ウェーダーとは?
ウェーダーとは、水に浸かっても濡れないように設計された防水ウェアのこと。一般的に言う胴長のことで、川、湖、河口、干潟など、水中に入って釣りをする際に用いられます。
ウェーダーの形状や素材にはさまざまな種類があり、釣り場の環境や季節に合わせて選ぶことが大事です。どんなシーンで着用するかを考えたうえで選ぶようにしましょう。
ウェーダーの選び方 水に入って釣りを楽しむ
釣りライターの中山一弘さんに、ウェーダーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ポイントは下記の4つ。
【1】釣り場所に合わせて形を選ぶ
【2】足元のデザインも忘れずチェックしよう
【3】時期や場所に合わせて素材を選ぶ
【4】釣り場の環境に合わせてソールを選ぼう
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】釣り場所に合わせて形を選ぶ
ウェーダーは長さによって大きく3種類の形状があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ヒップウェーダー
ヒップウェーダーは膝下ほどの水深に対応できるタイプです。渓流釣りや潮干狩りなど、浅瀬での使用に適しています。股下までの長さのため、着脱がかんたん。ほかのタイプよりコンパクトで、持ち運びがらくなのもメリットです。
ヒップウェーダーはリーズナブルな価格帯のものが多く、簡易的なウェーダーを探している方にもおすすめです。
ウエストハイウェーダー
ウエストハイウェーダーは、一般的なズボンと同じくらいの長さで、腰のあたりまでカバーします。圧迫感が少ない着用感と、動きやすさが特長です。
膝上や太ももあたりまで水深のある場所でも活動しやすく、本格的なウェーディングにも対応可能。アクティブにポイント移動を繰り返す「ラン&ガンスタイル」にもおすすめです。
チェストハイウェーダー
チェストハイウェーダーは、胸のあたりまで生地で覆われており、腰ほどの水深にも対応できます。高い波やアクション時の水しぶきをカバーできるのも特徴です。
チェストハイウェーダーはカバー範囲が広いぶん、季節によっては暑さや蒸れが気になることがあります。また、内側に多量の水が入ると身動きが取れなくなるため、着用の際は腰のベルトをしっかり締め、転倒に気をつけてください。
【2】足元のデザインも忘れずチェックしよう
ウェーダーにはソックスタイプと、シューズ一体型のものがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
シューズ一体型
シューズ一体型とは、ウェーダーとブーツが一体となったタイプです。ウェーダーとブーツとの隙間がなく、もちろん足元から水が入ることはありません。ウェーディングブーツを別途購入する必要がないのもメリットです。
シューズ一体型のウェーダーは、S、M、L、LLなどでサイズ分けされていることが多く、参考として足のサイズや体型の目安があわせて記載されています。表記をしっかりチェックして自分に合うサイズを選びましょう。
ソックスタイプ
ソックスタイプは、足元がブーツではなく、防水素材の靴下状になっているのが特徴です。ストッキングタイプと呼ばれることもあります。
ソックスタイプは、別途ウェーディングシューズの購入が必要ですが、足のフィット感にこだわってシューズを選んだり、釣り場によってソールを変えたりできるので、より快適な活動が可能となります。シューズ一体型よりも動きの自由度が高く、長距離移動やポイント移動が多い場合にもおすすめです。
【3】時期や場所に合わせて素材を選ぶ
ウェーダーに使われるおもな素材をご紹介します。素材ごとの特徴をチェックして、シーンに適したものを選びましょう。
ナイロン生地
ナイロン生地のウェーダーは、耐水性や強度がありながら、リーズナブルな価格で購入しやすいのが魅力です。できるだけコストを抑えたい方に向いています。
ナイロン生地のデメリットは、湿気がこもり、蒸れやすい点。長時間着用すると不快に感じやすいので、ウェーダーの下に速乾素材のタイツなどを履いておくといいでしょう。
防水透湿生地
防水透湿生地とは、その名のとおり、防水性と透湿性にすぐれた生地のこと。防水性がありながら、湿気を通す機能を持ち、蒸れにくいのが特徴です。それに加えて軽量で、履き心地のよさと動きやすさの両方を兼ね備えています。
防水透湿素材で代表的なのが、高性能なゴアテックス系と、リーズナブルなポリウレタン系。素材によって性能や価格に大きな差があるので、用途と予算に応じて選ぶといいでしょう。
ネオプレーン
ネオプレーンは、ウェットスーツなどに用いられる素材で、保温性が高く、丈夫なのが特徴です。体温の低下を防いでくれるので、寒さ対策が必要な冬場など、水温が低い時期の利用に適しています。密着感のある素材で、水中での抵抗が少なく動きやすいのも魅力です。
ちなみに、ネオプレーンは英語で書くと「Neoprene」で、「ネオプレーン」のほか「ネオプレン」と表記されることもあります。
ゴム引き生地
ゴム引き生地とは、表面がゴム素材でコーティングされた生地のこと。釣り用というよりは、どちらかというと作業用向きで、漁業や農作業に使用される胴長に多く採用されています。
素材としては、PVC(ポリ塩化ビニル)が代表的で、防水性、防汚性、耐久性が高いのが特徴。透湿性がないため、蒸れやすいのがデメリットです。
【4】釣り場の環境に合わせてソールを選ぼう
ウェーダーのソールは、「ラジアルソール」「フェルトソール」「フェルトスパイクソール」の3種類に大きく分けられます。釣り場の環境に適したソールを選びましょう。
ラジアルソール
ゴム製で、海や砂浜など滑らない場所での釣りに適しています。しかし、濡れたコンクリートなどでは滑りやすいので、注意しましょう。
フェルトソール
渓流の岩場や濡れているコンクリートでも滑らず歩くことが可能なので、コケや海藻などが多い場所にも対応できます。ただし、砂が入りやすいため、お手入れがめんどうです。
フエルトスパイクソール
現在の主流で、フェルト素材のよさに、滑りにくいピンを追加。注意点は、コンクリートなどを歩く際には、ピンのすべり止め機能が弱いため、注意して歩きましょう。
ウェーダー着用時の転倒にはじゅうぶん注意! 釣りライターからアドバイス
起き上がるのが難しい!
選び方でも少し触れましたが、ウェーダー着用時には水中で転倒しないように十分注意しないといけません。
ウェーダーの中には当然空気が入っているので、水中に沈没するとか浮くようになります。つまり、足は水面に向かおうとするので起き上がるのが難しいのです。
また、水がウェーダー内に入ると重くて動けなくなります。そのようなことにならないよう、ウエストベルトはしっかり締め、移動時にはステッキを持ち歩くぐらいの気持ちで臨みましょう。
安全第一でウェーディングを楽しんでください。
ウェーダーおすすめ13選 サイズ展開豊富、コスパがいいなど
上で紹介した選び方のポイントをふまえて、釣りライターの中山一弘さんと編集部が選んだおすすめのウェーダーを紹介します。釣りで使うシーンをイメージしながら参考にしてみてください。

サイズ展開豊富な高品質のチェストハイ
素材の良さや丁寧な作りで人気のウェーダーで、根強いファンが多い製品。そしてなによりもうれしいのは、幅広いサイズ展開です。
レギュラータイプはもちろん、ロングタイプ、プラスタイプ、キングサイズまであるので、大抵の体格の人はぴったりのサイズが見つかります。
ソックスタイプなので長く使うのにも最適。使うたびに愛着の湧くウェーダーといえるでしょう。

ちょっとしか入らないよ、という人はこれ!
少し水に入るだけで釣りが有利になるケースで強さを発揮するヒップウェーダー。この製品は内側素材のすべりがよいので履くのがとてもらくです。
フエルトソールのほか、ラジアルソールもあるので底質に合わせて選ぶこともできます。
7サイズがラインアップしていますが、キッズや女性にもぴったりなSS・3Sはあまり見かけないのでそれだけでもチェックしておく価値があります。ひとつ持っていると意外なところで強さを発揮してくれる製品です。

コストバリューに優れたチェストハイウェーダー
安価でありながらも、フエルトスパイクを採用したチェストハイウェーダー。この値段なので透湿素材などはついていませんが、インナーメッシュのおかげで汗でペトペトくっつく嫌な感じはありません。
とはいえ、長時間の釣りや暖かい時期には不向きなので、短時間の釣りがメインの人向きです。
コスト重視でとりあえず履いてみたいという人や、予備に持っていたい人にはおすすめできます。

入門からベテランまで使えるシューズ一体型
フエルトスパイクシューズがついた一体型のウェーダー。すべりやすい苔(こけ)が生えた釣り場でも安定しやすく、スパイクのおかげで岩場でも滑りにくいのが特徴です。
透湿素材なので蒸れにくく、長時間の釣行でも快適なのもうれしいところです。
胸のポケットは、ライフジャケットの内ポケットのような位置になるので小物をしまうのに便利。
しかし、防水ポケットではないので、車のキーなどはジップロックなどの水の侵入を完全に防ぐアイテムに入れてから保管するようにしてください。

本格的なウェーディングゲームを目指すなら
透湿防水された素材やフエルトピンソールの採用など、河口・干潟エリアでのウェーディングゲームに必要な要素を盛り込んだ製品。
特に注目したいのはフロント部に大きく開くファスナーが付いているところです。チェストハイのウェーダーは履くのに苦労することが多いのですが、この製品ではそれは皆無です。
また、疲れてきたり、蒸れてきたら一旦浅場に上がってファスナーをオープンすると湿気が抜けていき非常に心地よくなります。長時間ルアーを振り続ける釣りに最適なウェーダーといえるでしょう。
「ウェーダー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ウェーダーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのウェーダーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ウェーダーのおすすめに関するQA
ウェーダーはどのようにして選べば良いですか?

水に入って釣りを楽しめるウェーダーは、実はタイプが様々。ウェーダー自体の形状や足元のスタイル、素材など好みや用途によって選ぶのが良いでしょう。こちらではキャンプ・釣りライターの中山一弘さんがウェーダーの選び方を詳しく教えてくれています。
おすすめのウェーダーを教えてください。

キャンプ・釣りライターの中山一弘さんが厳選したおすすめのウェーダーをこちらにまとめました。サイズ展開やどのような素材が良いかなども考えて、自分にぴったりなウェーダーを見つけてください。
おすすめのウェーダーを一覧で比較したいです。

キャンプ・釣りライターの中山一弘さんと編集部が厳選した「ウェーダー」を、素材・ソール・サイズ展開など特徴ごとに比較できるように一覧を作成しました。分かりやすい比較表はこちらから確認できます。
ウェーダーの最新人気ランキングが知りたいです

おすすめナビの各記事では、各ECサイトのテーマに沿ったランキングページを調査してこちらからすぐにアクセスできるようにしています。随時ランキングは変更されるので注目商品を見逃さないようチェックしましょう。
ウェーダーに関連する記事のご紹介
釣り場の環境や季節に合わせてウェーダーを選ぼう
ウェーダーの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。ウェーダーの形状や素材はさまざまです。浅瀬での釣りには、長靴感覚で着用できるヒップウェーダーを、渓流でのラン&ガンスタイルには、動きやすいウエストウェーダーを、というようにシーンに合わせて選ぶのがポイントです。
また、素材選びも重要で、寒さの厳しい冬場の釣りでは、保温性の高いネオプレーンのウェーダーが活躍します。釣り場の環境や季節を考慮して、使いやすいウェーダーを見つけてくださいね。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。