簡易チャイルドシートとは? 使うメリットや付け方は?
簡易型チャイルドシートは、普通のチャイルドシートと違い薄くてコンパクト。軽量なため持ち運びが容易な点がメリットです。
さらに多くの商品は付け方も簡単で、3点式シートベルトが装備されている車であれば、ほとんどの場合で使用可能です。とくに車をよく乗り換える人、実家の車やママ友の車に乗せてもらう機会が多い人は用意しておくと便利でしょう。
車を2台以上持っているご家庭では、メインで使う車には背もたれ付きのしっかりしたチャイルドシートを使用し、簡易チャイルドシートはサブとして使用するのもおすすめです。
簡易チャイルドシートの選び方 公認チャイルドシート指導員に聞く!
車に子どもを乗せる際、安全を確保するためにチャイルドシートは欠かせません。とくに6歳未満の子どもは、チャイルドシート着用が2000年4月から義務化されています。安全基準への適合がされているかをしっかり確認して選びましょう。
ここでは簡易チャイルドシートの選び方を紹介していきます。簡易型は体重9kg以上の「幼児・学童」が対象。体重9kgを超えない0歳児は使えないので注意してくださいね。
「R129」「R44」など安全基準をチェック
チャイルドシートを選ぶ際にまずチェックしてほしいのが、欧州のチャイルドシート安全基準である「ECE R129(新安全基準)」もしくは「ECE R44(従来の安全基準)」に適合しているかです。
この安全基準は日本でも採用されており、現在この基準を満たしていないチャイルドシートを販売することができません。ところが、一部の通販サイトで基準を満たしていないチャイルドシートが違法に販売されていることがわかり、国も注意を呼び掛けています。
安全基準を満たしている製品には「Eマーク」がついています。万が一の際、役に立たなくては意味がありませんので、必ずマークを確認しましょう。
簡易チャイルドシートの種類で選ぶ
簡易型チャイルドシートには「ジュニアシート」や「ブースターシート」がありますが、中心となっているのは学童用のジュニアシートです。それぞれの違いを押さえておきましょう。
「ジュニアシート」は対象年齢の確認を
ジュニアシートとは、背もたれが付いた幼児・学童用のチャイルドシートのこと。対象年齢のおおよその目安は4歳以降の幼児から12歳頃の小学生までです。商品により異なるので購入前に確認しましょう。
一般的なチャイルドシートは、シート本体を座席に固定し、さらにハーネスを子供に付けて使用しますが、ジュニアシートの場合は、大人と同じようにシートベルトを使用して固定します。このタイプのジュニアシートは、体重が15kg以上になれば使用可能。身長の目安としては100cmくらい、年齢としては4歳ごろが該当します。
「ブースターシート」は身長120cmを超える子供に
簡易チャイルドシートのなかでも、背もたれがないタイプは「ブースターシート」と呼ばれます。設置しやすく持ち運びもしやすいのが大きなメリット。
しかし、ブースターシートは、ヘッドサポートやショルダーサポートもついていないので、横転したり強い衝撃を受けたりすると、小さな子供はシートベルトの間から抜け落ちる危険があります。
ブースターシートの使用は、身長が120cmを超えてからをおすすめします。
簡易チャイルドシートの機能面にも着目
ここでは、使い勝手に直結する簡易チャイルドシートの機能性について紹介します。ご自身の使い方に合わせて必要な機能を見極めましょう。
「超軽量」「折りたたみ」タイプなら持ち運びしやすい
簡易チャイルドシートを探している人のなかには、車に乗る人数によって取り外したり、他人の車に乗せてもらうなどで持ち運んだりすることを想定している人も多いはず。
持ち運んで使いたい場合は、簡易チャイルドシートの軽さやコンパクト性が重要なポイントになりますよね。簡易チャイルドシートのなかには、安全性を確保しながらもかなりの軽量化を図った商品や、コンパクトに折りたたんで持ち運べる商品があるのでチェックしてみてください。
「通気性」「放熱性」が高いと子供も快適
シートの通気性・放熱性のよさも大切なポイントとなります。たとえば旅行のときなど、長時間チャイルドシートに座る場合や、夏など暑い季節はムレやすくなります。通気性のいいメッシュ素材などを選んで、子供が快適に乗れる工夫をしましょう。
子供が喜ぶデザインでドライブを楽しく
チャイルドシートは子供が乗るものなので、デザイン・色が子供の好みに合っているかどうかも大切にしたいポイント。簡易チャイルドシートは色やデザインが豊富に揃っているほか、ディズニーやアニメキャラクターなど子供たちが喜ぶイラスト付きもあります。
子供が喜ぶデザインを選べば、ドライブ中も楽しく過ごしてくれそうです。
簡易チャイルドシートおすすめ3選|ジュニアシート 幼児期から学童期まで長く使える!
ここからは、公認チャイルドシート指導員の加藤久美子さんと編集部が選ぶ、おすすめの簡易チャイルドシートを「ジュニアシート」「ブースターシート」別に紹介していきます。

幼児から使える背もたれつきのベスト型
簡易型シートのなかでは珍しく、体重9kgの幼児から使えます。ベスト型ながら、安定性を高める折りたたみの座面もついています。大型のヘッドレストサポートやシートベルトのゆるみを防止する新形状のベルトロックなど、安全性への配慮も万全です。
1歳~4,5歳ごろまでを想定しているので、ヘッドサポートは2段階、ハーネスは3段階の高さ調節が可能。汗をかきやすい子どもが使うことを考慮して、背もたれには通気性にすぐれた3Dメッシュ生地を採用しています。
多くの育児用品を扱う日本育児の製品なので、購入後のサポートも安心です。もちろん、「ECE R44」の安全基準に適合しています。
背もたれ取り外し可能で長く使えるジュニアシート
背もたれを外してブースターシートとして使うこともできるジュニアシート。3歳から11歳頃まで付きで使えます。ヘッドレストやアームレストは高さ調整が可能で、子どもの体にしっかりフィット。安全基準は欧州の「ECE R44」に適応しています。
座面の両サイドには便利な収納式カップホルダーがついており、これが子どもに人気。カップホルダーとして使うほか、お菓子やおもちゃなど小物もしまっておけます。
2WAYで使える! 通気性や使い勝手も◎
こちらも背もたれつきのハイバックシートと、座面のみのブースターシートの2WAYで使用可能です。
ハイバックには、頭部を保護するヘッドプロテクション機能が充実しており、子どもの成長に合わせて簡単に高さ調整ができる「可動式ヘッドレスト」の使い勝手が抜群。
また「サラット」の商品名とおり、シート本体には子どもの頭部・背面部・座面部に合わせて、通気口が22個あります。大口径のヘッドレストや広範囲のメッシュ生地との相乗効果によって、夏の暑い時期はもちろん、暖房が効いた冬の車内でも通気性が高いです。汗っかきの子どもも快適に過ごせるでしょう。
簡易チャイルドシートおすすめ5選|ブースターシート 持ち運び&取り付け方も簡単!
続いて、持ち運びや取り付けも簡単なブースターシートを紹介します。

専業メーカーの信頼性! ロングドライブも快適
座席に置くだけのブースターシートはどれも同じような見た目ですが、こまかい部分で安全性や快適性に違いがあります。
チャイルドシート専業メーカーとして歴史と実績のあるリーマン製のこのシートは、安全基準「ECE R44/04」に適合。フルカバータイプなので高温になる夏の車内でも本体が熱くなりすぎず、やけどの心配もあまりありません。
クッション厚は30mmあり、座面には通気性・耐久性にすぐれたダブルラッセル生地を採用。長時間のドライブも快適にすごせます。安全性のかなめとなるシートベルトをひっかけるフックは、深い設計で形状もしっかりしており、シートベルトが外れにくい構造になっています。

子どもの成長に合わせて調節が可能
一般的なブースターシートは、シートに高さを持たせることでシートベルトの位置を子どもの体格に合わせていますが、この商品は座面の両サイドと肩の3カ所でベルトを固定します。
子どもの体格に合わせて座面幅やベルトの高さを変えることができるため、子どもが成長しても適切な車のシートベルトの位置を調節できます。もちろん、チャイルドシートの安全基準「ECE R44」にも適合しています。
米国メーカーの製品ですが、日本では抱っこひものエルゴベビーと同じダッドウェイが正規総代理店となっているので安心感も大きいでしょう。

リーズナブルな価格ながら安全性も確保
先ほど紹介したリーマンジュニアEXを少し簡素化したシートで、価格もリーズナブルですが、もちろん最新安全基準「ECE R44/04」に適合しています。魅力はカラーバリエ―ションの多さで6色を設定。
座り心地のよいシートは通気性を考慮して、立体メッシュ生地とウレタン、PE発泡材の3層クッションを採用。底面はフラットでなめらか。車のシートをキズつけにくい形状になっています。

格納型カップホルダーが左右について便利
アメリカの育児用品ブランドらしく、カップホルダーが左右についているのがポイント。左右それぞれ、使うときにだけ引き出す方式なので、使わないときには座面のサイドにスマートに格納できます。飲み物だけではなく、お菓子やお気に入りの小さなおもちゃをしまって置く場所としても便利でしょう。
写真のデザインのほか、ディズニーキャラクター柄もあります。
軽くてシンプル、丸洗いも可能
一般的なブースターシートと機能はほとんど変わりませんが、約800gと軽くて持ち運びもかんたん。実家やママ友の車などでお出かけする際に、とても重宝するでしょう。リーズナブルな価格もうれしいポイントです。
子どもが食べ物や飲み物をこぼして汚れてしまった場合には、カバーを外して手洗いできるので、清潔さも保ちやすいシートですね。
「簡易チャイルドシート」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 簡易チャイルドシートの売れ筋をチェック
Amazonでの簡易チャイルドシートの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
簡易チャイルドシートに関するQ&A
ここからは、簡易チャイルドシートに関する疑問についてお答していきます。「簡易チャイルドシートは何歳なら違法じゃない?」など、購入を検討しているけど不安だから迷っている方はチェックしてみてくださいね。
簡易チャイルドシートは何歳から使える? 違法じゃない規定は?
そもそもチャイルドシートやブースターシートなどは、子どもを交通事故の被害から守るために法律で義務付けられているもので、6歳未満の子どもは必ず使用しなければなりません。
ただ車のシートベルトは140cm以上の人を対象にしているため、子どもの安全を考えると、145~150cmになるまではジュニアシートやブースターシートを使うことを推奨しています。
ジュニアシートやブースターシートの使用は、子どもの成長や製品によって異なりますが、基本的に4歳から10歳ごろまでです。
3歳過ぎたけど、簡易チャイルドシートの使用はダメ?
お子様の体重や身長に合ったものを使用するように、国土交通省が提示しています。あまりに小さなお子様がジュニアシートを使用すると、万が一の時に効果が十分に発揮されず、場合によっては、シートベルトをすり抜けたり、腹部を圧迫したりするなど危険な状態となることがあります。発育の状態に応じて適切なチャイルドシートを使用するようにしましょう。
公認チャイルドシート指導員からのアドバイス
簡易型は便利でも一時的な使用にとどめよう
実家の車やママ友の車、タクシーなどチャイルドシートがない車であっても、かんたんにすぐ設置できるのが簡易型チャイルドシートです。車内のグローブボックスに入る小さなものから、ベスト型のやや大きめのものまで、いくつかのタイプに分かれます。
ただ、いくら便利でも簡易型はあくまでも「短時間の応急用」として使うことをおすすめします。もちろん、車のシートベルトをそのまま子どもに使うよりは安全ですが、ふだん使うものや長距離ドライブ用には、丈夫でしっかりしたものを選んだ方がいいでしょう。
また、乳児用の簡易シートはありません。子どもの体格や用途に合わせて、上手に使い分けてください。
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子どもの安全を第一に楽しいカーライフを
チャイルドシートにもいくつかのタイプがあり、軽量化や通気性、座り心地などさまざまな工夫がされています。
チャイルドシートは万が一の際、大切な子どもを危険から守ってくれます。それだけに安全性のチェックは重要です。安心して楽しいカーライフが送れるよう、信頼できる、そして子どもが喜んで使ってくれる簡易チャイルドシートを見つけてくださいね。
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