インクジェットプリンターとは? レーザープリンターとの違いも!
インクジェットプリンターとは、粒子化したインクを紙に噴きつけて印刷を行うプリンターのことです。レーザープリンターと比べると印刷のスピードは劣りますが、色味の再現性が高いです。
そのため、カメラやスマホで撮影した写真、年賀状などの印刷におすすめ。比較的安い価格で購入できるので家庭用のプリンターとして導入しやすいのもインクジェットプリンターの魅力の1つです。
インクジェットプリンターの選び方
それでは、インクジェットプリンターを選ぶ際のポイントについて解説していただきます。基本的なポイントにはなりますが、非常に大切なものばかりです。ぜひ、参考にしていただければと思います。
ポイントは下記。
【1】染料?顔料?インクの種類で選ぶ
【2】インクカートリッジのタイプで選ぶ
【3】本体サイズをチェック
【4】経済的な4色 or 品質の6色? インク代も気にしてみよう!
【5】コピーやスキャンをするなら「複合機」がおすすめ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】染料?顔料?インクの種類で選ぶ

インクジェットプリンターのインクには、染料インクと顔料インクの2種類あります。
染料インクは、紙に染みこむので鮮やかな発色と光沢が出やすいのが特徴です。そのため、写真やイラストなどの印刷には、染料インクがおすすめです。
一方で、顔料インクは、速乾性に優れていて、紙の表面に定着するのでにじみにくいのが特徴です。使用できる用紙も多いので、文書の印刷に適しています。
インクの違いでプリントの仕上がりも変わるので、メインに印刷したいものを考えて選ぶと良いでしょう。
【2】インクカートリッジのタイプで選ぶ
インクカートリッジには「エコタンク型」「一体型」「独立型」の3種類があります。それぞれ解説するのでチェックしてみましょう。
コスパの良い「エコタンク型」
エコタンク型は、大容量タンクにインクを補充しながら使用するタイプです。多めのインクを確保するので、交換頻度が抑えられコスパの良さが最大のメリットです。
また、カートリッジの交換に伴う消耗品も減らすことができるので環境にも優しいカートリッジです。
メンテナンスが手軽で使いやすい「一体型」
一体型は、複数の色が1つになっているタイプです。全てのカラーインクの交換を1度に済ませられるので、メンテナンスが手軽で使いやすいのが特徴です。
ただし、1色でもインクが切れてしまった場合は全色交換する必要があるので、使用頻度がそこまで多くない方におすすめです。
インクを無駄なく使いきれる「独立型」
独立型は、各インクの色ごとにカートリッジが独立しているのでなくなった色だけを補充できるタイプです。全てのインクを無駄なく使い切れるのが最大のメリットです。
ただし、よく使うカラーを把握して前もって購入しておく必要があります。
【3】本体サイズをチェック
プリンターは意外と場所をとりますので、設置環境によってはコンパクトなサイズが向いている場合があります。一方でWi-Fi対応機種であれば、置き場所は家庭内Wi-Fi網の中ならある程度自由になりますので、サイズについてはそう気にしなくても良い場合も増えているようです。
機種によっては前面トレイのほか、背面から給紙できるものもありますし、インク交換やスキャナ、コピーを使用する場合は上部パネルを開く必要もあります。棚やパソコンデスクの中段などに設置する場合は、これら本体へのアクセス空間の確保ができるかどうかも、ある程度、配慮しておく必要があります。
【4】経済的な4色 or 品質の6色? インク代も気にしてみよう!
インク代はプリンターを使う上で最も気になる点です。プリンターでどの程度の印刷品質を求めるかにもよりますが、印刷品質を求めるほど使用するインクの色数もそれだけ多くなり、費用もかかります。ですから、印刷品質をそこまで求めないと言う場合は経済的な4色インク使用の機種を選択し、品質を求める場合は5色以上のインクの機種選択となるでしょう。
インクのヘッド一体型のものもあります。インクジェットプリンターの場合、インクが詰まってヘッドが固着してしまうという問題が起こる場合があります。ヘッド一体型はインク交換の際にヘッドも新しくなりますので、解決は容易です。この問題によるロスが軽減できるという点からみると、実は経済的である場合もあります。
【5】コピーやスキャンをするなら「複合機」がおすすめ
プリンターは、プリントするだけの単機能から複合機までさまざまな種類があります。中でも、複合機は、コピー・スキャナー・FAXなどの機能が搭載されています。1台でさまざまな用途に使用できるので、設置スペースを最小限に効率的に作業を行うことができます。
エキスパートのアドバイス
自分に必要な機能の見極めがポイント
プリンターの最適な機種選びのポイントは、印刷頻度や要求する機能、自身の利用状況などの生活スタイルに合わせて選ぶことです。激安だったけれど、これができないあれができない、高くて良いのを買ったけれどもこんな機能は邪魔でいらなかった…と後悔するケースは少なくありません。
プリンターについては、大は小を兼ねることはないのです。もったいないだけではなく、トラブルの原因にもなります。ですから、サイズ、経済性、機能性について自分の利用状況に合うかどうか良く検討を行うことで、失敗しないプリンター選びが可能になるでしょう。
インクジェットプリンターのおすすめメーカー
インクジェットプリンターの代表的なメーカーには、エプソン(EPSON)、キヤノン(Canon)、ブラザー工業(brother)などがあります。それぞれ独自の印刷技術やインクを開発し、毎年インクジェットプリンターの新商品を発表しています。こちらではメーカー3社の特徴をご紹介します。
エプソン(EPSON)
エプソン(EPSON)のインクジェットプリンターは、幅広いラインナップがそろっています。大容量インクのエコタンク搭載モデルから、バランスのよい複合機「カラリオ」。さらに年賀状やはがき印刷ができる単機能モデルまであるので、使用する目的にぴったりのプリンターが選べます。
エプソンはインクにもこだわります。基本4色の他にライトシアン、ライトマゼンタの2色を加えた合計6色のインクで、写真や文章をきれいに印刷します。また、独自の技術で開発した「つよインク200」を使用しているので、プリントした写真はアルバム保存で色がかすれることなく約300年きれいが続くのが特長です。
キヤノン(Canon)
キヤノン(Canon)のインクジェットプリンターは、5色ハイブリッドインクモデルを中心にラインナップされています。特にブラックは染料インクと顔料インクが両方あるのがポイント。写真がきれいに印刷されるだけでなく、顔料インクが文字をくっきりと濃く印刷します。
給紙口が前と後に2カ所あり、よく使うサイズの紙を2種類セットできる機種などは、自動的に適したサイズで出力されるのでいちいち紙を取り替える手間がありません。特に背面のトレイははがきや名刺をまとめて印刷するときに便利です。
ブラザー工業(brother)
ブラザーのインクジェットプリンターは、4色のインクで文字も写真もくっきりと印刷されます。プリンターの正面にタッチパネルや給紙トレイ、インク交換口がそろっているので操作や紙・インク補充がラクチンです。大容量「ファーストタンク」対応機種では1回のインク交換で1年以上使えます。
ブラザーのインクジェットプリンターにはFAXとコードレス電話がついた機種があるのも特長です。いろいろな機能を1台にまとめて使いたい方に便利です。
インクジェットプリンターのおすすめ6選【4万円以下】 コスパの良いモデルを紹介!
上記でご紹介したインクジェットプリンターの選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品をご紹介します。
まずは、4万円以下のコスパモデルです。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

CD/DVDのレーベル印刷可能な機能満載機種
プリンターで対応が減ってきたCD、DVDのレーベル印刷ができます。CD-RやDVD-Rなどのディスク利用は、メモリなどが安くなってきたためにずいぶん減っています。それでも根強い需要はまだ結構ありますので、レーベル印刷ができる機種は貴重です。
また、このプリンターのクラスでは通常搭載されていない有線LANに対応している点も珍しく、仕事などでネットワークプリンターとして参加させることができます。
トレイも前面2段、手差しトレイで給紙可能で封筒などにも対応できて、そのうえADF(自動原稿送り装置)付きという、機能満載な複合機なのでSOHO利用などにも適しているでしょう。

コンパクトでシンプルな顔料プリンター
液晶画面などを廃した基本的な機能設計のモデルで、価格もお手頃です。4色インク採用ですが、経済的でシンプルなプリンターです。基本機能のみですがWi-Fiやスマホに対応しており、日常の利用で困ることはないでしょう。
コンパクトで目立たず、部屋の景観を損ねることはありません。1人1台を可能にする複合機です。インクは4色ですが、4色すべてに顔料を採用しているので、4色染料インクにありがちなにじみを軽減できます。

スマートスピーカー対応! 家族で使えるプリンター
前面と背面トレイの2WAY給紙なので使い勝手がよく、名刺サイズや封筒にも対応しています。Wi-Fi、スマホ対応はもちろんですが、スマートスピーカー対応なので、Alexa、Googleアシスタントなどに呼びかけるだけで印刷可能です。5色ハイブリッドインクで、写真もきれいに印刷できます。サイズもコンパクトで、家族みんなで使えるファミリープリンターとしても最適です。
4色ハイブリッドインクを採用したシンプルモデル
文字をくっきり写す顔料インクと染料インクが同居した、4色ハイブリッドインクを採用しています。画面も1.5型モノクロ液晶で見やすくなっているのも特徴のひとつです。Wi-Fi&自動電源ONで、本体に触れることなく自動でプリントまで行えます。
小型でコンパクトなボディは、リビングに置いても場所を取りませんよ。低価格かつ、必要じゅうぶんなプリンターを希望される方に向いている機種です。
5色ハイブリッドインク採用のコンパクトモデル
5色ハイブリッドインクのため、写真も鮮やかで文字もくっきりと印刷できます。大容量インク対応で、使った色だけの交換が可能な独立インクタンクです。フロントパネルは見やすい3.0型液晶を搭載しており、角度調整が自在にできるため、操作がしやすいという特徴もあります。
「SDカードダイレクト」を利用すれば、パソコンを使用することなく本体にSDカードを差し込むだけで直接プリントすることが可能です。また「定型フォーム印刷」を使用すれば、レポート用紙やスケジュール用紙、五線譜など、ビジネスや学習で活用できる定型フォーマットが印刷ができます。
エプソン(EPSON)『PX-105』
ビジネスのためのスペックを集約したモデル
コンパクトなサイズで、限られたスペースでも導入できるのが魅力の1台です。複数台のパソコンとのネットワーク接続が可能なので、家庭内でも共有プリンターとして活躍します。また、オフィスで利用する場合も業務の効率化につながるでしょう。
コードに接続する必要がないため、机上もすっきりします。独立型インクなので、必要なインクカートリッジのみを交換でき経済的です。増量ブラックインクもあるため、黒のみの文字印刷を多く使用する場合には特に経済的と言えます。
複数のアプリケーションを使って作成したドキュメントをまとめて印刷できる点も魅力といえます。イメージを確認しながらレイアウト調節ができるため、効率的に印刷できるのです。スタンプマーク機能を使えば、マル秘や重要などのスタンプを文書に重ねて印刷することができます。ビジネス文書や簡易チラシ、ダイレクトメールなど、さまざまなビジネスの用途で活躍するモデルと言えるでしょう。
インクジェットプリンターのおすすめ2選【4万円以上】 高機能モデルを厳選!
続いては、4万円以上の高機能モデルをご紹介。写真印刷に適したものや、便利機能が多いものまで紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください!
L版から最大A3サイズまでフチなく写真を印刷可能
写真を高画質で印刷するのに適したインクジェットプリンターです。その秘密は、「Epson ClearChrome K2インク」。6色のインクで撮影した画像をカラーは自然で鮮やかに、モノクロは明暗のメリハリもしっかりと表現します。
「つよインク」を使っているのでプリントした写真はアルバム保存で300年きれいさを保ちます。撮影した写真を好きなサイズで印刷して長く保存したい人に。
スマホからもプリントを楽しめる高機能プリンター
高画質の写真印刷とコストを両立させたインクジェットプリンターです。新たに開発したプレミアム6色ハイブリッドインクを搭載し、光沢紙を使用することで、さらに自然で色鮮やかな写真をプリントできます。
無料アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」を使うことで、スマホで撮影した写真や作成した文章を、パソコンを使わずにプリントアウトが可能。LINEやMessengerのアプリにも対応し、メッセージを送る感覚でかんたんに写真を印刷できるのもポイントです。

大容量インクのエコタンクモデル
インク代はユーザーにとって常に気になる問題でしたが、ついにエプソン(EPSON)から一般ユーザー向けの大容量インクタンクモデルが出ました。印刷枚数が多いユーザーにとっては、朗報と言えます。本体価格はそれなりにしますが、これまでのプリンター純正インク6セット分程度となりますので、そう高くはないと思います。
インクの大容量化がもたらしたもう一つのメリットは、インクを購入する手間がかからなくなったことです。頻繁に購入すれば、通販なら購入手続きや受け取り手続き、量販店で買うにも買いに行ったりという手間がかかります。それが少なくなるだけでも、メリットは大きいでしょう。
「インクジェットプリンター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする インクジェットプリンターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのインクジェットプリンターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
インクジェットプリンターの寿命はどれくらい?
インクジェットプリンターを購入する際に、気になるのがどれくらい使えるか? という耐用年数。一般的には、だいたい3年から5年ぐらいと考えられるでしょう。メーカーの製造終了後の修理対応期間もほぼ同程度の期間が設定されています。
インクジェットプリンターを長く使い続けようと思ったら、何よりもメンテナンスをしっかり行うことが大事です。メンテナンスは使用頻度が少ない場合でも必要ですので、説明書を確認し実施するようにしてください。
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多機能すぎても故障の原因!必要な用途で選ぼう
機能性、コスト、デザイン、買う前に、何を優先して選ぶのかをはっきりさせられるといいですね。家でどのように使うかを考えて選ぶことが、便利に使えるインクジェットプリンターに巡り合う近道になりそうです。
撮影した写真をきれいに長く残したいならエプソン(EPSON)の商品を。写真だけでなく文章もきれいにプリントアウトしたいならキヤノン(Canon)の商品を。プリンター機能だけでなく、FAXや電話も同時に使いたいならブラザー工業(brother)の商品を。メーカーの特徴を知っておくと長く使えるプリンターに出会えますよ。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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