがほとんどです。一部ひとり暮らし用に1.5合などもあります。
あまり知られていませんが、実は炊飯器は「大は小を兼ねない」家電。マイコン式もIH式も変わらず「最大容量の7~8割」が一番おいしくご飯を炊けるといわれています。
一度の炊飯でそこまで量を炊かないご家庭では、小さな容量のほうがよい場合もあります。
【2】内釜の特性をチェック
マイコン式と一口にいっても商品により内釜の特徴が異なります。ヒーターからの熱効率を意識した薄釜(厚さ1mm程度)のものから、非常にガッチリとしたコーティング厚釜など各メーカーによってさまざまです。
薄釜の場合は少ない消費電力で熱を伝えて炊き上げるため、非常に経済的。しかしながら、保温機能がとても弱いため、食べ切り分の炊飯を意識してください。
厚釜の場合は消費電力が高めになりますが、内釜の蓄熱が薄釜のものに比べると良好で、しっかりと炊き上げてくれます。保温能力が高くなります。
【3】機能性をチェック
マイコン炊飯器をしっかり活用したいなら、搭載されている機能にも注目。機能によってご飯のおいしさや楽しみ方が変わるので、忘れずにチェックしておきましょう。
▼さまざまな料理が楽しめる炊き分け機能
ご飯の楽しみ方を増やしてくれるのが「炊き分け機能」。通常の米飯だけでなく、玄米やおかゆ、炊き込みご飯など、自分の好みや食べた方に合わせて、自由にお米の炊き方を調節できます。
さらに、モデルによっては煮込み料理やパンなど、炊飯以外に使えるものも。炊飯器の枠を超えて使いたい人は、炊き分け機能が搭載されているかをチェックしましょう。
▼温かい状態をよりキープする保温機能
「保温機能」はご飯の温かさをキープしてくれる便利な機能です。ほとんどのマイコン炊飯器に搭載されていますが、ただ温度をキープするだけだと、ご飯が固くなってしまい風味やおいしさが損なわれてしまうことも。
そのため、おいしさもキープできる保温機能かどうかも確認しておきましょう。さらに、保温時間の最長時間もチェックしておくと、生活スタイルに合う炊飯器を見つけやすくなります。
▼時間調節ができるタイマー設定
帰宅後に炊きたてのご飯を食べたいなど、炊きあがる時間を自由に決めたいなら「タイマー機能」をチェック。この機能があるだけで、自分の好きなタイミングでご飯を炊くことができます。
タイマー機能には、時間を指定するものと、今の時刻を基準にして設定するものなど、さまざまなタイプがあります。お米などをセッティングするタイミングなどに合わせて、使いやすい設定機能を選びましょう。
▼丸洗いできるとお手入れも簡単!
マイコン炊飯器を使うなかでやや面倒なのが、本体を洗うことです。炊飯器は釜だけでなく蓋などさまざまな場所を洗わないといけないため、お手入れがかんたんなモデルを選ぶのがよいでしょう。
なかでも、各パーツが丸洗いできるものだと、他の食器と一緒に洗えるため、お手入れの手間を感じさせず便利に炊飯器を活用できます。
【4】消費電力をチェック
マイコン炊飯器は毎日、1日に複数回使うこともあるため、消費電力(ワット数)もチェックしておきましょう。基本的にマイコン炊飯器の消費電力は低いのですが、温度センサー搭載モデルなど高性能なものほど消費電力が高くなります。
そのため、機能と消費電力のバランスをきちんと把握することが大切。味重視で選ぶのか、コスト重視で選ぶのか、自分の好みや考え方に合わせて選びましょう。
【5】お手入れのしやすさをチェック
ごはんを炊くものだから清潔に保ちたいけど、毎度面倒なお手入れだと、炊飯器を使うこと自体敬遠してしまうかも・・・。炊飯器は使用頻度が多い分、お手入れがラクなのがいいですよね。
洗うパーツが少ないもの、内釜や内蓋・パーツの取り外しがかんたんなもの、丸洗いが可能なものなど、各メーカーさまざまな工夫がされた製品を販売していますので、購入の際には事前にチェックしましょう。
炊飯器の人気メーカーの特徴
マイコン炊飯器は、販売しているメーカーによって特徴や性能が変わります。そこで、人気の主要なメーカーごとの炊飯器の特徴を紹介します。
■ZOJIRUSHI(象印マホービン)
一定の温度をキープするまほうびん構造のポットで有名になった「ZOJIRUSHI」。ZOJIRUSHIのマイコン炊飯器には、蓄熱性を高めた黒厚釜が採用されており、炊きムラを抑えることでお米全体がふっくらと炊きあがります。
さらに、底だけでなく蓋にもセンサーを内蔵し、炊飯中の温度管理を徹底することで、ご飯をよりおいしく炊き上げています。
■TIGER(タイガー)
50年以上前から炊飯器を作り続けている「TIGER」。TIGERのマイコン炊飯器は、遠赤外線効果を持つ釜を採用することで、やわらかくふっくらとした炊きあがりになるのが特徴です。
また、炊飯以外にも使える炊き分け機能が充実しているのもポイント。幅広い用途で炊飯器を活用したい人ほど、TIGERの炊飯器が使いやすいでしょう。
■TOSHIBA(東芝)
「TOSHIBA」のマイコン炊飯器の特徴は、銅コートや金色コートなど釜への熱伝導性の高い加工を行っていること。高い火力を残さずお米へ伝え一気に炊き上げることで、炊きムラのないおいしいご飯に仕上がります。
さらに、パンやケーキの調理モードや、雑穀米などの炊飯など、多様なコースが搭載されているのも魅力のひとつ。炊飯器の可能性を広げ、より食卓をおいしく彩ってくれます。
※価格の分け方は2023年1月11日時点のAmazonの価格を参考にしております。
マイコン式炊飯器のおすすめ商品
それでは、マイコン炊飯器のおすすめ商品をご紹介いたします。
▼おすすめ3選|5,000円以下
▼おすすめ6選|5,000円〜1万円
▼おすすめ4選|1万円以上
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ3選|5,000円以下
軽量コンパクトで1合以下から美味しく炊く
0.5合~1.5合まで炊ける小型炊飯器。炊飯は、レバーを下げるだけの簡単操作なので、はじめての一人暮らしでも全く心配いりません。
1合あたりの炊飯時間は、約20~25分程度なので、炊きたてのごはんが食べたと思ったらすぐセットすればあっという間に炊きあがります。カラーは3色あるので、インテリアに合わせて選んでください。
コンパクトでかわいい炊飯器
1.5合炊きのコンパクトサイズの炊飯器。炊飯時間は1合で約20分。持ち運びも便利で、炊飯予約・保温といった最低限の機能が搭載されています。
一人暮らしでたまにご飯を炊く方や、お弁当やお昼のための2台目の炊飯器として使いたい方にピッタリです。
3.5合まで炊けるとてもリーズナブルな炊飯器
オーディオブランドの「アイワ」から発売される3.5合まで炊ける価格もとてもリーズナブルな炊飯器。1~2人分のご飯を炊くことができ、ほかにも玄米の炊飯も可能です。内釜は厚さ1.7mmで、フッ素コーティングされており、ご飯がこびりつきにくく、お手入れがラクです。
価格はリーズナブルですが、欲しい機能は一通り備えているのはありがたいですね。また、丸みのある可愛らしい見た目は、おしゃれな部屋でもインテリアとしてマッチしやすいでしょう。
▼おすすめ6選|5,000円〜1万円
ご飯炊きはもちろん、パン作りにも!
11種類の炊き分けメニューにより、ご飯だけでなくパン作りも楽しめる3合炊きのモデル。本器はお手入れのしやすいフラットな天面を採用しています。
また、クリーンモードを搭載していることで炊き込みご飯の後など、においが気になる時でも残りのにおいを防いでくれます。1年間のメーカー保証もついているので安心して使えます。
マットな質感でキッチンでもひときわ目立つ存在
コンパクト設計で省スペースにぴったりの炊飯器。シンプルな形状とマットな質感はさまざまなインテリアに馴染むこと間違いなしです。
予約時間は最大で15時間まで設定が可能なので、就寝前に予約しておけば、次の日の朝食で炊き立てのご飯を食べられます。内ふたは洗浄できるので清潔に使いづけられる点も魅力です。
マイコン厚釜仕様のエントリーモデル
タイガー魔法瓶の5.5合炊き、黒遠赤厚釜モデル。価格と能力のトータルバランスが非常にすぐれており、なによりコストパフォーマンスを優先したい方におすすめです。
また、マイコン制御の方式だからこそできる、ヒーターを使用した煮込み料理などにも対応しており、工夫次第で幅広い料理が可能。
電気代を抑えて炊き上げをしてくれたり、スチームの量を減らしてくれたりと使用ユーザーの目線に立った、非常にいい製品です。
1台で何役もこなせる!コスパ◎
3合炊きでサイズもコンパクトなので一人暮らしの方にもおすすめの炊飯器。
タイガーのマイコン炊飯器の中でも一番厚い約3mmの「遠赤黒特厚釜」とお米一粒一粒に熱を伝える「釜包み高火力炊きあげ」でお米の芯までふっくらつやつやにおいしく炊きあげられます。
また、パンの発酵やローストビーフ、煮込み料理なども作れるのでこれ1台でさまざまな料理にも挑戦でき機能も充実していますよ。
5.5合炊きでたっぷり炊けるマイコン炊飯器
1合から5.5合まで炊けるファミリー向けの一台で、食べ盛りのお子さんがいても大丈夫。また、単にいっぱい炊けるだけでなく、ふっくら炊き上げる「本かまど」コースを使えば、ふっくらツヤツヤしたご飯に炊き上げてくれます。
さらに炊きあがりまでの残り時間を表示してくれる機能があるので、炊きあがりに合わせてほかの料理を作るのにも便利です。
1.5合炊きのひとり暮らし用マイコン炊飯器
0.5合から最大1.5合まで炊飯可能なマイコン式炊飯器。ひとりからふたり分ぐらいまでのご飯を、約30分で炊き上げるため、忙しい朝でもサッと炊き立てご飯を食べることができます。
炊飯だけでなく、「発酵モード」が搭載されており、ヨーグルトや蒸しパンも作ることができます。お料理が好きな方、健康や美容を自家製のもので取り入れたい方はぜひ!
▼おすすめ4選|1万円以上
マイコンだけど「豪熱沸とう」!ハイパワーで炊飯!
炊飯時、一気に火力を引き上げることで高火力を維持し、お米を芯までふっくらと炊き上げてくれる炊飯器。マイコン式は火力が弱いと言われますが、それを克服したような火力となります。
最大火力は495W。さらに、2.5mmの厚釜仕様と釜底のヒーター、そして、上ふた・側面にもヒーターを設置し、常に火力を維持し続けます。
保温機能や無洗米メニュー、玄米などの炊き分け機能も充実しているので、ハイコスパな炊飯器と言えるでしょう。
大火力の本格マイコン炊飯ジャー
釜厚約4mmの黒厚釜で蓄熱性が高いので、ふっくらおいしいごはんが炊きあがる炊飯器。高火力で炊き続ける「豪熱沸とう」&ハイパワー660Wが特徴です。
マイコン制御により高火力保ち、熱対流を持続することで、米の芯まで熱がとおりやすくなり、ふっくらごはんが炊きあがります。好みにより、ふつう・やわらかめ・かための3通りの炊き方が選べます。
お米の銘柄に合わせて炊き上げる機能が魅力
こちらの最大の特徴は、40もの銘柄米それぞれに最適な炊き上げに対応した「銘柄炊き」です。
米は品種や種類によって粘り気や風味、粒の大きさがまったく異なります。事前にどの米を使用しているかを選択しておくことで、その銘柄に最適な熱加減、吸水、蒸らしなどをすべて自動で行なってくれる点が魅力となっています。
そのうえ、使用電力が約2割少ない省エネモードをそなえ、電気代を節約できるのも大きなメリットです。
3合までをふっくら炊き上げ保温もバッチリの一台
約3mmの厚さの内窯でお米をふっくらと炊き上げられる3合炊き炊飯器です。厚い内釜は保温性も高く、しっかり12時間まで保温してくれるので、後から食べても変わらぬ美味しさを楽しめます。
お急ぎで炊飯することもできますし、ほかにも雑穀米やおかゆ、炊き込みご飯など7種の炊飯メニューや、そのままパンも作れます。単身からふたり暮らしまでカバーできる一台です。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る マイコン炊飯器の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのマイコン炊飯器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】マイコン炊飯器に関連する記事のご紹介
エキスパートからのアドバイス
炊飯器選びに困ったら自分の食生活を再確認!
炊飯器選びに困った場合は、まずは自分が日々どれくらい米を食べているかを考えましょう。思い返すと実は1日3食すべて米! という方は少ないのではないでしょうか。朝はパンやシリアルですませ、昼はおそば、夜ようやくご飯という方もいらっしゃるかもしれません。
そういった方には3合炊きの炊飯器でも多いぐらいです。5.5合や10合などになると、毎食お米を食べるご家庭や5人以上の大家族が適しています。
自分の食生活に合わせて選びましょうね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。