プリンターの種類で本体価格は大きく変わる
プリンターは大きく分けると「単機能プリンター」と「複合機プリンター」の2種類のプリンターがあります。種類が変わると値段が大きく変わるので把握しておきましょう。
■「単機能プリンター」:価格は安いが、機能は印刷のみ
単機能プリンターは、機能が印刷のみのタイプのプリンター。書類のプリントだけでなく、はがきやPDFの印刷、カラーやモノクロ印刷なども可能。サイズもコンパクトなモデルが多いです。
印刷機能しかないため、本体価格が安い商品が多く、購入しやすいモデルです。しかし、スキャンやコピーはできないため、場合によっては使い勝手の悪さを感じることがあります。
■「複合機プリンター」:高機能で使い勝手はいいが、高価になりがち
複合機プリンターは、印刷以外の機能が多く付いているタイプのプリンター。印刷、コピー、スキャン、FAX、また、スマホとwi-fiで同期することで、無線で手軽に写真や文書の印刷も可能です。
しかし、その分、設置スペースが大きく、値段が高くなりがち。ある程度のスペースを確保しないと設置できませんので注意しましょう。
1円でも安く買うのが目的であればプリンター専用機のほうが安いのですが、トータルで考えると、差額以上の機能を持った複合機のほうがお得です。
また、パソコンとの接続にはUSBと無線LANがありますが、無線LANがあれば、スマートフォンからも印刷できますし、プリンターの置き場所の自由度も高まります。多少の価格差よりも、こうした機能も考慮して選ぶとよいでしょう。
(★)ポイント:ランニングコストも必ず確認!
忘れてはいけないのがインクや電気代といった、プリンターのランニングコスト。本体が安くても、ランニングコストが高いと、日々、月々の出費が増えるため、「高くついてしまう」ことになりかねません。
印刷の仕方により変わりますが、例えば、
・メーカー純正インク:3000円程度で500〜600枚の印刷が可能。
・互換インク:1500円程度で、500〜600枚の印刷が可能。しかし、所要時間が掛かるといったデメリットあり。
※メーカーの対応インクにより値段変動あり。商品によっては、5000円を超えるインクもあるので、あくまで上記は目安です。
上記のように、値段の安さとデメリットがあります。また、本体が非常に安いエントリーモデルの場合、インクカートリッジが本体より高く感じてしまうことすらあります。キヤノンとエプソンは販売網が強く、大きめのスーパーマーケットなどでもインクカートリッジが買えることがあるほどで、いざインク切れというときに慌てずに済むことが多いです。
一番のランニングコストはインク代となるため、純正インクの値段はどのくらいなのか、互換インクは対応しているのか、といったポイントもチェックしておきましょう。
格安プリンターの選び方
プリンターの種類・ランニングコストについて確認したら、次は実際の機能面について解説しつつ、プリンターの選び方やチェックポイントも併せてご紹介します!ポイントは下記4点。
【1】用途に合わせた印刷機能
【2】インクカートリッジの種類
【3】設置面積(サイズ)
【4】その他の機能
上記のポイントを抑えることで、より具体的にプリンターの欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に合わせたインクの種類をチェック
インクジェットプリンターのインクは、インクが紙に染み込む「染料インク」と、紙の上に定着する「顔料インク」に分かれています。現在はどのメーカーも黒は顔料インクで、キヤノンとHPがカラーに染料インク、エプソンのみがカラーにも顔料インクを採用しています(低価格帯のみ)。
用途に合わせたインクの種類でも選び方が変わるので、しっかりチェックしておきましょう。
●染料インク:写真印刷と相性がいい
写真をメインに出力するという方は、色調や発色が繊細で写真の再現度がかなり高い染料インクを採用したプリンターを選びましょう。染料インクは紙に染み込む際の滲(にじ)みも利用して細かな色の表現を可能にするため、写真向きといわれています。
また、より印刷クオリティにこだわる場合は、インクの色の数やフチなし印刷対応かどうか確認しましょう。インクジェットなら「4・6・8色」と、色が多いほどきれいな写真に仕上がります。フチなし印刷対応だと一枚の大きな写真として印刷できるのでおすすめです。
●顔料インク:文書印刷と相性がいい
文書印刷がメインの場合は、色がくっきり印刷できる顔料インクを採用したものを選びましょう。顔料インクは発色がはっきりしていることに加え、水に強いため、印刷物が雨などに濡れたり、上から水性のマーカーなどでマーキングしても、インクが溶けずに残ります。
そのほか、両面印刷対応や給紙枚数もチェックしておきましょう。文書をプリントアウトする機会が多いほど、給紙枚数が多いと楽になります。目安としてA4で100枚程度給紙できるものがよいでしょう。また、スマホやUSBメモリから印刷できるものだと便利です。
【2】インクのカートリッジの種類をチェック
インクの種類だけでなく、インクを入れる「カートリッジ」の種類を確認することで、ランニングコストを抑えられる場合があります。
カートリッジには、「分割型」と「一体型」の2種類があります。一つひとつ見ていきましょう。
●カートリッジ分割型
多くのインクジェットプリンターで採用されているのが分割型。各色ごとにカートリッジがあり、1色が切れた際にはその色のみの交換で済みます。
カラーカートリッジがそれぞれ独立した形になっているとカートリッジ単体の価格は安くなります。また、大容量カートリッジが用意されている場合、そちらを買えばややお得になります。一体型に比べ大きくランニングコストを節約できるでしょう。
●カートリッジ一体型
全色一つのカートリッジに入っているのが一体型。本体サイズの小さなプリンターはほとんどがこのタイプです。
1色でも切れると印刷することができず、ほかの色が残っていても取り換える必要がありますので、選ぶ際には注意が必要です。
【3】プリンターの設置面積をチェック
スペック表にあるプリンターのサイズは、基本的にすべての収納部を畳んだ状態で、印刷時にトレイを開いたり、ケーブルを接続した状態とは異なります。いざ置いてみるとそのままでは使えなかったり、思ったよりはみ出してしまった、ということもあります。
無線LAN機能があれば、パソコンと無線で接続できるため、ケーブルぶんのスペースは無視できますし、前面から給排紙できるタイプであれば、用紙トレイを開かずに使えます。こうしたプリンターは利用時とスペック上のサイズがほとんど変わらないため、非常に便利です。選択時のポイントとして覚えておくといいでしょう。
【4】プリンターの付属機能をチェック
記事の前半で、複合機プリンターの方が高額と伝えましたが、近年では1万円を切る複合機プリンターも増えてきています。そのため、欲しい機能をチェックしておくことも大切。
例えば、wi-fiでスマートフォンを同期することで印刷できる機能、両面印刷機能、液晶ディスプレイによるタッチパネル操作など、様々な機能が揃っています。
家族で共有するといった使い方も想定すると、複合機プリンターの方が最終的にお得で使い勝手もよくなる場合もありますので、チェックしておきましょう。
有名メーカー・ブランドの特徴
ここでは、格安ながらハイスペックなモデルを扱うおすすめメーカーをご紹介します。
■EPSON(エプソン)
インクジェットの「カラリオ」シリーズで知られるエプソン。比較的コンパクトなモデルが多く、低価格でもスキャナー機能を搭載した複合機が手に入るのも特徴です。
■Canon(キヤノン)
インクジェットプリンターの「ピクサス」シリーズは、幅広いラインアップもさることながら、いずれのモデルもスマートフォンアプリとの連携を強化しているのが特徴です。
■HP(ヒューレット・パッカード)
プリントヘッドとインクタンクが一体型のカートリッジになっているのが特徴。また、ほとんどのモデルがスキャナー機能と無線LAN機能を搭載しています。
格安プリンターおすすめ9選
それでは、おすすめの格安プリンターをご紹介いたします。
▼1万円以下の商品|シンプルな機能で十分な方向け
▼1万円以上の商品|ある程度の機能性も欲しい方向け
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼1万円以下の商品|シンプルな機能で十分な方向け
上記でご紹介した選び方のポイントをふまえ、格安プリンターのおすすめ商品をご紹介いたします。ぜひ参考にしてください。
低価格な互換インクも展開。コスパのいいプリンター
エプソンが展開する単機能タイプのプリンター。単機能で本体価格は7000円〜8000円程度。また、互換インクも展開され、より低価格にランニングコストを抑えられるモデルです。
印刷クオリティも申し分なく、プリントするだけという方にぴったりです。「リモート作業で一時的に欲しい」「印刷のみのモデルが欲しい」という方におすすめのタイプです。
コスパ・印刷クオリティも高い便利モデル
一番の特徴はコスパの良さ。モノクロ印刷は一枚あたり約4円、カラーであっても約13円。消費電力も安く済み、大量印刷もしやすいです。また、印刷クオリティも高く、顔料インクを使用しているため、印刷後のマーカーにも強いです。
1万ページ以上の印刷にも対応できるため、ビジネスシーンや大学のレポート制作にもピッタリのモデルです。
IoT技術が可能な便利プリンター
スマートフォン連動に対応した便利モデル。スマホ用アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」を使用して、スマホ本体に保存した画像やクラウド上の画像が印刷が可能。
アプリ以外でも、スマホから無線電波を飛ばすことで、電源のON/OFF、印刷指示なども行えます。印刷クオリティも申し分なく、4色染料顔料ハイブリッドで鮮やかな色合いも表現します。
▼1万円以上の商品|ある程度の機能性も欲しい方向け
続いては、1万円以上のプリンターをご紹介いたします。ぜひ参考にしてください。
Wi-Fi機能を強化した高画質ハイスペックモデル
Wi-Fi環境がなくてもプリントできる「ダイレクト接続」やWi-Fi接続を簡単にできる「ワイヤレスコネクト」、さらにQRコード接続も可能になり、無線での接続がさらに便利な仕様になっています。
離れた場所にあるプリンターに電源を入れに行くのは面倒という方に、スマホやパソコンからプリントを指示すれば、5GHzの高速通信で本体の電源が自動的にオン。排紙トレイが自動で開いてそのままプリントしてくれます。写真あざやか文字もくっきりの「6色ハイブリッド」を搭載。文字ブラック(顔料)は濃度とコントラストが高く、細かな文字もにじみにくく、くっきりと描き出します。
スマホフレンドリーなエントリーモデル
スマホで撮った写真もキレイにプリントができる「スマホ写真補正機能」付き。操作に迷ったら画面に表示されたQRコードをスマホで読み取り、Webマニュアルで解決法を確認できます。自動で電源オンやプリント指示をスマホやパソコンから操作できます。
スマートスピーカーに対応しており、声でプリントできる優れもの。前面にプリンターの状態を光で知らせるLEDのステータスバーを設置し、給紙中やエラー、プリント完了などを見やすく確認ができます。

写真も文書もキレイにプリント!スタンダードモデル
使いやすいコンパクトボディで置き場所を選ばないスマートさと優れた使いやすさをあわせ持つ、プリンターの新基準となるサイズです。コンパクトながらに、前面カセットに250枚、後ろトレイに100枚、合わせて350枚の給紙が可能。取り換えの手間を省けます。
写真に強い染料インクと文字に強い顔料インクの5色インクタンクを搭載。文字ブラック(顔料)は濃度とコントラストが高く、細かな文字もにじみにくく、くっきりと描き出します。また、Wi-Fiやクラウドへの接続も可能で、必要な機能がぎゅっと詰まった仕様です。
前面2段給紙でさらに使いやすくスタイリッシュに
コンパクトボディに6色インク搭載で写真も文書もキレイな一台。前面2段給紙を採用しており、よく使う用紙を2種類セット可能。棚にもスッキリ置いたまま使用できます。
スマホを本体に近づけて機種名を選択するだけで簡単接続ができ、QRコード接続にも対応しています。アプリ「Epson Smart Panel」を使うことでスマホからプリンターの操作も可能になり、PDFの文書や写真など、思い立ったらすぐにプリントすることができます。様々なレイアウトで写真をプリントできる機能や年賀状を作成できる「スマホでカラリオ年賀」など、豊富なアプリを用意しているのでスマホでプリントする楽しさが広がります。
欲しい機能がきちんと!多機能がうれしい標準モデル
在宅ワークなどの幅広い用途で活躍する充実した機能が魅力。4色独立カートリッジタイプで、交換時に手が汚れにくい構造で手間がかかりません。カラーインクが急に切れても「クロだけ印刷」で最長30日間は、黒インクのみを使用したモノクロ印刷が可能です。
スマートフォンとプリンターを連携し、複雑な設定やメンテナンスの実行を簡単に行うことができます。無線LAN接続のアシストやインク残量の確認まで幅広く対応しています。また、直接クラウドへリンクでき、スマホやパソコンを使わずにクラウド上の写真をプリントできます。スキャンしたデータをクラウド上にアップロードし、共有することも可能です。
ADF搭載でスキャンもコピーも快適なA4複合機
HPは2種類のインク粒子を組み合わせて噴射する『デュアルドロップボリューム テクノロジー』を採用。インク粒子のすきまに更に極小サイズの粒子で色を加え、きめ細かく仕上げてくれるので、カラーもモノクロ印刷もこれ一台で問題ありません。
また、自動原稿送り装置(ADF)機能もついており、最大35枚の原稿を自動で連続スキャン・連続コピーも可能です。前面給排紙で両面印刷に対応など、使い勝手は抜群です。インテリアに馴染むおしゃれなデザインでマットな素材を使用しており、指紋が付きにくくお手入れもらくちんです。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る プリンターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのプリンターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ
自宅にプリンターがあれば、リモートワーク時にちょっと文書などを印刷したいときに重宝します。また、季節や行事ごとに撮影した子供の写真、年末にかけては年賀状の作成も自宅で簡単に印刷することもできます。
1万円以下でもスマートフォンと連動したモデルもありますし、1万円以上であればスキャン、より高画質での印刷も可能です。この記事を参考に、自分の使い方に合うプリンターを見つけてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
「家電・オーディオ」「パソコン・スマホ」「カメラ・ビデオカメラ」カテゴリーを担当する30代編集者。炊飯器を調べたのがきっかけで、家電やガジェット周りに興味が広がる。日々、ネット・雑誌から新商品をチェックするため、欲しい家電が増えすぎてしまう。現在はドラム式洗濯機購入のため貯金中。