電子レンジの種類
電子レンジやオーブンレンジを選ぶときに失敗しないためには、必要な機能が備わっていることが大事です。そのためにもしっかりレンジの種類を知っておきましょう。
単機能電子レンジ
電子レンジのもっとも基本的な「あたため」機能のみのレンジです。タイマーや温めボタンしかないため、シンプルに操作できます。また、料理機能がほとんどないため、価格相場もリーズナブルなのも魅力です。
※ 50Hz(東日本)、60Hz(西日本)のどちらかの周波数帯にしか対応しないモデルもありますので、お住まいの地域の周波数を調べてから対応するものを選びましょう。
【おすすめな人】
・一人暮らしで自炊などをあまりしない方
・とにかく安く済ませたいという方 など
【価格帯】
5,000円 〜 15,000円 ほど
オーブンレンジ
あたため機能に加えて、オーブン・グリル機能も搭載したレンジです。グラタンやパンなどの火力が必要なレシピや、クッキーといったお菓子作りなど、料理の幅が広がります。単機能レンジよりは大きいものの、サイズもコンパクトなものが多いです。
【おすすめな人】
・一人暮らしで、料理が趣味の方
・二人暮らしで、様々な料理を作っていきたい方
・色々な料理に挑戦したいファミリー層の方 など
【価格帯】
15,000円 〜 55,000円 ほど
スチームオーブンレンジ
水からスチームを発生させて調理をすることができるレンジです。また、蒸気を100℃以上の温度で加熱・高熱化して、食材を焼くレンジは「過熱水蒸気スチームオーブンレンジ」と呼ばれます
過熱水蒸気スチームオーブンレンジは、余分な油分をカットすることでヘルシーに調理ができ、人気が高まっています。ヒーターと過熱水蒸気の両方を使って調理するタイプがほとんどですが、シャープの『ヘルシオ』のみが過熱水蒸気だけで調理をします。
【おすすめな人】
・油や塩分などを控えたい方
・「蒸し料理」を作りたい方 など
【価格帯】
25,000円 〜 80,000円ほど
高いもので12〜15万円のものもあります。
電子レンジの選び方
それでは、電子レンジの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】庫内容量
【2】最高出力(W/ワット)・最高温度
【3】お手入れのしやすさ
【4】扉の開閉方向
【5】そのほかの便利機能
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】庫内容量をチェック
庫内容量もしっかり確認しましょう。おかず調理をそれほどせず、解凍とあたためをメインに使う程度でご家族が1~2人なら、20リットル以下のクラスでじゅうぶんです。ご家族が3人以上で、おかず料理もそれなりにされるのであれば、20リットル以上がおすすめです。
(★) ポイント:設置場所に合う本体サイズも確認しよう
熱くなった食材の出し入れをしますので前面にはそれなりのスペースが必要です。また料理をすれば蒸気もでますし、本体も熱くなる部分もありますので、あまり狭いところに設置するのは考えもの。確保できるスペースに見合ったサイズのものを選びましょう。
電子レンジはコンパクトな13リットルクラスから30リットルモデルまで選択肢があります。庫内サイズによって外寸も大きく変わるため、まずは設置スペースから、どれぐらいのモデルが置けるのか確認しておきましょう。
なお、10リットルクラスのモデルは単機能レンジが主流で、オーブン機能は20リットルクラスから搭載するモデルが多いです。
【2】最高出力(W/ワット)・最高温度をチェック
電子レンジには、メーカーや機種によって最高出力(W/ワット)が設定されています。一般的には、あたためで500~600Wの出力があれば問題ありません。冷凍食品などのあたため時間はこのワット数を基準にしているものが多いです。
さらに、オーブンレンジなどの高機能レンジでは、オーブンやグリル機能のため、最高温度も設定されています。基本的には、250℃以上であれば様々な料理が作れますが、これについては、自分が作りたい料理に合わせて選びましょう。
【3】お手入れのしやすさをチェック
電子レンジの中は食材の飛び散りなどで汚れますので、構造がシンプルなものが掃除しやすいです。お料理をのせるお皿のような「ターンテーブル」タイプのものより、庫内が平になっている「フラットテーブル」タイプのほうが格段にお手入れはラクになります。
【4】扉の開閉方向をチェック
タテに扉が開くものは食材の出し入れの動作がやりやすく、一旦、開いた扉の上に食材を置いておくこともできます。
ヨコに扉が開くものは、動作がやりにくく、利き手の影響も受けます。できればタテ方向のものを選びましょう。
【5】そのほかの便利機能をチェック
上記で紹介した選ぶポイント以外にも、大切な機能はいくつかあります。ここでは、あるとより嬉しい機能についてご紹介いたします。ぜひ参考にしてくださいね。
(a) 庫内感知機能(センサー)
高価な機種ほど多くのセンサーを搭載し、食材の状態を正確に把握して、最適な加熱ができます。
温度センサー→レンジ庫内の温度を測ります。基本的なセンサーです。
赤外線センサー→食材から放射される赤外線によって、食材表面の温度を測ります。
蒸気(湿度)センサー→食材からの発生水分を検知し、湿度を計測します。
重量センサー→食材の重さを測ります。
(b) オートメニュー
近年の電子レンジは、数種類のオートメニューが充実しています。例えば、「カレーのあたため」「飲み物のあたため」「刺身の解凍」「野菜の下茹で」「茶碗蒸しモード」「唐揚げモード」など、機種によっては、メニューの種類が数十〜100を超えるものもあります。
便利に機能を使いこなせれば、料理がかなり楽になりますので、ぜひ選んでみてください。
(c) 2段調理対応
オーブンやスチームオーブンなどを使用する際は、庫内を2段で使えるモデルもおすすめです。
上部と下部で分けて、パンやお菓子などをたくさん作ることも可能。さらに、機種によっては上下で別の料理を作ることもできます。効率よく料理を作ることができるので、より時短にもなり便利ですよ。
有名メーカー・ブランドの特徴
本項では、電子レンジの有名メーカーの特徴について解説いたします。こちらもぜひ参考にしてくださいね。
シャープ(SHARP)
シャープは、大阪府に本社を置く、液晶製品や家電などを製造・販売する大手電機メーカー。
電子レンジにおいては、過熱水蒸気で調理ができるシャープの代表的な人気シリーズ「ヘルシオ」をはじめ、さまざまな商品を扱っています。野菜など、食材の本来の美味しさを活かすレシピを作ることができます。
パナソニック(Panasonic)
パナソニックは、大阪府に本社を置く、家電や音楽機器など、幅広い製品を手掛ける大手電機メーカー。
電子レンジにおいても、代表的な人気シリーズ「ビストロ」をはじめ、様々な商品を取り扱っています。パナソニックの廉子レンジは、特に機能性がウリで、例えば、センサーで食材をスキャンし、自動で温度や温め時間などを設定するモードなど、家事が便利で手軽になる機能が魅力です。
東芝(TOSHIBA)
東芝は、テレビやパソコン、家電やスマートフォンまで、幅広い事業を展開するグループ企業。
電子レンジにおいて代表的なシリーズは「石窯ドーム」。まるで石窯で熱を加えるように、350℃の最高温度で、高温調理が可能なため、食材の味を引き立てることができます。
(★)ポイント:シャープはヘルシー、パナは時短、東芝は高温
オーブン機能を搭載する上位モデルはメーカーによる個性が出るところ。シャープはウォーターオーブンの名前のとおり、過熱水蒸気によるヘルシー調理機能を重視。 パナソニックはグリルによる時短調理機能を重視しています。このほか、パンなどを焼きたい場合は最高350度のオーブン調理ができる東芝が向くなど、使い方にあったモデルを選ぶのがポイントとなります。
電子レンジおすすめモデル
それでは、おすすめの電子レンジをタイプごとにご紹介いたします。
▼おすすめ5選|単機能レンジ
▼おすすめ8選|オーブンレンジ
▼おすすめ7選|スチームオーブンレンジ
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ9選|単機能レンジ
まずは単機能レンジのおすすめ商品です。
また、512名(有効回答数は488名)のアンケート調査をもとに、支持の多かった機種には口コミも掲載しているので、合わせて確認して見てくださいね。

発熱体プレートを内蔵した専用容器を利用することでレンジ加熱による焼き調理ができる電子レンジ。 専用容器には両面に発熱体プレートが入っており、素材の大きさに合わせて両面焼きが可能。自動メニューで焼き魚や生姜焼き、ハンバーグなどがレンジ加熱だけで調理できます。
【口コミ(アンケート回答より)】
※当該機種のみではなく、当シリーズを使っている方のコメントです。
・シンプルな構造で安い(35歳 女性)
・シンプルで使いやすい(60歳 男性)
・フラットなので掃除が楽(48歳 女性)
・過熱にむらがある(47歳 男性)
おしゃれなミラーデザインモデル
ミラーガラスが美しくデザイン面で選んだという人も多い商品です。調理中だけ庫内灯が点灯し、庫内を照らします。またデザインだけでなく、出し忘れ防止のブザー音や、フラットで広くコンビニ弁当をそのまま入れられる広さもあって機能面でも優秀。デザインも機能もこだわりたい欲張り派は注目です。
レトロなデザインが可愛い
ダイヤルのみで操作することができる昔ながらのシンプルな単機能レンジです。レンジとしての基本性能がしっかりとしているのみでなく、ちょっとレトロさを感じさせてくれるデザインも魅力的で、リビングなどにおいてもインテリアとして魅力的です。出力は3段階に調整可能なので、さまざまなシーンで活躍してくれる電子レンジとなっています。
オシャレなミラーデザイン
オシャレなミラーデザインを採用した電子レンジです。価格帯は実売価格で15000円前後とリーズナブルですが湿度センサーなどを搭載しておりさまざまな調理に対応可能です。テーブルもフラットなので食品を出し入れしやすく、とても使い勝手のいい電子レンジに仕上がっています。コストパフォーマンス重視で電子レンジを選びたいという方にもおすすめです。
シンプル&スタイリッシュ
誰でも簡単に使いこなすことができるシンプルな単機能レンジとなっています。デザインもスタイリッシュなのでインテリアとしても魅力的です。全体のサイズはコンパクトにまとまっていますが、庫内はとても広く25cm前後のピザなどであればカットすることなく丸ごと温めることができるという点も嬉しいポイント。シンプルなレンジを探している方におすすめです。
オシャレなデザインが魅力的
ちょっとレトロでかわいらしいデザインを採用した電子レンジです。見た目はレトロでも中身は最新モデルなので出力調整といった機能も搭載されており、使い勝手も抜群です。内部はフラットテーブルを採用することによって大きめの食品などもしっかりと暖めることができるようになっています。デザインにも性能にも妥協したくないという方におすすめです。
シャープ製の電子レンジのなかでもシンプルさが支持されている商品。庫内はフラットになっており掃除がラクラク。
また、扉が上下の縦開きとなっていることで、お皿も置けてキッチンの場所を取らずに有効活用できているという声も見られました。シンプルさを求める方にもってこいです。
【口コミ(アンケート回答より)】
※当該機種のみではなく、当シリーズを使っている方のコメントです。
・きれいに解凍できるので便利、冷凍食品のあたためがいまいち(45歳女性)
・機能がシンプルである分、使い勝手がよい(43歳男性)
ハイアール『電子レンジ フラットタイプ(JM-FH18G)』
▼おすすめ8選|オーブンレンジ
続いては、オーブンレンジのおすすめ商品です。こちらもぜひ参考にしてくださいね。

13リットルのコンパクトな庫内を採用し、レンジからグリルに自動リレー調理ができるモデル。庫内容量が小さいため、予熱が必要なく、素早くグリル加熱ができるのが特徴。
一般的なレンジと比べても背が低いので、設置のしやすさは抜群です。
▼おすすめ7選|スチームオーブンレンジ
最後は、スチームオーブンレンジのおすすめ商品をご紹介いたします。こちらもぜひ参考にしてくださいね。

過熱水蒸気で食材を焼くトースターにレンジ機能を搭載したモデル。食材の温めや解凍はレンジ機能で、トーストや食材の加熱は過熱水蒸気で調理できます。 過熱水蒸気による調理のためトーストと目玉焼き、ベーコンなどをまとめて調理するモーニングメニューなどのレシピも用意しています。

パナソニック『3つ星 ビストロ スチームオーブンレンジ(NE-BS656)』
こんがり10分や煮物10分、蒸し物10分など、多彩な時短メニューを搭載する26Lクラスのスチームオーブンレンジ。解凍機能に優れており、ひき肉なども短時間でパラパラにしっかりとほぐせるのが便利です。シリーズ共通のグリル機能が優秀で、短時間で食材を焼けるのが便利です。
番外編|料理の幅を広げるシート類をご紹介
オーブンレンジで使える、調理に便利なシートをご紹介します。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 電子レンジの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの電子レンジの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】そのほかの電子レンジ関連の記事はこちら
まとめ
本記事では、電子レンジの種類や選び方、そしてタイプ別のおすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたか?商品を選ぶ際は、単機能レンジ、オーブンレンジ、スチームオーブンレンジのそれぞれの特徴を抑えた上で、下記の5つのポイントを抑えておきましょう。
【1】庫内容量
【2】最高出力(W/ワット)・最高温度
【3】お手入れのしやすさ
【4】扉の開閉方向
【5】そのほかの便利機能
近年では、様々なレシピが作れることで話題となっている電子レンジ。一人暮らし用などでは、価格で選んだ単機能レンジでも十分ですが、せっかくなら、使い勝手がいい、便利な機種を選びたいところでもあります。そのため、ぜひ本記事を参考に、自分にピッタリの商品を見つけて、料理を楽しんでくださいね。
◆アンケート情報
調査時期:2020年1月10日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:男性358名/女性154名
調査方法:インターネットログイン式アンケート
※この記事は、2018/07/12にマイナビニュースの「おすすめナビ!」コーナーに掲載した内容を、エキスパートへの取材を経て、リライト・再編集の上で再公開したものです。(元記事執筆:おすすめナビ!編集部、取材・編集・リライト:マイナビおすすめナビ編集部 中村亜紀子)
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1973年生まれ。大学在学中にライターデビュー。現在はデジタル&家電ライターとしてパソコンからデジタルガジェット、AV機器、白物家電全般を専門分野として執筆活動を展開。得意分野は調理家電。寄稿先はモノ雑誌を中心で、ファッション誌、ニュースサイト、そしてメーカーのwebサイト、オウンドメディアなど多岐にわたる。AllAboutガイドも勤める。執筆以外に企業へのアドバイスやコンサルティングなども行う。