どんな食材にも使える万能包丁!

Photo by Jason Jarrach on Unsplash

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四角く大きくて重いイメージのある中華包丁ですが、最近ではコンパクトなものもあります。
世界三大料理の中に入る中華料理で使われる大きな刃が特徴的な中華包丁。切るだけでなく、叩いたり千切りしたりなど様々な使い方ができる包丁です。
大きな刃は、肉や魚、野菜などあらゆる食材を扱うのに便利。野菜を細かく切ったり骨を粉々にしたりと使い方には幅があり、これ1本でどんな料理もできる優れものです。
中華包丁の選び方
フードコーディネーターの倉田沙也加さんに取材をして、中華包丁の選び方のポイントを教えていただきました。重さや刃の厚みをよくチェックすることが大切です。ぜひ中華包丁選びの参考にしてください。
ポイントは下記の通り。
【1】刃の素材
【2】刃の形状
【3】刃の厚み
【4】刃渡りのサイズ
【5】持ち手の素材
【6】重さ
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】刃の素材で選ぶ
家庭用として使うなら、モリブデン鋼、ステンレスなどの合金素材の中華包丁がおすすめです。錆びにくく耐久性に優れているので、長く愛用したい人に向いています。
また、切れ味を重視するなら鋼製の包丁がおすすめです。ただし、錆びやすくお手入れに手間がかかるという点で、家庭用として日常使いするのには向いていません。
【2】刃の形状から選ぶ
中華包丁は中華料理でよく使われるにんにくや生姜などを、刃を横にして潰すことができるようになっています。そのため、和包丁などに比べて、刃が四角く、幅が広いのが特徴です。
「方頭刀」はスタンダードな形
中華包丁として思い浮かべる人も多いオーソドックスな形です。長方形の形をしていて、肉や魚、野菜はもちろんのこと、様々な食材を切るのに向いています。
「円頭刀」は魚もおろせる
中華包丁でイメージする長方形の形ではなく、刃の先端がカーブしているのが特徴です。この曲線があることで魚を下ろしたり、繊細な細工をしたりするのも簡単です。曲線以外の部分ではあらゆる食材のカットが可能なので、幅広く使いたい人におすすめです。
「馬頭刀」は骨付き肉など固いものにも対応
斧のようにも見える形が特徴的で、峰から刃先にかけて広がっていくようなデザインです。あらゆる食材のカットに適しているのはもちろんのこと、硬いものも容易に切ることができます。また、千切りなどの野菜のカットにも向いています。
【3】刃の厚みから選ぶ
中華包丁の刃の厚みは、おもに薄刃、中厚刃、厚刃があり、それぞれに得意とする作業があります。特徴をみていきましょう。
「薄刃」は野菜が切りやすい
薄刃は肉や野菜のなかでもやわらかい食材に適していて、家庭で普段使いがしやすいです。中厚刃や厚刃に比べ重さも軽いので、初めて中華包丁を買いたいと思っている人は薄刃が扱いやすいでしょう。
「中厚刃」は魚や肉の骨切りもできる
中厚刃は、魚や肉の小さな骨なども切ることができます。薄刃よりも重くなりますが、ほどよい厚みで使い勝手がよく、大きめの魚やブロック肉をよく調理する方に向いています。
「厚刃」は肉骨を叩き切れる
厚刃は大きな骨や冷凍品を叩き切るのに適したタイプで、重いものが多く上級者向けになります。中華料理のプロが使うタイプなので一般家庭での取り扱いはおすすめしません。
【4】刃渡りのサイズで選ぶ
中華包丁の刃渡りは一般的に20~22cmですが、いろいろな刃渡りの長さのものが発売されています。刃渡りが短すぎると、食材が一度に切れないため不便です。一方で、刃渡りが長すぎると調理スペースや収納スペースを圧迫してしまいます。扱いやすさを選ぶなら短くてコンパクトなものにしましょう。
【5】持ち手の素材で選ぶ
中華包丁の持ち手(ハンドル)は木製または金属製です。それぞれの特徴を知って使いやすいものを選びましょう。
「木製」は握りやすく滑りにくい
木製の持ち手は握り心地がやわらかく、持ちやすいのが魅力です。金属製よりも劣化しやすいですが、通常の使用ならば数年は持ちます。初めて中華包丁を使う人は木製の持ち手のほうが扱いやすいでしょう。
「金属製」は耐久性がある
金属製の持ち手はステンレス製が主流で耐久性が高くさびにくく、洗いやすいのが特徴です。また食洗機にも対応しているのがメリットです。一方で握ると冷たいです。
【6】初めてなら重さは250gを目安に選ぶ
刃を返してハンマーのように食材をつぶすこともできる中華包丁。固いものは重さの衝撃で切るので、和包丁に比べて重くできています。重みにより食材をかんたんに切ることはできますが、重すぎるものは扱いにくく、手が疲れてしまいますね。
長く使うためにも重さはとても重要な選択ポイントです。女性やはじめて中華包丁を購入する方には、250g前後のものをおすすめします。
中華包丁のおすすめ13選
ここまで紹介した中華包丁の選び方のポイントをふまえて、フードコーディネーターの倉田沙也加さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。
▼初心者~中級者向け
まずは、初めて中華包丁を使う方向けのおすすめ商品をご紹介します。
切れ味や耐久性だけでなく使い心地も抜群
バランスのいい中華包丁で、切れ味や耐久性はもちろんのこと使いやすさも抜群な包丁です。家庭向けの包丁を手掛けているメーカーなので、中華包丁をもっと身近に感じることができるでしょう。
家庭での使用に向けた使い勝手を追求してあるので、初めて購入する人でも安心して使うことができます。重量があるので、背面で肉など材料をたたくのにも向いています。

切れ味の良いスタイリッシュでコンパクトな中華包丁
日本ではじめて替刃カミソリを生産し、日本を代表する刃物メーカーとして知られる貝印が作った中華包丁です。
貝印独自の3段階研削加工により、切れ味が抜群。継ぎ目がない、オールステンレス製の見た目はスタイリッシュで、食器洗浄機OKな手入れのしやすさもうれしいポイント。
指のかかりがよいグリップに、刃渡り165mm、重量220gと中華包丁の中では小さめのサイズなので、女性でも扱いやすく、おすすめです。

使いやすく、お手入れかんたんな初心者向け
切れ味が好評で、プロの料理人から人気と知名度が高い藤次郎が作った中華包丁です。業務用に作られた刃は切れ味抜群で、その切れ味の持続力もすぐれています。ハンドルにはトルネード模様が施されており、調理中に水や油のついた手でも滑りにくく安心です。
食材を気持ちよく切ることができ、オールステンレス製なのでお手入れもかんたん。使いやすさも含め、初心者にもおすすめできます。価格は少し高めですが、品質が高く長く愛用できますよ。
燕三条職人が仕上げたオールステンレス中華包丁
1874年に新潟・三条で創業した老舗刃物メーカーが提供する、「ヴェルダン」シリーズの中華包丁。一丁で肉から野菜まであらゆる調理をこなせる優れものです。刀身にはモリブデンバナジウム鋼が採用されており、気持ちのよい切れ味が長続きします。
デザイン性も高く、丸みのある柄は手によく馴染みます。柄の中が空洞になっているため、軽くて使いやすさも満点です。オールステンレス製&ハンドル一体型でとても衛生的。家庭用の食器洗い乾燥機で洗えます。
リーズナブルな本格派!中華包丁初心者に
中華包丁初心者でも手を出しやすいのが、こちらの製品。刀身はお手入れの簡単なステンレス製で、持ち手はすべりにくい木製です。刃渡り175mm・重量305gと中華包丁にしてはやや小ぶりで、一般家庭でも手軽に使えるサイズです。
中華料理に限らず、三徳包丁では切りにくい食材をカットしたり、平たい刃でたたいたり、つぶしたりと広い用途で使えて大変便利です。安心の日本製で価格もリーズナブルなので、一本持っていて損はないでしょう。
日本製だから安心して使える
日本製の中華包丁なので、安心して使える包丁です。オーソドックスな形で、初めて中華包丁を買う人でも使いやすいアイテムです。ステンレスで作られているので、錆など劣化に強く、長く愛用したい人にもおすすめです。
硬いものを切るときは包丁の背にタオルなどを当てて押すと切れるので、刃こぼれしないように気を付けて使いましょう。
肉から野菜までこなす万能タイプ
富士カトラリーは、世界的に有名な包丁メーカー藤次郎の販社として培ってきたノウハウを活かし、家庭用の包丁を中心に、消費者の多種多様なニーズに応える商品を製造しています。
『王風亭』は、専用の特殊包丁を家庭でもっと手軽に、という想いから生まれた中華包丁で、適度な重さがあり、肉から野菜まで幅広く使えます。
持ち手の部分は手触りのよい天然木で、丸柄になっていて握りやすいのが特徴です。値段も手頃で普段使いにおすすめです。
▼プロ仕様の高級包丁
続いては、包丁を使い慣れている上級者向けに、プロも愛用するおすすめの中華包丁をご紹介します。
老舗の包丁メーカーから出た上質な1本
600年もの歴史を持つ老舗包丁メーカーの中華包丁です。長年受け継がれてきた技術が詰め込まれており、切れ味や耐久性、使い心地などすべてにおいて高い品質を保っています。
ステンレスで刃ができているので、錆びにくく長期間使えるでしょう。100か国以上の国に輸出されており、全世界で愛されている包丁なのです。品質にこだわりたい人におすすめの1本です。

魚をさばくときにぴったりのドイツ製円頭刀タイプ
ドイツのブランドが作った、デザイン性の高いスタイリッシュな中華包丁です。刃の先端が丸みを帯びているめずらしいタイプ。肉や魚の骨を切るのはもちろん、曲線状の刃を使って薄くスライスするなどこまかい作業も可能。
価格は高めですが、ほかの中華包丁にはない特徴を持っているので、選択肢のひとつに入れていただきたい商品です。とくに魚をさばくときにおすすめ。

肉の骨や冷凍品を切るのにぴったりな上級者向け
肉の骨や冷凍品を切るときにおすすめの中華包丁です。普通の包丁だと刃が欠けてしまうかたい食材でも、厚い刃と適度な重さによって、かんたんに切ることができます。もちろん骨ごと肉を叩き切ることも可能です。
価格は少し高めですが、堺孝行の包丁は基本的にプロ向けに作られているもので、なんといっても切れ味が抜群です! 初心者向け中華包丁ではもの足りない上級者におすすめの逸品です。
プロも納得!安心のメイドインジャパン
創業以来刃物づくり一筋に打ち込んできた正広の包丁は、職人の手仕事による抜群の切れ味で、プロの料理人からも愛されています。包丁に使う材料はすべて国内調達で、ほぼ全ての工程を自社工場で一貫して行う、まさにメイドインジャパンです。中華包丁だけでも品揃えが豊富なので、目的に合ったものを選びましょう。
ここで紹介するTX-101は、刃渡り175m、薄刃で重量も225gと軽いので、家庭で使うのに適しています。表面はステンレスですが、刃先はハガネなので切れ味は本物。ただ、ハガネは錆びる材質なので注意が必要です。
手入れをしながら永く使いつづけたい一品
鋭い切れ味をもつ日本刀の技術を受け継ぎ、現在も職人が一丁一丁手作りしている杉本の包丁です。中華包丁の7号は、刃渡り220mmで、重量感あふれるプロ仕様です。野菜、肉、魚、鳥など、何でもこなせる万能タイプなので、扱いに慣れれば重宝すること間違いなしです。
刀身は錆びやすいハガネ(高炭素鋼割込式)です。よいものを永く使うために、毎日のメンテナンスをしっかり行いましょう。購入した包丁の研ぎ方や手入れのコツなど、困ったときは杉本に問い合わせできるところも心強いですね。
機能性抜群ながら美しさも欠いていない
機能性と見た目の美しさを両立させた包丁を探している人におすすめの包丁です。持ち手は栗型になっており、料理する人の手を思いやった設計になっています。指の関節にしっかりフィットし、疲れを感じさせません。
刃体は3層構造になっており、鋭い切れ味をもちながらもしなやかな使い心地を実現させました。マットな磨き上げがかかっているので、落ち着いた美しさを感じられることでしょう。
「中華包丁」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 中華包丁の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での中華包丁の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
中華包丁の使い方
中華包丁を扱うのが初めての方にわかりやすく、使い方やお手入れの仕方などを紹介します。
中華包丁はあらゆる食材に使うことができ、便利な包丁。特性を引き出すには、正しい使い方をすることが重要です。
中華包丁を使う時は「押さえ型」というもち方がふさわしく、手のひらに包丁の絵をのせて親指・中指・薬指・小指で握りこんでください。人差し指は刃の側面に添えて置き、刃がぶれないように固定します。
また、まな板も通常のものではなく丸型のまな板があると便利です。本格的に中華包丁を使いたい人は探してみてもいいかもしれません。
住友プラスチック『中華まな板 φ400×H100 小』
中華包丁の研ぎ方
包丁の切れ味を持続させるためには定期的に砥石を使ってお手入れをしなくてはなりません。研ぎ方は普通の包丁と変わりません。まずは、砥石を水に浸けて濡れた状態にしましょう。砥石の準備ができたら、刃を砥石に対して45度の角度になるように置いて、力を入れずに20往復ほど動かしてください。
研ぎ終わるとざらざらしたものが出てくるので、砥石に密着させてこれを取り除き、完成です。研いでいる間も砥石が濡れていると滑りがいいので効率よく研ぐことができます。
中華包丁の収納方法
中華包丁は通常の包丁よりも刃が大きいので備え付けの収納スペースでは収納できない可能性があります。
専用の包丁カバーなどで刃の部分をガードして、安全に収納しましょう。また、三徳包丁なども一緒にしまえる包丁スタンドを活用するのがおすすめです。重い中華包丁を入れても倒れない、安定感のあるものを選んでくださいね。
まだまだある!そのほかの包丁もチェック
中華包丁で料理の腕を上げよう!
中華包丁があると肉や魚、野菜だけでなくいろんな食材をカットすることができるので、作る料理の幅も広がるはずです。下ごしらえの段階でも肉をたたくなど使い勝手の良さを実感することでしょう。
お気に入りの1本を見つけて、料理を楽しんでください。
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