プリンターの種類
メリット | デメリット | |
インクジェット方式 |
・本体がコンパクト |
・音が少々大きい |
レーザー方式 |
・音が静か |
・価格が高い |
プリンターは印刷方法によってインクジェットプリンター、レーザープリンターに分けられます。それぞれの特徴をふまえて、用途に応じたプリンターを選びましょう。
鮮明に印刷できるインクジェットプリンター
インクジェットプリンターは、インクを用紙に吹き付けて印刷するプリンターです。色の再現度が高いため、写真印刷や年賀状印刷など、きれいなカラー印刷をしたいときに向いています。
本体のサイズもコンパクトなものが多く、家庭用プリンターにもぴったりです。ただし、インクや用紙のランニングコストがかかるため、大量に印刷する場合ランニングコストが高くなりやすい点に注意しましょう。
スピーディに印刷できるレーザープリンター
トナーという粉を感光体(ドラム)で圧着し、印刷するのがレーザープリンターです。感光体に映し出したイメージをそのまま用紙に押しつけて印刷するため、印刷スピードがインクジェットプリンターよりも早い特徴があります。
印刷物の解像度はインクジェットプリンターのほうが高いため、画質や鮮明さよりも印刷スピードを重視したいときにぴったり。ビジネス向けで、大量の文書を印刷したいときなどに向いています。
プリンターの選び方
家電製品総合アドバイザー・福田満雄さんに取材をして、プリンターの選び方のポイントを教えていただきました。プリンターの種類や機能をよくチェックすることが大切です。ポイントは下記。
【1】必要な機能
【2】接続方法
【3】印刷形式や給紙方法をチェック
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】必要な機能をチェック
プリンターはモデルや機種によってさまざまな機能があります。印刷したいものや用途に応じた機能を持つものを選びましょう。
複合機か単機能プリンターかで選ぶ
プリンターは機能によって、印刷以外にもスキャンやコピーなどの機能を搭載した複合機と、機能は印刷のみの単機能プリンターの2種類に分けられます。
複合機:いろいろな機能を1台にまとめられるため、省スペースや省電力、配線がまとまる
単機能プリンター:機能は印刷だけになりますが、その分、本体の価格をリーズナブルに抑えられるのがメリット
カラー不要ならモノクロプリンターも選択肢に
プリンターには、白黒印刷のみのモノクロプリンターもあります。カラープリンターよりも使用するインクやトナーの量が少なく済むため、ランニングコストが抑えられるのがメリットです。また、カラープリンターよりも印刷スピードが速い特徴もあります。本体価格もカラープリンターよりも低く抑えられるものが多いです。
白黒印刷のみの用途なら、コスト面を考えてモノクロプリンターも選択肢となるでしょう。
持ち運ぶならモバイルプリンターやハンディプリンターを
外出先や出張先で使いたいときなど、便利なのが持ち運びに特化したモバイルプリンターです。本体サイズはコンパクト、軽量仕様のためかばんに入れても持ち運びしやすい一方、A4サイズまでの印刷に対応しているなどプリンターとしての機能もじゅうぶんです。
ほかにも表面をスキャンして印刷できるハンディプリンターも持ち運びしやすいです。紙のほか、木や布などへも印刷可能です。
用途に合わせたほかのプリンターもチェック
プリンターは、印刷したいものに合わせたいろいろな種類のものが展開されています。感熱紙や複写式用紙への印刷のためのラベルプリンター、チェキをその場で印刷できるチェキプリンターなどです。立体モデルの制作もできる、業務用の用途としても使われる3Dプリンターもあります。
用途に合わせて、専門的な機能を持つプリンターもぜひチェックしてみましょう。
【2】接続方法で選ぶ
プリンターは印刷したいデータを転送するデバイスと有線接続できるほか、Wi-FiやBluetoothを使ってワイヤレス接続できるものもあります。ワイヤレス接続なら、スマートフォンなどからかんたんに印刷でき、プリンターを設置する場所も選ばず便利です。
Appleのデバイスならドライバーのインストール不要ですぐに印刷できる、Air Printに対応しているプリンタもあります。
ほかにもSDカードやUSBメモリのデータを印刷できるのものあります。
【3】印刷形式や給紙方法をチェック
プリンターの印刷方式や給紙方法にも注目してみましょう。スタンダードな片面印刷のほか両面印刷やCD、BDに印刷できるプリンターもあります。
給紙方法は背面やカセットトレイを使った前面、手差しのほか原稿を1枚ずつ自動で読み込む、大量文書の印刷にも向いた自動原稿読み取り装置(ADF)が設置されているものもあります。
ランニングコストを考えインクの形状をチェック
インクジェットプリンターのランニングコストとしてかかるのが、インクです。インクの形状をチェックしてランニングコストを抑えられるものを選びましょう。
一体型:すべてのインクカードリッジが一緒になっていて、インクが一色だけ切れた場合でも、すべてのカードリッジを交換する必要がある
独立型:インクの切れた色のみを交換可能。ほかにもインクの交換頻度を抑えられる大容量サイズのカードリッジに対応したモデルもある
人気メーカーを紹介
プリンターはいろいろなメーカーから発売されています。代表的なメーカーの製品の特長をふまえておくと、より納得のプリンター選びにつなげられます。
エコタンク搭載モデルもある「エプソン」
EPSON(エプソン)は、家庭用インクジェットプリンター「カラリオ」シリーズをはじめ、業務用プリンターや法人用プリンターを幅広く展開しているメーカーです。
カラリオシリーズには、インクのランニングコストが抑えられ、かんたんにセットもできる「エコタンク」搭載モデルも展開。設置できるインク数も6~8色モデルが多く、発色のいい印刷をしたいときに向いています。
幅広いラインナップの「キヤノン」
家庭用プリンター「ピクサス」シリーズをはじめ、業務用を含めたインクジェットプリンターや複合機を幅広く展開しているのがCANON(キヤノン)です。
家庭用プリンターでも、手ごろな価格で購入できるエントリーモデルから、多機能と高画質が魅力のハイスペックモデルまでさまざまなものが展開されています。希望に合うものを選びやすいのが魅力です。
小型でリーズナブルなモデルも多い「ブラザー」
brother(ブラザー)のプリンターは、家庭用、業務用ともに本体サイズがコンパクトなものがそろっているのが特徴です。在宅勤務やテレワークなどで使える、自宅の限られたスペースに設置しやすいプリンターも豊富にあります。
本体価格が手にしやすいものも多く、コストを重視してプリンターを選びたい人にも向いています。
複合機?カラー?用途に応じたプリンター選びを 家電製品総合アドバイザーがアドバイス
プリンターには複数の種類や用途があり、さらに得意・不得意とメリット・デメリットがあります。持ち運びたいのか、写真を印刷したいのか。用途をうまく見極めて商品を選びましょう。
なお、プリンター選びの際は、一枚当たりの印刷インクコストをしっかり見ておきましょう。
いくら本体が安くても、印刷インクコストが高ければ、どこかのタイミングで割高になってしまうのです。
プリンターおすすめ18選
選び方をふまえて、家電製品総合アドバイザー・福田満雄さんと編集部でプリンターのおすすめ商品を選びました。
おすすめ5選|インクジェットプリンター
インクジェットプリンターのおすすめ商品を紹介します。
CANON(キヤノン)『G7030』は、大容量インクタンクを備えていて、インクの交換頻度が少なく済みます。FAXが不要なら兄弟機のG6030を選ぶと初期投資額が減らせます。小規模オフィスなどに。

大容量ギガタンク搭載モデル
インクボトル各色1本でブラックなら6,000枚、カラーなら7,700枚までの大量出力を実現した、ギガタンクに対応したモデルです。インク交換の手間を省けるだけでなく、印刷のランニングコスト削減にもつながります。
コピーやFAX、スキャン機能もついた複合機となっています。スマホから直接プリントができるアプリCanon PRINT Inkjet/SELPHYにも対応しています。
アプリと連携し作業の効率化も
4色のインクを採用し、スキャンやコピー機能も搭載したインクジェット複合機です。HP Smartアプリと連携したショートカット機能を採用。印刷や電子メール送信、ファイルの保存などの作業をテンプレートにできるため、繰り返し作業の効率化につながります。
同メーカー従来機よりも約36%本体のスリム化を実現。省スペースで設置できます。
鮮明なプリントが実現できる
10色の顔料インクであるLUCIA PROインクに対応したハイエンドモデルのインクジェットプリンターです。高い黒濃度を実現する新マットブラックインクを採用したことで、従来機よりも色域の拡大および黒の濃度が上がりました。
鮮明かつ品質の高い印刷ながら、顔料で約2分50秒のスピード印刷も実現しています。
エコタンクと多機能搭載のモデル
大容量のボトルタイプインクである、エコタンクに対応したインクジェットプリンターです。インクの付け外しがかんたんにできるのはもちろん、インクの交換頻度が抑えられてランニングコストも削減できます。
スマートデバイス向けEpson Print Layoutに対応。スマートフォンからの印刷や加工もかんたんにできます。
おすすめ5選|レーザープリンター
レーザープリンターのおすすめ商品を紹介します。
brother(ブラザー)『HL-L2375DW』は、本体価格を抑えたレーザープリンターです。一度に何枚も印刷する場合、インクジェットより高速印刷が期待できます。印刷コストはほどほど。

コンパクトで手にしやすい価格のプリンター
高さ18.3cmのコンパクトボディながら、自動両面印刷機能を搭載したモノクロプリンターです。無線LAN機能を搭載しているため、スマートフォンなどからも印刷できます。複数ページを一枚に印刷できるページレイアウト機能も付属しているため、印刷用紙の節約も可能です。
セキュリティ対策として、オープンシステム認証、共有キー認証、WPA-PSK/WPA2-PSK/LEAPの認証方式を採用しています。
【番外編】おすすめ8選|モバイル、ハンディ、ラベル、チェキ
番外編として、モバイル、ハンディ、ラベル、チェキのおすすめ商品を紹介します。
HP(ヒューレット・パッカード)『HP OfficeJet 250 Mobile AiO』は、持運びを考慮した複合機。サイズは決して小さいとは言えないので要確認です。設置スペースが限られている方にも。

持ち運びもできる複合機
片手で持ち運べる軽量コンパクト設計のモバイルプリンターです。モノクロなら毎分10枚、カラーなら毎分7枚とスピーディな印刷を実現しています。
スキャンやコピー機能も付属しているため、1台で多くの役割をこなせるのも魅力です。大容量インクカートリッジを採⽤しているので、印刷のランニングコストも抑えられます。
モバイルで約70枚の印刷が可能
持ち運びしやすい軽量コンパクト設計のモバイルプリンターです。自動給紙フィードが搭載されているため、自動で紙送りをしてくれます。
リチウムバッテリーを搭載し、フル充電時では給電なしで70枚の印刷を可能にしました。Type-Cケーブルを接続できるため、いろいろな場所で充電できます。スマホアプリをダウンロードすれば、スマホとの無線接続も可能です。
RICOH(リコー)『RICOH Handy Printer』は、モバイルプリンターよりさらに小さいジャンルの商品。この商品でしか印刷できないシチュエーションがあるので、用途にハマれば買い。

brother(ブラザー)『QL-800』は、シールラベルに次々と印刷できる商品。家庭用というより、小売店や商店といったビジネス向け。日本メーカーなので、部品や消耗品の入手難易度は低めです。

タックシールを無駄なく印刷
バーコードや宛名ラベルなどの62mm幅タックシール感熱紙への印刷ができるラベルプリンターです。タックシール1枚から印刷ができるため、印刷したい枚数に合わせて無駄なくタックシールへ印刷ができます。
毎分93枚と高速印刷が可能。さらに黒と赤の同時印刷も実現しました。大量の宛名やバーコードの印刷も効率よくできます。
富士フイルム『instax mini Link 2』は2022年発売のモデル。チェキの特性をわかっているメーカー品なので、機能は「かゆい所に手が届く」。フィルムは消耗品、まとめ買いがよさそうです。

スマホや同メーカーカメラからスピード印刷
スマートフォンや富士フイルム製カメラから無線で画像データの転送が可能、受信から約15秒でスピーディにプリントが完了するチェキプリンターです。プリントしたチェキに付属したQRコードをスマホで読み取ると、動画として再生できます。画像をSNSでシェアしたいときにもぴったりです。
本体にカメラを向けると光の軌道を描けるなど、撮影画像を加工できる機能も搭載されています。
「プリンター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする プリンターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのプリンターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
使わなくなったプリンターの処分方法は?
まず、覚えておきたいののは、プリンターはテレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、衣類乾燥機といった家電リサイクル品目に該当しないので、リサイクル料を支払わずに処分可能です。ただ、自治体によっては費用が掛かる可能性があるので、お住いの自治体に確認してみてください。
なお、プリンターを処分するには、以下の5つの方法があります。
【1】買取業者に依頼する
【2】粗大ゴミ・燃えないゴミとして処分する
【3】家電量販店などの店舗に依頼する
【4】不用品回収業者に処分を依頼
【5】フリマアプリやネットオークションに出品
詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。
プリンターで使用する用紙もチェック!
用途に応じたプリンターを選ぼう
家電製品総合アドバイザー・福田満雄さんと編集部で、プリンターの選び方とおすすめ商品を紹介しました。プリンターは種類が豊富にあり、それぞれ機能やコストが異なります。プリンターの種類ごとの特徴をおさえておくと、印刷したいものや重視したいポイントに合ったプリンター選びにつながるでしょう。
プリンターはテレワークや在宅勤務の書類印刷から、写真や年賀状印刷までこなせます。また、選ぶ際には、スキャナーやコピーなどより便利に使える機能を持つ複合機も選択肢になります。
ぜひ納得のプリンターを選んでくださいね。
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iPhone3GSの時代からスマートフォンを愛用している、ガジェット愛あふれるライター。 複数のメディアで家電製品の記事を担当、シンプルでわかりやすい文章がモットー。 冷蔵庫からオーディオ、パソコンまで、幅広く知識を問われる家電製品総合アドバイザー試験に一発合格。 最新機種が好きなのはもちろん、過去の名機を安価に楽しむのも好き。