ニコン 一眼レフカメラの魅力

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ニコンの一眼レフカメラといえば、長く報道現場の最前線で活躍している実績は折り紙付き。また、スペースシャトルや国際宇宙ステーションのミッションカメラとして採用されるなど、ハードな環境でも安心して使える品質が魅力です。
数ある一眼レフカメラメーカーのなかでも、「質実剛健」という言葉がぴったりのブランドといえるでしょう。
■ニコン 一眼レフカメラのメリットとデメリット
ニコンはキヤノンと並んでデジタル一眼レフにおいて長い歴史があります初心者モデルからプロ向けモデルまで豊富なラインナップがそろっているのが特徴。対応レンズの選択肢が多い点も大きなメリットです。
スマートフォンやミラーレス一眼との違いは、価格面、大きさや重量の点で、デメリットがあるといえますが、画質の高さ、多くの対応レンズによって表現の幅を広げられるのは一眼レフならではの魅力です。
ニコン 一眼レフカメラの選び方
それでは、ニコンの一眼レフカメラの選び方をご紹介いたします。ポイントは以下です。
【1】フォーマット
【2】展開シリーズ
【3】液晶モニターの可動域
【4】使いやすい機能
それぞれ詳しくみていきましょう。
【1】フォーマットをチェック
一眼レフカメラは、イメージセンサー(撮像素子)の大きさでグレードが分かれています。センサーが大きいほど画質にすぐれますが、ボディが大きく高価になります。一方、センサーが小さい機種は入門機に多く、ボディが小型で買いやすい価格設定です。
ニコンの場合、フルサイズセンサー搭載モデルを「FXフォーマット」、APS-Cセンサー搭載モデルを「DXフォーマット」と呼んでいます。
▼豊かな描写ができる「FXフォーマット」
35mmフルサイズ相当のセンサーが「FXフォーマット」で、上位モデルに採用されています。35mmフィルムとほぼ同じ大きさのセンサーを搭載しており、プロやハイアマチュア向けです。
DXフォーマットよりも大きなセンサーなので、画質にすぐれるほか、背景を大きくボカした写真が撮りやすいのが特長となっています。
▼小型軽量で望遠が得意な「DXフォーマット」
FXフォーマットよりも小さいAPS-Cサイズ相当のセンサーが「DXフォーマット」。こちらはセンサーが小さいぶん、ボディが小型でかつ安価なのが特徴です。おもに初級機から中級機に採用されています。
対応するレンズも小形・軽量になるので、旅行などで荷物を減らしたい人はこちらを選ぶのも手でしょう。
▼フォーマットによるカメラとレンズの関係
FXフォーマットとDXフォーマット、対応レンズはどちらでも使うことができますが、組み合わせによって撮影できるフォーマットが変わるので注意しましょう。
FXフォーマット対応レンズ | DXフォーマット対応レンズ | |
FXフォーマットのカメラ |
FXフォーマットで撮影が可能 |
DXフォーマットで撮影が可能 |
DXフォーマットのカメラ |
DXフォーマットで撮影が可能 |
DXフォーマットで撮影が可能 |
FXフォーマットにはカメラ側に「FX」マークがあり、FXフォーマット対応レンズにはマークはつきません。DXフォーマットはカメラ側に「DX」マークはつきませんが、DXフォーマット対応レンズに「DX」マークがついています。
【2】展開シリーズをチェック
ニコンの一眼レフではレベルごとにシリーズがおおまかに分けられています。上位機種でも初心者に使えないというわけではないので、将来的に上のレベルをめざして購入するのもよいでしょう。ただし、価格は高価になります。
フルサイズ FXフォーマット | |
D数字1桁シリーズ |
D6、D5といった数字1桁のモデルはニコンの最上位フラッグシップモデル。スポーツ写真や報道などプロフェッショナル向け。 |
D800シリーズ |
ハイアマチュア向け上位機種。フラッグシップモデルよりも実用性を重視。高い性能と使いやすさを両立したモデル。 |
D700シリーズ |
フルサイズ一眼レフ中位機種。性能と価格のバランスをとったコストパフォーマンスが高いモデル。 |
D600シリーズ |
フルサイズ一眼レフ下位機種。初心者でも使える一眼レフを実現した手価格帯モデル。 |
Nikon Df |
レトロカメラを意識したデザインで、アナログ感のあるデジタル一眼レフ。 |
APS-C DXフォーマット | |
D500シリーズ |
APS-Cセンサー搭載モデルとしては最上位にあたる性能をもつ機種。 |
D7000シリーズ |
D500より性能は落ちるものの、DXフォーマット上位機種としての位置づけ。 |
D5000シリーズ |
性能と価格のバランスがよい定番モデル。APS-Cセンサー搭載のDXフォーマットにおける中位機種。 |
D3000シリーズ |
初心者や入門者向けモデル。APS-Cセンサー搭載のDXフォーマットにおける下位機種。 |
▼ニコンならではの天体撮影を楽しむなら
ニコンには、業界でも珍しい天体撮影に特化したD810Aという機種がラインナップされています。一般的なデジタルカメラでも天体撮影は可能ですが、D810Aを使えば星雲などをより鮮明に写すことができます。
天体撮影で使いやすい機能も搭載しているので、天体撮影が趣味の人はチェックしてみてはいかがでしょうか。
【3】液晶モニターの可動域をチェック
ニコン一眼レフの液晶モニターの可動域は3タイプに分かれます。一つめは可動しない「固定式」、二つめは上下に動く「チルト式」、三つめは上下に加えて横方向にも可動する「バリアングル式」です。
バリアングル式はアングルの自由度がとくに高く、縦位置でもローアングルやハイアングル撮影がしやすくなっています。ただし、現行品でバリアングル式なのはD5600のみです。
【4】カメラをさらに使いやすくする機能で選ぶ
基本的な性能に加えて、写真転送や特殊な撮影など使いやすい機能にも注目してみましょう。
▼連写機能と4K動画記録機能
スポーツや動き回る子どもを撮影したいなら連写速度の速い機種を選ぶといいでしょう。DXフォーマットの場合は、約5コマ/秒~約10コマ/秒の機種がラインナップされています。
動画撮影機能にも注目。一部の機種については4K動画記録に対応しているので、より高画質の動画を残したいなら選択肢に加えてみましょう。
▼Bluetoothでかんたんにスマホへ転送
カメラでいい写真が撮れたらSNSなどでシェアしたいもの。そんなときに便利なのがスマホへの画像転送機能です。ほとんどの機種が、Bluetoothを使った「SnapBridge」という機能に対応しています。
1度設定すればカメラとスマホを常時接続できるため、スマートフォンがバッグに入っていても撮影したタイミングで自動的に画像を転送できます。
▼直感的に操作できるタッチパネル
液晶モニターがタッチパネルになっていると、ピントを合わせる位置の設定や、メニューの操作などがより直感的におこなえるので便利です。
また、「ガイドモード」が搭載されたアイテムでは、液晶モニターに表示されるガイドに従って条件を選択していくと、そのシーンに適した撮影設定になります。カメラの操作に自信がない人におすすめです。
ニコンの一眼レフカメラおすすめ14選
それでは、ニコンの一眼レフカメラのおすすめ商品をご紹介。カメラの仕様や機能をチェックしながら、目的にあったアイテムを見つけてみてくださいね。
※旧モデルは中古品が含まれます

バリアングルモニター搭載の軽量モデル
DXフォーマットを採用するエントリー寄りの機種です。2416万画素と充分な解像力があり、連写速度も最大で約5コマ/秒でふだん使いには問題ないでしょう。
また、この機種のみバリアングル液晶モニターを搭載しているのもポイント。付属の標準ズームレンズは、重さ約205gと軽いので、旅行などに持っていくにはおすすめです。

ガイドモードつきで初心者でも安心
D3500のひとつ前の旧製品となりますが、そのぶんお買い得な値段なのが魅力です。D3500よりもボディが少し大きいのですが、2416万画素や約5コマ/秒の連写速度などのスペックはD3500とほとんど変わりません。
初心者向きのガイドモードも搭載しています。在庫限りのアイテムですが、少しでも安く手に入れたいなら検討してみましょう。

望遠レンズもセットになって挑戦しやすい
初心者の方が挑戦しやすい機能がそろったエントリーモデルです。ボディの構造を見直すことで握りやすいグリップを実現しています。
付属のレンズは18-55mmの標準ズームレンズに加えて、70-300mmの望遠レンズという内容です。300mmは35mm判換算で480mm相当となり、かなりの超望遠撮影が可能となっています。

優秀な機能がそろってリーズナブル
D780のひとつ前の旧機種となるFXフォーマット機です。2432万画素や約6.5コマ/秒の連写性能などを比較的求めやすい価格で体験できます。
4K動画機能はありませんが、写真をメインにするならまだまだ活躍できそう。チルト式液晶モニターなのもポイントです。レンズは24-85mmなので、広々とした風景からポートレートまでを1本でこなせます。

4K動画も撮影できる初心者向けモデル
現行のFXフォーマットのエントリーモデルになります。画素数はD750とほぼ同じですが、新たに像面位相差AFに対応し、ライブビューでもより素早くピントが合います。
連写速度は約7コマ/秒。4K動画も撮影可能です。FXフォーマットの下位機種ですが、ほとんどの撮影で充分に実力を発揮してくれるでしょう。スマホ転送にも対応しています。

8Kのタイムラプスが撮れる!
4570万画素という多画素が魅力のFXフォーマット上位モデルです。連写速度も約9コマ/秒と速く、4K動画にも対応しています。
高性能な光学ファインダーやタッチパネル式液晶モニターの搭載など、こだわり派の期待にもばっちり応えられる性能を備えています。先進の8Kタイムラプスムービーにも対応。新たな表現も可能です。

タッチパネルで使いやすいミドル機
DXフォーマットを採用するミドル機です。連写速度が約8コマ/秒と上位モデルに近いスピードなので、ある程度スポーツなどの撮影もこなせます。
チルト式液晶モニターやタッチパネル、4K動画と機能も充実。レンズは高倍率タイプなので、本格的な望遠撮影も可能となっています。もちろんスマホ連携も可能で、バランスのとれた1台です。

プロ向けの高い性能が強み
ニコンのなかでとくに上位のモデルです。報道やスポーツなど業務用途がメインですが、航空写真のファンなどアマチュアにも注目されています。
ISO102400という高感度や、約14コマ/秒という連写速度など圧巻の性能を誇っています。画像処理エンジンEXPEED 6を搭載しており、レタッチ不要の高画質を実現しています。

おしゃれな見た目で機能も充実
フィルム時代の同社製カメラをモチーフにしたFXフォーマット機。現代では珍しい直線を基調としたデザインが魅力です。
ダイヤルを中心とした操作系など、ベテランユーザーにうれしい仕様も満載。FXフォーマット機でありながら軽量(約710g、本体のみ)なのも見逃せません。付属の単焦点レンズなら、大きなボケを活かした作品が撮れます。

高密度なオートフォーカスで被写体を捉える
スポーツ撮影などに向けたDXフォーマットの上位モデルです。イメージセンサーは小さいですが、約10コマ/秒という高速連写が可能。かつてのプロ向けモデルD5に近い性能を備えています。
高密度な153点AFなど高い被写体捕捉能力も魅力のひとつ。レンズは16-80mmなので、多くのシーンをカバーできます。F値も明るめなので使いやすいはずです。

天体撮影をするならぜひ注目を!
天体写真に特化したFXフォーマット機です。特殊な光学フィルターを搭載することで、一般的なデジタルカメラでは淡くしか写せないHα線の波長で光る星雲をくっきりと赤く写すことができます。
加えて、天体撮影で必要になる長時間露光も最長900秒まで指定できるなど、まさに天文ファンにはうってつけのカメラといえます。
初心者でも扱いやすい計量モデル
初心者の人でも扱いやすいようなコンパクトなモデルのカメラです。撮影や編集など必要な操作がカメラの指示に従うだけでできるので、機械が苦手な人にもおすすめ。カメラの設定を変えることで、ポートレート撮影も簡単に撮影できますよ。また、スマホとの連携ができるので、一眼レフで撮影した写真をSNSに投稿したい人もラクチンです。
幅広い被写体を撮影するのに適しているカメラ
AF専用エンジンを採用しているので、膨大な量の情報を一気に処理することができます。また、移動速度が速い対象や情報が多い対象も正確に撮影することができますよ。連射速度も速く、動きを逃さずに撮影できるのも魅力。そのため、動物や子供の運動会など動きが多い被写体の撮影をすることが多い人におすすめのカメラでしょう。
軽量タイプでアウトドアシーンでも使いやすい
軽量モデルなので持ち運び時に負担にならず、深いグリップがついているので持ちやすさも抜群です。アウトドアシーンでも使いやすく、防塵・防滴性能を備えているため、山や海などハードな場所でも使えます。また、動画も撮影できるので、万能な撮影機能が欲しい人にぴったり。初心者でも扱いやすくマルチな性能を持っている人気のモデルといえるでしょう。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る ニコン 一眼 レフ カメラの売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのニコン 一眼 レフ カメラの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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最後に|エキスパートのアドバイス
一眼レフカメラはプロでもまだファンが多い
昨今、レンズ交換式のカメラといえばミラーレスカメラが注目されていますが、光学ファインダーにおける見え方のよさや時間的な表示遅れがないことなど、一眼レフカメラはプロでもまだファンが多いジャンルです。
ニコンの場合、ミラーレスカメラよりも機種数が多いので、こだわりのニーズにも応えられるモデルを探せるかも知れません。
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1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。 2018年からフリー。雑誌やWebサイトでの執筆の他、作品撮影も行い、ストックフォトサイトでの販売も行っている。 2019年はデジタルシネマカメラを導入し、ミュージックビデオなどの撮影・編集も手がけている。