日本酒グラスの魅力 熱燗・ぬる燗・冷やなど飲み方いろいろ!
日本酒グラスがほかのお酒用グラスと違うのは、日本酒のさまざまな飲み方(熱燗・ぬる燗・冷や酒など)に対応している点です。
また日本料理と合わせて飲むことが多く、見た目の雰囲気やデザインなども重要視されます。四季の移ろいにあわせたグラスもあり、使われている素材も多種多様です。
日本酒グラスは料理や日本酒の銘柄にあったものだけでなく、行事などにあわせて選ぶこともあります。素材によって口当たりも変わりますので、ぜひそれぞれの特徴を見て選んでみてください。
日本酒グラスの選び方 素材や形状をチェック!
まずは、日本酒グラスの選び方をご紹介します。ポイントは下記の5つ。
【1】素材で選ぶ
【2】形状で決める
【3】結婚祝いなど贈り物なら相手の好みに合わせて
【4】酒器の種類で選ぶ
【5】日本酒の温度についても知っておこう!
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】素材で選ぶ
日本酒を熱燗で飲むか、冷やで飲むかによってもグラスの選び方は変わってきます。そのときのポイントになるのが素材です。
陶磁器|オールマイティーに使える
日本酒のとっくり・おちょこのセットで一般的な素材が、陶磁器です。使い方はオールラウンドですが、とくに熱燗やぬる燗にぴったり。磁器のものは、熱燗でも熱さが穏やかになります。あたたかみのある素材で、お酒の味わいがやわらかくなります。
ガラス製|涼しげで冷酒にぴったり
ガラス製は、その涼しげな見た目から冷酒にぴったりの素材。キリっと冷えた大吟醸は、夏の暑い時期に飲むと格別です。また、日本酒は無色透明なイメージが強いですが、熟成が進んでいるものほど色が濃く変化します。ガラス製のグラスなら、色の違いを目で見て楽しめるのも魅力のひとつです。
錫製|まろやかな飲み口に
金属製では錫(すず)が多く使われます。日本酒の旨味を引き出し、まろやかな口あたりを楽しめます。また、熱伝導率にすぐれているので、熱いものは冷めにくく、冷たいものはぬるくなりにくいです。ただし、熱燗だと触れないので、冷酒やぬる燗で飲むのが一般的です。
【2】形状で決める
日本酒グラスは盃でも猪口(ちょこ)でも飲み口が外側に広がっています。その理由は、日本酒の芳醇な香りがより引き立つからです。下から上に向かって口径が広がっている形状のものだと、しっかりと香りを楽しむことができます。
ほかの形状で多いのが円筒形で、知られているのが利き酒に使われる「蛇の目の利猪口」。最近ではワイングラスで日本酒を楽しむ方も増えており、日本酒用にグラスを製造しているブランドもあります。
木製|ヒノキの香りに癒される
ヒノキや杉で作られた木製の枡(ます)は、あたたかみのある質感と香りの良さが特徴。木の香りが日本酒の味わいを引き立ててくれます。とくにヒノキで作られた木枡は、香りやクセの強い日本酒も飲みやすくなります。
また、樹脂製のウレタン塗装で作られた塗枡(ぬります)は、一見漆塗りのような高級感がありますが、木枡や漆塗りよりも手入れが簡単です。
【3】結婚祝いなど贈り物なら相手の好みに合わせて
日本酒好きの方へのプレゼントとして、日本酒グラスを探している方も多いでしょう。相手の好みや好きな飲み方が分かっている場合は、それに合うものを選びましょう。結婚祝いのプレゼントには、高級ブランドの商品や夫婦で使えるペアグラスがおすすめ。
また、ワイングラスやロックグラスのように、日本酒以外のお酒でも使えるものや料理の器として活用できるものだと喜ばれるでしょう。電子レンジや食洗機対応なら、より便利に使えます。
【4】酒器の種類で選ぶ
酒器としては盃・猪口・ぐい呑み・枡などが一般的。これらに日本酒を注ぐのが徳利・銚子・片口などです。
盃は結婚式のように改まった席で使われ、座がくだけてくると猪口などに代わります。猪口よりサイズが大きいのがぐい呑みで、気兼ねなく日本酒を楽しみたいときに使う酒器です。
徳利と銚子はほとんど同じで、あらたまった酒宴では銚子と呼ばれます。片口は注ぎ口がひとつですが、ふたつあるタイプは両口です。
【5】日本酒の温度についても知っておこう!
日本酒はさまざまな温度で楽しめます。この点がワインなどの洋酒とは異なる特徴です。そして温度によって呼び方が変わってきます。
50℃前後を「熱燗」と呼び、香りが引き立ちます。それより熱いものを「とびきり燗」、45℃ぐらいを「上燗、35℃を「人肌燗」、30℃は「日向燗」となります。
冷や酒の場合は15℃前後が「涼冷え」、10℃が「花冷え」、5℃は「雪冷え」と呼びます。このように微妙な温度のちがいによって、さまざまな味わいを楽しめるのが日本酒の奥深さといえます。
日本酒グラスの代表的なブランド 贈りものに悩んだら!
日本酒グラスにはたくさんの種類がありますが、そのなかでも人気のブランドがあります。それぞれ特徴がありますが、日本酒をより楽しめる代表的なブランドをご紹介します。プレゼント選びで迷われている方も、ぜひ参考にしてみてください。
アデリア(ADERIA)
アデリアは日本酒グラスと枡がセットになった人気シリーズで知られているブランドです。平安時代の「鳥獣戯画」という絵巻物をモチーフに使ったグラスなどもあり、和のテイストを楽しめるのが特徴。
また、青森県の伝統工芸「津軽びいどろ」を採用した日本酒グラスもあります。厚手のガラスなので冷酒をいれても手の熱で温まりにくく、愛用する方が多いです。
カガミクリスタル(Kagami)
カガミクリスタルは日本を代表するガラスメーカーで、江戸切子の日本酒グラスで知られています。
江戸切子は江戸時代から続く伝統的な製品で、カット技術が特徴です。オーソドックスなデザインは六角龍目紋で、グラスに繊細なカットが施されています。
日本酒だけでなくウイスキーのオンザロックグラスにも使用できます。
リーデル(RIEDEL)
カジュアルな日本酒グラスで人気が高いブランドです。ワイングラスをモチーフにしたグラスには、大吟醸や吟醸酒のためのモデルがあります。
また、気軽に日本酒を楽しめるカジュアルラインのモデルもあり、木箱に入ったセット品はギフトにぴったりです。そのほかにも純米酒専用に作られたグラスなど、日本酒の蔵元や専門家の意見を取り入れた製品を販売しています。
日本酒グラスのおすすめ商品12選 結婚祝いなどのプレゼントにも!
日本酒グラスについて理解が深まったところで、いよいよおすすめ商品のご紹介に移りましょう。いずれも厳選された日本酒グラスばかりですので、楽しみながら選ぶときのヒントにしてください。

2種類のグラスで飲みくらべ
1899年創業のメーカーが、日本酒の飲みくらべ用に販売している2個セットのグラス。フォルムの異なる2つのグラスで香りや味の違いを楽しめます。
「蕾」、「花」と名づけられた2種類のグラス。「蕾」には純米酒が適しており、「花」には大吟醸がぴったりです。それぞれに日本酒の香りと旨味を楽しめます。
日本酒の専門家が監修した日本酒グラスです。

蔵元や料理人から高く評価
すべてのグラスを手作りしている松徳硝子の日本酒グラス。吟醸酒用に作られたもので、冷酒やワインにもぴったりです。
口元はシャープな形状になっていて、香りが飛びすぎない工夫がなされています。軽くグラスを傾けてゆっくり回すと、底の突起により吟醸酒の香りと風味が楽しめます。
蔵元や料理人から高い評価を得ているグラスです。

縁起のよい富士山のデザイン
日本を代表する霊峰である富士山は、縁起ものとされていますよね。その富士山をモチーフにした青色と赤色の2つがセットになった商品。
幸せを招く杯と名づけられ、お祝いやおめでたい日に適した冷酒用グラス。杯を伏せると富士山になるデザインがおしゃれです。専用化粧箱入りなのでギフトにもおすすめ。
職人の手作業で作られたぐい呑み
金沢を代表する伝統工芸品の金箔とコラボレーションしたぐい呑みグラス。グラスの内側に金箔を貼った錫製の華麗な日本酒グラスです。
錫で作られているので熱伝導率が高いのが特徴。器自体が熱くなりやすいので、冷酒やぬる燗用に適しています。ひとつひとつ職人の手で仕上げられており、高級感あふれるぐい呑みです。
化粧箱入りなので、贈りものとしてもおすすめの一品。
蔵元と共同で開発された日本酒用グラス
リーデルはオーストリアで260年以上の歴史があるワイングラスのメーカー。日本酒の蔵元や専門家と協力して開発された日本酒用グラスがこの商品です。
日本酒のなかでも大吟醸酒や吟醸酒に適しており、ワイングラスのような形状が特徴。さわやかなフルーティーな香りとのど越しを味わえます。
台座にはリーデルのロゴが刻印されており、所有する喜びが得られるグラスです。
電子レンジで熱燗を楽しめる
アデリアは創業200年を越える「石塚硝子」のブランドです。青森県伝統工芸品指定を受けている「津軽びいどろ」の耐熱酒器シリーズのひとつ。冷酒でも熱燗でも使えます。
ハンドメイドの温もりのあるシルエットが特徴で、日本酒のおいしさが器から伝わってきます。耐熱温度差が120℃で、電子レンジでの使用も可能。熱燗をかんたんに楽しめます。
一度は呑みたい枡酒
日本酒ではおなじみ、木製の一合枡です。アルコムは木製品を専門にしているメーカーで、注文によって別サイズの枡も対応しています。希望によって焼き印やレーザー加工で名入れも可能です。
この一合枡は岐阜県産の東濃檜(とうのうひのき)で作られており、ヒノキのなかでも上質の材料を使用しています。日本酒好きの方なら1度は枡酒で味わいたいもの。
天然木なのでひとつひとつの木目や色合いが異なり、個性を感じられます。
お祝い事で使いたい酒器
慶事の席で使われる漆塗りの盃。日本酒ファンなら手元に置いておきたい酒器のひとつでしょう。
材質はトチ材のくりぬきで、日本古来の朱塗りで仕上げてあります。ふちは金仕上げになっており、裏側のふちも金漆仕上げ。お正月やお祝い事などで活躍する上品な酒器です。
秋田杉の工芸品
徳利とぐい飲みがセットになった商品。徳利もぐい呑みも秋田杉工芸品で、熱燗でも冷酒でも使用できます。
熟練した職人技で作られた工芸品で、毎日の晩酌が楽しくなる逸品です。徳利の角からお酒をそそぐようになっており、杉の香りが味を引き立てます。
徳利は1合用なので、ご夫婦で、親子でじっくりと日本酒を楽しめます。
縁起のよい丸紋デザインのグラス
日本古来の文化を現代の技術と手法でグラスにいかした2個セットの商品。モダンで涼しげなデザインが日本酒のおいしさを引き立てます。
丸い紋の入ったグラスですが、丸型は円(縁)に通じる縁起のよいものという意味が込められ、お祝いの席やおめでたい日に使いたいセットです。
天面に金箔の入った化粧箱入りなので、お酒の好きな方への贈りものにも適しています。
天然木と漆で作られた盃
金沢漆器にほどこされる加賀蒔絵を手がけているメーカーの商品です。加賀山中温泉の名産品である山中漆器の日本酒グラスで、素材は欅(けやき)の天然木です。
グラスの外側に木目をあしらいながら、青漆を使ったグラデーションが印象的。内側には銀梨子(ぎんなしじ)加工がしてあり、純天然素材の日本酒グラスです。
職人が天然木の温もりを生かしながら手作りしています。
モダンな江戸切子のデザイン
日本ではじめてクリスタルガラス専門メーカーとして誕生した「カガミクリスタル」の日本酒グラス。新しい江戸切子の組み合わせや構成によりモダンなデザインを表現した、美しいデザインの冷酒杯です。
月下美人の花のイメージを洗練されたフォルムでカットデザインしており、お気に入りのグラスとして長く愛用できます。
「日本酒 グラス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 日本酒グラスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの日本酒グラスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
日本酒グラスは、季節や料理に合わせて選びましょう 日本酒ナビゲーターがアドバイス
日本酒を楽しむなら、酒器にもこだわりたいものです。日本酒グラスには、さまざまな種類があり材質や形状によって、日本酒の味わいや旨味、香りがまったく違って感じられます。季節や一緒に味わう料理に合わせて選びましょう。また、日本酒グラスは日本酒が好きな人への贈りものにもぴったりです。
お酒を美味しくするグラスやカラフェのおすすめもチェック! 【関連記事】
お気に入りのグラスで晩酌もより楽しく
日本酒グラスのおすすめ商品をご紹介しました。素材やデザインなど個性的なグラスばかりで、それぞれに日本酒の香りや旨味を引き立ててくれます。
和食には日本酒がお似合いですが、ステキなグラスがあれば食卓も華やぐことでしょう。ぜひ、お気に入りのグラスをみつけてください。
冷酒でやりたいときもあれば、ぬる燗や熱燗で呑みたいことも。そのときの気分で選べるように、お気に入りの日本酒グラスをいくつかそろえておけば、晩酌の楽しみがもっと広がります。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
地元北海道の食材を使った商品開発のコンサルタント。発売した商品はビール、ドレッシング、醤油、甘酒、魚加工品、炊き込みご飯の素、スイーツなど。北海道を食と観光で応援したいと思っています。 現在はグルメ、日本酒、ワイン、観光情報のサイトで記事を執筆。時間のある時には、農家さんの手伝いをして農業の勉強もしています。 趣味はアウトドアと飲み歩き。特に日本酒が好きで、日本酒ナビゲーターの資格を所持。また、自動車ディーラーに20年以上勤めていました。