タープとは? キャンプやBBQ、運動会、海水浴にも!

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タープとは、日よけ・雨よけを目的とした、シート状のアイテムです。ポールとロープでシートを張ることで、簡易的な屋根を作ることができます。キャンプやバーベキューなどのアウトドアシーンはもちろん、運動会や海水浴などでも活用できます。
ひとつ持っておくと夏の暑い日や、雨天のイベント時などに重宝しますよ!
タープの種類と形状を確認しよう まずはこちらをチェック!
タープにもさまざまな種類があります。ここではそれぞれの形状と特徴について解説します。
ヘキサタープ:タープの主流。設営が比較的簡単!
ヘキサタープはヘキサ(六角形)を意味していて、タープを広げた時に六角形の形をしているのが名前の由来です。タープの中でも一番スタンダードなタイプで、キャンプやBBQなど幅広いシーンで使用できます。サイズはソロにぴったりな小さめタイプから、ファミリーで楽しむ大型タイプまでさまざま。
ポールやロープを使って設営するタープの中では、設営・撤収が簡単な方です。慣れれば一人でも設営は可能ですが、初心者の方は経験者から張り方を教わりながら立てるとスムーズです。
レクタタープ・スクエアタープ:日陰面積が大きい。張り方の種類が豊富!
広げた時にレクタングル(長方形)、スクエア(正方形)の形状をになるタープです。ヘキサタープよりも日陰面積が広くなるので、大人数でも使いやすいですよ。
また張り方のアレンジも豊富で、工夫次第ではフルクローズでテントのように使うこともできます。ハンカチをたたむように収納できるので、撤収も楽チン!
ヘキサタープに比べるとピンと張るのにはコツが必要で、慣れないとたわんで雨水が溜まってしまうことも。公園などで張り方を練習してみてもいいかもしれないですね。
自立式タープ・ワンタッチタープ:設営の簡単さは随一!
フレームが元々連結しているものや、繋げるだけのかんたん作業で、設営ができるタイプです。初心者の方でもらくらく設営が可能なので、初めてのキャンプやBBQ、アウトドアイベントなどで活躍します。
風に弱く、収納性が悪い、一枚布タイプのタープに比べて応用が利かないなどのデメリットがありますが、利便性の高さがそれを上回るので、用途に応じて購入を考慮してみましょう。
スクリーンタープ:プライベートな空間を作れる
スクリーンタープはテントと同じ要領で利用できるタープを指します。ナイロンやメッシュで四方を囲う形状なので、夏場の虫除けや風通しがいいプライベート空間を演出できます。
タープに比べれば、設営や撤去も手間がかかる、重量が重くなりがちというデメリットがありますが、キャンプ時に快適な空間で自然を感じるには最適ですよ!
カーサイドタープ:車とタープを連結。お手軽にキャンプを楽しめる
主にオートキャンプで使われるのがカーサイドタープ。車の側面などに連結させて設営することで、車と一体化させます。車の真横がキャンプサイトになるので、荷物の出し入れや準備がとてもラクです。そして設営も楽なので、気張らずにキャンプを楽しめるのも魅力ですよ。
また、急な大雨や、雷が鳴っても車に避難しやすいのもメリット。車種によって取り付けできないものもあるので、事前にチェックしてから購入しましょう!
便利に使えるタープの選び方 種類やシーン、使用人数に合わせて!
サイズや生地の厚さ、性能など種類はさまざまで、どれを買うべきか迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか。ここからは、自分に合ったタープの選び方についてご紹介します。ポイントは下記。
【1】使用人数
【2】素材
【3】防水性
【4】シチュエーションや季節も重要
【5】付属品
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】使用人数に合わせて選ぶ
主に使用する人数は何人かを考えると、タープの大きさが決定して選びやすくなります。
ひとりでも組み立てられる小さくて軽いソロキャンパー向けのタープや、大人数用の空間が広く取れる開放的なタープまで、幅広く商品を揃えています。
自分にとって快適に使用できる大きさを考えて選ぶとよいでしょう。
【2】素材をチェック
タープに使われる素材は、主にナイロン、ポリエステル、コットン、ポリエステル×コットン(TC)の4種類です。どのような特徴があるのかをチェックしていきましょう。
●ナイロン・ポリエステル
登山用のタープに広く採用されており、軽量かつコンパクトなのが最大のウリ。濡れたとしても水分を吸収しにくく、乾きやすいので雨天時に重宝します。ただ、耐久性が低く火の粉が飛ぶとすぐ穴が開いてしまうので、扱いには注意しましょう。
●コットン
吸湿性、通気性に優れているのが特徴。火の粉が舞っても燃え広がりにくく、焚き火台のそばでも使えます。水分を含むと重くなので注意!
●ポリエステル×コットン(TC)
生地が厚めで遮光性が高く、夏は涼しく過ごせます。また引き裂きなどにも強く耐久性が高いので、長く使うことできますよ。火の粉が飛んでも燃え広がりにくいのも嬉しいポイント!
【3】防水性をチェック
天気が変わりやすい山近くなどでキャンプをすると突然雨が降ってくることがあります。雨天時でも快適に過ごせる耐水性をチェックすることは大切です。
多くの場合、テントと同じように耐水圧1500mmのように表記されていることが多いです。この数値が高ければ高いほど、防水性に優れています。目安としては、1500mm以上がおすすめ!
【4】シチュエーションや季節も重要
タープを使用するシチュエーションが日中なのか夜も使うのか、また、使用する季節は春夏なのか秋冬なのかによっては、求める性能は変わります。
昼間であれば、視界を確保しやすいヘキサタープなどが使いやすいですし、夜に使うなら虫がよってきにくい防虫仕様のタープなどが便利です。また、夏場ならUVカット機能や遮光性に優れたコットン素材が良かったり、冬場なら壁面パネルを備えたスクリーンタープを使用するという手もあります。
どういう場面で使うのかあらかじめ想定すれば、必要な機能が明確になり、自分にあったタープが選びやすくなります。
【5】付属品もチェック!
タープを立てるにはシート以外に、ポール、ペグ、ロープ(パラコード)の3点が必要になってきます。それらを持っていない場合は、セット販売されているものを選ぶようにしましょう。セット販売されていないものを購入するなら、下記の選び方を参考にしてください!
ポールの選び方はこちらをチェック!
タープポールおすすめ11選|DOD、ロゴスなど収納・加工・コスパで選ぶ
ペグの選び方はこちらをチェック!
アウトドア用ペグおすすめ18選|コールマン、スノーピークなど厳選
ロープ(パラコード)の選び方はこちらをチェック!
パラコードおすすめ12選|アウトドア、災害時に! 素材・太さ・耐荷重で選ぶ
タープの人気メーカー 迷ったら確認しよう!
日常生活ではなじみの少ない分、どれを選べばいいのか判断が難しいかもしれません。そんな方は人気のメーカーから選んでみてもいいかもしれません。アウトドアの定番ブランドからは定評のあるタープが販売されていますよ。
snow peak(スノーピーク):初心者からベテランまでが愛用
日本を代表するアウトドアメーカーのひとつがスノーピークです。新潟県・三条市に本社を置き、日本の気候や環境に合わせた、初心者から上級者まで使いやすいさまざまな製品を展開しています。
タープに限らず、テントやテーブル、チェアなど、どの製品においても高品質かつデザイン性に優れており、多くのキャンパーたちが愛用しています。アフターサービスも充実しており、天幕が破れたり、ポールが折れたりしても店舗に持ち込めば修理に対応してくれますよ。
レクタタープや、ヘキサタープなど種類展開が豊富なので、自分が使いやすいアイテムを見つけられるはずです!
LOGOS(ロゴス):外遊びに便利なギアを幅広く展開!
ロゴスのテーマは、「海辺5mから標高800mまで」。外遊びで便利なテントやタープ、調理器具などを取り揃えています。老若男女、誰でも使いやすいシンプルな設計なのも魅力ですよ。
タープの生地にUVカット機能を施したり、雨だれしにくいタープ構造を採用したりと、ユーザー目線のタープをラインナップしています。ソロでもファミリーでも使えるサイズ展開をしているのも嬉しいポイント!
Coleman(コールマン):コスパ抜群で、種類も豊富!
1900年ごろにアメリカで創業したアウトドアの定番メーカー。コストパフォーマンスに優れており、キャンプ場に行けば必ずと言ってもいいほど、コールマンのテントやタープを見かけます。
キャンプや登山などで使える軽量なタープはもちろんのこと、BBQなどで便利な自立式タープも揃えており、シーンに合った商品が見つかるはずです。
ヘキサタープおすすめ16選 張り方が豊富
ここからは六角形のヘキサタープを紹介していきます。ヘキサタープは張り方のバリエーションが豊富で、小川張りや全体を低くしたロースタイル、片方の高さを変えた日よけ・風よけスタイルなど、アレンジを楽しめますよ。

DOD(ディーオーディー)『いつかのタープ TT5-631-KH』
レクタタープ・スクエアタープおすすめ17選 日陰面積が大きい!
ここからは広げた時にレクタングル(長方形)の形状になるレクタタープと、スクエア(正方形)の形状になるタープを紹介します。
日陰のスペースが広く、グループキャンプなどで解放感のある快適スペースが確保できるタープがたくさんありますよ。




TATONKA(タトンカ)『TARP 1 TC』
ogawa(オガワ)『フィールドタープレクタDX』
自立式タープおすすめ11選 ワンタッチ設営できる
ワンタッチでかんたんに設営できる自立式タープなら、らくに組み立てられます。ここから商品を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

スクリーンタープおすすめ9選 プライベート空間でくつろごう!
スクリーン・シェルタータープは床はありませんが、テントと同じ要領で利用できて便利です。これから紹介する商品をぜひ参考にしてみてください。
カーサイドタープおすすめ5選 オートキャンプで活躍!
車の側面などに連結させて設営することで、車と一体化させます。車の真横がキャンプサイトになるので、荷物の出し入れや準備がとてもラクですよ。

「タープ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする タープの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのタープの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
タープを上手に張るコツを伝授! 太陽の向きなどをチェック
タープをうまく張れるようになるには、一定の慣れが必要になってきます。最初はうまくいかないものと割り切って練習しましょう。ポイントとなる部分をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
風が強くない場所に設営する
タープを立てる際に、一番の難敵は風です。風になびかれながら設営すると、思った向きに張ることができなかったり、風に煽られて飛んでいってしまうことも。なるべくなら、木々が周りに生い茂ったような、風を避けられる場所を選ぶようにしましょう。
太陽の位置を確認して日陰ができる向きに!
太陽の位置を考慮してタープを立てないと、日陰ができなかったり、面積が小さくなったりしてしまいます。基本的には、2本のメインポールを南北に立てて、東西に布を垂らすと失敗しにくいです。
時間が経つごとに日陰の位置は変わりますが、日陰がなくなる可能性を低くできますよ。
ペグの先端をタープに向けて打ち込む
ペグをタープの中心に向けて打ち込むようにすると抜けにくいです。45度くらいの角度をつけるとなお良し! そのようにペグ打ちをしないと、自在金具で布の張り具合を調整するとき簡単に抜けてしまい、手間がかかってしまいます。
ポール向きは垂直でなく斜めに!
最後にポールの角度を調整する際、地面に垂直ではなく、ペグと同じようにタープの中心に向けて角度をつけることが大切です。安定感が増して風に煽られても倒れにくいですし、見た目もきれいに仕上がりますよ。
なお角度をつけすぎると倒壊しやすいので、ポールがグラグラしないちょうどいい角度に調整しましょう!
タープ設営に欠かせないペグにもこだわろう! ペグのあれこれ
ペグには一般的に金属製とプラスチック製があり、いろいろな形のペグが用意されています。
プラスチックペグはT字型で一度刺さると抜けにくいという特徴があります。固い砂地などには刺さりにくく、向いていません。スチールペグは重量があるため数量持っていくと重たさを感じてしまいますが、強度があり大型のタープを力強く支えてくれます。
また、形に特徴があるV型ペグは、打ち込みやすく抜きやすい特徴があり、スチール製やアルミ、チタン製のものが多いです。重ねておけるため持ち運び時に便利です。ピンペグも素材はさまざまですが、アルミ製のものは曲がりやすいため、打ち込むときに力加減を考慮する必要があります。
キャンプをする場所によって必要なペグは異なります。地面の状況や天候に合わせて、使用するペグを選びましょう。
タープに関するQ&A よくある質問
「190T」や「210D」とはどういうこと?

ナイロンはT(タフタ)、ポリエステルはD(デニール)を表し、いずれも繊維の密度を意味しています。190Tであれば、1平方インチ内に縦横合わせた繊維が190本織り込まれていることになります。ちなみに、1Dは糸の太さを表し、1D=約9,000m(1g)となります。
タープを洗濯機で洗うことはできる?

できません。生地が傷むだけでなく、撥水加工の劣化や製品自体が破損する恐れがあるためです。また、乾燥機においても同様の破損リスクが考えられるためおすすめできません。
ほかのタープ記事をチェック! 【関連商品】
お気に入りを見つけてぜひタープ泊を 山岳写真家からのアドバイス
ワイルドライフクリエーター、山岳写真家
タープはアルプスなどのテントサイト(場所)では禁止はされていませんが、樹林帯と違い強風を避けることができないような場所では、思わぬ事故につながりかねません。そのような場所での使用はひかえましょう。
テントのメリットは自分だけの空間を得られることですが、タープのように開放的な夜は過ごせません。タープ泊の醍醐味といえば、なんといっても焚き火を仲間と囲んで過ごす夜ではないでしょうか。しかし、害虫などが気になりますよね。そんなとき、タープ泊では蚊帳をつるして虫の侵入を防ぐこともできます。
また、テントと同じかそれ以下の重量で広く快適なキャンプが可能になるのも魅力のひとつ。ハイシーズンのテントサイトなど人が多い時期、女性のなかにはプライバシーが気になる人もいるかもしれません。
ですが、自然をより近くに感じられると思えるのであれば、ぜひ一度はタープ泊に挑戦してもらいたいと思います。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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ブッシュクラフト、狩猟、ULスタイル、沢登りなど様々なアウトドアに取り組む。海外生活の経験もあり銃器やトイガンにも造詣が深い。 アウトドア料理やビンテージアウトドアアイテムのレストア、道具作りにも造詣が深く自作アイテムのみでの山行も行う。 フェールラーベンのアンバサダーとしても活動している。