木工用接着剤の正しい選び方 用途・素材・耐久力・耐水性で選ぶ!
一級建築士の神村さゆりさんにお話をうかがい、木工用接着剤の選び方のポイントを教えていただきました。用途や耐久性をよくチェックすることが大切です。ぜひ木工用接着剤選びの参考にしてください。
ポイントは次のとおり。
【1】どんな素材に使うかで選ぶ
【2】速乾性で選ぶ
【3】屋外なら耐水性が高いものを
【4】細いところにはペンタイプが便利
【5】安全な成分を選ぶ
これらのポイントをおさえることで、あなたにピッタリの商品が見つかります! 一つひとつ解説していきます。
【1】どんな素材に使うかで選ぶ
接着剤を決めるには、どんな用途で使うかがおおいに関係します。特定のマテリアルに特化した接着力を持っているタイプがあるからです。
木工用だけに使うと決まっているのであれば、木工専用タイプを使うことで、より適した接着力を発揮できます。ほかの用途でも使う場合は、多用途タイプの接着剤にしましょう。
木材と接着させるものが金属の場合でも、多用途タイプなら接着できます。
【2】速乾性で選ぶ
接着剤には、塗布してから接着が完了するまでの時間が早いものと遅いものがあります。
接着時間がゆっくりなタイプは、接着するまで、塗布してから数時間や1日程度かかります。くっつけた後にやり直しをしたいときには便利です。木工の経験があまりない方には、このタイプが使いやすいでしょう。
接着時間が早い速乾タイプは、スピーディーに接着が完了します。なかにはほんの数秒で固まってくれるものもあります。業務として接着作業がある場合など、急いで仕上げたいときに便利です。
【3】屋外なら耐水性が高いものを
木工作品は、玄関先や庭など、屋外で雨に濡れるところで使用するケースもあるでしょう。そんな場合には、木工用接着剤も屋外の環境に耐えられる仕様のものでなければなりません。
たいていの木工用接着剤は耐水性が低いですが、耐水性が高いタイプの木工用接着剤もあり、屋外使用が目的なら、そのタイプのアイテムにするとよいでしょう。
【4】細いところにはペンタイプが便利
こまかいところに塗布したいなら、木工用接着剤の本体がペンタイプになっているアイテムが便利です。
小さなところにはみ出すことなく塗布したいというケースでも、ピンポイントでしっかり接着剤を塗布し、きれいな接着を可能にします。
詰め替えができるようになったタイプは大容量でより安価ですから、価格的にも便利に使えます。
【5】安全な成分を選ぶ
木工用接着剤には、ホルムアルデヒドなどの危険な化学物質が成分として含まれているものもあります。
また、速乾タイプの木工用接着剤には、手を洗ってもかんたんに洗い流すことができないものもあり、とても危険です。
お子さんに使わせるときには、水性でかんたんに洗い流せる、危険が少ないタイプのものを選ぶようにしましょう。
一級建築士からの一言コメント
木のほかにも布や紙などに使える便利な接着剤
一口に木工ボンドといいますが、木製品のほかにも布や紙にも使えます。多くは水性で、木の風合いを壊さぬよう乾くと透明になるものが主流です。
水性といっても硬化すると水に溶けなくなりますので触れても手につくことはありません。子どもでも難なく使うことができます。
ほかにも屋外でも使用できる耐水性のものや、速乾性の製品など、使い勝手のよいものもあります。
木工用接着剤おすすめ11選 用途・耐水性もチェック!
では、エキスパートさんと編集部が選んだ木工用接着剤を詳しいスペックとともに紹介します。
水で拭き取れる安心なボンド
早い接着能力がある、アメリカのブランドの木工用接着剤です。有害な化学物質を含まないので、危険が少なく心配なく使用できます。
耐水性があるように設計されており、まな板などのキッチンで食品が直接触れるような箇所にも使えるのが特徴。FDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を取得しています。
木以外にも紙・布・陶磁器・石こうなどにも使うことができます。
ひび割れや穴埋めの補修に使える木工用接着剤
針不要で、開けたらすぐ使えるようになっている穴あきノズル採用の、木工用接着剤。円錐形状の本体ボディーなので、手になじみやすく、重心が低いので転倒の危険が少なく、いろんな持ち方ができて作業効率がよいです。
木材がひび割れしてしまったときに穴埋めとして使えますし、ダボやホゾなどの木材パーツの接着をするのにちょうどよく使えます。
ボタンでかんたんに液量をコントロールできる接着剤
耐水性があり衝撃にも強いタイプの多用途強力瞬間接着剤です。ゼリー状なので本体のボタンを押しながら液量をコントロールし、木工家具などの修繕などの際にちょうどよい接着を可能にしてくれます。
120度までの耐熱性も持っており、屋外で使用するアイテムの接着にも使えます。接着スピードは割と緩やかなので、初心者でも確かな接合ポジションを確認しながら接着できるでしょう。
握りやすいソフトラバーでこまかい接着ができる
垂直面でもタレないいろんな素材をくっつけるのに使える接着剤です。ソフトラバーの本体ボディーが「ぷにぷに」とした触り心地でとても握りやすくなっており、軽い力で接着剤を調整しながら出してこまかな接着面の作業でも適量で接着できます。
液だれしにくいノズル構造で、はみだしてしまうことなく、接着面をきれいに仕上げられるのも特徴のひとつ。密閉性の高い容器で無駄がありません。
屋外で使う木工製品に使える
耐水性にとてもすぐれており、屋外で使う木工製品の組み立てや修理のときに使える木工用接着剤です。強い接着能力を持っているのに、乾く前なら水で湿らせた布などでかんたんにふき取ることが可能。
木材のほかにも繊維板や集成材などにも使えてガーデン木工にとても適したタイプの接着剤といえるでしょう。1ガロンも入っているので、頻繁にお庭のDIYを楽しまれるかたに向いているサイズです。
ショックに強くてはがれにくい接着剤
弾性接着剤なのでショックにとても強く、衝撃を受けても簡単には剥がれない強さを持つ接着剤です。熱や濡れにも強く、-40度から120度までの広い適用範囲を持ち、屋外や真夏の車内のような過酷なところでもしっかりと接着してくれます。
溶剤を使用していないタイプの接着剤ですから、肉やせがなく外壁などの凹凸がある箇所でも使えます。
住宅環境対策品として認定されているので、小さなお子さんがいる家庭でも心配することなく使用できます。多用途接着剤ですから、いろんな素材のものの接着に使えてとても便利です。
タンスの修理など日常的に使える速乾タイプ
中程度の粘度を持っていて、パテのようにしてかんたんに使える木工用接着剤です。木材のほかにも、陶器・プラスチック・ゴム・金属などの接着にも力を発揮します。
多用途で強力で高速接着なので、DIYでとても役立ってくれます。趣味でも、プラモデルやジオラマの接着にも利用できます。このアイテム1本あれば、いろいろこなせて便利です。
伸びがよくタレない速乾タイプの木工用接着剤
ホルムアルデヒドが含まれていない、小さなお子さんがいるおうちでも心配なく使える木工用接着剤です。
建築内装に使ういろいろなマテリアルとの接着に使えるので、とても用途が広いです。塗布時の伸びがよく、壁面などの箇所で使用したとしてもタレてくる心配はありません。
速乾タイプなので、修理や組み立ての作業なども素早くすすめることができます。乾燥後はほぼ透明になります。
耐水性がある強力木工用接着剤
木材同士の接着に特化した、強力な耐水性のある木工用接着剤です。接着完了後には、自然な木材色に仕上がります。ホルムアルデヒドなどの危険な化学物質は使用していないので、心配なく家具などの補修にも使えます。
耐水性のある接着剤ですから、屋外に設置するアイテムの接着にも使え、木工の作業の幅がとても広がります。
水性なので学校の工作にも心配なく使える
水性で手などに付着してしまった接着剤をかんたんに洗い流せる、安心して使いやすい木工用接着剤です。
粘度が高く、こぼしてしまったとしても広がらないので、子どもたちの使用にもピッタリです。固まると透明になってくれるので、目立つところの補修でもきれいに使えます。
固まったあとをカッターなどで削らなくてはならなくても刃を傷めることはありません。逆さボトル設計なので、最後まで使い切ることができます。
木材とあらゆる素材を接着できる多用途な接着剤
いろんな素材の接着に使える接着剤なので、木工製品にいろんな素材のものをくっつけることが可能です。
木工製品を自分なりにアレンジしてリメイクするときに、さまざまな素材のものとくっつける必要がありますが、このアイテムがあればたいていのものは接着してくれます。
仕上がりは透明になってくれるので、DIYが苦手で上手に塗布できないという場合でもきれいに接着できますよ。
「木工用接着剤」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 木工用接着剤の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での木工用接着剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
強力な接着剤には「接着剤はがし液」を使おう 接着剤をきれいに除去できる
接着剤を間違えてくっつけてしまったとき、くっつけたものを貼り直したいときには、接着剤専用の剥がし液を使いましょう!
接着剤はがし液については、下の記事で詳しくご紹介しています。
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使い方に合った木工用接着剤を選んでDIY力を鍛えよう いかがでしたか?
木工用接着剤にはいろんなタイプのものがあります。
瞬間的に接着を完了してくれるタイプもあれば、初心者でも心配なく使えるゆっくり接着するタイプもあります。こまかい作業に適したノズルになっているものや、子どもや高齢者でも使える危険性が小さいものもあります。
どんな使い方をしたいかをよく考えておけば、目的に合った特徴を持つ木工用接着剤を選択できるでしょう。
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