ダンベルとは?
ダンベルは短い持ち手(グリップ)の両端におもりがついたトレーニングアイテムです。鉄アレイと呼ばれることもありますが、素材は鉄だけではなく、ゴム製のものやプラスティック製でなかに水を入れて重しにするものなどさまざまなタイプがあります。
重さにも幅があるので、日々のかるい運動から、筋力アップ、ボディメイクまで幅広い用途で用いられています。
ダンベルの種類
ダンベルには大きく分けて固定式と可変式の2種類のタイプがあります。
固定式
一般的によく目にするタイプのダンベルです。グリップの両端についているおもりは15kgまでのものが多く、おもりを交換することができません。コスパがいい反面、筋力がついてくると、負荷が足りなくなる場合もあります。
可変式
グリップの両端に重しになるプレートをいくつかつけて好みの重さに変更できるタイプのダンベルです。複数枚のプレートで重さを調節できるので体の変化に合わせて調節できるので中級者以上におすすめです。しかし、ストッパーはあるものの、激しい運動をすると、プレートが外れる危険性があるので注意が必要です。
コスパを考えるなら単品よりセット商品
ダンベルは、1個から販売されているものも多く、ダンベル初心者などは「まずは1個だけ買ってトレーニングを試してからもう1個買えばいいか」と思うかもしれません。しかし1個のダンベルで、片方ずつ行なうのは、トレーニングに時間がかかるだけでなく、体の左右のバランスが悪くなる危険性も考えられます。
そのため、ダンベルを購入する際は、両手同時にトレーニングできるよう2個セットになっているものを購入することをおすすめします。またセットで購入することで、ダンベル1個の単価が下がりコスパがよくなることもあります。
ダンベルの選び方
ここからはダンベルセットの選び方をチェックしていきましょう。主なポイントは下記の4点です。
【1】グリップは自分に合った形や太さで選ぶ
【2】男性は5kg、女性は2kgからはじめる
【3】ダンベルの素材に注目する
【4】表面の加工で持ちやすさも変わる
元アスレティックトレーナー・林本 直さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのダンベルセットを選ぶために参考にしてみてくださいね。
【1】グリップは自分に合った形や太さで選ぶ
ダンベルは、重さのあるアイテムのため、途中で手から離れると、自分やまわりにけがをさせてしまう恐れもあります。そのためダンベルを選ぶ際には、グリップが自分の手にあっているか確認が必要です。
手が大きめの人は、中央部が膨らんでいるグリップが握りやすく、反対に手が細かったり、小さかったりする人はグリップの中央がまっすぐなものか、くぼんでいるものを選ぶと持ちやすい傾向にあるようです。
【2】男性は5kg、女性は2kgからはじめる
一般的にダンベルトレーニング初心者の場合、男性は5kgから、女性は2kgのものからはじめるとトレーニングを続けやすいでしょう。ただし、個人差があるため、日常生活や仕事で重いものをよく持つ場合などは物足りない可能性もあります。
自分に適した重さがわからない場合は、空のペットボトルに水を入れ軽く運動してみましょう。500mLのペットボトルで500g、1Lのペットボトルでおおよそ1kgになります。参考にしてみてください。
【3】ダンベルの素材に注目する
ダンベルのおもり部分は、床などにじかに接する部分です。そのため、アイアン(鉄)やクロムメッキ素材のものを使っていると、床にキズをつけたり、大きな音が鳴って周囲に迷惑をかける可能性があります。とくにマンションなどの集合住宅の場合は音が大きく響くため注意が必要です。
騒音や床のキズが気になる場合にはネオプレーンかラバー製の重しがついているものを選ぶといいでしょう。またポリエチレンコーティングの加工されたダンベルもあり、これらはダンベル同士がこすれてキズになるのも防ぐため、ダンベル初心者に向いています。
【4】表面の加工で持ちやすさも変わる
ダンベルに施されている加工にも大きく2種類があります。ダンベル初心者にはネオプレーン加工のもの、中・上級者にはローレット加工のものがおすすめです。以下でそれぞれくわしく解説しましょう。
手になじみやすいネオプレーン加工
ネオプレーンとは合成ゴムの一種で肌触りもよく持ちやすいのがポイントです。またゴムで加工しているので、冬場など気温が低い場合にダンベルの主材料である鉄などが冷え切っていても、それほど冷たさを感じずにすぐにトレーニングを開始できます。
ただし、汗をかくと滑りやすくなる一面もありますので、こまめに汗をふいたり、滑り止めを使うなど配慮が必要です。
滑りにくいローレット加工
グリップ部分にギザギザとした加工がされているものがローレット加工になります。汗をかいても滑りにくく、高重量の重しがついているダンベルによく使用されています。
一方、滑り止めの加工のために、長く握っているとてのひらが痛くなったり、皮がむけるなどのデメリットがあります。気になる場合はグローブを使用するなど対応策が必要です。
適したダンベルを選んで宅トレを充実させよう! 元アスレティックトレーナーがアドバイス
元日本体育協会公認アスレティックトレーナー
ダンベル選びには、以下の2点が特に重要です。
・固定式か可変式か
・重量
長期的にトレーニングを行う場合は、重量の幅が広い可変式を選びましょう。筋力の向上に伴って重量も同時に上げないと、負荷が不足します。
また、可変式の場合は重量変更がスムーズなダンベルがおすすめです。ピンの抜き差しだけで重量を変えられるダンベルなら、重量変更の負担が減るため、よりトレーニングに集中できます。
おすすめダンベルセット24選 元アスレティックトレーナー・林本 直さんと編集部で選んだ
ここまでのダンベルセットの選び方をもとに、元アスレティックトレーナー・林本 直さんと編集部で厳選したダンベルセット24点をご紹介します。初心者向けから中上級者向けまで幅広くチョイスしています。気になるものがあればぜひご検討ください。
元日本体育協会公認アスレティックトレーナー
初心者におすすめなのが、BODY SCULPTURE『スマートダンベルセット』。1.5kg・3kg・5kgのセットは、初心者の肩や腕回りのトレーニング・エクササイズに適した重量です。

目にも鮮やかなカラーでトレーニング意欲を増進する
1.5、3.0、5.0kgの三種類がそれぞれおしゃれな色で分けられているので、選びやすくトレーニングをしようというやる気をかき立ててくれるダンベルセットです。タワーも付属しているため、テレビの棚やリビングのテーブルの上に置くことができいつでもトレーニングが可能です。
グリップ部分には握りやすさと滑りにくさを計算した突起がついていて、ダンベルに慣れていない人でも問題なくトレーニングを行なえます。
元日本体育協会公認アスレティックトレーナー
バーベルを使ったトレーニングを行いたい人は、WOUT『バーベルにもなるダンベル』がおすすめです。付属のシャフトを使うことでバーベルになるため、これ一つで幅広いトレーニングができます。

グリップ部分の連結により10kgのバーベルに変身
1.25、1.5、2.0のプレートが各4枚同梱されているダンベルセットです。八角形のプレートはより転がりにくく、ポリエチレンコーティングされているため、床などをキズつけにくくなっています。またプレート同士がぶつかっても音を立てにくいので、深夜のトレーニングや集合住宅でのトレーニングにも心強いです。
また同梱のアジャスターをつけると、バーベル運動も可能。EVA素材を使用しているので、胸にバーが当たっても痛くなりにくく、またよりバーを長く改良しているのでトレーニングしやすくなりました。気分に合わせてダンベルとバーベルの運動を切り替えられます。
元日本体育協会公認アスレティックトレーナー
TOP FILM『可変式ブロックダンベル』は、ピンの抜き差しだけで重量変更ができる上に、2.3kg〜41kgまで27段階の重量設定が可能。本気でトレーニングをしたい方におすすめです。

ピンを差し替えるだけでかんたんに重量を変更
一見ダンベルとは思えないようなスタイルですが、1個で4kgまで重量が増やせるすぐれものです。重量の変更も、ピンを希望の重量の穴に差し替えるだけととてもかんたんで、片手でも操作が可能です。
高重量のダンベルをあげるには、まず膝の上にダンベルを置く動作が必須となっていますが、こちらのダンベルは膝の上に置いて痛くないように側面がフラットになっているのもうれしい仕様です。
プレート単体でのトレーニングも可能
どこか無骨な印象を受けるこちらのダンベルは、個人ジムや自宅トレーニングにもぴったり。1.25、2.5kgのプレートを組み合わせてダンベルトレーニングを行います。またプレートのみをダンベルとしてのトレーニングも可能。コンディションや目的に合わせたトレーニングが可能です。
グリップ部分に刻まれたローレット加工により、ハードなトレーニングでもダンベルが手から離れるのを防いでくれます。
「ダンベル」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ダンベルの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのダンベルの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ダンベルを使ったトレーニングをご紹介
ここからは、ダンベルを使った基本的なトレーニングをご紹介します。目的別に3つのトレーニングを紹介していますので、自分にあったトレーニングからはじめてみてください。
最初のうちは動きを難しく感じるかもしれませんが、無理をしないで体の状態を見ながら少しずつ行ないましょう。
胸の筋肉を鍛えるダンベルプレス
胸のメインの筋肉である大胸筋を鍛えるにはダンベルプレスがおすすめです。
1.床の上にダンベルを両手に持ってあおむけになります。
2.脚は膝を曲げて足の裏を床につけてください。伸ばしたままでも構いません。
3.肩が丸くならないように、両肩を床につけるようなつもりで胸を張ります。そのままゆっくりと腕を天井に向かって伸ばしましょう。
4.ひじがしっかりと伸びたら、ゆっくりと腕を曲げながらおろします。
腕が伸びたときに意識して大胸筋に力を入れるとさらに筋肉が鍛えられます。
二の腕が気になる人にフレンチプレス
「振袖腕」といわれるような二の腕のたるみが気になる人には、フレンチプレスがおすすめです。
1.ダンベルの重しの片側を両手が三角になるようにして二の腕が耳につくように持ち上げます。ダンベルが縦の状態で後頭部側にあることを確認しましょう。
2.ひじから先の部分だけが動くことを意識してダンベルを持ち上げます。
3.ひじがしっかりと伸びたら、ゆっくりとひじをまげ、はじめのポジションに来るように戻します。
がっしりとした肩を作るサイドレイズ
肩こりに悩んでいる人や、広い肩幅を作りたい人にはサイドレイズがいいでしょう。
1.足を肩幅に開き、両手にダンベルをもって立ちます。
2.体側に沿うようにしてゆっくりとダンベルを持ち上げます。
3.両手と肩が一直線になるまで腕を上げたら、ゆっくりと腕をおろします。
腕を動かしている最中は、ひじの角度や両腕の速さが変わらないように注意することがポイントです。
ダンベルのにおいが気になる場合は
ダンベルは、鉄やゴムでできているものが多く、使いはじめはその素材のにおいが気になることもあります。またサビ止めなどとして塗られたオイルがべたつくこともあるかもしれません。
通常は、そのまま使い続けても問題ありませんが、においなどに敏感でダンベルを触るのに抵抗がある人は、中性洗剤で洗い流したあと、しっかり水気をとってから、風とおしのいい場所で乾燥させるとにおいが取れやすくなります。
手首のケアも忘れずに
ダンベルを使用したトレーニングは、手軽ではじめやすいものが多いですが、我流で行なうと手首を痛める原因になることもあります。
サポーターやリストラップ、パワーグリップなど手首を保護するアイテムも合わせて使用すると、万が一のけがや事故を防ぐことができます。
腰への負担が気になる場合はトレーニングベルトの併用も検討してください。
トレーニング補助アイテムの記事はこちら!
そのほかのトレーニングアイテムはこちら 【関連記事】
自宅でも気軽にダンベルエクササイズを楽しもう
元日本体育協会公認アスレティックトレーナー
ダンベルを使用したトレーニングは、手軽ではじめやすいものが多いですが、我流で行なうと手首を痛める原因になることもあります。
サポーターやリストラップ、パワーグリップなど手首を保護するアイテムも合わせて使用すると、万が一のけがや事故を防ぐことができます。
腰への負担が気になる場合はトレーニングベルトの併用も検討してください。
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了徳寺大学健康科学部卒 元日本体育協会公認アスレティックトレーナー&NSCA-CSCS。大学日本代表選手(ゴルフ、ビーチバレー)のトレーニングコーチや、ラグビーチームのトレーナーを経験。現在はサプリメントインストラクターを取得し、ライターをしながらオンラインでボディメイクを指導している。