フィッシングプライヤーの選び方 ステンレスやアルミなどおすすめは?
アウトドアライターの夏野 栄さんに、フィッシングプライヤーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
【1】耐久性に着目し素材で選ぶ
【2】初心者はノーズが長く細いものがおすすめ
【3】魚のサイズに合わせて選ぶ
【4】自分の釣り方にあった機能で選ぶ
上記4つののポイントをおさえることで、より具体的に自分に合うフィッシングプライヤーを選ぶことができます。一つひとつ解説していきます。
フィッシングプライヤーの買い換えを検討している方も、初めてフィッシングプライヤーを購入する方も、エキスパートの視点を商品選びの参考にしてみてくださいね。
耐久性に着目し素材で選ぶ
ステンレス製|錆びに強い
釣りは海や川、湖などがフィールドになりますから、錆に強いかは非常に重要です。その点ステンレスは錆びにくい素材です。メンテナンスもかんたんなので、はじめて購入するという方はステンレス製がおすすめです。
アルミ製|軽量でコスパ重視
アルミ製は、ほかの素材と比べ比較的価格が安いのが特徴です。ステンレス製に比べると錆やすいというデメリットはありますが、コスパ重視で購入したいという方にはアルミ製がおすすめです。また、重量が軽く、持ち運びに便利な点が魅力です。
合金製|高耐久で長く愛用できる
2種類以上の金属を融合させてつくる合金製は、軽さと耐久性にすぐれているのが特徴です。比較的高コストになりがちですが、アルミ合金のものは長く丈夫につかえて、いいものを長く使いたい人におすすめです。
初心者はノーズが長く細いものがおすすめ
はじめてフィッシングプライヤーを購入するという方は、まずはノーズ(先端)が長く細いものがおすすめです。
魚が針を喉の奥に飲み込んでしまうことはよくあるので、短かすぎるとフック外しに思わぬ時間がとられてしまいます。とくに口の小さい小魚では指が入らないこともよくあるので、迷ったらここを意識するようにしましょう。
魚のサイズに合わせて選ぶ
フィッシングプライヤーにはさまざまなサイズ、強度の商品があります。プライヤーサイズは対象魚の大きさから選ぶとよいでしょう。
20cm程度の魚ならコンパクトで華奢(きゃしゃ)なプライヤーで問題ありません。また、40cm以下でもブラックバスのような口の大きな魚のフック外しに使うなら、中型以上のプライヤーがマッチします。
シーバス以上のサイズ、重さのある魚がターゲットの場合には、大型のプライヤーを選びたいところです。大型魚のフック外しでは先端部分が長いと扱いやすくなります。ただし、先端が長く細いと耐久性が落ちるという点も覚えておきましょう。
アウトドア要素の強い渓流釣りでは、マルチツールタイプが活躍してくれます。
自分の釣り方にあった機能で選ぶ
フィッシングプライヤーにはフック外しのほか、さまざまな用途で使用できる機能を装備した商品があります。自分の釣りスタイルに応じて必要な機能を選ぶとよいでしょう。
PEラインカッター|できればあると便利
PEラインを使用した釣りで多く出番のある機能がPEラインカッターです。もし別途ラインカッターを携帯するなら、機能が重複するのでさほど気にしなくてもいいポイントですが、持っていないならPEラインカッターがついているものを選びましょう。
スプリットリングオープナー|シーバス釣りならほしい
スプリットリングのつけ替えが多いシーバス釣りに関しては、先端の形状に段差のあるスプリットリングオープナーの機能はほしいところです。そのうえで、可能な限りシンプルな設計が実戦にはベストです。タフな実釣では、新しくこまかいギミックほど故障や劣化がついてまわることを把握しておきましょう。
グリップ加工|作業効率のアップに
フック外しやスプリットリングの作業など、効率よく進めるためにも握りやすいグリップ加工がされているものがおすすめです。指の形に凹凸の形状があるものや、ゴムなどの滑りづらい素材が使用されているものがよいでしょう。
落下防止|カラビナつきだと安心
作業時や取り出したとき、はたまた足場の悪いフィールドで釣りを行っているときなどに重宝するのが、落下防止機能です。カラビナなどを取り付けて衣服やバッグなどに装着することができます。落下時の破損や、うっかり水中に落としてしまった、ということがないように、こうした装着面の工夫も気にして選ぶとよいでしょう。
フィッシングプライヤーのおすすめ11選 コスパ最強や高級多機能モデルなど!
上でご紹介したフィッシングプライヤーの選び方のポイントをふまえて、アウトドアライターの夏野 栄さんにと編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。
商品によって機能や耐久性などの特徴をチェックして、釣りのスタイルや用途にあったピッタリのものを探してみてください。
安い!1000円前後のベストプライスな釣具
実売価格1000円前後という価格帯ながら、フィッシングプライヤーとしての基本性能をしっかりと抑えたコストパフォーマンスに優れたアイテムとなっています。先端部分は長く、スリムになっていますのでしっかりと魚の口の中に入れて針を外すことができるようになっています。ガン玉潰しやワイヤーカッターなど便利な機能が充実しているのもポイント。
ルアーフィッシングにぴったりなプライヤー
ポケットにすっぽりと収まるコンパクトサイズのシンプルなプライヤーです。ルアーフィッシングに最適な形状になっています。材質はステンレスで、先端部分も太く、しっかりとしていますので耐久性も抜群です。ナイロン糸やフロロカーボン糸用のラインカッターやおもり潰しといった釣りには欠かせない機能もしっかりと搭載されています。
サビに強いフッ素加工済でPEライン対応
バーサタイルリングオープナー搭載で#5~#11のスプリットリングに対応。サビに強いフッ素加工済ステンレス製に、先曲りで作業がしやすいのもうれしいポイント。ギザ刃採用ラインカッターでPEラインも問題なく切れる。片手で開閉可能なロック部や握りやすさを追求したハンドルの形状、ソフトな握り心地は、さすがシマノといったところです。
軽量で多機能!便利なフィッシングプライヤー
釣り愛好家の口コミから生まれたというフィッシングプライヤーだけあって、とても使いやすく仕上がっています。まず、わずか87gという軽量設計なので荷物になりません。ペンチの先は長めになっていますのでさまざまな魚に対応できるのもポイントです。また、タングステンカッターも備えていますのでPEラインも簡単にカットできるようになっています。
シーバス、真鯛、ナマズ、鰤、メジロ、カンパチ、タチウオ、ヒラメ、サゴシ、サワラ、ブラックバスなど対象魚も豊富で間違いなしの1本です。
最高のコスパが実現され高性能プライヤー
多機能というわけではありませんが、シンプルで使いやすい設計になっているフィッシングプライヤーです。本体はアルマイト加工されたアルミニウムとフッ素加工ステンレスなので、軽量ながら耐久性が高く、海釣りでも安心して使用できます。また、軽量でサイズも全長20cm以下と扱いやすいサイズになっている点も魅力です。

シーバスに最適なロングノーズタイプ
さまざまな魚を対象としたフィッシングプライヤーを数多くリリースしているゴールデンミーン。素材や形状、強度など常にブラッシュアップされたラインナップがそろっています。なかでもこちらのシリーズはルアー釣りにシンプルに特化し、補強されたラインカッターとスプリットリングオープナーという必要な機能をしっかりそなえています。
シーバス釣りには、こちらのロングノーズバージョンがおすすめです。細く長い先端部分ですが、シンプル設計なので故障や消耗もそこまで心配いりません。また若干オーバーサイズですが、手返しよくスピーディーにブラックバスのフックを外したいという状況にもマッチします。

幅広く使えるコスパの高いスタンダードモデル
シンプルかつ低価格なスミスの定番フィッシングプライヤー。低価格とはいえ強引な使い方をしなければある程度の期間使うことができます。もちろん、大型シーバスから力任せにフックを外すことを繰り返せばそれなりに消耗します。小さすぎず先端部も細長いため、幅広い魚に使えます。
また、シンプルで余計なギミックもないため、トラブルが少ないのもポイント。とりあえずフィッシングプライヤーとしてきちんと機能してくれるエントリーモデルがほしいという方におすすめです。

精密で強靭な扱いやすいマルチツール
プライヤータイプのマルチツールの代名詞的なブランドであるレザーマン。精密かつ高剛性で、あらゆるジャンルから信頼の高いプライヤーです。釣りのジャンルがとくに決まっていない、あるいはさまざまな釣り、できればほかの用途でも使えるプライヤーがほしいという方におすすめなのがこちら。
スタイルPSはレザーマンのプライヤーのなかでも比較的コンパクトで軽く、携帯しやすいモデルです。とはいえ強靭(きょうじん)なレザーマンのプライヤー、フック外し程度ではそうそう消耗しません。アウトドア道具と合わせて使えるプライヤーが一つほしいという方におすすめです。

アルミ×ステンレスで耐久性が高く軽量
こちらはカハラジャパンの信頼性の高いフィッシングプライヤーシリーズ。アルミプライヤーという名前ながら、消耗しやすい先端部分は強度の高いステンレス素材を採用。軽量でありながら安心の高耐久性のプライヤーです。6.5インチという幅広い魚種をカバーできるサイズ感に加え、さらに強度をプラスした「ヘビーデューティー」バージョンでふいの大型魚に出会っても問題なし。
もしシーバス以上の魚にターゲットを絞っている場合には、7インチのヘビーデューティーがおすすめです。本シリーズのプライヤーはサイズ、強度ともに数多くラインナップされているため、魚種や用途に合わせたプライヤーを選べるのも特徴的です。

良コスパで高性能、信頼の25年保証!
精度と高強度で信頼されるレザーマンのプライヤー。その実力を証明するように、レザーマンのプライヤーは25年保証つきです。このサイドキックはノーズは短いものの、強度的には大型魚でも問題ありません。また6.6cmのメインブレード(ナイフ)をそなえているため、別途ナイフを持ち歩くことなくその場でキャッチした魚を〆ることが可能です。
道具の重さが許せて、マルチツールとしてのベネフィットが活きる状況であれば、相棒に選びたいプライヤーです。25年保証で買い替えなしという点を考えると、良コスパなプライヤーともいえます。
「フィッシングプライヤー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする フィッシングプライヤーの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのフィッシングプライヤーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
剛性と耐久性が重要 フィッシングプライヤー選びのアドバイス
フィッシングプライヤーの運用方法には大きくわけて2つあります。ひとつは高剛性で精度の高いものを長く使う方法、もうひとつはお手ごろで消耗の早いものを定期的に買い替えて新しい状態で使いまわす方法です。よく釣りをする方なら経験がある方も多いと思いますが、剛性のないプライヤーは接合部分がかんたんにダメになります。
気まぐれな魚とコロコロと変化する自然に対応しなくてはならない釣りは、ときには数十秒を無駄にできないアクティビティです。高価なものにせよお手ごろなものにせよ、つねに精度の高い状態の道具を携帯したいところです。アルミモデルは軽量ですが、消耗しやすく精度も落ちやすくなります。
フィッシングプライヤーに関するQ&A
100均で購入できるラジオペンチなどで代用はできますか?

おすすめはできません。フィッシングプライヤーはスプリットリングオープナーやラインカッターなど釣りに適した機能を有しています。また、海で利用する際はサビ対策も必須です。何かと便利な製品でもあるので、専用のフィッシングプライヤーを1本持っておくことをおすすめします。
最低限必要な機能はなんですか?

フィッシングプライヤーは多機能・耐久性などさまざまな種類が販売されていますが、最低限必要なのは「スプリットリングオープナー」「PEライン対応のカッター」「シンカーつぶし」の3つです。もちろん人それぞれ好みやスタイルがあるので一概には言えませんが、最低限の目安にするとよいでしょう。なお、「丈夫さ」も大事な指標のひとつです。
そのほかのフィッシング関連アイテムの記事はこちら ベストやグローブもあわせてチェック
フィッシングには万全の準備を
高剛性で精度の高い道具をひとつ手に入れて長く使うか、もしくは低価格で消耗の早い道具を定期的に買い替えて新しい状態で使いまわすか。フィッシングプライヤーをどう運用するか、方針は決まりましたでしょうか?
釣りにおける、気まぐれかつ短い「重要な瞬間」を逃さないためには万全の準備が必要です。高価な商品、おてごろな商品どちらにも利点はあります。ご自身の用途やニーズに照らしあわせて、上記のポイントをチェックしつつ、マッチするフィッシングプライヤーを選んでみてください。
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作家、マルチクリエイター、アウトドア・ファッションのライター・エディターとして活躍。 アウトドア誌やファッション誌でジャンルを超えて連載。ライトノベルやゲームシナリオを執筆。 アウトドアでは『キャンプチャリ』の制作やキャンプ場プロデュースを手掛ける。またファッションマーケットの企画運営からプロダクト開発まで幅広く活動。山岳部出身、海育ちのテンカラ師。 『BE-PAL』や『camp hack』、『OCEANS』や『MonoMax』『Fine』といったメンズ誌のほか、女性ファッション誌にも参加。