1本で2役以上の多機能ペン
「多機能ペン」とは、ボールペンにほかの機能が付属したペンのことです。ボールペン+シャープペンシルの一般的なタイプのほかにも、デジタルデバイスで使用できるタッチペンやUSBメモリが付属しているものもあります。
また多機能ペンのボールペンも、複数色ある場合があります。1本でいろいろな役割を果たす多機能ペンをぜひ使いこなしてみましょう。
多機能ペンの選び方 小物王に聞きました!
小物王の納富廉邦さんに、多機能ペンを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
ペンの種類とインクの色で選ぶ
まずは、多機能ペンを使ううえではずせないペンとインクの色がある商品を選びましょう。
ボールペンの色は、黒・赤・青・緑の4色タイプが一般的。予定を書き込むときや、重要部分をノートに書きたいときに色別で使い分けできます。仕事で使うときに、シャープペンシルと赤と黒のボールペンが必須なら、その機能が備わっているかどうかをかならず確認しましょう。
ほしい機能と軸のデザインは合わせて考える
フリーライター、小物王
多機能ペンは、「ボールペン+何か別の機能を持つペン」のことです。たとえば、「ボールペン+シャーペン」は多機能ペンですが、赤と青の2色ボールペンは多色ボールペンであっても多機能ペンではありません。
また、機能が多いほどペンの軸は太くなるので、ほしい機能と軸のデザインは合わせて考える必要があります。
機能が多くなると軸が太くなるだけでなく、ペンが重くなります。長時間使用していると重いペンは疲れてしまうので、重さと機能のバランスも考えましょう。軸の太さは、「ペンケースのなかに入るか・持ち運びしやすいか」なども考えて選ぶと、納得のものが見つかります。
タッチペン(スタイラス)付き
スマートフォンと同様に、一般にも普及してきたタブレット。タッチペンを使用すれば指紋を付けずに操作できるため、ディスプレイの感度を保ったままストレスなく使い続けることができます。
多機能ペンにはタッチペン機能が付いた製品もあるので、手元でタブレットを使用しつつ文字を書くことが多い人に取っては必需品となり得るでしょう。
USBメモリ付き
多機能ペンのなかには、USBメモリを搭載した製品もあります。さほど容量は大きくないので、頻繁に使い回すには不向きですが、予備として持っておくと便利。これ1本あれば、取引先などで一時的にデータを保管したい場合でも安心です。
切り替え方法を確認しておく
多機能ペンでもボールペン+シャープペンシルタイプや、ボールペンの色が複数ある場合は、切り替え方法もチェックしておきましょう。
ほかのペンを出すときには、インクの色に対応している上部のボタンをスライドさせるものや、ペン本体を回転させて使うインクを選ぶものがあります。切り替えのしやすいものを選びましょう。
好きなインクや書き味から選ぶ
フリーライター、小物王
多機能ボールペンと言っても、基本的にボールペン部分に使えるインクはそのメーカーのものだけです。そのため、ジェットストリームのインクが好きなら三菱鉛筆製を、アクロボールの書き味が好きならパイロット製を選ぶ必要があります。
もっとも、現状の油性ボールペンは基本的に粘度が低くサラサラと書ける低粘度仕様です。そのため、書き味にさほどこだわらないなら、国産メーカーであればどのメーカーのものを選んでも問題ありません。
ボール径や芯径にこだわる
ペン先の太さは、書き心地や書き手の好みに直結するポイントのひとつです。たいていのボール径は0.7mm、芯径は0.5mmですが、なかにはカスタマイズして太さを選ぶことができる製品もあります。
普段愛用しているボールペンやシャーペンがあるならば、できれば同じ太さのものを選ぶようにしましょう。一般的に、ペン先が細いものは小さな文字を書くのに適しており、手帳や付箋へのメモに向いています。また、ペン先が太いものは手紙や色紙を作成する場合におすすめです。
ボールペンのブランドから選ぶ
多機能ペンは、いろいろなボールペンのブランドから発売されています。ブランドやメーカーごとの特徴を知ると、より納得の多機能ペンが見つかります。
書き心地がよい「三菱鉛筆」
三菱鉛筆は、ゲルインク、水性、油性と幅広いラインナップのボールペンを発売しているメーカーです。なかでも書き心地に重視したボールペンを多く発売しています。
従来の油性ボールペンよりも摩擦係数を50%まで軽減したジェットストリームや、持ち方や筆圧に合わせて空気のような書き心地が得られるユニボールエアなどがあります。
カスタマイズ性が高い「パイロット」
パイロットは日本はもちろん、世界的にも多くの人に愛用されている文房具メーカーです。パイロットから発売されている多機能ペンは、機能性だけでなくカスタマイズ性が高いのが魅力。同じ機能でもペン先や材質などが異なるラインナップがあります。
材質も樹脂製からステンレス製までそろっています。自分の使いやすい多機能ペンを選びやすいです。
デザインも豊富な「ゼブラ」
ゼブラは、ボールペンからシャーペン、多機能ペンまでデザインが豊富なラインナップがあるのが特徴です。プライベートで使いたいポップでカラフルなものから、ビジネスシーン向けの落ち着いたデザインのものまでそろっています。
さらさらなめらかな書き心地と耐水性にすぐれたジェルインクや、インクがペン先につきにくいグラスカット加工など、使いやすい工夫もほどこされています。
多機能ペンのおすすめ14選 高級感のあるものからスリムなタイプも!
ここまでに紹介した多機能ペンの選び方のポイントをふまえて、小物王の納富廉邦さんと編集部が厳選した、おすすめの多機能ペンを紹介します!

三菱鉛筆『多機能ペン ジェットストリーム 4&1』














出典:Amazon
仕様 | ボールペン×4+シャープペンシル |
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インク色 | 4色(黒、赤、青、緑) |
ボール経 | 0.5mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 直径13.7×全長148.8mm |
重量 | 23.6g |

三菱鉛筆『ピュアモルト 4&1 5機能ペン』
















出典:Amazon
仕様 | ボールペン×4+シャープペンシル |
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インク色 | 4色(黒、赤、青、緑) |
ボール経 | 0.7mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 直径13.7×全長148.7mm |
重量 | 25.2g |
高級感漂うブラックボディ&ウッドグリップ
ジェットストリーム多機能ペン4&1の機構はそのままに、グリップにモルトウィスキーの樽の木を使った高級バージョンです。比較的安っぽいイメージになりがちの多機能ペンにおいて、この製品では全体を黒く塗り、黒い木のグリップを付けることで高級感と大人のムードを出すことに成功しています。
シャーペンの芯も0.7mmと大人仕様になっているのがうれしいポイント。ラバーグリップに比べて指に優しくフィットするため、長時間の筆記に向いています。
また、見た目の高級感に対して価格を抑えている点は見逃せません。大事なお客様の前で使っても恥ずかしくない多機能ペンは、意外に少ないのでお買い得と言えるでしょう。

トンボ『多機能ペン ZOOM505』














出典:Amazon
仕様 | ボールペン×2+シャープペンシル |
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インク色 | 2色(黒、赤) |
ボール経 | 0.7mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 直径13.5×全長142.3mm |
重量 | 37.7 g |
ほかとは一線を画すオリジナリティに満足度も高い
キャップ付きの多機能ペンという異色の製品。まるで万年筆のような葉巻型のルックスは、ほかの多機能ペンにはない、この製品だけの魅力です。キャップは尻軸に装着することができるだけではなく、その状態でノックすればシャーペンの芯が出せるという凝った作りがうれしいですね。軸を回転すればボールペン2色とシャーペンが交互に現れます。
インクに使用しているトンボ鉛筆製の低粘度油性インクは、滑り過ぎずしっかりした書き味が特徴です。太い軸だからこそ可能な厚手のラバーグリップは、ZOOM505シリーズ共通の定評ある握り心地。
外見では多機能ペンに見えないことから、シチュエーションを選ばずに使えるのもポイントです。

ゼブラ『シャーボX』






出典:Amazon
仕様 | ボールペン×2+シャープペンシル |
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インク色 | 自由に選ぶことが可能 |
ボール経 | 自由に選ぶことが可能 |
芯径 | 自由に選ぶことが可能 |
サイズ | 最大軸径11.2×全長138.1mm |
重量 | 22.1g |
多機能ペンを定着させた誰もが知る老舗ブランド
多機能ペン最初のヒット作とも言えるゼブラの「シャーボ」は、現在も「シャーボX」というブランド名で継続中です。元々、高級筆記具として作られていただけあって、そのデザイン、特にスタイリッシュな細身のボディはシャーボ Xならではと言えます。また、中に入れるリフィルを購入時に自分で選べるのもポイント。
なかでも、エマルジョンインクの「スラリ」とゲルインクの「サラサ」の両方が選べるので、自分好みの1本に仕上げることができます。
大人が持つ多機能ペンとしては、トンボ鉛筆の「ZOOM505」と並んで双璧。老舗ならではの安定したメカニズムも日常使いとして頼もしく映ります。

ゼブラ『ライトライト』
















出典:Amazon
仕様 | ボールペン×1 |
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インク色 | 1色(黒) |
ボール経 | 0.7mm |
芯径 | - |
サイズ | 直径11×全長139.3mm |
重量 | 19g |
ペン先が光る異色の多機能ペン
最後に異色の多機能ペンを1点紹介。一見して黒インク一色の普通のボールペンであるものの、ペン先にはLEDが仕込まれており、筆記箇所を明るく照らしながら書くことができます。
つまり、ペンとライトの2つの機能を持つから多機能ペンです。元々は、運送会社の担当者や看護師、建築現場の担当者などが、暗い場所でも筆記を必要とするために作られました。
もちろん、夜間に道を歩いていて思いついたことをメモしたり、枕元に置いてとっさの思いつきをメモしたりするなど、一般用途にも便利に使えます。何と言っても普通のボールペンとしても書きやすいのがポイント。そして、いざというときにパッと非常に明るく光るのが頼もしい多機能ペンです。
パイロット『ドクターグリップ4+1(油性ボールペン0.5mm極細 + シャープ0.3mm)』

出典:Amazon
仕様 | ボールペン×4+シャープペンシル |
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インク色 | 4色(黒、赤、青、緑) |
ボール経 | 0.5mm |
芯径 | 0.3mm |
サイズ | 直径14.1×全長148mm |
重量 | - |
ぺんてる『ビクーニャEX1シリーズ/多機能ペン』








出典:Amazon
仕様 | ボールペン×2+シャープペンシル |
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インク色 | 2色(黒、赤) |
ボール経 | 0.7mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 直径14×全長134mm |
重量 | 19g |
ステッドラー『多機能ペン アバンギャルド』












出典:Amazon
仕様 | ボールペン×3+シャープペンシル |
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インク色 | 3色(黒、赤、青) |
ボール経 | 0.7mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 直径11.5×全長148mm |
重量 | 18g |
The perseids『USBメモリ付き ボールペン 5in1』
















出典:Amazon
仕様 | タッチペン、ボールペン、充電器 |
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インク色 | 黒 |
ボール経 | - |
芯径 | - |
サイズ | - |
重量 | - |
パーカー『ソネットオリジナル』






出典:Amazon
仕様 | ボールペン×2+シャープペンシル |
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インク色 | 2色(黒、赤) |
ボール経 | 0.5mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 1×14×1cm |
重量 | 20g |
三菱鉛筆『ジェットストリームプライム3&1』


















出典:Amazon
仕様 | ボールペン×3+シャープペンシル |
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インク色 | 3色(黒、赤、青) |
ボール経 | 0.7mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 11.7×16.1×138.8mm |
重量 | 30.6g |
ラミー『トライペン』












出典:Amazon
仕様 | ボールペン+シャープペンシル+マーカー |
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インク色 | 黒 |
ボール経 | 0.5mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | ー |
重量 | ー |
プラチナ万年筆『ダブル3アクション』
















出典:Amazon
仕様 | ボールペン×2+シャープペンシル |
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インク色 | 2色(黒、赤) |
ボール経 | 0.5mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 144×14×14mm |
重量 | ー |
セーラー万年筆『マルシャンJP』












出典:Amazon
仕様 | ボールペン×2+シャープペンシル |
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インク色 | 2色(黒、赤) |
ボール経 | 0.5mm |
芯径 | 0.5mm |
サイズ | 181×81×26mm |
重量 | ー |
「多機能ペン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 多機能ペンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での多機能ペンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
小物王からのメッセージ
フリーライター、小物王
どれを選んでも失敗はないから個性を重視したい
実は日本の筆記具というのは、とんでもない水準の高さなので、実のところ多機能ペンでさえ、どれを使っても失敗ということはありません。だからこそ、自分の個性や用途、趣味などを吟味して、自分だからこそ使いたいと思う1本を選んでください。
まずは、自分にどの機能が必要か、そしてデザインが好みであるか、さらに握った時にしっくり来るか。基本的なポイントは以上です。もちろん、普段使いと人前用に分けても良いでしょう。何にせよ、常に一本持っていれば、大体のことに対処できるのが多機能ペンの良さです。
多機能ペンについて知っておきたいこと
多機能ペンの最大の特徴は、1本であらゆる機能を使うことができる点にあります。基本的な機能はボールペンとシャーペンのセットです。ただしボールペンの種類が増えるだけではなく、消しゴムやLEDライト、さらにタッチペンなどが付属してくると、その分だけペンは重くて太くなり、使い勝手も悪くなります。多くの商品から使いやすい1本を見つけるにも、自分に必要な機能をよく考えたうえで、機能的にバランスの取れたものを選ぶようにしましょう。
どれだけ愛着を持てる多機能ペンを探せるか
単純に文房具としての機能を求めるだけであれば、安価でそれなりに使いやすいものを選べば良いだけです。使い捨てを前提として購入するのであれば、多少は壊れやすいものであったとしてもさほど気にはならないでしょう。しかし、なかには何十年も手となり声となって、その人の体の一部のように愛され続ける文房具もあるものです。こうした一品を探し出すことは並大抵のことではありません。
もし、長く愛着を持てるような多機能ペンを探すのであれば、書き心地はもちろんのこと、できるだけ頑丈で劣化しにくいものを選びましょう。なかには製品上の永久保証を行うことによって、一生涯使用できるような多機能ペンを発表しているメーカーもあります。文房具そのものにこだわりのある人は、自身のライフスタイルなども考慮しながら最高の一品を探してみましょう。
日本の多機能ペンはレベルが高い!本当に必要な一本を選ぼう
文房具店に行くと、実にさまざまな多機能ペンが売られています。書き心地の細かな機微が気にならなければ、国産メーカーによる多機能ペンはどれも本当に素晴らしいものです。それだけに、どれを選んでもある程度の満足感を得られると言えます。本当に自分のニーズに合ったものを選ぶためにも、必要な機能や使い勝手を念頭に置いて購入するようにしましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/02 コンテンツ追加・修正のため記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 下田結賀子)
文化、飲食、メディア、ガジェット、雑貨、伝統芸能など、娯楽全般をフィールドに雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、講演などで活動する。 文具系、カバンなどの装身具、お茶、やかん、ガジェット、小説、落語などに関する著書もある。テレビ「マツコの知らない世界」ではボールペンの人、「嵐にしやがれ」ではシステム手帳の人として出演。