粉砂糖とは? 上白糖やグラニュー糖との違いは?
お菓子づくりによく使われる粉砂糖。粉糖やシュガーパウダーともいわれ、グラニュー糖を粉にして作られます。湿気を帯びて固まるのを防ぐためにコーンスターチなどを加えたものも多くあります。
また、上白糖やグラニュー糖となにが違うのでしょうか? 上白糖もグラニュー糖も、サトウキビやサトウダイコンなどから抽出したショ糖を原料としています。ここに、ショ糖を加水分解した転化糖を少量加えたものが上白糖、ほとんどなにも加えていないのがグラニュー糖です。
上白糖はしっとりとして水に溶けやすく、加熱すると焼き目がつきやすいのが特徴。グラニュー糖はサラサラとしてクセのない甘味で、焦げ目がつきにくいといった特徴があります。
粉砂糖の選び方 種類や内容量、保存方法をチェック!
粉砂糖は、ケーキやクッキーなど作るお菓子のタイプに応じて使い分ける必要があります。それぞれにおいて知っておきたいポイントがあるので、ひとつひとつ見ていきましょう。
粉砂糖の種類で選ぶ
粉砂糖はおおまかにいって、3種類に分けることができます。「混ぜもののない純粉糖」、「コーンスターチなどが入った粉砂糖」、「トッピングによく使われるプードルデコール」です。それぞれの特徴を見てみましょう。
「純粉糖」は風味はいいが湿気に弱い
グラニュー糖100%の粉砂糖は、「純粉糖」といわれます。生地にもよくなじみ、グラニュー糖を原料としているため、ほかの材料の風味を損なわないのが特徴です。
ただし、湿気に弱く保存状態がよくないとダマになりやすいのが難点。保存するときはしっかりした湿気対策が必要です。
「コーンスターチ入り」は湿気に強く保存しやすい
グラニュー糖100%の純粉糖は湿気に弱く、固まりやすいので、それをカバーするために固化防止剤としてコーンスターチやオリゴ糖を入れている粉砂糖があります。
一般に「粉砂糖」として販売されているのはこのタイプがほとんど。扱いやすく、使い残したときにも固まりにくいところがメリットです。
溶けにくい「プードルデコール(トッピング用)」
「チョコレートケーキの上一面に粉砂糖をかけてデコレーションしたい」そんなときに適しているのがプードルデコールと呼ばれるタイプの粉砂糖です。
粉末の表面を油脂でコーティングしてあるので、お菓子などの仕上げに使っても空気中の水分を吸ってべたついたり溶けたりしにくいのが特徴。そのため「泣きにくい粉砂糖」とも言われます。
どんなお菓子を作るかによって選ぶ
作るお菓子によって、選ぶ粉砂糖は変わってきます。たとえば、上品な味わいがほしいときや、マカロンなど繊細な菓子を作るときにはグラニュー糖100%の純粉糖を、一般的なアイシングに使うなら、手に入りやすさや扱いやすさを考えてコーンスターチやオリゴ糖入りの粉砂糖を使うなど、使い分けるのがおすすめです。
また、トッピングやデコレーションにのみ使うのなら、湿気に強く溶けにくいプードルデコールが便利です。
内容量で選ぶ
粉砂糖にはさまざまな内容量の商品が販売されています。使う用途やシーンに合わせて内容量を選ぶとよいでしょう。
たとえば、頻繁(ひんぱん)お菓子を作るという方は大容量のものを、トッピングとして少量使うだけであれば、少量タイプのものを選びましょう。
粉砂糖は保存方法も大切
粉砂糖は湿気を吸うと、種類によってはダマになったり、パッケージのなかでかたまったりします。久しぶりに使おうと思ったら、粉砂糖が「塊砂糖」になっていたという人も少なくないでしょう。
粉砂糖が吸湿してしまうのを避けるためには、とにかく空気に触れさせないことです。そのためには密封できるパッケージの商品を選ぶのも有効。
また、使い残した分は密閉できる容器に移し替えて保存するといいでしょう。さらに、乾燥剤を入れて常温保存しておくと固まりにくくなります。
お菓子作りでいつも残ってしまうなら、純粉糖がおすすめ! 専門家よりのアドバイス
アイシングやマカロンの材料として欠かせない粉砂糖ですが、お菓子作り用に買うといつも使い切れなくて……という方は、グラニュー糖100%の純粉糖を選ぶのがおすすめ。
添加物が入っていない分、かたまりやすいですが、残っても料理の調味やコーヒー・紅茶用として使いやすいのがメリットです。大きくかたまって使いにくいときは、ポリ袋に入れて上から押すようにして崩してみましょう。
粉砂糖おすすめ8選 アイシングクッキーやドーナツに!
ここからは、純粉糖やコーンスターチが入ったものなど、使い切りの小容量のものやコストパフォーマンスの高い大容量のものなど、いろいろなタイプの粉砂糖を紹介していきます。

コッタ『純粉糖』は、菓子作りが好きな人にはおなじみのcottaブランドの商品。安定した品質とコスパの高さが魅力です。グラニュー糖の原料も明記されています。純粉糖なのでダマになりやすいため、ふるってから使いましょう。
水分が少ない生地でも混ぜやすい
さとうきびと甜菜(てんさい)が材料のグラニュー糖から作られた純粉糖。水分が少ない生地やバターに加えてもしっかり溶けて、よく混ざります。グラニュー糖本来の味がしっかりと出て、上品な味のお菓子を作ることが可能。マカロンなど繊細なお菓子を作りたいときにもおすすめです。
500gとじゅうぶんな内容量で、たくさんのお菓子を作るときに役立ちます。

富澤商店『溶けない粉砂糖』は、製菓材料専門店である富澤商店のトッピング用粉砂糖です。これを使えばチョコレートケーキやシュトーレンなどがフォトジェニックな仕上がりに。容量たっぷりなので、いろいろなお菓子に使ってみたくなりますよ。
じゅうぶんな容量で甘さはひかえめ
できあがったお菓子のおいしさを邪魔しない、甘さひかえめのプードルデコール。デコレーションに便利です。仕上げ用として使うものなので、多すぎると使い切れない心配がありますが、400gと多すぎず少なすぎずの適度な分量です。
もし少し余ってしまった場合は、「溶けない粉砂糖」という名称ながら、湿気を避けて密封保存が基本です。
生地に溶けやすくお菓子づくりが楽しくなる
グラニュー糖に粉末水あめを加えた粉砂糖です。粉末水あめを加えることでグラニュー糖だけの粉砂糖よりも湿気に強く、かたまりにくくなっています。かといって、味に変化が生じるわけでもなく、純粉糖のように使える便利な粉砂糖です。
粉砂糖ひとつひとつの粒子がこまかく、生地に溶けやすく混ざりやすいので、お菓子づくりがよりスピーディになります。

クリスマスのイベント用に大量のアイシングクッキーやバタークリームを使うケーキを作りたい……、そんなときには大容量のきくや『粉糖』がぴったり。また、お菓子作りが好きな仲間で分けて使えばとてもリーズナブルです。
大量に使っても安心の高コスパ
グラニュー糖にコーンスターチが1~4%ほど添加されています。アイシングを作ると、一気になくなってしまうのが粉砂糖。大容量なので、そのような悩みを解決してくれます。純粉糖と違い、ダマができにくいので、ふるいを使わなくてもサラサラです。
1kgでも安く購入できる高コスパ。上手になるまで何回でも試すことができますね。
チャックつきだから湿気対策も安心
混ざりけのないグラニュー糖100%の純粉糖です。いろいろなお菓子づくりの生地に混ぜ込むこともできます。容量のわりに価格が高くないので、ケーキやクッキーのデコレーションに使うアイシングとして、たっぷり使うことも可能です。
純粉糖は湿気に弱いですが、袋がチャックつきなので、ほかの容器に入れ替える必要がありません。使い終わればチャックを閉めるだけで保存できます。
コーンスターチ入りで固まりにくく生地になじむ
コーンスターチが2.5%入っている粉砂糖。ダマになりにくくかたまりにくいのが特徴です。サラサラで、水分の少ないお菓子の材料ともよく混ざります。
表面の焼き上がりがなめらかで、アイシングをかけるときの作業もラクになります。サブレや型抜きクッキーやタルトなどがおすすめ。250gで使い切りなのもうれしいポイントです。
大容量でアイシングなどいろんな用途に幅広く使える
1kgタイプの粉砂糖です。グラニュー糖にコーンスターチが添加されています。粉砂糖を生地に大量に混ぜ込むお菓子の場合、コーンスターチ入り粉砂糖だと、味や仕上がりに影響が出やすいといわれています。大容量であることを活かして、アイシングクリーム用として使ってみてください。
ダマになりにくいので、デコレーション用として使っても作業がしやすいです。
湿気に強く溶けにくいデコレーション用粉砂糖
粉砂糖表面に特殊なコーティングをしているため、湿気に強く溶けにくいのが特徴。お菓子の上に振りかけても消えにくいので、きれいな見た目を保ち続けることができます。
溶けやすい粉砂糖ではうまく飾りつけができない仕上げ用途に特化して、開発されました。飾りつけやデコレーションとして使いましょう。
「粉砂糖」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 粉砂糖の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの粉砂糖の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
お菓子作りに便利なアイテムはこちら 【関連記事】
作るお菓子に応じて
この記事では、料理研究家の松本葉子さんと編集部が厳選した、粉砂糖のおすすめ商品を紹介しました。作るお菓子に応じて使う粉砂糖を変えたり、使う量に見合った内容量のものを選んだりすることが大切です。ぜひこの記事を参考にして、あなたがほしい粉砂糖を選んでみてくださいね。
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紙媒体およびwebで食関連記事を執筆するほか、食物学専攻の学生時代から継続している料理研究および多くの料理人や飲食店、生産現場を取材してきた経験を生かして食品メーカーや飲食店などにレシピ提供・メニューアドバイスを行っている。 また、毎日のように取り寄せる食品・調理関連品の中から厳選した「価値あるお取り寄せ情報」を限定読者に発信していたが、近くブログとして公開予定。