刺身包丁は家庭に必要? いつものお刺身がもっと美味しくなるって本当?
「刺身包丁」という言葉を聞いたことはあるけど、それがどんな形をしていてどんな特徴があるかは知らない人も多いと思います。
刺身包丁とは、名前の通り、刺身を切るのに最適な形状をした包丁のことです。一般的な三徳包丁に比べると、刃渡りが長く、刃の幅が狭く作られています。そのため、刺身を切る際に一気に引きながら切ることができて切り口が美しく仕上がります。
刺身の切断面は味わいにも影響するので、一家にひとつ持っておくととても便利。価格も、手に取りやすい2,000円程度のものから、3,0000円程度するプロ仕様のものまでさまざまです。この記事では、初心者向けとプロ仕様どちらも紹介していきますよ!
刺身包丁の選び方 フードコーディネーターに聞く!
フードコーディネーター佐々木沙恵子さんのアドバイスをもとに、刺身包丁の選び方を紹介します。ポイントは下記の5つ。
【1】刃の素材
【2】刃渡り、長さ
【3】柄の素材
【4】本体の重量
【5】利き手(とくに左利きの方)
上記の5つのポイントをおさえると、より具体的に自分に合う刺身包丁を選ぶことができます。一つひとつ解説していきます。
【1】切れ味の鋭さ・メンテナンス頻度で「素材」を選ぶ
刺身包丁選びの際、一番重要なのは刃の素材です。おもに、鋼、ステンレスが主流です。最近は、セラミックのものも増えてきました。
鋼(ハガネ)|長く愛用したい方におすすめ
切れ味のよさや持続性で選ぶのなら、プロの料理人にも愛用されているハガネ包丁がおすすめです。ハガネにもランクがあり、高級なものほど切れ味のよさや持続性が高まります。
しかし、ハガネはこまめにお手入れをしないとすぐに錆びてしまいます。砥げば切れ味が回復するので、ていねいに扱いましょう。長く使いたいという方にハガネ包丁は向いています。
ステンレス|切れ味よりも取り扱いやすさを重視したい方に
耐久性で選ぶのならステンレス製がおすすめです。サビに強くお手入れも簡単であるため、家庭用包丁として多く利用されています。
ただ、切れ味はハガネに比べると劣ります。切れ味がよく扱いやすい包丁が欲しい方は、ステンレス製の中でも高級な銀三鋼もおすすめです。
セラミック|金属臭さがなく、サビに強い
セラミック製の刺身包丁は、ステンレスや鋼に比べると種類が少ないです。しかし、金属特有のニオイがないので、刺身を切るにはぴったり!
また、サビにも強いので、お手入れもラクチンです。ただし、金属製の包丁に比べると耐久性は劣ります。刃こぼれしないように、ていねいに取り扱いましょう。
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【2】家庭用で使いやすいのは「刃渡り21cm~27cm」
刺身包丁を使うときは、手前から刃先までの刃渡り全体を使い「引き切り」をします。そのため、刺身包丁の長さは、ほかの包丁に比べると刃渡りが長いものが多いです。プロ向けでは300mmが一般的ですが、家庭用として使われるサイズは、210mm、240mm、270mmです。
引き切りをする場合は広めのスペースがほしいので、作業場所の広さや収納場所も考慮して決めるといいでしょう。
【3】好みで「柄の素材」を選ぶ
刺身包丁の柄の素材にも注目してみてください。おもに、木製や金属製の柄が多く採用されています。
■木製:握ったときに手になじみやすく、かつ滑りにくいので、初心者におすすめです。デメリットは、メンテナンスが大変なところ。洗った後はしっかりと水気を拭き取って乾燥させてください。金属製の柄に比べると耐久性がやや劣りますが、そうすることで長期間愛用できますよ。
■金属製:ステンレスなどが多く、さびにくくて耐久性に優れているのが特徴です。握るときに少し滑りやすいのが難点。しっかりと握りましょう。また、刃と柄の継ぎ目がないタイプは、洗いやすくて汚れが溜まらないので、清潔に保てます。
【4】本体の重量は「少し重め」が切りやすい!
刺身包丁選びでは、重さや持ちやすさもしっかりチェックしましょう。重さは刃の素材やサイズで変化し、少し重いと感じるくらいの包丁が切りやすいです。
ただし、重すぎると手首や腕に負担がかかりすぎてしまうこともありますので、注意しましょう。
【5】左利きの方は「両刃」か「左利き用」を選ぶ
左利きの方は、包丁を選ぶときに注意が必要です。右利きでも左利きでも使用できる「両刃」を選ぶか、左利き専用の「左用」を選びましょう。自分専用の包丁であれば左利き用を選び、右利きの家族が使う場合があるのなら「両刃」が便利。
どちらも、右利き用の包丁に比べると種類は少ないですが、有名メーカーから販売されていますよ!
刺身包丁のおすすめ7選 初心者からプロまで使える!左利き用もピックアップ
うえで紹介した刺身包丁選びのポイントをふまえて、フードコーディネーター・佐々木沙恵子さんに選んでもらった5つのおすすめ商品を紹介します。

長く愛用したい方におすすめ
貝印の定番包丁ブランド『関孫六の金寿ST』は、耐久性の高いハイカーボンモリブデンステンレス刃物鋼製です。この包丁は切れ味が長持ちしやすい素材を使用していて、きちんと手入れすることでより長持ちします。
値段も手ごろで、はじめて刺身包丁を購入する方や、使用頻度が低い方におすすめです。使用前に自分で研ぐと、さらに切れ味がよくなります。少し小さめで小型の魚を捌(さば)くのにおすすめです。

扱いやすさと切れ味を両立したい方におすすめ
33層ダマスカスと槌(つち)目模様が特徴の、刺身包丁。プロ仕様の高級ステンレス刃物鋼・V金10号で作られています。
ステンレスの扱いやすさとハガネのような切れ味を両立した包丁です。表面の凹凸が食材の切り離れをよくし、食材をスムーズにカットできます。切れ味と持続性のよさから、メンテナンスも簡単です。

はじめての刺身包丁におすすめ
この商品は、家庭用の刺身包丁入門者におすすめの包丁で、コスパのよさが魅力です。錆びにくいモリブデン鋼製で、お手入れしやすく気軽に使えるのが特徴です。こまめにお手入れできない方に向いています。
持ち手と柄が一体型で、柄まで丸洗いでき、食洗機にも対応しています。スタイリッシュなデザインで、見た目と実用性どちらも兼ね備えています。

本格志向の方におすすめ
本格志向の方におすすめしたいのは、實光(じっこう)の刺身包丁です。こちらは包丁の製造で有名な堺包丁の中でも、老舗の商品です。職人がひとつひとつ手作業で作る包丁はプロにも愛用されており、切れ味は段違いです。
素材はハガネの中でもランクが高い「白鋼二号」。高価ですが研ぎやすく、研ぎ方を覚えれば自分でもお手入れが可能です。研ぎ直しのアフターサービスもあり長く使えるのもうれしいポイントです。

本格派ながらお手入れは簡単にという方におすすめ
刃物の有名な産地・新潟県燕三条の老舗メーカー「藤次郎」が作るモリブデンバナジウム鋼の刺身包丁です。スタイリッシュな見た目、切れ味のよさ、お手入れのしやすさを両立した、優れた商品です。
プロ仕様の商品を家庭向けに製造している藤次郎の品質のよさは保証されています。本格的な刺身包丁が欲しいけれど、お手入れは簡単な方がいいという方にぴったりでしょう。こちらの商品は、2000年度のグッドデザイン賞を受賞しています。
左利きさん専用の貝印の刺身包丁!
こちらは、貝印から販売されている左利き用の刺身包丁。やわらかい食材をつぶさないで切れるように、刃の部分が薄く、幅が狭く作られています。刃の角度が鋭角なので、切れ味も鋭く、まるで料亭のような美しい刺身の切り口に仕上がります。
柄の部分は、水に強い朴が使われていて、持ちやすさと耐久性を兼ねそろえています。鋼製でサビが出やすいので、ていねいにメンテナンスして長く愛用しましょう!
セラミック製で刺身がおいしく切れる
あまり種類がないセラミック製の刺身包丁。最大のポイントは、金属のわずらわしさがないこと。金属臭さがなく、サビることもありません。なので、お手入れは水洗いだけでOK。
一般的に、セラミック製の包丁は金属製に比べると切れ味に劣ることがあります。しかしこの商品は、刃の表面の粗さを通常の半分以下にすることで、従来のセラミック製の包丁の約3倍切れ味を持続してくれます。
「刺身包丁」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 刺身包丁の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での刺身包丁の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
長く包丁を使うために必要なお手入れ方法 フードコーディネーターからのアドバイス
プロの料理人でない限り、毎日刺身包丁を使う方は少ないと思います。たまに使うからこそ、保管状態には気をつけましょう。包丁は水分に弱いので洗ったらすぐに拭き取り、完全に乾燥させてから保管をしてください。
ハガネはとくに錆びやすいです。お湯をかけ温めると水切れがよくなり、乾燥しやすくなりますよ。また、乾燥後に油を薄く塗るなどのケアも有効です。そのあとは、湿気がなく風通しのいいところに保管してください。
それでもできてしまった包丁のサビはなるべくすぐに研ぐことで、切れ味が持続します。家庭用の砥石でたまに研ぎ、年に一度程度はお店で研いでもらうと長く使えます。
そのほかの包丁のおすすめ商品はこちら
刺身包丁で刺身を美しく美味しく食べる!
この記事では、刺身包丁の選び方とおすすめ商品をご紹介しました。
刺身をよく食べるというご家庭には、ぜひ試してみてほしい刺身包丁。たまにしっかりとメンテナンスをしてあげることで、長く使えます。切れ味が悪くなったら、包丁用の研ぎ石でこまめに研いであげてください。
スーパーの安いお刺身も、包丁を変えるだけで格段に美味しく食べられますよ!
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