トレーニングシューズの用途とは? スパイクとトレーニングシューズの違いも解説
野球の試合で使用するスパイクは、ソール部分に金属や樹脂のスタッドがついていて、土のグラウンドや芝でスパイクが食い込み、下半身のグリップ力が発揮できる構造になっているのが特徴。そのため、ランニングやストレッチなどの硬い地面や床での練習では、足に負担がかかり使いにくくなっています。
一方、トレーニングシューズは練習やトレーニングのために使用するシューズです。スパイクよりも小さなゴム製の突起や普通のランニングシューズと同じような靴底になっていて、試合前練習に使用することから、アップシューズとも呼ばれています。試合用にはスパイクを、練習用にはトレーニングシューズを使い分けるのがよいでしょう。
また、身体が出来上がっていないキッズたちも野球用トレーニングから履き始めるのが負担もかからずいいでしょう。
野球用トレーニングシューズの選び方 試合前のアップに履く
野球用トレーニングシューズの選び方のポイントをご紹介します。靴底のタイプや留め方をよくチェックすることが大切です。ぜひ野球用トレーニングシューズ選びの参考にしてください。
用途に応じた靴底のタイプを選ぶ
野球用トレーニングシューズは、靴底(ソール)部分の形状がいろいろなものがあります。用途に合わせて靴底のタイプを確認しましょう。
グリップ力重視ならマルチパーパススタッドソール
靴底全体に合成樹脂でできた小さなスタッドがついている靴底は、マルチパーパススタッドソールと呼ばれます。マルチパーパススタッドの野球用トレーニングシューズは、とくに人工芝や天然芝でのグリップ力が発揮できる構造になっています。
チームで集まって試合前の練習をおこなうときに向いています。
トレーニング全般に使えるフラットソール
フラットソールは、一般的なスニーカーやランニングシューズのような靴底の野球用トレーニングシューズです。スタッドがないため、アスファルトなどのかたい地面に向いており、走りやすくランニングやストレッチなどいろいろな練習に活用できます。
はきやすくオールラウンドに使えるため、野球をはじめた子どものファーストシューズとしても向いています。ただしスタッドがないため、柔らかい土や芝ではすべりやすいです。
留め方で選ぶ
野球用トレーニングシューズは、留め方が面ファスナータイプと紐タイプがあります。面ファスナータイプは脱ぎ履きがしやすいため、試合用スパイクと併用するときにも便利です。まだ紐が結べない子どもの野球用トレーニングシューズとしても向いています。
紐タイプは、しっかり足にフィットさせたい人にぴったり。また、自分の足の大きさに合わせて紐でフィット感を調節できます。
足の幅でメーカーを選ぶ
野球用トレーニングシューズは、国内メーカー、海外メーカーといろいろなスポーツブランドから発売されています。メーカーによってシューズの足幅に差があるため、自分の足の幅に合ったメーカーのものを選びましょう。
足の幅が広い人は国内メーカー製のミズノ、ゼット、アシックスを
日本人の足の形は、欧米人よりも幅が広く、甲高のどっしりとした足をしています。足の幅が広い人は、日本のスポーツメーカー製の野球用トレーニングシューズを選ぶと、きつくなくフィット感のあるものが選びやすいです。
たとえば日本国内メーカーであるゼット、ミズノやアシックスなどは、足の幅が広い日本人の足に向けたスポーツシューズを多く展開しています。
足の幅が細め~普通の人は海外メーカー製のアディダス、アンダーアーマー
海外メーカーのスポーツシューズは欧米人の足の形に合わせた構造で、日本メーカーのものよりも足の幅がせまくなっています。
足の幅が普通から細めの人は、アディダスやアンダーアーマーなどが選択肢になります。シューズ以外の野球グッズも同じメーカーから出ているため、好きなブランドでそろえたいときにも向いています。
アンダーソックスを履いてフィットするサイズを選ぶ
野球用トレーニングシューズは、野球のアンダーソックスのうえに履きます。アンダーソックスは一般的なソックスよりも分厚くできているため、素足のサイズで野球用トレーニングシューズを選ぶと、きつくなってしまうことがあります。
アンダーソックスの厚みも考慮したサイズのものを選ぶと、ぴったりの野球用トレーニングシューズが見つかるでしょう。
構造や材質の工夫もチェックしよう
野球用トレーニングシューズは、シューズの構造や材質などにも注目して選びましょう。
たとえば、文ソール部分にスムーズな横移動が可能になっているものがあります。横の動きが多い内野手や、足を回転させるバットスイングに向いています。かかと部分が強化されているものなら、前への蹴り出しが多いピッチングのトレーニングにも使いやすいでしょう。
中高生は黒や白の規定に合ったカラーを選ぶ
野球用トレーニングシューズにはいろいろなカラーがそろっています。チームや学校など、所属する組織の規定にあったトレーニングシューズの色を選びましょう。
たとえば、日本高等学校野球連盟(高野連)の試合に出場する場合、トレーニングシューズの色は白または黒と規定されています。本格的に野球をはじめる学生になってからは、白または黒など規定に合ったものを選ぶのが重要です。
耐久性と着脱のよさがトレーニングシューズ選びのポイント スポーツライターがアドバイス
野球トレーニングシューズは試合前練習だけに留まらず、学生ならば通学や自主練などでも使われます。
そのため耐久性と着脱のよさ、軽さ、フィット感などから総合的に野球トレーニングシューズを選んでいきたいものです。
各社ともグリップ性能は横一線。それ以外の機能性がトレーニングシューズ選びのポイントです。
人気メーカーから選ぶ ミズノ、アシックス、アンダーアーマー
ミズノ
国内だけでなく、世界的に有名なスポーツメーカーで、日本人に合わせた幅の広い作りのシューズが多く、長時間履いていても疲れにくいのが特徴です。足の幅が広く、ほかのメーカーのシューズが合わなかった人でも、ミズノなら履くことができるでしょう。
野球特有の左右の動きに強いアウトソールを採用し、拇指部分のグリップ力も高いので、鋭い打球に対してのはじめの一歩をサッと出すことができるはずです。
アシックス
ミズノ同様、日本人に適した幅の広いフォルムが特徴。アシックスはランニングシューズでも有名ですが、着地時の衝撃吸収といった技術は、野球用トレーニングシューズにも反映されています。
ランニング系のメニュー用に購入するのもいいかもしれません。
アンダーアーマー
アメリカで高い人気を誇るメーカーのため、日本人の足には合わないと思うかもしれませんが、日本人の足に合うモデルも販売されているので、安心してください。
アンダーアーマーの野球用トレーニングシューズの特徴は、衝撃の強さと範囲に応じて適切な反発をもたらしてくれる「チャージドクッショニング」という独自機能が搭載されている点。
また、アメリカ生まれだけあり、日本メーカーにはない大胆で奇抜なデザインやカラーがあるので、人と同じものは嫌だ! という人におすすめです。
野球用トレーニングシューズおすすめ12選 国内と海外メーカーから厳選
選び方を踏まえて、ゴルフライター・toyaさんと編集部で野球用トレーニングシューズのおすすめ商品を選びました。日本国内メーカー、海外メーカーと幅広く厳選していますので、自分にあう一足を見つけてください。
高いグリップ力! カラーも高野連に準拠
国内スポーツ用品メーカー、ミズノは野球用具も豊富に取り扱っています。こちらはいろいろなシーンで使えるフラットソールながら、高いグリップ力が発揮できるのが特徴。トレーニング用はもちろん、人工芝グラウンドならそのまま試合用としても使用できます。
カラーは黒、白の2色展開で、高野連の規定にも準拠。中高生のトレーニングシューズの選択肢にも入ります。
ジュニアから大人まで一貫して履ける
3本の面ファスナーを採用した、アシックス製の野球用トレーニングシューズです。面ファスナーを折り返して止めることで、横方向での激しい動きにも耐える構造になっています。また、つま先部分に巻き上げステッチを採用し、シューズがはがれにくくなっています。
サイズ展開が22~30cmと幅広く、カラーも豊富にそろっています。ジュニアから大人までずっと使えるトレーニングシューズとしても選択肢に入ります。
軽量性とクッション性を両立
アッパーにエナメル素材を採用し、シンプルなデザインながらも光沢感のある風合いが楽しめるニューバランス性の野球用トレーニングシューズです。黒と白のカラー展開のため、中高生のトレーニングシューズとしても選べます。
留め口は面ファスナーで、高さに合わせて調節しやすいのも魅力。ミッドソールにはREVLITE素材を採用し、軽量性とクッション性を両立させています。
高いクッション性とフィット感が魅力
より強い一歩目が踏み出せて足との一体感を高めるために再設計された、アナトミカルラストを採用したミズノ製の野球用トレーニングシューズです。フィット感が高く、2E相当の幅のため足幅が広い人に向いています。
ミッドソール部分には次世代素材を採用。クッション性と軽量性にすぐれているため、トレーニングでの軽快な動きにつながります。
はじめての野球シューズとしても
18cmから展開がある、ジュニア用の野球用トレーニングシューズです。靴紐部分はゴムひものため伸縮性がよく、太い面ファスナー1本で留められるため、脱ぎ履きしやすくなっているのが特徴です。小学校入学前や低学年の子どもでも扱いやすくなっています。
またゴム紐にすることで、つま先周りの圧迫感もなくなっています。はじめての野球用シューズとしても選択肢に入ります。
ワイド設計で足幅の広い人にも
マルチパーパススタッドタイプの靴底で、グリップ力の高い野球用トレーニングシューズです。人工芝や土のグラウンドでもすべりにくく、試合前練習や実践向けメニューのトレーニングにも向いています。
3E相応設計のため、足の幅が広い人や、甲高の人に向いています。カラーも白、黒があるため中高生の野球用トレーニングシューズとしても選べます。
走攻守そろったパフォーマンスを目指すなら
40本塁打、40盗塁にちなんで名づけられた野球用トレーニングシューズです。名前のようにパワーとスピードを兼ね備えたプレイヤーを目指すための、サポート性の高いアイテムになっています。
野球の走攻守に関する動作を分析し、シューズの構造に採用。こまかいスタッドが配置されたマルチパーパススタッドの靴底が、人工芝や土まで、いろいろなタイプのグラウンドにフィットします。
オフのトレーニングにも向いたシューズ
マルチパーパススタッドの靴底を採用したアディダスの野球用トレーニングシューズです。バッターボックスでの試し打ちや、マウンドでのピッチング練習など、実践向けのグリップ力重視のトレーニングに使いやすくなっています。
シンプルなカラーのほか、ファッショナブルなデザインのカラーもそろっているのが特徴。オフシーズンのトレーニングシューズでデザイン性で選びたいときにも向いています。
クッション性の高いフラットソール
靴底がフラットソールで、いろいろなメニューに活用できるゼット製野球用トレーニングシューズです。Z型樹脂シャンクをアウトソール部分に搭載し、ねじれを防いで安定感も高くなっています。
人工皮革エクセーヌを使ったアッパー材は、クッション性と高級感のある風合いを両立。インソール、ミッドソール、中底にEVAを採用したトリプルクッション構造で、高いクッション性をほこります。
adidas(アディダス)『TRAINER トレーナー AC50(EG3616)』
しっかり固定できるジュニア用シューズ
19.5cmから展開がある、ジュニア向けアディダス製野球用トレーニングシューズです。マルチパーパススタッドタイプで、試合前のアップ練習にぴったり。留め方は面ファスナーのため、スパイクへの履き替えも素早くできます。
バッティングやゴロの捕球練習のときも、足回りを快適なコンディションにたもちます。カラーも黒で、チーム規定があるときにも選べます。
足元のブレをなくした安定感のある構造
3本の面ファスナーを採用した、アンダーアーマー製の野球用トレーニングシューズです。面ファスナーでしっかりと固定することで、足元のブレを軽減。トレーニングのときの回転動作のサポート力も高くなっています。
靴底はマルチパーパススタッドで、グリップと安定性を重視した構造になっています。海外メーカーですが、日本人向けに開発された、2Eフィットサイズになっています。
つま先補強でハードな練習にも
アンダーアーマー製のジュニア向け野球用トレーニングシューズです。日本人向けの2Eフィット設計に加えて、子どもの足にもフィットしやすい構造になっています。
靴底は、同メーカーの大人用と同じく、グリップと安定性を重視したマルチパーパススタッドを採用。つま先部分には耐久性の高い素材を採用しているため、ピッチングなどの練習にも向いています。
「野球用トレーニングシューズ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 野球用トレーニングシューズの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの野球用トレーニングシューズの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
野球用トレーニングシューズの注意点 ランニングや普段履きに使わない
野球用ランニングシューズは、あくまで練習前のアップや自主練で使うものになります。本格的な練習が始まってから、長距離ランニングや坂道ダッシュ、普段履き向けに作られていません。
靴底がすり減って消耗するだけでなく、足首やハムストリングなどに思わぬケガを負ってしまう可能性があるので、ランニングやダッシュ時はランニングシューズを使用しましょう。
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野球用トレーニングシューズでパフォーマンスを上げよう
スポーツライター・toyaさんと編集部で野球用トレーニングシューズとおすすめ商品をご紹介しました。野球用トレーニングシューズはアイテムやメーカーによって足の幅の広さのほか、靴の底の形状、機能や構造なども異なってくるのでチェックして選びましょう。
試合前練習やトレーニングで満足のいく調整やメニューがこなせるようになれば、試合でのパフォーマンスも上がります。ぜひトレーニング内容に合った使いやすい、自分の足に合った野球用トレーニングシューズを取り入れてみましょう。
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小学生から地元のスポーツ少年団で野球を始め、中学校ではシニアリーグに所属してジャイアンツカップ出場。高校生になり軟式野球部に所属して全国大会優勝という経歴がある。俊足巧打の外野手で核弾頭タイプ。 現在は30歳を過ぎてから始めたゴルフにハマり、ゴルフライターとしてデビューしはや5年。ついに自身のラジオ番組まで持つようになった。 趣味はゴルフに釣り、カメラマンとして撮影を行ったり、コスメコンシェルジュとしてモデルへのメイクも手掛ける。