砂糖選びのポイントは? いろいろな料理に活躍
フードスタイリストの池 ももこさんへの取材をもとに、砂糖の選び方をご紹介します。ポイントをおさえて気に入った砂糖を見つけましょう。
「茶色い砂糖」はミネラル豊富
砂糖には白いものと茶色いものがありますが、茶色い砂糖はミネラル補給にも適しています。フードスタイリストの池 ももこさんに、詳しく教えてもらいました。
砂糖には大きく分けて「白」と「茶色」の2色があります。この色は製造法による違いで、茶色い砂糖はさらに2つに分けて考えられます。砂糖の原材料は「さとうきび」と「さとう大根(てんさい)」。上白糖は、原料から不純物やミネラルなどを取り除いているものになります。精製されているため、クセもなく幅広く使えます。
一方で、茶色いものはミネラルなどを残した状態のものであり、きび砂糖や黒糖、てんさい糖がこれにあたります。コクのある甘さが特徴的で、ミネラル不足の補給にもおすすめです。上白糖の結晶から取り出した糖液をカラメル化させた三温糖もありますが、栄養分や使い道も上白糖とほぼ同等と考えると良いでしょう。
砂糖の種類をチェック
砂糖には、「上白糖・グラニュー糖」「きび砂糖」「黒糖」「てんさい糖」などの種類があります。それぞれの特徴をみていきましょう。
ミネラル豊富で使いやすい「きび砂糖」
「きび砂糖」は、さとうきびからつくられる砂糖のこと。さとうきびの液を煮詰めてつくられているので、薄い茶色をしているのが特徴です。上白糖に似た甘さで、カルシウム・カリウム・リンなどのミネラル分を多く含みます。
栄養価が高い「黒糖」
「黒糖」も、きび砂糖と同様にさとうきびからつくられた砂糖です。さとうきびの絞り汁を煮詰めてつくられ、黒褐色をしています。全く精製されていないため、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラル分が豊富で独特の風味があるのも特徴。カロリーも低いので、健康志向の方に人気です。
オリゴ糖を含む「てんさい糖」
甜菜という野菜からできる「てんさい糖」。甜菜は、砂糖大根やビートと呼ばれ、ホウレンソウの仲間です。見た目はカブや大根に近く、日本では北海道の生産が有名。
ヨーロッパでは主流として使われている甘味料で、「てんさい糖は体にいい」ともいわれますね。祖の特徴は、腸内の善玉菌の栄養源になるといわれるオリゴ糖を含んでいることです。おなかにやさしいともいわれていますよ。
オーソドックスな「上白糖・グラニュー糖」
製造過程でいろいろな不純物を取り除き、甘みを抽出された「上白糖・グラニュー糖」。一般家庭でも多く使われるタイプで、甘みが特徴です。栄養分の摂取というよりは、料理に甘みを足したいときに使われます。
体調管理に配慮するならGI値が低いてんさい糖を
日々の体調管理に気を配っている方は、食事に含まれている糖質が気になることもあるでしょう。そんなときに適しているのが、てんさい糖です。
てんさい糖は、糖質の吸収度合いを表すGI値が低いのが特徴。さとうきび由来の砂糖よりもゆっくり消化されるぶん、糖質の吸収も穏やかになります。血糖値の上下が緩やかになるほか、少ない糖分でより長時間もつなどのメリットがあるため、上手に活用してください。
どんな料理に使いたい? 使い道を考えて適したものを選ぶ
紹介した砂糖の種類によって、甘みも異なります。どんな料理に使いたいかを考えて、ぴったりの砂糖を選んでみてください。
オールマイティーに使える上白糖は、1種類の砂糖で色々なお料理を作りたいという場合に最適です。さらに細かい粒子でできているグラニュー糖は溶けやすいのでお菓子作りや飲み物とも相性がよく、白い砂糖の中でも使い分けをすると使いやすいでしょう。漬物やレアチーズケーキなど色味をつけたくない時にも有効です。
一方で、煮物などこっくりした色味や味わいを出したいときにはきび砂糖や黒糖がおすすめ。どんな場面で使いたいかを考えて選べると料理の質も腕もワンランク上に!
季節によって使い分けも
砂糖の種類によって、身体を冷やす作用や身体を温める作用があるといわれます。季節によって砂糖を使い分けするのもよいでしょう。
クセの少ない上白糖に比べ、独特の風味やコクが特徴的な茶色い砂糖類(三温糖を除く)。中でもミネラル分の多いきび砂糖やてんさい糖には、その産地の違いによって身体が受ける影響にも差があります。沖縄など温かい地域で生産されるきび砂糖には身体を冷やす作用があるといわれています。真夏のほてった身体をクールダウンさせたいときにはおすすめです。
反対に北海道のように寒い地域でつくられているてんさい糖は、身体を温める作用があると言われており、真冬や冷え性が気になる女性にはおすすめの砂糖です。
日々使うからこそ身体への影響などを考慮して選ぼう フードスタイリストからひとこと
砂糖は、普段の食生活の中でも多く口にすることの多い調味料のひとつです。毎日使うからこそ、ただなんとなく選ぶのではなく、身体への影響や用途、使う時期などによっても使い分けてみるということをおすすめします。
ミネラル含有量を意識する場合、茶色い三温糖はきび砂糖やてんさい糖とは異なること、上白糖と同じ仲間であるということの2点を頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
砂糖のおすすめ15選 さまざまな原料から厳選!
上で紹介した砂糖の選び方のポイントをふまえて、フードスタイリストの池 ももこさんと編集部で選んだおすすめ商品をご紹介します。

使い勝手よくミネラル分もあるバランスの取れた砂糖
使い勝手、コスパ、風味、栄養価(ミネラル分)どれをとってもバランスのいいタイプ。粉末タイプでクド過ぎず、しっかりとした優しいコクのある甘味のあるきび砂糖です。
クセがないため、お料理にはもちろんお菓子作りにも使いやすく、オールマイティーな上白糖と同じような感覚で使えます。その上、ミネラル分はしっかり摂れるというところも魅力のひとつ。上白糖の代わりになる砂糖をお探しの方には、まず試してほしい砂糖です。

沖縄産さとうきび100%! 甘みがしっかりな砂糖
沖縄産さとうきび100%というキャッチフレーズのきび砂糖。粒子も細かく、味わいもまろやかでしっかりしたコクが特徴です。
料理の隠し味やほんのりとした甘みを出したいおかずに使うと、少量でもしっかりとした甘みを感じます。ダイエット中で使う量を控えめにしたいという方は、上白糖の代わりに使ってみてはいかがでしょうか。さっぱり仕上げたいけれどしっかり甘みは感じたい、そんなヘルシーなお菓子作りを好む方にもぜひ。
※楽天は10袋セットです

デリケートな女性にも優しい自然な甘さの砂糖
おいしさとミネラル分、どちらも大切にしてつくられたオリゴ糖入りのてんさい糖。身体を温めてくれる作用もあると言われるてんさい糖は冷え性持ちの方やデリケートな女性の体調管理にもおすすめです。
甘みもややしっかりめですが、クドくない自然の甘さが楽しめます。やや粒子が大きめなため、色味をつけつつじっくり煮込みたいお料理などには特に適しています。

微粒子タイプで溶けやすく使いやすい砂糖
製法にこだわり蜜分・オリゴ糖を含んだてんさい糖。味・色ともにクセや個性が出ないよう、できる限り焦げないように注意してつくられているというのも使い勝手のいいポイント。
微粒子タイプなので、料理にはもちろん焼き菓子などのお菓子作りにも使いやすくておすすめです。あっさりとしているようでどこかまろやかな風味もあり、優しい甘さを楽しめます。
水分の少ないバターや卵白にもサッととけて軽い甘さ
専門的な食材を多く取り扱っている富澤商店は、製菓用にもさまざまな砂糖を販売しています。ご紹介する砂糖は、その名の通りとても粒子が細かい点が特徴です。通常のグラニュー糖よりも各材料に溶け込みやすく、上品な甘みに仕上がります。そのため製菓用としてとても使いやすく、お菓子の出来上がりもよくなりますよ。また、粒子が細かく溶けやすいため、アイスドリンク用の砂糖としても活躍します。
デコレーションにも! 長持ちする溶けにくい粉砂糖
お菓子作りの仕上げに使う粉砂糖がすぐに溶けてしまって困る、という方に向けて、溶けにくい粉砂糖がこちらの商品となります。デンプンなどを混ぜ込むことで、溶けにくく加工されています。
デコレーションとして粉砂糖を使うお菓子作りで、食べるまでに少し時間が空く、という場合には、長時間見栄えの良い状態を保てるこの商品を使ってみてください。コーンスターチを使っていないため、キャラメリゼに使うこともできますよ。
白とブラウンの2色がおしゃれな角砂糖
ドリンクに入れる砂糖を手軽に、そしておしゃれに楽しみたいという方向けの砂糖が『フランス風角砂糖』です。角砂糖ではありますが、きれいに成形されているわけではなく、素朴な形状になっています。白とブラウンのツートンカラーなのも特徴です。
上品な甘さでなんにでも合うきめ細かな高級砂糖
和三盆の産地として有名な徳島の岡田製糖所が製造している手造りの和三盆。すっきりとしていながらミネラル分の旨みがあり、クセのない上品な甘みが特徴です。
貴重な砂糖きびの一種「竹糖(ちくとう)」から手づくりされている貴重な砂糖なので高価ですが、その旨みとミネラル分の豊富さは大きな魅力。和菓子作りに限定せず、どのようなシーンにも使えます。洋菓子なら焼き菓子に、ドリンクに入れる砂糖としても、上品な甘さでいつもと違う味を楽しめます。

粉末タイプで料理やお菓子作りにも使いやすい黒砂糖
通常、黒砂糖はスーパーなどではブロックタイプが多く置かれているのを見かけます。しかし、こちらはサラッとして使い勝手のいい粉末タイプ。
原料はすべて沖縄産で、製造から包装まで沖縄で一貫して行われています。黒砂糖ならではの風味とコクを感じられるので、しっかりと甘みをつけたい煮物や和菓子、和もののお菓子作りにもおすすめです。芳醇な香りと美味しさが楽しめる黒砂糖です。
黒砂糖と同じ感覚で使える 『ココナッツシュガー』
ココナッツ専門店のココウェルが販売している『ココナッツシュガー』は、ココナッツの花蜜だけでつくられている砂糖です。
ブラウン色は自然の色。ココナッツ特有の香りや味はありません。黒砂糖と同じようにミネラル分が含まれており、使い方も黒砂糖と同じような感覚で使えます。
※楽天・Yahooは2個セットです
ミネラルたっぷりのきび糖
全国的に有名なさとうきびの産地である、喜界島のさとうきびを使って作られた砂糖。さとうきびを絞り、不純物を取り去っただけというシンプルな製造手法で、従来の白砂糖のように精製されていません。
さとうきび本来のミネラルがたくさん含まれた製品です。煮物などに入れるとミネラルが最大限に出て、コクが増すのでおすすめですよ。
粒が大きい高級砂糖
鹿児島県喜界島のさとうきびをふんだんに使って作られた、上質な味わいが特徴的な砂糖。
ザラメなので一つ一つの粒が大きく、粒が残るかたちで料理に使っても美味しいです。普段の料理に使えばコクを増してくれますし、お菓子作りに使えば食材の味を引き立ててくれますよ。料理やコーヒーなど、使う機会の多い砂糖をこちらのザラメに置き換えてみるのもおすすめです。
伝統あるオーソドックスな砂糖
誰しも一度は目にしたことのある、こちらの白砂糖。それもそのはず、「上白糖」とも呼ばれるこの砂糖は日本で使われている砂糖の約半分を占めるほど広く愛されています。
人気の秘密は、オーソドックスで比較的安価であるのにもかかわらず、白砂糖の上質な味わいであることです。料理やお菓子作り、紅茶などどのようなシーンでも活躍する使い勝手の良さも嬉しいですね。
紅茶に最適な角砂糖
昔ながらのカフェを思わせるような、オーソドックスな角砂糖です。紅茶やコーヒーなどに非常にマッチし、午後のティータイムをちょっぴり豪華に演出してくれます。
甘さの調節かしにくいと感じた時は、小さく砕いていれるか、スプーンに乗せて少しずつ溶かすのがおすすめ。長年愛され続けており品質の良さは確かなので、安心して使えるでしょう。
おうちでの梅酒づくりに!
氷砂糖は、「さとうきび」と「てんさい」を使って結晶化させたもの。こちらはかたちが整ったクリスタルタイプです。中日本氷糖は、氷砂糖の日本のシェアを約50%占めるトップクラスのメーカー。品質に定評のある商品なので、安心ですね。
純度が高い氷砂糖は、果実を漬けるのにぴったり。梅酒やいちご酒づくりなどに欠かせない存在です。おうちで手作りしてみたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
※Amazonは6個セット販売の商品です
「砂糖」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 砂糖の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの砂糖の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
砂糖についてのQ&A
ここでは、砂糖についてのQ&Aをご紹介します。
砂糖大さじ1は何グラム?

砂糖の種類によってグラム数が変わります。上白糖や三温糖、黒糖の大さじ1は「9g」、グラニュー糖の大さじ1は「12g」、ざらめの大さじ1は「15g」です。
砂糖の賞味期限や保存方法は?

砂糖には、開封前・開封後にかかわらず賞味期限がありません。上手に保存すれば、十年二十年経っても使えるとか。
開封後の砂糖は、密閉容器に入れて冷暗所で保管しましょう。
そのほかおすすめの砂糖はこちらから!
体にやさしいことから注目を集めるオリゴ糖は、甘いのに砂糖よりもカロリーが低いのが魅力。砂糖の代わりにコーヒーや料理などに使えるので、健康を気にする方にぴったりです。本記事ではそんなオリゴ糖食品の選び方とおすすめの商品を紹介していきます。
メープルシュガーは、栄養豊富でカロリーや糖質も控えめ。ダイエット中や健康志向の方から注目を集める天然甘味料です。ここでは、フードコーディネーターの國塩亜矢子さんと編集部が選んだおすすめの商品と選び方をご紹介します。
おしゃれなガラス製や陶器製など、たくさんの商品があるシュガーポット。ニトリや無印良品、IKEAなど、さまざまな店舗でも見かけます。ダイソーの素焼きポットや、セリアのボヌールなど100均アイテムも人気です。この記事では、フードスタイリストの江口恵子さんへの取材をもとに、シュガーポットのおすすめ商...
原材料や用途を考えて砂糖を選ぼう! ただし摂り過ぎには注意を
フードスタイリストの池 ももこさんに砂糖の基本的な選び方とおすすめの砂糖をご紹介しました。さまざまな種類が販売されている身近な食材だけに、いざ砂糖を選ぼうとすると結構迷うこともありますよね。砂糖を購入する際は、必ず何らかの用途があるはずなので、原材料と用途を併せて考えると選びやすくなります。
ミネラル分を多く含む砂糖はそうでない砂糖よりも身体に良いといえますが、そうはいっても摂り過ぎは考えものです。砂糖を使うときは、摂り過ぎに注意しつつ、自分に合った砂糖を選んで使いましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
お米もまともに炊けない料理オンチの状態から独学で華やか家庭料理・スイーツのプロに。 食事制限ゼロ、おいしい食事で−15kgのダイエットにも成功し、ファッション誌の読者モデルなどとしても活動中。 きれいとおいしいはつくれる”を活動テーマとし、料理教室「4step kitchen」を主宰。4stepで食卓がパッと華やぐお手軽レシピに定評がある。 料理教室を運営する傍ら、メディア出演・企業でのメニュー開発や食空間スタイリング・イベント講師・コラム執筆など幅広く活動中。