パンこね機とは
「本格的なパン作りに挑戦したい」という方におすすめなのが、パンこね機! その名のとおり、パンこねる機械のことをいいます。
ホームベーカリーのように生地を焼くことはできませんが、一度に多くのパン生地をこねて作ることができます。また、ホームベーカリーでは得られない、手ごねのようなキメのあるモッチリとしたパンが焼けるのが魅力。
パンのほかにお餅や餃子の皮、パスタ生地が作れたり、卵の黄身や白身を泡立てられたりする機種も。ほかの調理器具の代用としても役立ちます。
1台あれば料理のレパートリーも広がり、本格的なパンやスイーツ作りに挑戦できますよ。
パンこね機の選び方
パンこね機といっても搭載している機能はさまざま。素材や容量などによって特徴が変わってきます。ポイントは下記のとおり。
【1】一度に作れる分量
【2】羽根の種類やアタッチメント
【3】機能性
【4】ポットの素材
【5】外釜方式か、内釜方式か
これらのポイントを押さえることでより自分が欲しいアイテムに出会えますよ。一つずつ解説していきます。
【1】一度に作れる分量をチェック
ホームベーカリーに比べて、一度にこねられる生地の量が多い点がパンこね機の特徴です。家庭用パンこね機の場合、粉容量は最大600gの製品が一般的。
しかし中には1.2kgまで対応している業務用の製品も販売されています。
最大粉容量が多いものは、最低粉容量も多くなることも。パンこね機を使ってどれくらいの量のパンを作りたいのかを選ぶ前に再確認しましょう。
【2】羽根の種類やアタッチメントをチェック
パンこね機の羽根は、手でこねたときの仕上がりに近づけるため、耐衝撃性や耐摩耗性にすぐれたプラスチックでできています。そのためパンこね用の羽根でも、お餅やパスタ、うどんなどの生地を作ることが可能です。
このような「こねる」ことに特化したパンこね機のほかに、アタッチメントが豊富なミキサータイプのパンこね機もあります。プラスチック製の泡立て専用の羽根が付属したパンこね機なら、生クリームや卵の泡立てが可能です。
羽根の取り外しは基本的にどの製品もラクにできますが、ものによっては扱いにくいと感じることもあるかもしれません。事前に販売サイトの商品説明やメーカーの動画などで調べておいて、取り外しや洗浄がしやすいかもチェックしておくとよいでしょう。
【3】機能性をチェック
パンこね機には、スピード切り替え、タイマー設定ができるものや、付属の羽根を変えることでさまざまな料理を作ることができるものがあります。ひとつずつ見ていきましょう!
▼「スピード切り替え機能」があると、効率よくこねられる
生地の状態や作るものに合わせて、こねるスピードを調整できるタイプが便利です。
機種によって選べる段階が異なります。パンやうどん、お餅をこねる場合は低速回転、卵や生クリームを泡立てる場合は高速回転が便利です。
▼オフし忘れがなくなる「タイマー設定機能」
本体に画面がついたデジタルタイマー式と、オーブントースターのようにぐるっと手でツマミをまわすスイッチ兼用のアナログタイマー式のものがあります。
タイマーの最大設定時間は機種によって異なりますが30分のものと60分のものに分かれます。デジタル式かアナログ式にするかは、使い方をイメージして自分にとって使いやすい方を選びましょう。
ちなみに、デジタルタイマー式のものは、ポット内の温度をリアルタイムで表示する便利な機能を搭載しているものもあります。
【4】ポットの素材をチェック
生地を入れるポット(釜)の素材もそれぞれ特徴があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
▼「ステンレス製」は耐久性が高い
ステンレス製のポットは鏡面仕立てで高級感があります。プラスチックに比べると頑丈な作りで衝撃にも強いです。長時間利用していると温度が上がりやすい点もありますが、付属の保冷剤を利用すれば温度の上昇を防げます。
生クリームや卵を泡立てることもでき、水分量の多い生地も対応できます。パン以外にも、本格的なケーキやスイーツも作りたい人に適しています。
▼「プラスチック製」は初心者におすすめ
プラスチック製のポットはなかが見え、こねている様子を見ることができます。表面がエンボス状にボコボコしているので表面に生地がつきにくく、お餅などもくっつきにくいです。
水分量の少ないベーグルやうどんなどの生地作りにも適しており、軽くて扱いやすいのが特徴。本格的なパンやピザ、うどん作りに挑戦したいのであれば、プラスチック製を検討してみてはいかがでしょうか。
【5】外釜方式か、内釜方式かチェック
生地を入れるポットが外付けしてある外釜方式のものと、ポットが機械に埋め込まれて付いている内釜方式のものがあります。外釜方式でも、内釜方式でも着脱は容易にできるので、お手入れの手軽さは変わりません。
外釜方式はモーターの熱がポットに伝わりにくいのが特徴ですが、外付けされているため少し収納しづらいかもしれません。一方、内釜方式はモーターの熱が伝わりやすいものの、ポットが埋め込まれているため、すっきり収納しやすくなっています。
人気メーカー・ブランドの紹介
この記事を見ていただいていた方の多くは、初めてパンを自宅で作ろうとしていると思います。どの製品がいいのか迷ってしまいますよね。そういうことであれば、メーカーで絞ってみてはいかがでしょうか。ツボを押さえた商品を多く展開しているので、ぜひチェックしてみてください。
▼TAISHO(大正電機販売)|1975年創業、パンこね機の老舗!
パンはパン専門店やスーパー、コンビニで買うものという一般認識だった1970年代。そんな時代に、大正電機販売はパンこね機を開発しました。1975年の創業より、生地をこねる作業負担の軽減や、いかにおいしいパンを作れるかを研究し続けています。
パンこね機だけでなく、電子発酵器もラインナップしているので、一緒にチェックしてみてください。
▼KNEADER(日本ニーダー)|業務用製品もラインナップ
日本ニーダーは、パンを作る機器を専門に取り扱うメーカーです。一般家庭用だけでなく業務用も展開しているので品質は安心できますよ。
パンこね機と発酵器、パン生地を織り込むリバースシーターをメインに展開しています。家庭用の製品は、コンパクト・静音なものもあり人気です。
パン作り教室を開催したり、HPでは天然酵母パンの作り方を掲載したりしているので、ぜひメーカーに付いても詳しくチェックしてみてください。
▼Kitchen Aid(キッチンエイド)|プロも愛用する多機能性が自慢
パンやケーキ作りなどに欠かせないミキサー製品を主に取り扱うメーカーで、創業はなんと1919年! スタンドミキサー、フードプロセッサー、ハンドミキサーなど種類はさまざまです。
多機能性にすぐれているので、多くのプロが信頼を寄せています。見た目もおしゃれなので、気分良く調理できるはずです。
パンこね機のおすすめ10選
それでは、パンこね機のおすすめの商品をご紹介します。大容量タイプ、低価格タイプ、マルチタイプの3種類で分けているので、ぜひチェックしてみてください。
▼おすすめ4選|業務用
▼おすすめ2選|家庭用
▼おすすめ3選|多機能マルチタイプ
すぐに各商品を見るなら、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼おすすめ4選|業務用
家族が多い人や、一度にたくさんのパンを作って友人知人に配りたい、ホームパーティで多くの人にパンを振る舞いたいという人は、業務用としても使われる大容量のパンこね機を検討してみましょう。

日本ニーダーの『パンニーダー(PK1012plus)』は、パンを作る量を日ごとに変えたい方におすすめ。
こちらの機械は、最小で300g〜最大で1.2kgまでの粉を混ぜることができ、幅が広いのが特徴です。そのため、日常使いでは少なめに必要なぶんだけ生地を作り、来客時などには大量の生地を作ることができます。
少ない量も対応可能な大容量タイプ!
ステンレス製のポットなので、丈夫で長持ち。最大粉容量が1.2kgと大きいだけでなく、卵や生クリームを泡立てることもできます。大きなケーキやたくさんのスイーツを作ることも可能です。
反対に、最小粉容量も注目ポイント。300gから作ることができ、比較的少ないので少量しかパンを作らないときでも手軽に利用することができます。
最大2.5kgまで対応! パワフルな業務用
こちらは、なんと最大粉量2.5kgまで対応の大容量ニーダー。特許取得の羽根でグルテンを壊さず、手ごねのように優しくパワフルにこねあげます。
スピード切り替えは5段階調節。業務用ですが、家庭用電源でも使用できます。ポットは取り外し可能で、縦置き・横置きどちらにも対応。
デジタル表示でわかりやすい
粉容量が400g〜1kgと大きく、一度にたくさんのパン生地を作ることができるパンこね機。静音設計になっており、こねている間の音が気になりません。タイマーや操作はデジタル方式で、残り時間が一目でわかるようになっています。
ただし、東日本専用(50Hz)と西日本専用(60Hz)の2種類あるので、購入の際は必ず確認しましょう。
大容量タイプのなかではお手頃!
「安いパンこね機を探しているけれど、容量も譲れない」という人におすすめのアイテムです。こちらのパンこね機はスイッチがアナログ式でスピード切替機能がないため、粉容量が1kgと大容量タイプのなかでは比較的安価で販売されてます。
60分タイマーが付くのも便利ポイント。羽根は1種類しかついていませんが、パン以外にも、うどん生地、お餅を作ることができます。
▼おすすめ2選|家庭用(安い)
パンこね機は値段が高いものも多いですが、ここでは比較的安い価格で手に入るものをご紹介します。卓上で使えるコンパクトなものなら、子どもと一緒でも楽しめますね。ご家庭で気軽に試してみたい人はチェックしてみてください。

大正電機の『レディースニーダー(KN-30)』は最大の粉容量は600gと少なめですが、そのぶん価格は安くなっています。
性能面では、泡立て機能はないものの、パン以外に、うどん・お餅を仕上げることができます。購入したいけれども予算的に厳しい人は、まずこちらの商品を購入するのがおすすめです。
シンプル機能でリーズナブル
昔ながらのツマミで動くアナログ式のパンこね機です。60分タイマー付きで、1回の操作でパンをこねるところから発酵、ガス抜きまでの工程をこなします。
パン生地以外に、うどんやお餅も作れます。シンプルな機能で、粉容量が最大600gであることからリーズナブル。一度にたくさんのパンを作らない人や、初めてパンこね機を購入する人には買いやすいアイテムでしょう。
4000円以下で購入できる、高コスパ!
生地をこねる際に便利な5段階のスピード調整機能が備わったミキサー。序盤はスピーディーに混ぜつつ、生地がまとまってきたらゆっくり回転させることで、効率よく作ることができます。
生地作り用のアタッチメントのほかに、クリームなどを作るためのアタッチメントも付いているので、いろんなシーンに使えるはずです。4,000円未満で購入できるというコスパの高さも魅力のひとつ。
▼おすすめ4選|多機能マルチタイプ
パンこね機はパン生地だけではなく、うどんや餃子の皮、なかには生クリームやメレンゲが作れるものもあります。パン以外の料理も作れる商品をご紹介します。

日本ニーダーの『家庭用パンニーダー(PK660D)』は手作り料理の幅を広げたい方におすすめです。こちらの機械ではパン以外にもさまざまな生地を仕上げることができます。
機械に生地がくっつきにくいのが特徴で、水分量が少ないベーグルなどの生地も簡単に仕上げることができますよ。
そばやピザ生地など幅広いレシピに使える
エンボス加工で生地がくっつきにくく、ベーグルやうどんなど水分の少ない生地も対応できます。パン生地やうどん以外にも、そばや餃子の皮、ピザ生地やフィナンシェの生地も作ることができます。
5段階のスピード切替機能と30分のタイマー式。粉容量は最大600gですが、家庭で料理を楽しむのであれば十分なサイズのパンこね機です。
アメリカ製のパワフルな1台!
キッチンエイドは100年の歴史を持つアメリカの老舗ブランド。特にこちらのスタンドミキサーは人気が高い商品。10段階の速度調節レバーで、ゆっくりめのかき混ぜから高速撹拌まで自由自在。
また、別売りのアタッチメントを取り付ければ、お肉のミンチやフレッシュジュースなども作れる万能な1台です。こちらはステンレスボウルなので耐久性も十分。サイズも大きいので、業務用としても活躍します。
多用途で使えるスタンドミキサー
1987年に設立された家電や冷凍機器などを扱うメーカー。こちらのスタンドミキサーは3種のアタッチメントが備わり、パン生地をこねるだけでなく、卵の泡立て、クリームの撹拌にも対応しています。
スピードは6段階に調整でき、低騒音設計なので、自宅でも扱いやすいはずです。パンやお菓子作りに挑戦したい人にぴったりの製品です。
生地の粘度を問わず混ぜ合わせられる!
粘度の高いピザ生地などを混ぜるときに便利なフックや、一般的な粘度のパン生地を混ぜるのに適したドゥーフックのほか、2種類のアタッチメントが付属するミキサーです。
生地を混ぜやすい独自の回転方式を採用しており、すばやくこねることができます。ホコリが入りにくい防塵カバーや、近隣に迷惑になりにくい静音性を備えているのも嬉しいポイント!
【比較一覧表】料金などを比べる
【ランキング】通販サイトの最新人気! パンこね機の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのパンこね機の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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【まとめ】エキスパートのアドバイス
使用目的に合わせて機能を選びましょう
パンこね機は、パン作りの際の材料を混ぜる機能がメインの家電です。機械の性能によっては、パンを作るときだけでなく、クリームの泡立てやお餅作りなどにも役立ちます。
購入するときは、使用目的に合った機能を中心に選ぶといいでしょう。こちらの家電の使用頻度はそのほかのキッチン家電に比べると、そこまで多くないので、収納スペースの確保も必要です。キッチンスペースの大きさに合わせたサイズを選ぶようにしましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
フードコーディネーターと管理栄養士が立ち上げた料理研究家による会社、合同会社HITOOMOIのフードコーディネーターです。 大切な人のために手作りの料理を振る舞うシーンを作ることで、 生きててよかったと思える社会の実現を目指しています。 主にレシピの開発、記事執筆、栄養計算、商品開発、食・健康に関するコンサルティングを行っています。SNSで手作り料理を発信中。