ガラス用接着剤の役割

Photo by Scott Sanker on Unsplash

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ガラス接着剤とは、その名のとおり「ガラス」を接着するための接着剤。ガラス素材のものが壊れてしまったときの補修にはもちろん、ガラスアートにも使える便利なアイテムです。
耐水性や透明タイプなどさまざまな種類があるため、多様な用途で使用することができます。ホームセンターだけではなく100均でも手軽に購入できます。緊急時に家に一本持っておくことをおすすめします!
ガラス用接着剤の選び方
それでは、ガラス用接着剤の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】用途に合う素材の種類
【2】「熱膨張係数」
【3】耐水性・耐熱性
【4】接着後の仕上がり
上記の4つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に合う素材の種類をチェック
ガラス接着剤の主要な製品は、その成分などから「エポキシ系」「瞬間系」「紫外線硬化系」「シリコーン系」に分類できます。耐水性や硬化するまでの時間などそれぞれ特徴があるので、用途に合わせてどのタイプがいいのかを見極めましょう。まずはじめに、ガラス接着剤の種類から紹介します。
▼エポキシ系|一部分のガラス同士の接着に
「エポキシ系」はA液とB液の2液を混ぜることで硬化する性質があり、ガラス同士の接着に向いています。特徴は、耐水性だけでなく、耐熱性や耐薬品性にすぐれていること。
ただし、乾燥後にエポキシ接着剤の体積が小さくなり、ガラスを引っ張る特性もあるので、10センチ以上の大きなガラスには向いていません。ガラスビンの一部などの修理に使用してください。
▼瞬間系|急いで接着させたいときに
名前からもわかるように「瞬間」的にガラスを接着してくれるタイプです。あまり時間がないという人は、短時間で接着できる「瞬間系」のガラス接着剤を選ぶといいでしょう。
特徴は、耐水性と耐衝撃性にすぐれていることです。ほかのガラス接着剤と違ってすぐに固まってしまうので、使用するときは慎重に行ないましょう。
▼紫外線硬化系|透明感を残して接着したいなら
紫外線を当てることで接着する「紫外線硬化系」。日光の紫外線以外に、UVライトで硬化するタイプがあります。ガラスの透明感を残して仕上がりをきれいに見せたい場合や、硬化時間を自由にコントロールしたい場合などに利用しやすいのが特徴です。
ガラスアートやアクセサリーなどの制作にも向いています。
▼シリコーン系|水に触れるガラス修理には
「シリコーン系」の特徴は、高い耐水性。なかでも、「酢酸シリコン」と呼ばれている種類が耐水性と接着性にすぐれています。
水槽など水に触れることが多いガラスの修理に向いています。
【2】「熱膨張係数」をチェック
ガラスとガラス以外の異なる素材を接着する場合、熱膨張係数の違いからガラスが割れてしまうこともあります。
その場合は、硬化後も弾力があるシリコン系の接着剤を使用すればガラスが割れるのを防止してくれます。
【3】耐水性・耐熱性をチェック
シリコーン系は耐水性だけでなく耐熱性にもすぐれているので、熱い液体を入れるガラス製品の修理や補強用にも使用できます。
ホットグラスなどのガラス製品を修理するときには、シリコン系が向いています。
【4】接着後の仕上がりをチェック
基本的に、「透明タイプ」と表記されたガラス接着剤が硬化すると透明に近くなりますが、なかには、少し白っぽいものが残ってしまうタイプもあります。
透明タイプと表記されていても、接着剤の成分によって仕上がりがどうしても異なってしまうので、仕上がりの美しさを求める場合は「紫外線硬化系」を選択しましょう。ガラスアートなどの制作にも使用できます。
DIYクリエイターからの購入アドバイス
用途や接着するものの素材に合わせて選択しよう
ガラス接着剤を選ぶ際には、どのような用途で接着するのか、接着素材はガラス同士か、そうでないのかで選択する接着剤は変わってきます。
仕上がりの見た目も左右しますので、用途に合わせて選択することが必要です。
ガラス用接着剤のおすすめ商品
それでは、おすすめのガラス用接着剤をご紹介いたします。
▼耐水・耐熱タイプ
▼紫外線硬化タイプ
▼番外編|一緒に揃えたいアイテム
すぐに各商品が見たい方は、上記のリンクをクリックしてくださいね。
▼耐水・耐熱タイプ
まずは、ガラス接着剤のなかでも耐水性にすぐれているタイプをご紹介します。耐熱性にすぐれたタイプも取り上げますので、用途に合っている商品を見つけることができるでしょう。

水槽の補修に! 密着性にすぐれたシリコン樹脂
耐水性にすぐれているシリコン系のガラス接着剤。水まわりの補修が可能なので、浴室の窓ガラスや水槽の隙間を埋めたい人に便利なアイテムです。
まわりが汚れないためのマスキングテープもついています。きれいに仕上げるためのヘラまでセットになっているお得なタイプ。道具を別でそろえるのが面倒な人でもすぐに利用することができます。従来よりも乾燥スピードがアップし、半日ほどで乾燥します。
自動車フロントガラスの補修用。速乾接着!
自動車のフロントガラス補修に特化したガラス接着剤。耐水性にすぐれているシリコンタイプなので、修理後に雨が降ってきても安心。
自動車用となると、外での作業が必須。高温多湿下でも効率的な作業が可能なので、真夏にフロントガラスの修理が必要になった人にもおすすめです。1成分タイプなので、2液を混ぜるなどの作業が面倒な人でもカンタンに利用できるでしょう。
これ1本でいろいろな素材に使える
ガラス以外にも幅広い素材に使えるシリコン系のガラス接着剤。ガラスと異素材を接着したい場合や、マルチに使える修復キットが必要なご家庭におすすめ。
木や金属、ポリプロピレン、ポリエチレンなどさまざまな素材に使えるのが特徴。一般的にくっつきにくいとされているシリコンゴムにも使用することができます。凹凸面や水まわりの使用も問題なく、これ1本あれば充分といっても過言ではありません。
水と熱に強い! ホットグラスの補強に
耐水性と耐熱性にすぐれているシリコン系のガラス接着剤。ホットグラスなど熱い液体を入れるガラス製品の修理や補強に向いています。
-40~20℃までに対応しているため、屋外での使用も可能。耐久性が高くはがれにくいため、生活のなかで利用することが多いガラス製品でも安心です。いやなにおいが少ないため、室内でも利用しやすいでしょう。

多用途に使える衝撃にも強い瞬間接着タイプ
ピンポイントで接着可能な瞬間接着タイプのガラス接着剤。少しのひび割れや、一部分のガラスの破損の修理などにピッタリです。
ガラス以外に、金属やプラスチックなどにも対応可能。アクセサリーや家具、陶器などの修理にも便利です。柔軟性にすぐれているので、異素材との接着もOK。耐衝撃性や耐水性も高いため、水槽など水まわりの修理にも向いています。
▼紫外線硬化タイプ
続いては、紫外線硬化タイプのガラス接着剤をご紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。

接着剤をつけ、UVライトを当てて5秒で固まる
UVライトつきの紫外線硬化系ガラス接着剤。ピンポイントで利用しやすいタイプなので、ちょっとしたガラス製品を修理したい人向けです。
UVライトを当てると5秒で固まる瞬間接着が特徴。小型で使いやすくカンタンに使用できるので、修理だけでなくアート作品やアクセサリーなどの制作にもピッタリです。ガラス以外にも陶器や金属、プラスチックなどに使えるので、マグカップやプラモデルの修理もすぐにできます。
LED照射でも硬化可能な瞬間接着タイプ
混合する必要がなくカンタンに利用できる、紫外線硬化系のガラス接着剤。先が細い小型タイプなので、こまかい作業が必要な場合に便利です。
紫外線照射やLED照射で硬化するタイプ。可視光でも硬化可能なので、わざわざブラックライトを購入しなくても利用できます。瞬間接着タイプなのですぐに接着させたいものがあるときは、かなり重宝するでしょう。ゴムや金属、プラスチック製品にも利用可能なのでマルチに活躍します。
乾いても黄色くならない!時計の修理に
時計でお馴染みのセイコーから発売されている「ガラス接着剤」。 乾いても黄色くならならず、仕上がりが透明なのがポイントです。
日常生活強化防水の時計のガラス接着にぴったり。仕上がりが透明できれいなので、ハンドメイド用としても活躍します。レジン硬化用のUVライトでも固まりますよ!
ストレスなくきれいに接着、はがすこともできる
仕上がりがきれいな紫外線硬化系のガラス接着剤。白化しないので、透明感のある仕上がりを求めている方は、試してみてはいかがでしょうか。
紫外線LEDライトで硬化するタイプの商品。専用の紫外線LEDライトを一緒に購入できるセット販売も行なっています。ほかと違う特徴は、粘性が低いこと。万が一間違えて接着しても、エナメルシンナーではがすことが可能です。
ガラス同士の接着に! プロも愛用するすぐれもの
超強力接着が可能な紫外線硬化系のガラス接着剤。ガラス同士の接着に向いているため、窓ガラスの一部分が破損した場合やガラスアートの制作などに役立ちます。
接着の強度は、ガラスケースの組み立てをしているプロの業者が愛用しているほど。プロも利用しているので、確実にガラス同士を接着させたいという人でも安心でしょう。硬化時間は、UV照射で5~15分ほど。瞬間的な接着はできませんが、長時間固まるのを待っていなくても大丈夫です。
▼番外編|一緒に揃えたいアイテム
ガラス接着剤と一緒に使える便利な道具を利用することで、作業の効率を高めてくれます。ここでは、ガラス接着剤の効果を発揮しやすくしてくれるアイテム2選をご紹介します。
接着速度の調節や連続運転が可能
シリコン系ガラス接着剤を使用するときに便利な「コーキングガン」。接着剤をあまり頻繁に利用しない人や、広い範囲を修理する場合に重宝します。
接着速度の調節が可能で、大きな面積での連続運転に向いているため、接着作業が苦手な人でも接着剤をこぼす心配がありません。使用方法は、接着剤をセットして、レバーを握るだけなのでカンタン。女性でも作業しやすいでしょう。
「ガラス接着剤」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 接着剤の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での接着剤の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ガラス用接着剤の使い方
ガラス接着剤は、ガラスを接着できる強力な接着剤です。しかし、接着するときのポイントを知っているとさらに強度や美しさがアップします。
ここでは、ガラス接着剤本来の効果が発揮できる工夫について紹介します。
つける前の処理で接着強度が変わる
ガラスの直したい部分にゴミや水分、油などがついている場合には、接着に時間がかかったり、うまく接着できなかったりします。あるいは、接着したと思ってもすぐにはがれたりするかもしれません。
ガラス接着剤を使用する前には、一度きれいにして乾燥させると接着の強度も上がります。
きれいに接着したいなら道具を使うという手も
ワンランク上の仕上がりを求める場合や、よりきれいに接着させたい場合には便利な道具を利用しましょう。こまかい作業や、指の力だけでは難しい部分の修理などは「コーキングガン」を使いましょう。
とくに、シリコン系はコーキングガンを利用したほうが作業しやすいです。また、紫外線硬化系はUVライトで硬化させるタイプもあるので、ブラックライトがあると便利です。
用途や接着するものの素材に合わせる
本記事では、ガラス接着剤のおすすめ商品をご紹介しました。ガラス接着剤は、種類によって向いている使い方が異なるため、それぞれの特徴を把握して選ぶことがポイントです。
また、異素材とガラスの接着による破損を防止するためには、弾力性のあるシリコン系などを選択しましょう。あなたがほしいガラス接着剤を選んでみてくださいね。
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