キヤノン一眼カメラの選び方
豊富なラインナップの中から自分にぴったりの機種を選ぶのは大変ですよね。そこでここでは、色々な角度からキヤノン一眼カメラの選び方をまとめました。ポイントは下記3点。
【1】シリーズから選ぶ
【2】撮りたいシーンに合った機能で選ぶ
【3】初心者はダブルレンズキットをチェック
各シリーズの機種がそれぞれどんな特徴を持っているのか各機能がどんな写真撮影に役立つのか、ぜひ参考にしてくださいね。
【1】各シリーズの特徴
ひとくちに「一眼カメラ」といっても、入門機や中級者向けから上級者向けの機種までさまざま。それに合わせて価格も安価なものから高価なものまで、幅広くラインアップされています。
まずは撮ってみたい写真や多く撮りそうな被写体を考えながら、シリーズごとの特徴や価格などを把握し、自身に合ったカメラ選びを始めてみましょう。
EOS Kissシリーズ
フィルム時代から人気の一眼レフ入門機種。Kissをはじめとした入門機のシリーズは、ほかのメーカーと比べて充実したラインアップと圧倒的な人気を誇ります。
新機種が出やすい入門機だからこそ、上位機種が備えていない新しい機能をいち早く使用できるのも楽しみのひとつといえるでしょう。
EOS 5D/6D/7D
中級者以上に向けた1桁シリーズです。基本的には数字が小さいほど上位機種ですが、「5D」より「7D」の方が連写速度が速いなど、撮り方によっては「5D」より「7D」のほうが有利な場面もあります。価格は本体だけで20~30万円程度(2020年8月現在現行品)と高価になってきます。
このランクの機種はメインやサブ機として使っているプロカメラマンも多いので、なにを撮りたいのかを考えてレンズなどをそろえることができれば、プロ並みの写真も夢ではありません。
EOS-1Dシリーズ
キヤノンの一眼レフカメラのいわゆる「フラッグシップ」最上位機種。オリンピックカメラといわれることもあるほど一流選手のスポーツ撮影に使われることが多く、動く被写体に強い機種です。
縦位置グリップがついた大きく堅牢(けんろう)なボディで、その時代でつねに最高の連写速度で撮影することができます。キヤノンユーザー憧れの一台です。
EOS 2桁Dシリーズ
キヤノンは初心者向けのKissシリーズが充実していることもあり、このクラスの機種は手が出にくいイメージがあるかもしれません。とはいえ、2桁シリーズは撮影機能もさることながら、「防塵・防滴」「高耐久性」などハードな性能が高くなっています。
ミドルレンジのなかでも、訴求力のある作りになってきているのではないでしょうか。そのうえでこのクラスの軽いボディは、充分すぎるくらい魅力的といえます。
EOS Mシリーズ
デザイン性が高く女性でも持ちやすい小さくて軽いボディながら、一眼カメラらしいボケ感を生かした撮影を楽しむことができるミラーレスのハイエンドモデル。入門機に比べると操作性が高く、思いどおりの撮影がしやすいでしょう。
撮影する楽しみと、持ちやすいフォルムのバランスがよいカメラといえます。
EOS Rシリーズ
ミラーレスのフルサイズ一眼カメラのシリーズ。キヤノンが新しいレンズ「RFシリーズ」を充実させ始めたこともあり、間違いなくこれからメインになってくるシリーズでしょう。
最新機種のR5・R6は人気が高く、機能面では中・上級機としてプロカメラマン用にも充分な性能のようです。
【2】撮影シーンや被写体に合った機能でカメラを選ぶ
ふだんから持ち歩くカメラは、気に入った見た目の機種を選ぶのも大事なことです。しかし「こんな写真を撮ってみたい」「こういう被写体を撮りたい」と具体的に思い浮かぶのなら、撮影シーンや被写体に合わせた機能に注目してカメラを選びましょう。
想像力を膨らませることで、理想の写真撮影に一歩も二歩も近づくことができます。
動きのある被写体を撮るならAF性能がすぐれたもの
子どもやペット、乗りものなど、動く被写体を撮るにはなんといってもAF性能が重要です。AF速度はもちろん、AFエリアの広いものを選べば、構図を考えながらでもより確実に被写体をとらえることができるでしょう。
AF速度や測距エリアはファインダー撮影やライブビュー撮影など、撮影の仕方によって使い方や性能が違います。基本的には光学ファインダー撮影のほうがAF性能では有利といわれていますが、状況に合わせて瞳AFやAIサーボなどの追従機能を使い分ければ、ライブビュー撮影でも動く被写体を効率よく撮影することができますよ。
またカメラのAF機能はレンズ性能に大きく影響されることもあるので、レンズを選ぶ際には注意が必要です。
花、料理、赤ちゃんなどを撮るなら「バリアングル・チルト液晶」
背面液晶やファインダーでは確認しづらい撮影で活躍するのがバリアングル液晶。たとえば地面に這いつくばらないと撮れないような花の写真や、インスタグラムの流行で定番になった料理を真上から撮った写真など、ファインダーはもちろん背面液晶でもなかなか確認しづらい写真の撮影がかんたんにできます。
なかでも、個人的におすすめなのは赤ちゃんの撮影。ハイハイしている様子などを、ふだんより少しだけ低い赤ちゃんと同じ目線で撮った写真は、その時期その瞬間だけの大切な思い出になるはずです。
夜景を撮るならISO感度と手ブレ補正機能に着目
せっかく一眼カメラを買ったのなら、撮りたくなる被写体のひとつが夜景や暗い場所での写真ではないでしょうか? 最近は高感度でもノイズが発生しにくかったり、カメラ側にも手ブレ補正機能がついたりと、悪条件(暗い場所)での撮影もずいぶんかんたんになってきました。
ISO感度は「常用感度の最大値」がノイズの参考にもなりますので、なるべく高いものを選ぶといいでしょう。手ブレ補正も「8段」「7段」など、数字の大きいものが補正の強さをあらわしています。
また一眼カメラならではの撮影をするなら、長時間露光はぜひ挑戦してほしい撮影法のひとつ。車が走り抜けた軌跡など、日常の風景を幻想的に映し出すことができます。長時間露光にはリモコンと三脚が必須。
リモコンを購入する場合は有線コード・赤外線・bluetoothなど、カメラとの互換性に気をつける必要がありますが、最近のカメラはスマホでリモートシャッターができるようになっている機種も多いので、手軽に長時間露光を楽しむことができますよ。
三脚はなるべくアイレベル以上の高さがあるものを選びましょう。手すりなどちょっとした障害物も気にならず、撮影できる場面が増えるのでおすすめです。
動画を撮るなら「デュアルピクセルCMOS AF」
最近では、ほとんどの一眼カメラで高画質の4K動画が撮れるといっていいほど、動画機能が一般的になってきました。そこで強い味方になるのが「デュアルピクセルCMOS AF」。キヤノンはこの機能の開発によって、ライブビューや動画撮影の際にもタイムラグの少ない高速AFを実現しています。
瞳AFと追尾優先AFなどとの併用によって、つねに自動で被写体をクリアにとらえ続ける撮影も可能です。動画撮影を重視するなら、追尾機能の有無に注意して機種を選びましょう。
【3】初心者はダブルレンズキットを選ぶのもあり!
入門機に多いダブルレンズキットは、まだレンズのことがわからない一眼カメラ初心者でも気軽に購入でき、価格の面からもかなりお得です。
キットには短焦点とズームレンズがセットになっているもの、ズームレンズがふたつセットになっているものがあります。短焦点とのセットはより一眼カメラらしいボケ感や明るさを楽しみたい方に、ダブルズームキットは広角から望遠までまんべんなく撮影したい方におすすめ。
キヤノン純正品ではなくサードパーティ(互換品)でもいいなら、18~300mのレンズなど幅広い画角をカバーできるレンズもあるので、レンズ交換が面倒くさいという方は検討してみるのもありでしょう。
キヤノン一眼カメラのおすすめ12選
キヤノン一眼カメラのおすすめ商品をご紹介します。一眼レフカメラだけでなく、ミラーレスカメラも取り上げました。








2020年発売のフルサイズフラッグシップ機
プロフェッショナル向けキヤノンのフラッグシップ機。見た目にも特徴的な縦位置グリップのついた大きく頑丈なボディは、プロからの信頼も厚いフルサイズ一眼レフカメラです。
1Dシリーズといえば高速連写のイメージが強いですが、光学ファインダーを使用した高速AFや高速連写はもちろんのこと、ライブビュー撮影でもキヤノン最速の約20コマ/秒。さらに連続撮影可能枚数が1,000枚以上と、スポーツ撮影など撮り逃しのできない場面で大きな力になってくれること間違いなしです。
当然絵作りの面もフラッグシップ品質で、新開発のGDローパスフィルターや新シャープ処理によって高い解像感や描写力を発揮しています。




ビギナーでも持ちやすいフルサイズミラーレス
キヤノンのフルサイズEOSのなかで最小最軽量、かつ手ごろな価格でRFマウントを手軽に使用できるフルサイズミラーレス。まだRFマウントのカメラが少ないなか、この価格で購入できるのはとても価値が高いといえるでしょう。
直感でわかりやすい操作ガイドや、カメラ任せでキレイに撮影できる「シーンインテリジェントオート」など、初心者にも使いやすいカメラに仕上がっています。動く被写体に強いとはいえませんが、デュアルピクセルCMOS AFの高速オートフォーカスや、瞳AFなどのAF機能でポートレート撮影などに力を発揮してくれる一台でしょう。
「キヤノン一眼カメラ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする キヤノン一眼カメラの売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのキヤノン一眼カメラの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
キヤノン一眼カメラに関するQ&A
ミラーレス一眼と一眼レフの違いは何ですか?

それぞれの違いは次の通りです。
一眼レフ
・構造……レンズを通る光をミラーに反射させてファインダーにとどける光学ファインダーを採用。
・メリット……機種の種類が豊富。バッテリーが長持ち。
ミラーレス一眼
・構造……レンズを通る光を映像に変換し、モニターに投影。
・メリット……ミラーがない分、小型で軽量。
PS-C用レンズをフルサイズのボディに付けることはできますか?

Nikon・PENTAX・SONYは付けられますが、Canonは付けられません。ただし、SIGMAやTAMRONなどサードポーティー製レンズは装着可能です。また、フルサイズ用のレンズの場合は下位互換があるため、マウントさえ同じであればどのメーカーのものでもAPS-Cのボディに付けることができます。または、マウントアダプターを装着することで互換性が得られます。
そのほかのメーカーの一眼レフカメラのおすすめはこちら 【関連記事】
キヤノン公式サイトの「撮影サンプル」を活用しよう
フリーのカメラマン、フォトグラファー、カメライター
公式サイトでは、カメラごとにサンプル写真を見ることができます。使用しているレンズや撮影モード、シャッタースピード、焦点距離、測光方式、ピクチャースタイルなどがこまかく書かれているのでサンプルとしてはもちろん、同じような写真を撮りたい場合の教科書として参考にすることができるでしょう。
そのカメラとレンズでどんな写真が撮れるのか確認しながら、勉強もできるので一石二鳥。ただ、レンズキットではないレンズが使われていることもあるので、その点は注意してください。
定期的な買い替えも選択肢のひとつ フォトグラファーからのアドバイス
フリーのカメラマン、フォトグラファー、カメライター
どの機種も基本的には多くお金を払えば、スペックの高いカメラが買えます。ですが、カメラも家電のようなもの。新しい機能が毎年のように追加されていきますし、性能もどんどん上がっていきます。無理してオーバースペックのカメラを買うよりは、それなりの価格のカメラを定期的に買い替えるほうが、選ぶ楽しみも増えて長くカメラを楽しんでいただけるのではないかと思います。
AF機能に注目しよう
キヤノンはカメラの2大メーカーのひとつといわれ、一眼レフやミラーレス、APS-Cやフルサイズなど、さまざまなカメラを幅広い価格でリリースしています。紹介したカメラたちもいろいろな特徴のある機種ばかり。
そのなかでも注意して選んでほしいのはAF機能。スマホの写真などと違い、強いボケ感が特徴の一眼カメラだからこそ、どこにピントを合わせるかが重要になるからです。
ファインダー撮影がしたいのかライブビューのほうがいいのか、測距点の数や測距エリアの広さはどのぐらい必要か、バリアングルやチルト液晶は使うのか、撮りたい場面や被写体を考えながら自分に合ったカメラをじっくり選んでみてください。
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人物撮影を得意とし、フリーのカメラマンとして「ブライダル」や「企業HP用の撮影」を中心に「選挙ポスター」「ダンス」など多彩なジャンルを撮影。女優でモデルの中別府葵や、ロアッソ熊本のスタジアムDJスガッシュをモデルにポートレート作品の制作等も行う。2017年、ラフォーレ原宿の「くまモンコレクション in LAFORET MUSEUM」内で熊本の日常を切り取った作品を展示販売した。