「ドイツビール」のおすすめ商品の比較一覧表
ドイツビールは麦芽を純粋に味わえる!
ドイツには「ビール純粋令」という世界最古のビールの製法に関する厳しい法律があり、その規則に沿ってビール造りが行われています。この法律のもとでは、ビールの原料に使用できるのは「麦芽」「ホップ」「水」「酵母」のみ。日本の酒税法では原料に麦芽を50%以上使用すれば「ビール」と名乗ることができるので、この法律がいかに厳格であるかがわかります。
このような厳格な法律のもとで造られるドイツのビールは、非常に質が高く、麦芽の純粋なおいしさが味わえるビールということができるでしょう。
ドイツビールの選び方
ドイツビールを選ぶポイントは下記。
【1】醸造方法
【2】ビールの種類
【3】アルコール度数
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】醸造方法によって味わいが違う
ドイツビールは醸造方法によって、エールビールとラガービールに分かれます。醸造方法による味わいの違いを知っておきましょう。
苦みが少ない『エールビール』
ドイツの北のほうで作られるエールビールは、発酵もろみの上に浮き上がる酵母を使い常温(約16~24℃)で短期間発酵(上面発酵)させて作られるビールのことで、芳醇で濃厚な味わいになります。ラガービールに比べて苦味が少ないため、ビール初心者の方でも飲みやすいでしょう。
喉越しスッキリな『ラガービール』
ドイツの南のほうで作られるラガービールは、発酵もろみの下面に沈む酵母を使い低温(約10℃前後~それ以下)で長期間発酵(下面発酵)させて作られるビールのこと。すっきりとした味わいと爽快な喉越しが特徴です。日本のビールの大半はこのラガービールなので、日本のビールが好きな方は、まずはこのタイプのドイツビールから試してみるのがおすすめです。
【2】有名な種類をチェック!
ドイツビールは色味や風味などでいろいろな種類があります。有名な種類のドイツビールの特徴を知っておくと、好みのものが見つかります。
女性人気が高い! 白ビールの『ヴァイツェン』
小麦麦芽を50%以上使ったドイツの伝統的なビールです。ビールの色はホワイトではなく限りなく薄い黄色です。日本では白ビールと呼ばれています。バナナをどこかに感じ、フルーティーで苦味が少ないやわらかな味なので、女性から好かれています。地方によって、ヴァイツェンだったり、ヴァイセと呼ばれています。
フルーティーさを感じる『ケルシュ』
ビールの愛飲国ドイツのケルン地方で伝統的に造られているビールです。ビールの色は薄い黄色。ケルシュ協定に調印した蒸留所のみがケルシュと名乗ることができます。上面発酵を使いながら、低温熟成するので、どこかフルーティーさを残しつつ、スッキリと飲むことができる味わいです。
日本人に馴染み深い『ピルスナー』
こちらはチェコで誕生したスタイルのビールです。黄金色で日本人に馴染みのある大手ビールメーカーのサッポロやアサヒなどでもお手本にしたビールスタイルです。ホップの苦味がきいて爽快な香りが特徴です。
黒ビール初心者におすすめの『デュンケル』
デュンケルは、麦芽をローストして作った黒ビールです。ドイツ・ミュンヘン地方で多く作られています。黒ビールは苦みが深いイメージがありますが、デュンケルは苦みが少なく、まろやかな口当たりが特徴です。黒ビール初心者の人でも飲みやすくなっています。ビールから感じられる麦芽の甘みと香りのバランスがよいのも魅力です。
黒ビールの『シュバルツビール』
ドイツ語で黒という意味のシュバルツ。ラガービールの種類ですが、飲み口はすっきり爽やかなのが特徴です。コーヒーぽさやチョコレートぽさを感じるコクのある旨味も感じられます。ちなみに、スタウトとポーターはエールビールの種類です。
華やかなホップの香りの『アルト』
ドイツ語で古いという意味のアルト。上面発酵酵母と低温熟成で作られています。色合いは茶色ですが、。モルト数種類を焙煎した香ばしい香りや、華やかなホップの香りが特徴。アルトビールらしいしっかりとした苦味もあるので、ドイツビール好きの方には特におすすめです。
きめ細かな泡が特徴の『ドルトムント』
きめこまやかな泡と芳醇な香り、まるでピルスナーのような軽快な味わいが特徴的。日本のビールとの類似点も多く、日本人にもなじみやすい味わいです。そのため、日本のビールがお好きな方がドイツビールデビューをする際にうってつけの1本といえるでしょう。
アイラウイスキー好きにおすすめの『ラオホ』
ラオホはドイツ語で煙という意味です。ビールの色味は茶色。町全体が世界遺産に登録されているバンベルグ(ドイツ)発祥のビールです。燻製麦芽を使っていて、とてもクセのある味わいですが飲んでいくうちにハマってしまう味わいがあります。
『ボック』
ダークブラウンのビールの上に、キメの細かい濃密な泡が乗った圧巻の見た目。甘みと酸味が際立つ濃密な香りとインパクトのある濃厚な飲み口が特徴です。温度はやや高めに設定するのがおすすめ。ボックビールならではの濃厚なコクと芳醇な香りが、より一層楽しめます。
【3】アルコール度数も確認する
アルコール度数が低いビールはあっさりとしていて飲みやすい印象が多く、アルコール度数が高いビールは濃厚な味わいが多い印象です。食べる料理に合わせて選ぶのもおすすめです。グビグビ喉越し良く飲みたいときは度数が低めのものを、ゆっくりあじわいたい料理のときはコクのある度数が高めのものを選ぶと良いでしょう。
食事に合わせて飲むなら、うま味やコクが豊かな「ケルシュ」や「シュバルツ」などがおすすめ。ビールのコクとうまみが料理のうま味を一層引き立ててくれるでしょう。
ドイツビールのおすすめ14選
ドイツビールの選び方のポイントをふまえて、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの石関華子さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。

ドイツ国民に愛される元祖ピルスナー
ピルスナーとはチェコ発祥のラガービールの一種で、ラーデベルガーは1872年にドイツではじめてピルスナーをつくった伝統あるビールメーカーです。ザクセン州に本拠を構える同社のピルスナーは、1905年にはザクセン公国王から「王の飲み物」の認定を受けています。
ホップ特有の苦味と爽快な喉越しが特徴的。日本で醸造されるビールの大半もこのピルスナーのタイプなので、日本のビールが好きな方はぜひビール王国・ドイツの元祖ピルスナーも味わってみてください。
ヴァイスビアのイメージを変えた実力派ビール
酸味が強く、重厚感のある味というヴァイスビールのイメージを一新した、シェッファーホッファー ヘフェヴァイツェン。フルーティーでライトな飲み口、適度な酸味と重み、心地よい喉越しなどが特徴のヴァイスビールで、ドイツ国内でも高いシェアを誇っています。
国際的なビアアワードで賞を獲得した実力派のビールで、サラサラと飲める抜群の滑らかさが魅力。ヴァイスビール初心者の方や、ドイツビールに苦手意識のある方にもおすすめな商品です。

詩人・ゲーテも愛した伝統ある黒ビール
ケストリッツァーは、ドイツ東部、ライプツィヒ近郊のバート・ケストリッツ村で、1543年からシュヴァルツビール(黒ビール)作りを行っている老舗ビールメーカーです。400年以上の歴史を持つケストリッツァーの黒ビールは、詩人・ゲーテがこよなく愛したことでも知られています。
厳選された麦芽を使用し、芳醇な香りとコクのある上品な味わいに仕上がっています。ボリューム感のある料理と合わせてゆっくりと味わいたい1本。はじめてドイツの黒ビールに挑戦される方にはもちろん、ドイツビール通の方にもおすすめです。
厳選した大麦麦芽の味わい
きれいな水と厳選された品種の大麦麦芽、ホップを使用した、ピルスナータイプのドイツビールです。低温でゆっくりと発酵させ、長時間熟成させることで麦芽の豊かな香りが楽しめるドイツビールに仕上がっています。
日本でもなじみのあるラガータイプのビールで、プレミアムビールのようなワンランク上の上質な味わいが楽しめます。
初心者にもおすすめ!ドイツヴァイスビアの代表格
ドイツで最も好んで飲まれているヴァイスビアの1つである、エルディンガーのヴァイスビア ヘーフェ。フルーティーな香りと小麦特有の酸味、瓶内に残った酵母のためビールが少し濁っているのが特徴です。炭酸ガスが多いため、クリーミーできめの細かい泡が立つのも魅力。まろやかですっきりとした味わいなので、ビール特有の苦味が苦手という方にも◎。
飲み頃の温度はやや高めの9〜12度、食事とのペアリングを楽しみながら飲めるおすすめのヴァイスビアです。
日本人の舌にも合う香り豊かなケルシュビール
正統派のケルシュビールを得意とする老舗醸造所、ガッフェル・ブラウアライ。ブルワリーの中でも特に人気が高いのがガッフェル ケルシュです。通常ケルシュビールは大麦麦芽のみで造られることが多いですが、ガッフェル ケルシュは大麦麦芽にプラスして小麦も使用。一般的なケルシュビールよりもさらにフルーティーで香り高いビールとして知られています。
ドライな飲み口と爽快な喉越しで、ピルスナーに馴れ親しんでいる日本人の舌にもマッチします。
ドイツ最古の醸造所が手掛ける伝統的なヴァイスビア
現存するドイツ最古の醸造所、ヴァイエンシュテファン醸造所。歴史と格式がありながら、常に新しい技術やアイデアを取り入れる革新的な醸造所です。同醸造が手掛けるヴァイスビールがへーフェヴァイスビア。ヴァイスビールならではのイースト菌と小麦を使用した独特の白く濁った色合いと、バニラを思わせるような芳醇な香りで、多くのファンを魅了するビールです。
日本でメジャーなラガータイプのビールと比較しても苦味が少なく、スッキリとした喉越しが自慢の逸品です。
濃厚、濃密な味わいで飲む人を虜にするボックビール
バロック建築の巨匠、アッサム兄弟からその名をつけられたヴェルテンブルガー アッサム ボック。ヨーロッパ最大の品評会で連続金賞を受賞した、実力派のボックビールです。ダークブラウンのビールの上に、キメの細かい濃密な泡が乗った圧巻の見た目。甘みと酸味が際立つ濃密な香りとインパクトのある濃厚な飲み口が特徴です。
飲み頃の温度はやや高めに設定するのがおすすめ。ボックビールならではの濃厚なコクと芳醇な香りが、より一層楽しめます。
香りと苦味が絶妙!地方を代表する人気アルトビール
デュッセルドルフ地方の旧市街地に拠点を置く、ツム ユーリゲ醸造所。アルトクラシックは同社の定番商品で、デュッセルドルフ地方を代表するアルトビールです。モルト数種類を焙煎した香ばしい香りや、華やかなホップの香りが特徴。アルトビールらしいしっかりとした苦味もあるので、ドイツビール好きの方には特におすすめです。
より美味しさを引き出すために、飲む直前に軽く振って瓶底に沈んだ酵母を十分に攪拌させるのがポイントです。
メジャーブルワリーが作る本格ダークビール
オクトーバーフェストには欠かせない、ドイツを代表するメジャーブルワリー、ホフブロイ。同社の中でピルスナー、ヴァイスと並び高い人気を誇っているのが、ドゥンケルです。
ダークレッドブラウンのドゥンケルらしい色合いとキメの整った濃厚な泡、キャラメルやコーヒーを思わせるような香りが特徴。
見た目のイメージとは裏腹に飲み口はあっさり軽やかで、ダークビールが苦手な人でもサラッと飲めます。大きめのジョッキで豪快に飲むと、独特の香りがダイレクトに味わえておすすめです。
ガツンとした苦味が癖になる力強いピルスナー
苦みの強いピルスナーが有名なフリースランド地方の中でも特に苦く、ドイツで最も苦いピルスナーの1つとも言われているイェヴァー ピルスナー。
バイエルン産のアロマホップを使用し、爽やかで力強い風味に仕上げたピルスナーで、ドイツ北部を代表するビールとしても知られています。
ドライな口当たりとガツンとした苦味、スッキリとしたキレのある後味が魅力。ビールの苦味が好きな人や、インパクトのあるドイツビールを飲みたいという人に特におすすめです。
一度飲んだらやみつきに?スモーキーな燻製ビール
ユネスコ世界文化遺産にも登録されているバンベルグという旧市街地に拠点を構える、ヘラ-醸造所。この町でのみ醸造されるラオホビアの中でも特に人気なのが、同醸造所が手掛けるシュレンケルラ ラオホビア メルツェンです。
麦芽を燻すことで生まれる独特のスモーキーアロマが特徴。飲み口は意外にもすっきりとしており、飲むほどに舌に馴染む不思議な魅力のあるビールです。
強い個性をもつため、好みが大きく分かれますが、ビール好きの方やスモーキーなウイスキーが好きな方には一度試していただきたいビールです。
一流ホテルでも採用されるバランスのよいピルスナー
名水の郷として知られるビットブルグにある醸造所が手掛けるピルスナー、ビットブルガー プレミアムピルス。厳選された大麦麦芽と良質な天然水を使用し、伝統的な製法で造られたピルスナーで世界中の人々から高い支持を集めています。
世界60か国以上に輸出され、数多くの一流ホテルでも採用されている実力派ビールで、美しい黄金色の色合いと、メレンゲのようにしっかりとしたふわふわの泡が特徴。パンをも思わせるホップの香ばしい風味と、しっかりとした強めの苦味が癖になる逸品です。
こだわりの水を使用したプレミアムピルスナー
ビール純粋令を守り、厳選した麦芽、ホップ、水、酵母のみの材料で造られたプレミアムビール、ヴァルシュタイナー ピルスナー。恵まれた立地を活かし、使用する水には名水として名高い、カイザークベッレ泉の天然水を贅沢に使用しています。
美しい黄金色の色合い、繊細で軽い口当たり、ほのかに感じる酸味、マイルドな味わいと非常にバランスのよいビールで、国内でもトップクラスのシェアを誇るピルスナーです。
冷蔵庫でしっかりと冷やしてから飲むのがおすすめです。
※Amazonは6本セット、楽天・Yahooは12本セットです
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ドイツビールの売れ筋をチェック
楽天市場でのドイツビールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
オクトーバーフェストとは?
オクトーバーフェストとは、毎年9月にドイツのミュンヘンでおこなわれているビールの祭典です。1810年に開催された、ルートヴィッヒ王太子の結婚パーティーがオクトーバーフェストの起源になっています。
オクトーバーフェストでは、祭典のために各醸造所で作られたおいしいビールや、ドイツグルメをたくさん楽しめます。毎年数百人規模の人が世界各国から集まる、大規模なビールの祭典としても知られています。
日本でもオクトーバーフェストはあるの?
日本でも毎年9~10月にかけて、東京や横浜、名古屋、福岡などの主要都市でオクトーバーフェストが開催されています。本場ドイツのオクトーバーフェストと同じく、いろいろなドイツビールのほか、ソーセージやプレッツェルなどのドイツグルメを楽しめるイベントになっています。
日本のオクトーバーフェストのなかにはドイツ大使館が協賛している、本格的なものもあります。
ドイツビールの美味しい飲み方
ドイツビールはラガービールなど、日本人も飲みやすいものがたくさんそろっています。よりドイツビールをおいしく飲むには、ビール専用のグラスを用意しておきましょう。使い終わったグラスは、香りを残さないためにほかの食器とスポンジを分けて洗い、なるべく布でふかずに自然乾燥させます。
ヴァイスなど酵母の入ったドイツビールは、グラスを横にして注ぎ、中身が2割程度になったら瓶を回してから最後まで注ぎ入れましょう。瓶に酵母が残らずに楽しめます。
ドイツビールにはドイツソーセージ!
ビールと相性のよいメニューといえばソーセージです。ドイツソーセージのなかでは、グリルで仕上げたチューリンガーがいろいろな種類のドイツビールにぴったりです。
ドイツビールの種類に合う、ドイツ料理にも注目してみましょう。たとえばフルーティーなヴァイツェンなら煮込み料理のザワーブラーテンや、ジャガイモ料理であるロスティなどが相性がよくなっています。
世界のクラフトビールのおすすめはこちら
飲み比べの際は、軽い味わいのものから飲む!
ドイツビールを楽しむときには、一度に数種類のビールを飲む方も多いかと思います。そのときに、重たいビールのあとに軽いビールを飲むと味わいがぼやけてしまうことがあります。そのため、軽いものから重たいものの順に飲んでいきましょう。そうすれば、さまざまなドイツビールの魅力をあますところなく味わえるはずです。
この記事を参考にぜひ美味しいドイツビールを味わってみてくださいね。
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埼玉県出身、高知県在住。一児の母。慶應義塾大学文学部仏文科卒。三越日本橋本店の洋酒担当を経てワインやビール、ウィスキーなどの洋酒全般の知識を培い、2016年、J.S.Aワインエキスパートの資格を取得。 現在はOffice Le Lionの代表として、高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。