ベイトリールとは 飛距離をコントロールするバス釣りに便利
リールの種類は大きく分けて「スピニングリール」と「ベイトリール」の2種類があります。
ベイトリールはルアーの飛距離をコントロールしやすく、よりタイトにポイントを攻めることができるルアーフィッシング必須のアイテムです。バックラッシュと呼ばれるライントラブルがたびたび発生することから、以前は上級者向けとうたわれてきました。
しかし最近は、ベイトリールの汎用性が広がっており、さまざまな釣りに使われています。なお、ベイトロッドと組み合わせれば、太いラインで濃いカバーやストラクチャーを果敢に攻めることが可能です。
また、ベイトリールはバス釣りに人気で、バス釣りにおすすめのベイトリールは以下をチェックしてください。
スピニングリールとの違い スプールそのものが回転!ロッドの上にセット
スピニングリールは、スプール(糸を巻くパーツ)の周りをラインローラーやベールなどのパーツ自体が回転し、糸をスプールに巻いていく仕組みです。また、キャストの際はラインローラーから外れた糸がスプールから放出されていきます。
一方ベイトリールは、巻き取りも放出もスプールそのものが回転する仕組みで、ここが大きな違いです。また、スピニングリールはロッドの下向き、ベイトリールは上向きにセットするといった違いもあります。
さらに、スピニングリールはハンドル位置を左右入れ替えることができるのにたいし、ベイトリールはどちらか固定です。利き手で巻きたい方は注意しましょう。
ベイトリールおすすめ19選 シマノ、ダイワほか人気メーカーからコスパのよい製品まで
ここからは、釣りライターの中山一弘さんに選んでもらったおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。

主役の座を守り続けるベイトリールの完成形!
シマノのフラッグシップモデルで、ロングキャストはもちろん、ピンポイントへのソフトランディングなど、ルアーフィッシングに必要なすべてのテクニックを高次元で再現してくれるベイトリールの決定版ともいえる名品です。
キャストフィール、精度、どれをとっても文句のつけようがない、釣り人の意思に忠実なベイトリールです。

バーサタイルを極めた万能選手!
DCを搭載しているのでライントラブルから釣り人を開放してくれます。ロングキャストを繰り返す釣りに最適なリールに仕上がっていると言えるでしょう。
パーミングしやすい形状や、大物とのやりとりでも安心の屈強なボディなど、あらゆるシチュエーションでストレスのない釣りが展開できるのが最大のメリットです。愛用者が多いのも納得の完成度の高さです。

ベイトフィネス専用設計で攻め方の幅が広がる!
近年のバスフィッシングに欠かせないベイトフィネスを身近にしてくれるモデルです。軽量ルアーのコントロールが容易で、ピンポイントに送り込める再現性は実に見事。
ギア比8.0はルアーがすばやく回収できるのでテンポよくポイントが攻められます。静と動の差が激しい釣りだけに、この一台があると安心できます。

この価格帯でDCを搭載!
DCブレーキを採用しながら、コストを抑えた良心的なモデルです。バックラッシュを激減させくれるので、釣りに集中することができます。
ベースとなっているモデルがそもそもミドルクラスで評価の高かったリールだけに実力も本格派。メインリールとしてはもちろんですが、DCを一度は試してみたいという理由で買っても後悔のないモデルです。

変わる必要がないベイトリールの金字塔
登場以来、大きな変更もなくこのデザインを貫いている不変のリールです。剛性が高く、がっちりした造りは手にしているだけで安心感を与えてくれます。
シンプルな遠心ブレーキシステムは、釣り人の意思に忠実に応えるだけでなく、セッティングを煮詰める楽しさもあります。数々のリールを乗り継いだ釣り人が最後に到達する領域にあるルアー史に残る名品といえます。

ピッチングなどテクニックの再現性を高めるモデル
コンパクトなボディにパーミングしやすいスプール位置など、手にしっくりとくるデザインが秀逸です。
フルキャストはもちろん、ピッチング、スキッピング、アンダーキャストによるコントローラブルな中距離戦など、テクニックを存分に活かすことができます。自分が持っているテクニックをワンランク上に押し上げてくれるベイトリールです。
軽量タイラバ用リール
ICカウンター搭載。100mmのロングハンドルアームでハンドルノブは大型EVAハンドルです。滑りにくい仕様になっています。下巻きのいらないPE1号-200mの浅溝スプール。ラインストッパー付きで、ラインを通す手間がかかりません。スーパーメタルフレーム採用で、負荷が大きくても撓みがなくしっかり巻き上げられます。ワンプッシュでクラッチをオンにできます。オフのときはスーパースプールフリーで高速で仕掛けを落とすことも可能です。
ヘビーライン対応TWS搭載機
次世代両軸ベイトリールテクノロジー「HYPERDRIVE DESIGN」による、初期性能が長く続くことを目指した設計思想のベイトリールです。従来のTATULAシリーズにTWS(T-ウイングシステム)などの最新テクノロジーを搭載したモデルで、バックラッシュを防ぎ飛距離とコントロール性が最適かされています。
SVスプール搭載のバーサタイルリール
HYPERDRIVEデジギア搭載で強度と回転フィーリングが向上。HYPER ARMED HOUSING(Al)でコンパクトながら強靭なボディ剛性も実現。φ32mmのSVスプールを搭載し、軽量ルアーから幅広いルアーウエイトに対応。ソルトウォーターゲーム対応でコアアングラーから初心者まで、バーサタイルに対応するモデルです。

コストパフォーマンス最強の高品質ベイトリール
なかなか1台で済ませることができないバスフィッシング用のベイトリールだけに、コストも重要な観点です。
このリールは1万円台ながらも精度がとても高く、キャストフィールも大型魚とのやりとりも実にスムーズです。同シリーズにもたくさんのラインアップがありますが、このモデルは特にお買い得感が高い製品に仕上がっています。
バスダッシュ (Bassdash)『SpiritFox』
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ルアーフィッシング用ベイトリールの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのルアーフィッシング用ベイトリールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ベイトリールの選び方 ブレーキ機構、ラインの太さと量、ギア比
それでは、ベイトリールの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】種類で選ぶ
【2】ブレーキ方式の違いで選ぶ
【3】ギア比で選ぶ
【4】釣りの種類に合わせてサイズで選ぶ
【5】ドラグ力や性能で選ぶ
上記の5つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】種類で選ぶ 形状は2種類
ベイトリールの形状はおもに「丸型」と「ロープロ型」の2種類に分けることができます。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
▼丸型:パワーと剛性が魅力
丸型は昔ながらの大きく丸いボディが特徴です。バス釣りでも利用できますが、海釣りでのオフショアジギングや大型魚におすすめで、力強さと剛性を兼ね備えています。
その反面、細かな操作性には不向きなので、バーサタイルの釣りをしたいならロープロ型がよいでしょう。
▼ロープロ型:細かな操作性と扱いやすさが魅力
ロープロ型は細かな操作性にすぐれパーミングがしやすいのが特徴です。ベイトリールと言われてまず思い浮かべるのがこのタイプではないでしょうか。
各メーカーもラインナップが豊富で、最近はコンパクトモデルに力を入れており、軽量なルアーを操作するベイトフィネスリールも人気です。
初心者から上級者まで汎用性高く利用できるのがロープロ型といえるでしょう。
【2】ブレーキ方式の違いで選ぶ 遠心、マグネット、電子制御
ベイトリールを購入する上で最初に考えてほしいのは、対象製品のブレーキ機構の種類です。
代表的なものでいくと「遠心ブレーキ」「マグネットブレーキ」「電子制御ブレーキ(DC=デジタルコントロール)」の3種類があります。ここではそれぞれの特徴をみていきましょう。
なお、メカニカルブレーキは共通するブレーキシステムなので割愛。
▼遠心ブレーキ:近距離も遠投もバランスの良いブレーキ
キャストフィールが良く、コントロールできればアグレッシブにピンポイントが攻めやすいのが「遠心ブレーキ」です。
ブレーキシューと呼ばれるスプールに取り付けられているスライド式のスイッチ切り替えることでブレーキの強弱をつけます。スプールが回転する遠心力で外側に動きブレーキをかけるため、キャスト直後の高回転時はブレーキ力が強く、後半は弱くなります。
そのためキャスト直後のバックラッシュを防ぎつつゆるやかなキャストを実現できるのが特徴で、シマノ、アブ・ガルシアの製品に多く採用されています。
▼マグネットブレーキ:ダイワがもっとも多く採用するブレーキ
外側についているダイヤルを調整し、内部の磁石とスプールの距離でブレーキ力を調整する「マグネットブレーキ」は、強弱のコントロールがしやすくトラブルが少ないのが特徴です。
ダイヤルには数字が記載されており、数字が大きいほどブレーキ力も強くなっていきます。
遠心ブレーキと異なり、キャスト直後も後半も均一なブレーキをかけることができ、重いルアーを投げるのに向いているといわれています。
採用メーカーはダイワ、シマノ、アブ・ガルシアなどで、マグネットブレーキか遠心ブレーキかは正直好みが別れるところですが、ダイワのベイトリールは大半がこのタイプです。
▼DCブレーキ:シマノが開発した自動制御ブレーキ
スプールの回転数などを電子制御で自動コントロールしてトラブルを激減させてくれるのが「DCブレーキ(DC=デジタルコントロール)」です。
このDCブレーキはシマノが開発した電子制御システムで、上位機種をはじめアンタレスといった代表機種にも採用されはじめています。
キャスト直後はブレーキが瞬間的に止まり、スプールの高回転時にブレーキがかかりはじめ、後半にかけて緩くなっていく仕組みで、バックラッシュ防止と遠投性能を両立している点が特徴です。
【3】ギア比で選ぶ ノーマルギア、ハイギア、ローギア
ベイトリールには「ギア比」によっていくつか種類があり、ハンドルを一回転させたときに巻き取れるラインの量によって、ノーマルギアのほか、ハイギアとローギアが選べる製品が多くなってきています。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
▼ノーマルギア:初心者やビギナーにおすすめ
ハンドル1回転あたりの糸巻量は、一般的に「6:1」前後がノーマルギアと呼ばれています。初めてベイトリールを購入する初心者やビギナーの方などは、迷ったらノーマルギアを購入しておくことをおすすめします。
▼ローギア:大物狙いにおすすめ
「5:1」以下のギア比は一般的にローギアと呼ばれています。ローギアは重いルアーの巻き取りや巨大な対象魚が掛かったときでもハンドルが巻きやすいといった特徴があります。
ただ、感度がじゃっかん鈍くなるため、ルアーアクションがしづらいといったデメリットもあります。
▼ハイギア:中級者・上級者におすすめ
「7:1」以上のものはハイギアと呼ばれ、「8:1」以上はエクストラハイギアと呼ばれています。
ハイギアはすばやくラインが回収でき、手返しがよくなったりルアーの動きを感じやすいというメリットがありますが、その分巻きが重く感じるというデメリットがあります。
それぞれのメリットを知って必要なギア比を選ぶようにしましょう。
【4】釣りの種類に合わせてサイズで選ぶ ラインの太さとスプールの糸巻量が関係
リールにはいくつかサイズがあり、ほとんどの場合はスプールに巻き込めるラインの太さと量によってリールの大小が決まっています。
12lbのラインが90m前後巻けるサイズが標準となりますが、それ以上の太いラインが使いたいのに小型ベイトリールを買ったのではラインの巻量が不足しますし、逆に軽量ルアーを操るベイトフィネスをしたいのに大型リールを買えば、持ち重りがして使いづらくなります。
まずはやりたい釣り、使いたいラインに応じてリールを選ぶ必要があります。また、クラッチの位置やサミング(指で調節する動作)のしやすさなどは個人差が大きいので十分注意してください。
【5】ドラグ力や性能で選ぶ

ドラグとは魚が掛かったときにラインの限界を超えて切れないように、ラインを自動的に放出する機構のことです。
ベイトリールでは、クラッチがオンの時にドラグノブで調整し、オフの時は自由に回転するため指で調整するといった使い分けもできます。ですがそのテンションの調整が難しく、ラインブレイクのもとや、せっかくフッキングできたターゲットをばらしてしまうといった原因のもとでもあります。
そこで注目したいのが、ドラグ力や基本性能です。いまのベイトリールは繊細さが求められるベイトフィネスやパワーフィネスなどに対応するため、ドラグ性能が従来と比べ飛躍的に伸びています。
引きの強い魚を狙う釣りやPEラインを使用することが多いアングラーは、こうしたドラグ力や性能にも注目してみてください。
ベイトリールのハンドル位置を決めておこう 釣りライターからのアドバイス
右巻き? 左巻き?
ベイトリールは右ハンドルと、左ハンドルそれぞれのモデルが存在しています。最終的には好みになりますが、右利きの人は右ハンドルが基本となります。
理由としてはキャスト時の重量配分や持ち手と利き手の相関関係などが挙げられますが、自分なりの考えて選んでも間違いではありません。ただし、スピニングリールとは違い、後からハンドル位置を替えることはできないので、購入前にきっちり決めておくことが大切です。
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ベイトリールの使いやすさを体感しよう
これまでベイトリールの選び方とおすすめの商品を紹介してきました。あなたにぴったりの1台は見つかったでしょうか。
ひと昔前はベイトリールといえば上級者が使うものというのがセオリーでしたが、今はダイワ、シマノをはじめとした各メーカーから高性能低価格の商品が数多くラインナップされています。
バックラッシュを防ぎ、正確なキャストと高いパーミング性能を発揮するたくさんの技術がいまのベイトリールにはつまっているので、ビギナーや初心者もぜひ積極的に試してみてください。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。