フィッシングベストとフローティングベストの違いとは?
「フィッシングベスト」は釣り専用にデザインされたベストで、フロート素材が入っている「フローティングベスト」とは種類が違います。とはいえ両者に厳密な分類はなく、よく混同されますが、それはフローティングベストにたくさんのポケットを付けて両方の機能を持たせた製品があるためです。
フローティングベストタイプは落水の危険がありそうな場所ではぜひ身に着けていただきたいアイテムですが、アクティブに動きたいときにはフィッシングベストが有利です。違いを理解して、自分のスタイルに合った製品を選んでください。
フィッシングベストの選び方 釣りライターに聞く
フィッシングベストを選ぶときは、釣りスタイルや素材をよくチェックすることが大切です。これからご紹介する選び方のポイントをぜひ参考にしてみてください。
【1】スタイル
【2】撥水加工の有無
【3】メッシュ・2Way
それぞれについてご紹介しますので、購入するときの参考にしてみてください。

Photo by Maja Novak on Unsplash
フィッシングベストは釣り専用に設計されたベスト。フロート素材入りの「フローティングベスト」とは異なります。しかし、なかにはフロート素材で多くのポケット機能をもったハイスペック製品もあります。
【1】釣りのスタイルに合ったものを選ぶ フライフィッシング・磯釣り・ルアー・投げ釣りなど
フィッシングベストは商品によって形状や機能が異なります。自分の釣りスタイルに合ったものを選びましょう。
全般に使うなら機能性で選ぶ
フィッシングベストには、釣りのスタイルを問わずあらゆるシーンで使用できるものもあります。いろいろなスタイルの釣りに共通して使いたいフィッシングベストを選びたいなら、使い勝手のよい機能のあるものを選びましょう。
たとえば、ジッパーで下部分を取り外してショート丈にできるものや、大きめ、小さめと大きさの異なるポケットがついているので釣りに合わせたツールが入れられるものなどがあります。
フライフィッシングは丈の短いものを
川のフライフィッシングや渓流釣りは、ウェーダー(胴長)をはいて川のなかに入っておこなうことも多いです。そのため、川にベストの裾がついて濡れないように、ショート丈のものを選ぶとよいでしょう。
ショート丈のフィッシングベストのなかでも、フライフィッシング用に作られたものはフライ(毛ばり)ボックスをしまうためのポケットが複数ついています。
磯釣りはフローティングベストを選ぶ
岩場や堤防でおこなう磯釣りで使うフィッシングベストは万が一の海への転落を考えて、浮く素材を使用したフローティングベストを選ぶようにしましょう。
フローティングベストには、あらかじめベストに発泡素材が入っていてそのまま使用できる固定式と、水に入ったときに自動または手動でガスで内部の袋を膨張させて使う膨張式があります。使いやすい方を選びましょう。
ルアー釣りはシーンに合わせて
ルアー釣りで使うフィッシングベストは、ルアーボックスを入れられるポケットがついているものを選びましょう。
また、実際にルアー釣りをする釣り場に応じた形状のものを選ぶのが重要です。足元がしっかりとした地面や岩場なら軽くてあつかいやすいもの、ウェーダーをはいて水のなかに入るならフローティングベストやショート丈を選ぶとよいでしょう。
投げ釣りは投げやすいものを
投げ釣りは、長めのロッドを振り上げて投げてキャスティングします。フィッシングベストがきつすぎると投げの動作に支障がでてしまうので、投げやすいフィッシングベストを選びましょう。
たとえば、脇の部分が大きく開いていて投げの動作に影響しない、投げ釣り用のフィッシングベストもあります。とくに遠距離投げ釣りなど、飛距離の必要な投げ釣りは投げやすさを重視して選びましょう。
【2】撥水加工のあるものならお手入れが楽
フィッシングベストには、水や汚れをはじく撥水加工がほどこされたものもあります。撥水加工のものなら、急な雨のときや汚れがついたときにもさっと拭くだけなので、お手入れがかんたんにできます。
ただし、撥水加工のフィッシングベストは一般的なものよりもやや価格が高くなる傾向にあります。予算に余裕があって、お手入れもらくにしたいなら撥水加工のものを選びましょう。
【3】メッシュ・2Wayのもなら快適 暑い時期・寒い時期でも
暑い時期にフィッシングベストを着用すると蒸れが気になることがあり、そのようなときはメッシュタイプでないと釣りにならないこともあります。逆に、寒い時期は防寒着を着込むのでメッシュタイプを羽織っても影響はありません。通年使うのであればメッシュタイプがおすすめです。
フィッシングベストの使い方 動画で解説
フィッシングベストを選ぶ際、ベルトをまたから通して装着するタイプだと、いざというときにライフジャケットが体から外れにくく、安心です。
また、笛がついているタイプであれば、周囲に助けを求める際に大きな助けとなります。寒さで体力を奪われているときに、大声を出すのは難しいものです。できるだけ笛つきのジャケットを選びましょう。
あると便利なのが、「ピンオンリール」です。釣り糸を切る際に挟むようにして切る小さなハサミのようなものですが、こちらも多目的で使えるツールです。
フィッシングベストおすすめ10選 ファッションとして取り入れるのもあり!
ここまでに紹介したフィッシングベストの選び方のポイントをふまえて、釣りライターの中山一弘さんと編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。
多機能で実用的! 配色もおしゃれ
浮き材入りでフローティングベストとしても使えるフィッシングベストです。大型ポケット2つと止水ファスナーを搭載した大きなターポリンポーチ、500mlのペットボトルを吊り下げられるカラビナなど収納力にすぐれています。
股ベルトを通せばしっかりと身体にフィットするため、落水のリスクがある場所でも活躍します。カラーも2色使いでおしゃれなうえに、実用性にすぐれたフラッグシップに迫る多機能モデルです。

機能性と機動性を両立!
ストラップに収納ポケットを付けたようなデザインのフィッシングベスト。軍や警察の特殊部隊が着るタクティカルベストのような雰囲気そのままに、機能性と機動性が同居している製品です。
ルアーボックスやレインウエアなど、大きめの小物も余裕で収納できるうえに動きを妨げない作りなので、フィールドをアクティブに駆け回る釣り人にぴったりです。
多機能&収納力にすぐれたベスト
堤防などの投げ釣りに活躍するフィッシングベストです。足場の悪い場所での投げ釣りをする方は、浮き材入りのこちらのベストを選びましょう。股ベルトつきで体から外れにくく、万が一のときもフィットした状態をたもてます。
前後に合計11個のポケットがついており、収納力にもすぐれているため、よく使う道具を収納可能。釣りだけではなく、登山やウォーターレジャーなどのアウトドアシーンで活躍するアイテムです。
海や川のアクティビティにも活躍する
釣り中に万が一の落水リスクを考えるなら、こちらのフィッシングベストを選びましょう。体重95kgまで対応する浮き材入りのため、フローティングベストとしても活躍します。
サイズはフリーサイズで、バックルを調整してフィットさせることが可能です。背中と内側はメッシュ生地なので、暑い時期に着用してもムレにくく快適。ウォーターアクティビティ時のライフジャケットとしても活躍するベストです。

収納力抜群の軽量ベスト
17個もポケットがありながらもすっきりしたデザインが秀逸なフィッシングベスト。生地には漁師網のリサイクル素材を使うなど、きらりと個性が光る製品でもあります。
とても軽いので小物類が多くても重みは感じづらいです。うまく収納するとかなりの荷物が入りますから、欲張りな人でも安心して使えます。シーズンを通して愛着の湧くフィッシングベストです。
「フィッシングベスト」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フィッシングベストの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのフィッシングベストの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
フローティングベストに関するQ&A よくある質問
サーフ釣りでもベストは着用したほうがよいですか?

サーフでもフローティングベストを着用しましょう。万一の備えでもあり、道具をいれておけるポケットもあったほうが便利です。
船釣り(遊漁船)で使用できますか?

使用できません。船釣りでは、法令や条例で救命具の着用義務等が定められているため、国土交通省の型式承認品(桜マーク)が付いたフローティングベストを着用しましょう。
「桜マーク」と「CE(EU)/ISO認証取得済」の違いは何ですか?

CEマークとは、EUの安全基準に合格していることを証明する認証です。また、ISOマークとは、国際規格の品質保証がされたことを示す認証です。いずれも桜マークのような日本の認証ではないため、瀬渡し船など乗船の場合は使用ができません。
そのほかフィッシングに関する記事はこちら
長く使える製品を選ぼう 釣りライターからのアドバイス
お気に入りのフィッシングベストが見つかると、どのポケットに何が入るかだいたい決まってきます。釣りに夢中になっていても無意識に必要なものを取り出せるようになるぐらいですから、デザインが変わるとやりづらくなることもあります。なるべく長く使えるよう、しっかりした品質の製品を選びましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。