サウンドバーとは?
サウンドバーは、Bluetoothで接続できるタイプも多く手軽にTVとつなげられて高音質化できるのが特徴です。4KなどTVの画質には満足しているけれど、音声が物足りないと感じるときに適しています。サブウーファーつきで、2つ設置するタイプもあります。
また、スマートなデザインはスタイリッシュでリビングの中に設置してもおしゃれなインテリアとしてもマッチします。コンパクトで目立たないサイズ感ですが、音質と音量はダイナミックなものになります。
TVの高音質化か、ホームシアターを目指すか
横長のワンボディで高音質なサウンドを流せるサウンドバー。最初に考えたいのは、シンプルにTV放送の音をパワーアップさせたいのか、それとも映画やゲームをサラウンドで臨場感を高めたいのか、という購入動機です。
「購入したTVで人の声が聞き取りづらいからサウンドバーを買いたい」という理由でしたら、1万円以下の予算でもじゅうぶんな買い物ができます。
映画やゲームの5.1ch、7.1chサラウンドを体験したい人はもう少し予算を増やして、バーチャルサラウンドに対応したモデルを選びましょう。
ホームシアターセットやシアターバーとの違いは?
それぞれの特徴を理解しましょう。
【ホームシアター】
ホームシアターセットは、複数のスピーカーを設置し、映画館やライブ会場のような臨場感を自宅で楽しめる本格的な音響セット。設置に手間がかかるのがネック。
【ホームシアターバー】
サウンドバーに比べてより立体的な音響にこだわっているのが特徴。8K放送で採用されている22.2chの3次元音響に対応したモデルも登場しています。
サウンドバーの選び方
オーディオ&ビジュアルライターでAV評論家の折原一也さんへの取材をもとに、サウンドバーを選ぶときのポイントを紹介します。ポイントは下記のとおりです。
【1】好みのタイプから選ぶ
【2】設置場所を考えてサイズを選ぶ
【3】接続方法で選ぶ
【4】音質やサラウンドシステムで選ぶ
【5】サブウーファーの有無を確認
さて、早速見ていきましょう。
【1】好みのタイプから選ぶ
サウンドバーは、ワンボディと2ユニットタイプの2種類からなります。自宅テレビの配置やサウンドバーの性能などからどちらが合うか考えて、選んでみましょう。
ワンボディタイプ:コンパクトで置き場所に困らない
ワンボディタイプとは、サウンドバーのみで音楽や音声を再生するベーシックなタイプのもになります。薄型テレビの下に収まるコンパクト設計なので、置き場所に迷うこともありません。
製品によっては、壁掛けタイプのものがあります。2ユニットタイプと比較して、重低音の迫力で劣りますが、手軽に設置することができ、リーズナブルな価格のものもあるので、はじめての人におすすめです。
2ユニットタイプ:ウーファー搭載で迫力の重低音が楽しめる
2ユニットタイプは、サウンドバーとサブウーファーが付属したタイプにものになります。ウーファーが付属されていることで、重低音かつ迫力のあるサウンドが楽しめます。
サウンドバー、サブウーファーと2点を設置することになるので、スペースを準備することになりますが、音質にこだわりたい人におすすめです。
【2】設置場所を考えてサイズを選ぶ
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
サウンドバーを設置する際には、TVとのサイズの組み合わせも確認しておきましょう。32型以下のテレビでは、見た目のマッチングも考えると、画面幅に対して大きすぎない幅50cm以内のモデルがおすすめです。ノートPCやPCモニタと組み合わせる際にも、小さめのサイズがマッチします。
たとえば、TVのサイズが50型であれば、幅1.1m程度あるので、サウンドバーが大きめサイズでも問題ありません。ただし、TVスタンドの足の隙間にサウンドバーを置く場合は、サイズ測定は必須。
幅何cmまでのスピーカーが入るか、高さ何cmまで画面を隠さずに置けるか、またTVのリモコン受光部が隠れてないかどうかもメジャーで測って確認しておきましょう。
【3】接続方法で選ぶ
サウンドバーとTVの接続は、有線のHDMI接続が一般的です。4Kテレビと組み合わせる場合は、対応規格に注意しましょう。
世代の古い光デジタル端子を利用している製品では、音量操作は付属リモコンで行うしかありません。音量操作は日常的によく使うものなので、操作性を求めるならHDMI端子搭載のモデルを選びましょう。
ただし、光デジタルでもサラウンドには対応でき、同じ音源では音質差もないので、予算のために割り切る選択肢もあります。
スマホやタブレットなどのモバイルデバイスを音源に音楽再生や動画再生をする場合は、無線方式のBluetooth接続やWi-Fi接続などのワイヤレス接続に対応した製品なら手軽に楽しめます。
【4】音質やサラウンドシステムで選ぶ
音響にこだわるなら、下記の機能を搭載しているかをチェックしましょう。
「Dolby Atmos」
Dolby Atmosとは、映画館からホームシアターで採用されている立体的な音響システムで、臨場感ある音を味わえます。映画やゲームを楽しむならこちらがおすすめ。
「バーチャルサラウンド」
聴覚の錯覚を利用し、立体的かつ臨場感を感じるサウンド再生ができます。
「4Kパススルー」
一般的に、テレビからサウンドバーに音声データを送るときは圧縮するので、どうしても劣化してしまいます。ただ、4Kパススルー機能があれば、音だけ直接サウンドバーに転送するのでクリアな音が聞けます。
「ハイレゾ音質対応」
より高音質を楽しみたいなら、CD音源よりも音質に優れたハイレゾ音質に対応したモデルを選びましょう。
【5】サブウーファーの有無を確認
サウンドバーは基本的にワンボディで、重低音から高音域までカバーします。
しかし、製品によっては本格的なホームシアターシステムのように、外付けのサブウーファーでさらに迫力の重低音を実現する製品もあります。価格と設置場所にも関係するので、これらの有無もチェックしましょう。
サウンドバーの主要5メーカーの特徴を解説
テレビサウンドバーは、さまざまなメーカーから商品が発売されています。ここでは代表的な5つのメーカーについて、それぞれどんな特徴があるのかチェックしていきましょう。
SONY(ソニー):臨場感にこだわりアリ!
ソニーでは、台座タイプとバータイプのサウンドバーを展開しています。スタンダードモデルからプレミアムモデルまでそろっていて、音の臨場感を追求しているのが特徴です。
スリムながらも、迫力あるサウンドを実現。3次元で立体的な音を体感できるハイレゾモデルや、デュアルサブウーファーを内蔵したスリムモデルなどがあります。
音声フォーマットの「Dolby Atmos」や「DTS:X」に対応したり、4K信号を4KTVに送信するパススルーに対応したりとスペック面も魅力です。
YAMAHA(ヤマハ):最新技術を取り入れた製品を展開!
ヤマハの特徴は進化への対応力。世界で初めて3Dサラウンドフォーマットの「Dolby Atmos」に一体型サウンドバータイプのホームシアターシステムとして対応したのがヤマハです。
また、水平方向に垂直方向のビーム専用スピーカーをプラスした44+2スピーカーのモデルも実現。最大で7.1.2chに相当するリアルな3Dサラウンドを体感できます。
ほかにも、Wi-Fi機能やBluetoothオーディオ機能でさまざまな機器と接続できたり、「Amazon Echo」の「Alexa」内蔵モデルでは音声操作も可能です。
BOSE(ボーズ):音への妥協ナシ!
音質を追求するBOSEは、サウンドバーでも最大限の魅力を引き出しています。TVのスピーカーでは再現できない繊細な音までクリアに再生。
低音のコントロールもリモコンでかんたんに調整できます。付属のユニバーサルリモコンは、TVやレコーダーなども操作可能です。
また、BOSEが誇る最高クラスのサウンドバーは、すべてのエンターテイメントを深く体感できるテクノロジーを搭載。恐竜の生々しい足音や、スポーツで湧き上がる観客のどよめきなどを感じられます。
音質だけでなく、「Googleアシスタント」や「Amazon Alexa」に対応。大音量の中でも音声の認識が可能です。
JBL(ジェービーエル):コンパクトで高性能!
JBLでは、映画館にいるような音を体感できるサウンドバーを取りそろえています。コンパクトサイズはサブウーファレスでも低音が豊かで躍動感ある音を実現。
ケーブル1本でかんたんに接続したり、Bluetooth経由でワイヤレスストリーミングを楽しんだりできて便利です。オールインワンタイプは、「Android TV」や「Googleアシスタント」を搭載。
オンラインからの動画アクセスや、ハンズフリーでのTV操作が可能です。ワイヤレスサブウーファー搭載の4K対応モデルは、最高クラスのJBLサラウンドサウンドを感じられます。
Panasonic(パナソニック):幅広いコンテンツに対応!
パナソニックは、さまざまなコンテンツに合わせたサウンドバーを展開しています。コンパクトモデルは、小さいながらも迫力ある重低音を楽しめるのが魅力です。
4Kモデルでは、映画やドラマのセリフをクリアに再現。立体サラウンドでリアルな臨場感を実現した機種や、「Dolby Atmos」に対応した機種も販売しています。
さらに、スクウェア・エニックスとの共同開発により3Dサラウンドでゲームを楽しめるモデルも登場。ほかにも、パナソニックのビエラにぴったり収まるサウンドバーなど幅広い品ぞろえが特徴です。
サウンドバーおすすめ9選【ワンボディ】 高音質・コスパモデルを厳選
ここまで紹介したサウンドバーの選び方のポイントをふまえて、(ワンボディタイプ)サウンドバーのおすすめ商品を紹介します。

「ホームシアターサウンドバー」のおすすめ商品の比較一覧表
サウンドバーおすすめ6選【2ユニット】 迫力ある重低音
ここまで紹介したサウンドバーの選び方のポイントをふまえて、(2ユニットタイプ)サウンドバーのおすすめ商品を紹介します。

「2ユニットタイプ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サウンドバーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのサウンドバーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ほかのテレビ用スピーカーをチェック
手頃な安いモデルでも高音質効果は抜群!
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家
サウンドのアップグレードに最適なサウンドバー
もともと映画やゲームのホームシアター向けとして発展してきたサウンドバーですが、ここ数年の購入の動機として増えてきているのが「安い4Kテレビを購入したらTV内蔵スピーカーの音質が予想以上に悪かったので、サウンドをアップグレードしたい」という理由です。
独立したサウンドバーなら、比較的リーズナブルな製品でも、TVの内蔵スピーカーと比べると音のクリアさや厚み、低音のパワーのアップグレード効果はじゅうぶん。まずはお手ごろな製品を購入して、高音質を体験してみましょう。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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