麺切り包丁の選び方 うどんや蕎麦を自作するなら必要!
うどんや蕎麦などの麺を切るのに使う、特徴的な形をした「麺切り包丁」。「蕎麦包丁」や「蕎麦切り包丁」とも呼ばれます。プロのようなおいしいうどんや蕎麦をつくるために、まずは、麺切り包丁の選び方をご紹介します。
ポイントは下記のとおりです。
【1】刃渡りをチェック!
【2】扱いやすい重さのものを選ぼう
【3】材質はステンレス製がおすすめ
【4】持ち手(柄)の種類もチェックして
【5】左利き用の麺切り包丁も
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】刃渡りをチェック! 初心者はコンパクトな大きさから
麺切り包丁と一般的な包丁では、大きさや重さ、刃渡りの長さが異なります。コンパクトで女性でも扱いやすいのが、刃渡り24cmくらいのものです。27〜30cmくらいまでは一般的で、33cmになると上級レベルとなります。
最初は1~2人前程度の手打ち麺にチャレンジし、少しずつ腕を磨いてみてください。いきなりプロ用の麺切り包丁を使うのではなく、初心者はコンパクトなサイズの麺切り包丁から慣れていくのがおすすめ。キッチンの収納のことも考え、使い勝手のいい包丁を選んでください。
【2】扱いやすい重さのものを選ぼう
麺切り包丁の重さは、刃渡りが長くなるほど重くなり扱いが難しくなります。しかし、麺の切り方のひとつ、「垂直切り」は、麺切り包丁の重さを利用して麺を切るため、垂直切りをしたい人は重さがある麺切り包丁を選ぶ方がよいです。
軽い麺切り包丁でも、スライドさせてきれいに切ることができるので、麺の切り方も考えながら扱いやすい重さの商品を選ぶようにしましょう。
【3】材質はステンレス製がおすすめ
麺切り包丁にはいろいろな材質がありますが、最近ではステンレス製の包丁が増えてきました。ご家庭で、なかなか砥石を使って包丁を研ぐのは難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
ステンレス製であれば、切れ味が落ちにくいですし、なによりサビにくいのがメリット。仮に切れ味が落ちてしまった場合でも、ご家庭でも手軽に研げるため、ステンレス製だと管理もしやすいです。
【4】持ち手(柄)の種類もチェックして
麺切り包丁の柄の部分は、おもに木製と、「ロープ巻き」「鮫肌巻き」、刃と一体になったものがあります。それぞれの特徴をみていきましょう。
オーソドックスな「木製」
木製の持ち手は、白木や漆塗りなど商品ラインナップが豊富にあります。通常の包丁にも、麺切り包丁にもよく使われている素材です。
値段も、リーズナブルなものから高価なものまでさまざま。肌触りの良さで好んで使う人も多く、定番の持ち手といえる素材です。
比較的安く手に入る「ロープ巻き」
ロープ巻きの持ち手は、持ち手の部分が布製のロープで巻いてあります。価格がリーズナブルな包丁に多いです。
持ち手がロープなので、かんたんに補修や巻き直しができることも見逃せないポイントでしょう。もっとも、ロープに粘着性があり、さらにロープの間にも汚れがたまりやすいことから、頻繁に洗う必要もあります。
滑り止め効果重視なら「鮫肌巻き」
鮫肌巻きの麺切り包丁は、持ち手部分が鮫の皮を使ったものになっており、ざらざらとした触り心地です。表面がざらざらしているので、ざらつく質感は多少気になる人はいるかもしれません。
しかし、非常に滑りにくく、安定して調理をすることができるメリットがあります。また、包丁の価格も、高価なものが多い傾向にあります。
持ち手と本刃が一体になっているもの
包丁をつかむ持ち手と刃の部分が一体になっている麺切り包丁は、手入れがかんたんです。手打ち麺を作る場合、最初のうちは失敗することもあるでしょう。小麦粉やつなぎ粉、麺を切った際の麺生地が、包丁に付着してしまうことが多いかもしれません。
慣れるまでは、うまくいかずにどうしても包丁が汚れてしまうため、持ち手と本刃が一体になっているものがおすすめ。洗浄がしやすく、衛生面でも安心です。
【5】左利き用の麺切り包丁も
麺切り包丁には、「右利き用」と「左利き用」があり、一般的に「右利き用」のほうが多く販売されています。左利きの方は、左利き用かどうかをチェックしましょう。利き手によって刃先の向きが違い、利き手に合わない麺切り包丁を選んでしまうとうまく扱えないため要注意です。
料理研究家からのアドバイス はじめは手ごろなものから!
麺切り包丁を探している方は、手打ちそばや手打ちうどん、手打ちパスタなどを食べたことがあり、自分でも手打ち麺をやってみたいと思ったことがある方が多いのではないでしょうか。
最初のうちは、手頃な価格で販売されている麺切り包丁を選ぶのがおすすめ。まずは手軽に扱える麺切り包丁で慣れてから、将来的にはプロ向けの麺切り包丁を購入してみるのもいいでしょう。手打ち麺を本格的に作るのであれば、重量のあるもので、刃渡りの長いものが必要になります。
重さがあると麺を切る際に均一に切りやすいですし、4~5人前のそば打ちをするためには大きなサイズの麺切り包丁が欠かせません。人数や使用シーンに合わせて、ぴったりな麺切り包丁をチェックしてみてください。
麺切り包丁おすすめ15選 使い方に合うものを見つけて!
ここからは、麺切り包丁のおすすめ商品をご紹介します。
コンパクトサイズで女性や初心者にぴったり!
調理器具を扱うことで知られる貝印からご紹介するのは、関孫六の麺切り包丁です。関孫六は、鎌倉時代に関ではじまった刀剣つくりが起源とされています。名匠である関の孫六の技を現代へと伝えているシリーズです。
こちらは、ステンレス素材の麺切り包丁で、手打ち麺をこれからはじめる人にぴったり。コンパクトな軽量タイプで垂直切りに適していて、女性にも使いやすい商品です。
本格的な手打ち麺つくりに適した重量感!
こちらも貝印の関孫六から。大型タイプで重みがあり、本格的なそば打ちをしたい方向きの麺切り包丁です。
垂直切りに適した重さなので、スパッとした切れ味を楽しめるのが魅力的。ステンレス製なのでサビに強く、管理がしやすいのもメリットです。持ち手は天然木で、普通の包丁と同じような感触で扱えます。
手打ち麺を楽しむ本格タイプ!
ご家庭で普段から料理をされる方であれば、手打ちの麺を作りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。切れ味がいい包丁で麺切りをしてみると、手打ちの魅力を実感できるはず。
こちらの商品は、初心者向けの麺切り包丁と比較すると、サイズはやや大きめです。初めて麺切り包丁を使うのであれば、重みを感じるかもしれません。本格的なものをお探しの方におすすめです。
両刃タイプのコンパクトな麺切り包丁
キッチン用品メーカーのパール金属の麺切り包丁です。麺切り包丁の中では安い価格帯の商品で、刃渡りが220mmでコンパクトなサイズなので取り扱いしやすく、気軽にご自宅で麺づくりを楽しむことができるでしょう。
持ち手も天然木が使われ、手触りもいいです。また、両刃タイプなので、利き腕を関係なく幅広い用途で使用できるのも、選ぶ際にはうれしいポイントでしょう。
コンパクトな左利き用麺切り包丁
こちらは、左利きでコンパクトサイズの麺切り包丁を探している人にぴったりな商品。新潟県にある製造メーカーの、ナガノ産業から発売されています。
ステンレス素材を使っているのでお手入れがしやすく、麺切り包丁の入門用に向いています。刃渡りも24cmで、初心者でも扱いやすいスタンダードタイプです。
麺を切るために設計された包丁
木製品をメインとした手打そば用品を製造する、ナガノ産業の麺切り包丁「壮次郎白木柄」です。日本製の白木を柄に使用し、上品な印象に。そばやうどんの麺を切る専用として設計された包丁ですが、麺以外にも、平らなものを切るのに適しています。
当社は、もともと農耕用具の柄を扱っている会社でありますが、この麺切り包丁も白木を柄にしており、気品あるデザインに仕上がっています。
持ちやすく、扱いやすい麺切り包丁
新潟県燕市の刃物メーカーである「藤次郎」の、販社である富士カトラリーの取り扱う麺切り包丁です。使いやすさにこだわって作られており、木製の柄で持ちやすく、料理人も納得する切れ味に定評があります。
また、刃渡りが215mmなので、コンパクトで女性でも扱いやすいサイズです。両刃で利き手に関係なく使うことができ、手作りうどんやきしめんを作るときにおすすめの麺切り包丁です。
少量の麺切りに適したコンパクトサイズ!
使い勝手のいいステンレス製で、持ち手が本刃と一体となっているので、お手入れもかんたん。値段もリーズナブルなので、ご家庭で手作りのうどんやパスタ、そばなどの手打ち麺にチャレンジする方にもおすすめです。
使い終わった後に、付いてしまった麺や粉を洗いやすいのもポイント。刃渡りは小さめなので、1~2人分の麺を切るのに最適です。ひとり暮らしの方やカップルの方にちょうどいいサイズではないでしょうか。
麺以外の食材にも使える!
お店で手打ちそばを食べたり、手打ちうどんを食べたりしたことがある方なら、ご自身でもいつかはやってみたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
こちらは、週末に手打ち麺づくりを趣味にしたいと思っている方におすすめの麺切り包丁。福井県にある包丁メーカーが販売しているモデルです。越前そばなどを食べて興味を持った方にも最適。麺切り以外にも餅を切ったり、野菜を切ったりするのにも向いています。
脱着可能な当て木がついていて、手が痛くならないよう配慮されているのもポイントです。
扱いやすいステンレス製の左利きモデル!
左利きの方の場合、なかなか自分に合った包丁が見つからないと思っている方も多いのではないでしょうか。麺切りにはある程度の力が必要なため、左利きの方であれば左利き用の包丁を使うのがベター。
こちらの麺切り包丁は、左利き用のモデルです。安心の日本製もうれしいポイント。刃の部分はステンレス製で切れ味が鋭く、麺切りすると角が立った仕上がりになります。
慣れてきたら挑戦したいプロモデル!
すでに手打ちそばを実践している方、料理道具にしっかりとこだわりたいと思っている玄人向けの麺切り包丁です。重さは900gで、ずっしりとしているため安定感があります。
刃渡りは330mmあって、4~5人前のそば打ちにも最適なサイズ。これだけの大きさと重量があれば、細くて角のちゃんと立った麺に仕上げることができます。プロが使うモデルなので、すでに麺切り包丁を持っている方のステップアップとして購入してもいいでしょう。
プロ用の本格包丁を家庭で!
青木刃物製作所は、大阪にある刃物メーカーで、堺刃物の伝統を受け継いだ品質の高い製品をつくり続けています。
こちらはプロに向けてつくられた本格的な麺切り包丁ですが、刃渡り27cmでご家庭でも使いやすい大きさ。少し慣れてきたころに取り入れたいアイテムです。
はじめての方に適した扱いやすさ!
こちらは、豊稔企販のコンパクトサイズの麺切り包丁です。特殊な刃物鋼を使ってつくられています。
軽くて扱いやすく、入門編の麺切り包丁を探している人にぴったり。また、同じタイプの素材でできた、刃渡り240mmで重さ290gとさらにコンパクトなA-1031も発売されています。
上級者を目指す方に! 1,000gの本格派
手打ち麺つくりに慣れてきた中級者で、より上のレベルを目指す方にぴったりの麺切り包丁です。背が少し反っている形が特長となっています。
ロープ巻きの持ち手で滑りにくく、ずっしりとした重量感がある切れ味抜群の本格派です。名匠による本鍛造黒打ちの美しい逸品を、ぜひ一度手に取ってみてください。
鋭い切れ味を家庭で実現!
こちらは、重さがある大型タイプの麺切り包丁です。芯材に白紙鋼、側材には軟鉄を使っており、鋭く切れる仕上がりとなっています。
持ち手には紐が巻かれており、そば粉がついた手でもしっかりと握れるように配慮されています。黒打ちの刃と、持ち手の白い紐の色合いも魅力的です。
「麺切り包丁」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 麺切り包丁の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での麺切り包丁の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
麺切り包丁の代用品は?
自宅で手打ちうどんや手打ちそばを作ってみたいけれど、麺切り包丁がない……。そんなときは、カット面がまっすぐな菜切り包丁や中華包丁での代用ができるようです。
しかし、やはり麺切り包丁のようにきれいな仕上がりにするのは難しいよう。手打ち麺を新しい趣味にしたい人、何度かつくる予定のある人は、ぜひ麺切り包丁を購入してくださいね。
簡単に麺が切れる麺切りカッターも!
麺切り包丁以外にも、麺切りカッターで麺を切るという方法もあります。お値段は高めですが、ハンドルを上げ下げするだけでまるでお店のようにきれいに切れた麺が出来上がりますよ。
ウエダ製作所『めん切カッター』
あわせて使いたい麺づくりに使えるアイテムも 【関連記事】
使いやすい麺切り包丁を探しましょう!
料理研究家の指宿さゆりさんへの取材をもとに、麺切り包丁の選び方とおすすめ商品をご紹介しました。手打ち麺をつくるうえで、麺切り包丁選びはとても大切です。指宿さゆりさんが教えてくれた選び方ポイントを参考にして、自分に合った麺切り包丁を見つけてください。お店に行く機会があったら、ご紹介した商品を手に取ってみましょう!
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。