アメリカのビールの選び方 好みのスタイルを

Photo by Edward Franklin on Unsplash
広大な面積を誇るアメリカ、醸造所の数も多く、さまざまな種類のビールがつくられています。
ビアライターの富江弘幸さんへの取材をもとに、アメリカのビールを選ぶときのポイントを紹介します。
「アメリカンラガー」か「アメリカンペールエール」かで選ぶ
ニューヨークのカルチャー発信地、ブルックリンで誕生したウィーンスタイルのラガー。
ビアライター
ビールはラガーとエールの2種類に大きく分けられ、アメリカのビールにもアメリカンラガーとアメリカンペールエールがあります。ラガーとエールは酵母の違いによるもので、ラガーは下面発酵酵母、エールは上面発酵酵母が使われます。
味わいの特徴としては、ラガーは比較的すっきり。エールは、フルーティーな香りを出すものが多い傾向にあります。そのときの気分によって、すっきりのラガーか、フルーティーなエールかを選んでみるといいでしょう。
強烈な苦味が特徴的な「IPA」
強烈な苦味のなかにも複雑な香りが感じらる「ストーンIPA」。癖になる一本です。
ビアライター
いまのクラフトビール人気を支えているといってもいいIPA。特にアメリカンスタイルのIPAは強烈な苦味が特徴的です。苦いビールが得意でない人にはおすすめできませんが、多くの人が、一度飲むとその苦味にハマってしまいます。とはいえ、ただ苦いだけでなく、モルトの甘味と酸味、柑橘系の香りがバランス良くまとまっているビールもたくさんあります。
苦味が得意でない方は、IPAよりも、まずは苦味を抑えたペールエールや、セッションIPAで慣らしてみるのもいいかもしれません。
柑橘系の香りが特徴的なビールを選ぶ
グレープフルーツなどの柑橘系の香りが広がるペールエール。1980年から醸造されているアメリカンクラフトビールの元祖!
ビアライター
アメリカでつくられるビールの全てが柑橘系の香りというわけではありませんが、アメリカンスタイルといえば、柑橘系の香りを出すホップを使っているのが特徴。グラスに注ぐだけでも、グレープフルーツやオレンジを思わせる香りが感じられます。
基本的なアメリカンスタイルにはペールエールとIPA(アイピーエー)がありますが、ホワイトビールにも、ホップの香りを効かせたものがあります。ゴクゴク飲むのではなく、香りを楽しみながら味わってみてください。
フルーティーで苦味を抑えたビールを選ぶ
小麦やコリアンダーシード、オレンジピールを使ったベルジャンホワイト。オレンジを添えて飲んでみてください!
ビアライター
ビールの味わいは多種多様、苦いだけではありません。もちろんアメリカのビールでも、苦味を抑えたフルーティーな味わいのビールもあります。たとえば、ベルギー発祥のものですが、小麦やオレンジピール、コリアンダーなどを使った「ベルジャンホワイト」というスタイル。
今回おすすめの商品で紹介している「ブルームーン」がベルジャンホワイトです。「アメリカのビールはこんな味」と決めつけずに、いろいろな味わいを試してみてください。
アメリカのビールの人気メーカーを紹介! おさえておきたい!
アメリカのビール選びで迷ったら、メーカーで選ぶのもひとつの方法です。ここでは、人気のメーカーをいくつか紹介します!
バドワイザー
日本で定番となっているのが、バドワイザー。日本だけでなく、世界80カ国以上で販売されており、多くの方に愛されているビールです。
ビールの醸造に約30日ほどかけ、じっくり丁寧に作り上げられているのが特徴。スッキリとした味わいで、女性でも飲みやすいのが魅力です。
アンカー
アメリアのクラフトビール文化のパイオニアといわれるアンカー社。創業は1896年で、「スチームビール」が評判となったメーカーです。ラガーのすっきりとした味わいと、エールの華やかな香りを楽しむことができるのが魅力。
ブルックリン
ブルックリンは、ニューヨークを代表するビール。アンカー社同様、アメリカのクラフトビール文化のパイオニア的存在といわれています。
ビールの発酵・熟成工程で、厳選したホップを入れるという製法を用いているのが特徴。麦芽の苦みとホップの華やかな香りが楽しめます。
アメリカのビールおすすめ12選! ラガー、エール、ホワイトなど、定番商品も!
ここまで紹介したアメリカのビールの選び方のポイントをふまえて、ビアライターの富江弘幸さんと編集部が厳選した、おすすめの商品を紹介します。

マウイブリューイング『ビキニブロンドラガー』

出典:Amazon
スタイル | ヘレス |
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アルコール度数 | 5.2% |
内容量 | 355ml×6本 |
原材料 | 麦芽、ホップ |

ブルックリン・ブルワリー『ブルックリンラガー』














出典:Amazon
スタイル | アメリカン・アンバーラガー |
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アルコール度数 | 5% |
内容量 | 350ml×24本 |
原材料 | 麦芽、ホップ |

ブルームーン『ベルジャンホワイト』






出典:Amazon
スタイル | ベルジャンホワイト |
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アルコール度数 | 5.5% |
内容量 | 355ml×15本 |
原材料 | 麦芽、ホップ、小麦、オーツ麦、コリアンダーシード、オレンジピール |

アンカーブルーイング『アンカースチーム』

出典:Amazon
スタイル | ラガー |
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アルコール度数 | 4.9% |
内容量 | 355ml×24本 |
原材料 | 麦芽、ホップ |

シエラネバダ・ブルーイング『ペールエール』










出典:Amazon
スタイル | ペールエール |
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アルコール度数 | 5.6% |
内容量 | 355ml×12本 |
原材料 | 麦芽、ホップ、糖類 |

ファウンダーズ『オールデイIPA』

出典:Amazon
スタイル | セッションIPA |
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アルコール度数 | 4.7% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 麦芽、ホップ |

ストーン『IPA』

出典:Amazon
スタイル | IPA |
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アルコール度数 | 6.9% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 麦芽、ホップ |
コナビール『ビックウェーブ ゴールデンエール』

出典:Amazon
スタイル | ゴールデンエール |
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アルコール度数 | 5% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 麦芽、ホップ |
ピエール・セリス『セリス・ホワイト』

出典:楽天市場
スタイル | ホワイトエール |
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アルコール度数 | 4.9% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 麦芽、小麦、オート麦、ホップ、コリアンダーシード、オレンジピール |
ラグニタス『IPA』

出典:楽天市場
スタイル | インディア・ペールエール |
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アルコール度数 | 6.2% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 麦芽、ホップ |
サミエルアダムス『ボストンラガー ビール』

出典:楽天市場
スタイル | アメリカンラガー |
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アルコール度数 | 4.8% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 麦芽、ホップ |
バドワイザー『バドライト ライム』












出典:Amazon
スタイル | アメリカンラガー |
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アルコール度数 | 4.2% |
内容量 | 355ml |
原材料 | 大麦・ホップ・穀類・ナチュラルライム |
「アメリカのビール」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アメリカのビールの売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアメリカのビールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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ビアライターからのアドバイス ビール大国アメリカならではの多彩な味わいを楽しむ
ビアライター
アメリカで特徴的なのはホップの香り、苦味を生かしたビールですが、それにとらわれずいろいろなビールを試してみてください。ここで紹介している種類はほんの一部で、ウイスキーの樽で熟成させたハイアルコールのビールや、強烈な酸味のあるビールなど、本当に多種多様です。興味があればさまざまなビールを飲んでみることをおすすめします。また、アメリカのビールはデザインが特徴的なものも多いので、ジャケ買いしてみるのもいいかもしれません。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/1/22 コンテンツ追加のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 秋元清香)
「地域とビール」をテーマに活動しているビアライター。 出版社・編集プロダクション・英字新聞社などで編集者・ライターとしてコンテンツ制作に携わり、現在はWeb、紙を問わずさまざまな媒体で記事を執筆。 日本ビアジャーナリスト協会のビアジャーナリストアカデミーなど、執筆以外にビール関連の講師も務める。 著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ)など。