ルアーで釣れる海の魚とは
海に住む魚の多くはルアーで狙うことができます。都市に近いところだと、シーバス(スズキ)、クロダイ、アジなどはもちろん、港湾ではメバル、カサゴ、アイナメなどの根魚も人気です。
外洋が近く潮通しが良ければアオリイカなども狙えますし、サーフ(砂浜)ではヒラメやマゴチといった高級魚も釣れます。
また、ソーダカツオやシイラ、メジマグロ(マグロの幼魚)、イナダ(ブリの幼魚)といった回遊魚とのファイトも楽しいものです。
いまあげたのはすべて岸から狙える獲物です。船からだとこの数倍は対象魚が増えます。まずはどんな魚が釣りたいか、あらかじめ決めておきましょう。
海釣りルアーの選び方 初心者におすすめ!
釣りライターの中山一弘さんに、海釣りルアーの選び方を教えてもらいました。ポイントは以下です。
【1】深度に合わせて種類を選ぶ
【2】タックルとのバランス
それぞれ詳しくみていきましょう。
【1】海釣りルアーの種類は深度にあわせて選ぶ
海釣りの深度は大きく分けて海面、海底、中間の3層というように分けることができ、魚の生態やその日の状況にあわせて狙うポイントや魚を変える必要があります。
ルアーにもそれぞれに適した種類がありますので、まずはそこを把握しましょう。
海面~中間:「フローティングミノー」「トップウォータープラグ」
小魚に似た外見の「ミノープラグ」は、大きく分けて浮くタイプの「フローティングミノー」と、沈むタイプの「シンキングミノー」があります。ただ巻きで動きを演出してくれるものも多く、フローティングミノーは表層狙いに最適です。
トップウォータープラグは、水面で逃げ惑う小魚を演出するルアーで、フローティングミノーに近いですが、トゥイッチやジャークなどの操作が必要です。
これらは表層を泳ぐシーバスや青物などに適しています。
中間~海底:「シンキングミノー」「メタルジグ」「バイブレーション」
海釣りで低層や根魚を狙うなら「シンキングミノー」や「メタルジグ」「バイブレーション」「メタルバイブレーション」など、自重で沈むものがおすすめです。一度海底まで沈め、あとは巻きながらターゲットの魚が食いつくのを待ちましょう。
ヒラメやマゴチといったフラットフィッシュから、シーバス、青物、サワラなどの魚を釣ることに向いています。
しかし、根掛かりには要注意です。はじめていく釣り場で試してみたら一投目でロストなんてこともよくありますので、フィールドの状況は入念に調べておくことをおすすめします。
遠投不要なら「ソフトルアー」や「エギ」も検討
ワームのような「ソフトルアー」では自重がそもそも軽いため遠投には不向きですが、においなどの効果が付与されているため、ハードルアーでの食いつきが悪い時に利用してみることもおすすめです。ジグヘッドなどに取り付ければ、ある程度の距離や深さも狙うことができるでしょう。
こうしたソフトルアーは根魚をはじめ、アジやメバルなどにも適しています。
また、イカやタコを狙いたいなら「エギ」もおすすめです。イカは回遊しているのにたいし、タコは海底をさぐる釣りなので、違いはありますが、慣れれば初心者でも楽しめること間違いなしです。
【2】海釣りルアーはタックルとのバランスが大事
ルアーの重さやサイズはタックル(ロッドやリール、仕掛けやラインなどの釣り道具一式)とのバランスがひじょうに重要です。
釣りたい魚の大きさにあわせてルアーのサイズを決める
魚の大きさも当然千差万別。種類にもよって違いはありますが、大きい魚ほどベイトフィッシュ(普段食べている小魚)も大きくなっていきます。そのため、狙いたい魚が普段捕食しているサイズのルアーを選ぶことが非常に重要です。
例えば、アジングで人気のアジ(20cm)を狙うのに、10cmサイズのルアーでは絶対に釣ることはできません。ルアーを購入する際は対象魚も記載されていることが多いので、必ず確認するようにしましょう。
重さはロッドの適合ルアーウエイトを確認
例えば、メバルやアジを釣るためのやわらかい竿で大きなミノーは投げられません。同様に重たいメタルジグを遠投するタックルに、ソフトルアーをセットした軽量ジグヘッドは投げられません。 それぞれのルアーには適したタックルがあります。自分が持っている道具で投げられるか、よく調べてからルアーを選びましょう。
海釣りルアーのおすすめ12選 初心者にうれしいセットなども!
海釣りルアーの選び方のポイントをふまえて、釣りライターの中山一弘さんに選んでもらったおすすめの海釣りルアーと編集部が厳選した海釣りルアーを紹介します。

世界中の魚を虜にするシンキングミノーのド定番
海釣りで万能なミノーといえばこの製品です。絶妙のバランスでゆらゆら沈むようにセッティングされているシンキングミノーで、リトリーブすると独特のキビキビしたアクションで魚を誘います。
基本的に投げて自分が狙いたい水深にルアーが沈下するのを待ってから巻くだけの「タダ巻き」が一番釣れるので初心者にもおすすめできるルアーです。海釣りルアー初挑戦なら、まずはこれを買って投げてみてください。

ロストを恐れず大遠投を決めろ!
岸からメタルジグを遠投して狙う回遊魚はファイトが楽しいだけでなく、食べてもおいしい大人気ターゲットです。この製品は最初からフロントにアシストフックがついているのにコスパがいいのがメリット。
根掛が多い場所ではテール側のトリプルフックを外して使えばほとんど引っかからなくなります。投げて巻くをひたすら繰り返す釣りなので、体力をつけて釣りに臨みましょう!
あらゆるフィールドに対応できるシンキングペンシル
スピンドル構造による振動でしっかりと魚の注目を集めることができるシンキングペンシルです。またボディ全体は3Dバイオニックペイントを施されていますので暗い水の中でもわずかな光をしっかりと反射して誘惑してくれます。フックも高品質のものを採用していますので、魚が逃げるのをしっかりと防いでくれます。あらゆるフィールドで使えるルアーです。

エギングで大活躍!最初の一本ならコレ
釣ってよし、食べてよしのアオリイカは大人気のターゲットです。アオリイカを疑似餌(ルアー)で狙う釣り方を「エギング」と呼ぶのは、専用ルアーが「エギ(餌木)」と呼ばれているところからきています。
大昔の漁法からヒントを得ていますが、当時から基本的なフォルムが変わっていない日本独自の発展を遂げてきたルアーになります。その伝統を受け継いでいるのがまさにこの製品。
バランスのよさと、アオリイカへのアピールは約束されているので、今でもファンが多いエギのひとつになっています。とりあえず、ピンクとオレンジ系を買って釣り場へGO!

スレたシーバスが思わず口を使う!
ルアーや仕掛けに慣れてしまい釣れなくなった(スレた)シーバスでも思わずスイッチが入ってしまう、魚にとって魅力あふれるソフトルアーです。このルアーはジグヘッドと組み合わせて使いますが、基本は魚がいそうなポイントをそーっと流すだけで釣れます。あまり激しいアクションを入れると逆効果になるので注意してください。
また、サイズやフォルムからも想像できるとおり、イワシなどの同サイズの小魚を主食としているあらゆる魚が釣れるルアーでもあります。気になるポイントを見つけたらとりあえずこれをつけてキャストしてみましょう。

ライトソルトルアーでの常備薬
メバル、カサゴ、アイナメといった根魚を中心に、あらゆる魚種が釣れてしまうソフトルアーがこの製品です。ぽっちゃりしたボディとシャッドテールのなまめかしいキックアクションが猛烈にアピール。根にへばりついている魚も思わず浮き上がってくるルアーです。
潮(しお)が動かない時間帯でも魚が拾えるルアーはそう多くありません。ライトソルトゲームで遊びたいなら、必ず持っておきたいアイテムです。
ナチュラルなアクションが魅力的なミノー
シーバス狙いにぴったりなヘビーシンキングミノーです。独自のセカンドドリップ構造によってスピードを落としてもリアルなアクションが可能となっています。遠投性能も非常に高く、さまざまなフィールドに対応することが可能となっています。シーンを選びませんので、とにかく使いやすいミノーがひとつ欲しいという方におすすめです。
シーバス用ミノーの定番
シマノから販売されているシーバス用ミノーの定番です。リップなど細部に補強を施し、重心移動装置AR-C搭載で、キャスト時とスイム時にそれぞれベストポジションをキープできます。また、本物のイワシに似たウロコを持つ「狂鱗」カラーで、よりシーバスフィッシングを楽しめ、フローティング、サスペンド、シンキングとそれぞれラインアップされています。
扱いやすく青物やシーバスにおすすめ
キャストから着水、着底、リトリーブの一連の流れがスムーズで扱いやすいメタルバイブレーションです。約1秒で1m沈んでいくので水深もわかりやすいのが魅力。とくに、ボートシーバスで効果を発揮してくれます。
巻き抵抗を抑えつつ浮き上がらずに波動を起こしてく
ただ巻くだけでもしっかりと魚に対してアピールしてくれるルアーです。巻き抵抗を抑えつつ、しっかりと浮き上がり過ぎずにとどまってくれますので、初心者の方でも魚との駆け引きを楽しみやすくなっています。重量はそれほどありませんが、投げやすいという点もポイントです。さまざまなシーンでとりあえず選べるルアーが欲しいという方にもおすすめです。
あると便利なメタルジグバイブレーションのセット
長距離キャストもしやすいメタルジグバイブレーションのセットとなります。本体はしっかりとスイングしてくれますので、しっかりと魚の注目を集め、本体の反射効果で誘惑することができます。また尻尾部分は独立したパーツになっており、360度回転しますので、さらに水中を揺らして少し離れたところにいる魚にもアピール可能です。
尻尾部分が自在に動いてリアルさを演出
スタイルとしてはオーソドックスなバイブレーションですが、このルアーの最大の特徴は独立した尾びれ部分です。体部分とは別になっていますので、まるで本物の魚のようなリアルな動きを再現することが可能です。まさに、ハードルアーの常識を覆すアイテムとなっています。従来のルアーでは満足できないという方は一度お試しください。
「海釣りルアー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 海釣りルアーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの海釣りルアーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
海釣りルアーのおすすめカラーは? 釣りライターからのアドバイス
海釣り以外の釣りでもほぼ似たような傾向はありますが、日中は小魚に合わせたナチュラルカラー、夜は白などの膨張色を主体としたカラー、濁りが強い日はピンクや蛍光黄色などのチャートカラーといった使い分けはここでも当てはまります。無難なブルーバック(背中が青や緑のもの)、夜のゲームに強いレッドヘッドなどを買っておきましょう。
地域によってはローカルでだけよく釣れるカラーも存在するので、 シーバス ヒラメ シンペン地元の釣具屋さんにヒットカラーを聞いておくのもひとつの方法です。
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自分が釣りたい魚やスタイルを見つけよう まとめ
これまで海釣りルアーの選び方とおすすめの商品を紹介してきました。
海釣りルアーといっても、ここで紹介したのはほんの一部にすぎません。海釣りにはさまざまなスタイルの釣りがありますが、狙う魚や層によって選ぶルアーが変わってくるというのはお分かりいただけたでしょうか。
ルアーだけでなく、そもそもタックルじたいがかわってきますので、まずは自分が釣りたい魚やスタイルを見つけて、少しずつラインナップを広げていくとよいでしょう。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。